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Jun 13, 2008
カテゴリ：ボクシング
今、日本にボクシングの世界チャンピオンが何人、といわれても、 直ぐに名前が出てこない、ボクシングの日本人世界チャンピオンと いう時、出身地が外国でも、日本のボクシングジム所属の選手を日 本人チャンピオンとしてカウントしている、メキシコ出身のホルヘ ・リナレス、ベネズエラ出身のエドウイン・バレロも日本人チャン ピオンの中に入れている、以前はボクシング雑誌を講読していたが、 最近は購読していない、だからボクシングをテレビ観戦をするのは 殆んどが、ＷＯＷＯＷ放送のワールドボクシングだけである、だか らリナレス、バレロはその番組で何度か見ている、この番組に登場 しない日本国籍の日本人チャンピオンとなると、顔と名前が一致す るのは坂田健史、内藤大助、長谷川穂積、ぐらいである、ミニマム 級で７度もタイトル防衛している、新井田豊、最近チャンピオンに なった小堀佑介、この２人は顔も知らない、試合もまだ観ていない。 日本人初の世界チャンピオン、白井義男がタイトルを失って以来、 長らく世界チャンピオンの時代が続いた、しかし、ほぼ毎日ほどゴ ールデンタイムにテレビ各局の放映がある、そんな時代もあった、 そんなボクシングブームも去り、Ｋ－１を初めとした総合格闘技に 格闘技の王座の地位を完全に奪われてしまった、長らくボクシング の暗黒時代といえる時代が続いた、世界タイトル戦でもテレビ中継 がないとか、放映が深夜、京都では受信できないローカル局での中 継、世界タイトルを数度防衛、そしてやっとテレビ中継、そんな時 代にも赤井英和、辰吉丈一郎、などが単発的にゴールデンタイムに 登場する事があった、この２人などは、リング上でのボクシングよ りも、リング外での本人が持つキャラクターの魅力でテレビ中継が されていたように思う、２人とも人気実力を兼ね備えた長期の世界 チャンピオンではなく、ボクシング界全体の人気を盛り上げるには 至らなかった、ＴＢＳのデイレクターが亀田ファミリーを早くから 目をつけて、ボクシング界のやり手の協栄ジムの金平会長のバック アップを得て、長男の興毅が連勝街道を驀進、亀田ファミリーの独 特のパーフォーマンスに勝ち馬に乗りたがりの有名人、大臣経験の 女性国会議員までも、大勢が群がった、ＴＢＳもボクシングをサク セスストーリーに仕上げようとした、そもそもここが間違い、スポ ーツの世界は何でも筋書きのないドラマ、特にボクシングの世界で は、毎年、とんでもない番狂わせが起こっている世界、その一寸先 の分からない格闘技の世界、ここがボクシングの世界、どんな強い チャンピオンでも、試合開始のゴングがなった瞬間に、タイトルを 防衛して絶賛の拍手と歓声に包まれてリングを降りるか、無惨なＫ Ｏ負けで、担架に載せられてリングを降りるかもしれない、こうい う誰もがうかがい知れない結末が待ち受けている、これこそボクシ ングの醍醐味とスリリングさといえる、無名で、不運とさえいえる 選手がトレーニングの時に、生涯のキャリアを通じて、一度でもヒ ットする可能性が極めて低い攻撃の練習を、来る日も、来る日も、 ひたすらに練習、その場面がたまたま訪れるかもしれない、モハメ ッド・アリに挑戦した、映画のロッキーのモデルとなった、ボクシ ングではメシが食えずに保険の外交員をしながら現役を続けていた、 チャック・ウエッブナーのように、アリにダウンを与えて、ＫＯ負 けとの大方の予想を大きく裏切って、１５ラウンド判定勝負まで持 ち込み、多くの感動を呼んだ、これがボクシングである、それをサ クセスストーリーの如く、筋書きを作る、これは神をも恐れぬ技と いわざるをえない。 亀田ファミリーの長兄、興毅の疑惑の判定問題、続く、弟の大毅 内藤大助に挑戦した試合振り、一気に様々な問題の噴出、ついに協 栄ジムとの契約解消、今や日本のリングに上がれない状況、僅か、 つい最近まで。亀田ファミリーに群がった勝ち馬に乗りたがりの有 名人達、非難こそしないが、もう亀田の、「か」、の字も言わない 状況、この亀田ファミリーが話題になる前に、辰吉が２度に亘って、 半殺しにされかかって敗れたタイの強い無敵のチャンピオン、ウイ ラポン・ナコンルアンプロモーションに真っ向からの打ち合いを挑 み、判定で勝利し、リマッチでも見事なＫＯ勝利を収めた長谷川穂 積、昨日、ウルグアイのクリスチアン・ファッシオを迎えての６回 目の防衛戦、試合前は珍しく強気の発言、絶好調、倒して勝つ、中 南米の余り知られていない世界ランカー、不気味である、日本人ボ クサーが何度も苦杯をなめさせられている、しかし試合はあっけな いというか、長谷川の強さを見せ付けた試合であった、１ラウンド を終わって、得意の左ストレートが当る予感、セコンド陣もこれの カウンターを狙えと指示、２ラウンドの中盤に攻めて来るファッシ オに、狙い済まして、踏み込んで、渾身の力を込めた左ストレート がファッシオの右のあごに的中、まっすぐに伸びるからストレート、 しかしこの左ストレートの軌道は、水平上から見るとまっすぐだが、 上下の軌道から見ると、上から下へえぐるような、そして当った瞬 間に、手首が綺麗に返っている、上下の動きから見ると左のフック である、しかもタイミングは測ったようにどんぴしゃ、恐らく長谷 川はキャリアの中で、印象に残るパンチになるだろうと思うほどの パンチが炸裂、ファッシオはたまらずダウン、カウント８で試合が 再開されるが、長谷川試合を決めにかかる猛攻撃、ふらつきながら ロープ伝いに逃げるファッシオ、レフリーは試合は最早これまでと、 両者の間にレフリーが割って入り試合をストップ、長谷川の２ラウ ンド、２分１８秒、ＴＫＯ勝ちで６度目のタイトルの防衛に成功、 この長谷川のいいところは、これだけの完璧な圧勝の後でも、「も っと練習して、強くなりますので、応援よろしく」、この謙虚さ、 もっと練習すれば、もっと強くなる予感がすする。 ■「今日の言葉」■ 「 怠けても努力をしても同じ一日だが 充実感と結果は大きく違う 」 (自然社・平成２０年・新生活標語より） お気に入りの記事を「いいね！」で応援しよう
Last updated
Jun 14, 2008 12:02:04 AM
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