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テーマ:パン!ぱん!パン!(3250)
カテゴリ:パン
今回紹介するパン屋「サントアン」は、秋津に行くたびに気になって「入ってみようかなぁ、どうしようかなぁ」と悩んだ末、「また今度にしよう」と何度も入るのをためらったお店だ。ためらったのは、別に建物が古いくて怪しいからということではない。それは写真を見ればわかると思うが、外見は至って普通だ。そう、普通過ぎるほど普通のパン屋なのだ。ためらった理由はそこにある。「入ってみるのはいいけど、何もウリがなかったらどうしよう」……そう思って、いつも敬遠していたのだ。
でも先日、ようやく入ってみた。やっぱりチャレンジしないとね。それに何のウリもないお店が長くその土地で営業できるワケがない。何かあるハズ。見つけられなかったら、それは私の取材力が足りないということだろう。 場所は新秋津駅を出てロータリー沿いに右に進み、和菓子屋と不動産屋の間の路地に入ってすぐ左側にある。 店内のパンのラインアップを見ると、調理パンあり、菓子パンあり、パウンドケーキありと、予想通り、普通という感じ。と、そこにお店のご主人が「オススメはねぇ……」と声をかけてきた。 「……そこに『じゃがじゃが』ってあるでしょ。これね、普通はポテトサラダが入ってるんだけど、ウチは塊を入れてるの。そこの『ドライフルーツ』もいちじくが入っていて美味しいよ」 すごく気さくなご主人で、私はうれしくなっていろいろとオススメを聞いてみた。 「そこにある『カレーパン』ね、ちょっと辛いけど、美味しいよ。宮崎駿さんなんか散歩の途中に必ず寄って『カレーパン』を4個ぐらい買っていくんだから」 み、宮崎駿? あの『となりのトトロ』のですか? 「そうそう。近所なんだよ。近所って言っても、所沢なんだけどね」 真偽はわからないが、面白いエピソードなので、私はご主人オススメの「じゃがじゃが」(105円)と「ドライフルーツ いちじく」(105円)、「カレーパン」(94円)を買ってみた。 帰り際、「このお店は出来てどれくらいなんですか?」と聞くと……。 「25年だよ。いろいろあったよ。そうそう、18年前にはこの店で翔子ちゃんが働いてたんだよ」 翔子ちゃん? 私が不思議そうな顔をしていると、ご主人は「相田翔子ちゃんだよ。ほら、あの子」と店内の壁に張ってあるポスターを指差した。 エエッ!? あれって元Winkの相田翔子じゃないの! ホントなの? 「ホント、ホント。『ウチくる』って番組でも出たよ。ヒビる大木が来てね」 家に帰ってネットで調べたら……どうやら本当らしい。Winkが全盛の時には「Wink」という名のハート型のパンを出していたようだ。宮崎駿の話といい、意外なつながりを持つパン屋さんだ。 肝心のパンはというと、これはオススメと言うだけあって、どれも美味しかった。「カレーパン」のカレーはホントに辛口でヒリヒリしたが、激辛というほどではなく、大人にはちょうどいい味。いちじくのドライフルーツは「幸福茶館」で食べて気に入っていたから、これを使った「ドライフルーツ いちじく」は予想通り美味しかった。「じゃがじゃが」もじゃがいもがほっくりしていていい感じだった。 ご主人は気さくだし、また来たくなるパン屋だ。オススメですよ。 【DATA】 住所:東村山市秋津町5-25-25 電話:042-392-4333 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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