還暦雲巣管理人独言（還暦を過ぎたウエブマスターの独り言）

　ウインタースポーツ、スケートも、スキーもしない者にとっては、普段は

よほどの事が無い限り、スケートやスキーのテレビ中継を観ないが、いや、

たまに見ても女子のフィギュアースケートぐらいのもの、オリンピックとも

なると、話は別でツイツイ、いろいろな競技を観てしまう、ただ、今度のト

リノは日本との時差が９時間、中継となると、とてもじゃないが付き合えな

い、専ら観るのは録画の放送、それもニュースなどで結果が分かっていても

観てしまう。


　冬季オリンピックの時だけでなく、オリンピック或いは世界的に大きな大

会でメダルを獲得して喜びの選手のインタビューの時、ガンバレ、ガンバレ

と応援して、ハラハラ、ドキドキ、手に汗握り、興奮、思わずやったーと、

まるで我が事のように、我が身内のような気持ちで、大声で声援を送ったり、

喜んだりする、そしてメダル獲得、特に可愛い女子選手、となると悔し涙な

どは余り観たくない、同じ涙でも嬉し涙となると別、ヤッター、ヤッター、

よくやったとこちらも大喜び、インタビュアーのまず最初の質問、「今の感

想は」、嬉しいのに決まっているやないか、しょうもないベタな事を訊くな

と思っても、これはどうやら、こういう時のインタビューの最初の質問の定

型文の様なもの、まあ、しゃーないか、これに答える喜びの感激に浸ってい

る選手の口から漏れる、第一声、「国民の皆様の声援、云々」、「国民の・

・・・・」、という言葉、これはひょっとしてオレだけかも知れないがどう

も、いつも気になる、本人は何の意識もなく、「皆さんの・・・・・」、と

か、「多くの人々の・・・・・」、といったつもりで使っているのだろうと

思うが、僅かの短い勝利の喜びのインタビューの中で、何度となく、「国民

」、という言葉が出てくる、そうなるとますます、選手がこの言葉を使うこ

とが気になってきてしようがなくなる。


　オレの心の中に、この、「国民」、という言葉の呼びかけに、地位の高い

者が、一段下の者に向かって呼びかけているような言葉と思っているからで

ある、だから、オレもそのうちの１人である国民に向かって、「国民」、と

呼びかけられて何の気にもならない立場の人というのが、天皇陛下、皇室、

皇族の人達、首相、国会議員、この辺りの人たちだけでである、それ以外の

人たちに、「国民」、と呼びかけられるといささかムカッとくるのである、

今、さっきまでまるで身内のように応援して、大喜びしながらも、インタビ

ューで、その人が、「国民の・・・・・」、という言葉を言った途端に、「

何でお前に、そんな呼び方をされんならんねェ～、一体、お前は何物やァー

」、となってしまうのである。


　そんなオレにヨメ曰く、「オリンピックに出るということは国の代表、日

本国民の代表、日の丸を背負って出たはるのんや、その人がメダルを取って、

国民の皆さんのお陰とか、応援とか言うてどこが悪いのん、そんな事でむか

つく方がおかしいわ！」、何の拘りもなく、極めてシンプルで、ノーマルで

ある、その通りかもしれない、ただ、オレはそれは以前から気になっていた

事、一度、気になりだすと、喉に刺さった鰯の腹骨である、時間が経って、

度重なると、それはもう鰯の腹骨ではなく、鯨の背骨が刺さったほどにも気

になってくるものである。


　しかし、密かに、メダルを獲得した選手が喜びのインタビューで、「国民

の皆様の応援のお陰で・・・・・」、と答えているのテレビで観ると、「や

はり、また、言ったなァ、ちょっとおかしいでェ」、そう思う回数がなるだ

け多いことを願っている。




■「今日の言葉」■


　　　　「 子育ての苦労の多い時は親子の

　　　　　　　　　　　　　　絆の太い幸せな時期でもある 」