還暦雲巣管理人独言（還暦を過ぎたウエブマスターの独り言）

　
　「第５回西院ＭＵＳＩＣ ＦＥＳＴＩＶＡＬ」を開催に向けての３回目の

ミーテイング、昨年から３班に分けて、班単位で細かい打ち合わせをして、

全体の打ち合わせは月に一度に１度、場所は西院春日神社の社務所の２階、

このの現在の宮司さんのお父さん、今から３０数年前に境内の片隅の神輿

収納庫をアマチュアのジャズのビッグバンド、「グリーン・ホーン・ジャ

ズ・オーケストラ」、を結成して、毎週日曜日の午後に練習場として提供、

丁度その当時にこの神社の少し西のマンションに住んでいて、息子をつれ

てこの神社に、境内の西にある古い能舞台、そこのベンチに腰を掛け、境

内で遊んでいる息子を目で追いながら、タバコをくゆらしていると、バン

ドの練習場になっている神輿収納庫から、練習している音が漏れてくる、

軽快なリズムで、耳慣れた、「茶色の小瓶」、しかし始まったと思ったら

直ぐに音が止まってしまう、暫く間を置いてまた頭からやり直し、何度も

何度もそれの繰り返し、一向に先に進まない、練習場の中は窓もしまって

おり、入り口はシャッターが下りたまま、何人ぐらいが練習しているのか

はわからない、しかしジャズのビッグバンドである、１０数人から２０人

くらいは練習しているはずである、中には楽器の経験のある人もいるだろ

うが、恐らく初心者の人も多いのだろう、また後日同じように息子をつれ

てここへやってくる、音が漏れてくる、「茶色の小瓶」、である、この前

には音が止まっていたところは演奏が続いている、しかしその後のところ

で音が止まってしまう、また暫くして曲の頭からやり直し、先ほどと同じ

ところで、また曲が止まってしまう、またその繰り返し、いつになれば、

１曲だけでもキチンと最後まで演奏できるようになるのだろうか、ふと、

そんな事を、ここへ息子を連れて散歩に来るたびに思っていたが、暫くす

ると息子の方も友達同士で遊ぶにに忙しく、ここへ息子と一緒に散歩に来

ることは無くなってしまっていた。


　そして、「第１回西院ＭＵＳＩＣ　ＦＥＳＴＩＶＡＬ」のボランテイア

に参加、担当は会場から遠く離れたところにある駐車場と駐輪場の整理係、

音楽イベントのスタッフといっても、音楽なんてぜんぜん聞こえてこない

ポツンと離れ所でボランテイア作業、作業の交代の時間にメイン会場の西

院春日神社へ戻ると、ステージとなっている能舞台の上で演奏しているの

は３０数人ほどのジャズのビッグバンド、スイングジャズのスタンダード

ナンバーを何曲か演奏、高校時代に喫茶店で友達同士で曲の終わりを賭け

事にしていた、「イン・ザ・ムード」も、その途中にスタッフの一人が、

「このグループを知ってますか？」、「いやー、知らない」、「春日神社

のバンドですよ！」、実はその昔ここの境内の片隅で練習をしていた人達

のバンド名を知らず、その時初めて、「グリーン・ホーン・ジャズ・オー

ケストラ」という事を知った、このバンドの始めたばかりの練習を知って

いるだけに、眼の前で演奏しているバンドがその時のバンドだとは、俄か

には信じられない気持ちに、それと同時にその時の事を知っているだけに、

妙にその後の演奏は、ミスをしないだろうか、音をはずしたりしないだろ

うか、途中で立ち往生しないだろうか、ハラハラ、ドキドキしながら聞い

ていた、アレから２０数年の歳月、眼の前で演奏しているのはアマチュア

グループながら堂々たる立派なビッグジャズバンドであった。


　このビッグバンドの育ての親の今は亡き先代の宮司さん、その跡を継い

だ現在の宮司さん、引き続きこのバンドの練習場を提供、そして、５年前

から、「西院ＭＵＳＩＣ　ＦＥＳＴＩＶＡＬ」に大しても、若干の近隣住

民の騒音その他の苦情に対しても、自ら説得して、メイン会場として境内

を開放、スポンサーとして資金援助、打ち合わせのためのミーテイング会

場として社務所の提供、開催直前の準備のための場所として併設の幼稚園

の講堂の提供、イベントの当日はスタッフ全員が午前８時にここの集合、

２日間のイベントの無事終了、安全祈願のお祓いとご祈祷を受けてイベン

トがスタート、まさに物心両面での大きなスポンサー、まだ４０歳そこそ

この若い宮司さん、「まあ、いろいろ言う人もいるけど、昔から神社とい

うモノは、村人達がいろんな事で、何かといえばここで集ったもんなんで

すよォ」、と屈託がなく実に頼もしい。



■「今日の言葉」■


　　　　「 好き嫌いの感情で物事の

　　　　　　　　　　　　善悪を決めていることが多い 」