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還暦雲巣管理人独言(還暦を過ぎたウエブマスターの独り言)

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Apr 17, 2010
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カテゴリ:カテゴリ未分類


 お酒の話は書いても甘いものの話は書かないが、実のところ隠れ

甘党でもある、お酒を飲んだ後に酔い醒ましに熱いぜんざいという

口である、こういうとお酒好きの人は、「そんな、馬鹿な」、とい

われるかも知れないが、お酒を飲んだ後に無性に甘いものが食べた

くなる、それもぜんざいである、そしてぜんざいの後に口直しにま

たビールである、京都言うと和菓子である、京都の人は和菓子だけ

ではないが、どこそこの店のあれ、老舗和菓子店のこのお菓子、ベ

ートーベンやルイ・アームストロングをけなし憎いのとよく似てい

て、それは旨くない、嫌いだと言いにくい所がある、例えば法事の

時などのそれぞれがお供えに和菓子、それぞれの老舗の和菓子、法

事が終わってお供えのお菓子をそれぞれに別けて家に持ち帰る、こ

れらを食べる順番は、オレはまず小豆の粒餡の和菓子、最中や三笠

があればまずそれから、決まって一番最後になるお菓子がある、中

に餡などが入っているわけではない、約1センチくらいの厚さに、

表面は焼いたように、ほんの少しケシの実がふりかけてある、四角

く切ってあるだけである、最後のほうに一切れだけ口に入れる、決

まったように、「久し振りやなァ~」、といって食べ始める、そし

て食べた後でいつでも、「中途半端な歯ごたえやなァ~、中途半端

な甘さやなァ~」、「まだ残っているよ」、「もういいよ、お前食

え」。


 余り上品な和菓子とはいえ無いが、一見太鼓饅頭に見える、(御

座候といったほうがわかりやすいか)、形はそっくり同じ、丸いく

ぼみに皮になるものを流し込み、餡を入れて、ひっくり返す、これ

は太鼓饅頭だが、平らな鉄板に皮を焼く、丸が2つに細長い帯を1

本、2つの丸は底と上の部分、底の丸に、細長い帯状を輪にして、

底の部分に立てる、そこへ小豆の粒餡を入れて、もう一つの丸で蓋

をする、出来上がった形は太鼓饅頭とそっくり、これは皮の部分に

焼く時の油が滲みていて、皮の部分が旨い、木屋町三条の少し北の

東側の小さな店で、現在も有るかどうか定かでは無いが、たしか、

「望月」、という名前の饅頭だったような気がする、ただこれは他

府県の人へのお土産には気をつけたほうがいい、もらった人は、「

京都には和菓子屋さんが一杯あるのに、よりによって太鼓饅頭かァ

~」、という事になりかねない。


 河原町今出川、加茂川と高野川の合流地点で、ここより下流は加茂

川が鴨川となる、ここはその昔、八瀬、大原、花背方面からの京都の

洛中の入り口で、大原口と呼ばれていて、八瀬、大原、花背から農産

物や山菜、そのほかの特産物を白川女、大原女や商人達が売りに来て、

洛中の品物を買って地元に持ち帰った、洛中の商人と洛外の商人が出

会う町、出町と呼ばれるようになり、元々このあたりの茶店であり、

小豆の餡が白い餅で包まれていて、これだけならただの大福餅なのだ

が、餅の部分にしょっぱい赤エンドウが絶妙なバランスで入れられて

いて、甘い大福に、しょっぱい赤エンドウ、口の中でえもいわれぬ、

甘さとしょっぱさとの見事なハーモニー、豆大福、今では全国のデパ

ートの京のうまいもん展の、この一品だけで、レギュラーである、観

光のお客さんにも人気で、京都の人も、「また小さなった、値上げし

やはった」、と言いながら、「チョッと出町まで行ってきたんでェ~

」、とお土産にもらったり、2つほどお裾分け、この豆大福は出町の

ふたば、この店はこの豆大福だけ作っていれば売り上げも利益も稼ぐ

事が出来る、しかしこの豆大福だけで全国区の有名な和菓子店になっ

ている、だから色々な和菓子を作って販売、この豆大福も好きなのだ

がここの最中、皮に挟まれている小豆の粒餡の量が半端ではない、甘

いものの嫌いな人が気分が悪くなるほど、大量の餡子がはさまれてい

る、普通の最中は両側の皮が合わさっている、ここの最中は皮が合わ

せることとても出来ないほどの大量の餡子がはさまれている、皮と皮

の間から除いている餡子の方が分厚いほどである、しかもその餡子は

水分が少なくなるほど煮詰められていて、いつまでも皮がぱりっとし

ていて香ばしい、この店の最中も大好物である。


 その昔、ゴルフをしていた頃の練習場は、桂川の八条大橋を渡って、

少し下流の土手の傍の練習場であって、その八条大橋を越したところ、

道の北側は桂離宮で、道の南側に古い茶店風の和菓子店、中村軒があ

る、八条大橋がなかった頃、この辺りの桂川の渡し場があり、元々は

渡し場の茶店であったのだが、餅を二つ折りにして餡子をはさみ、黄

な粉をまぶした素朴な味の饅頭があり、麦代餅(むぎてもち)、と呼

ばれていて、パクパクと3つくらい食べてしまいそうなほど好きであ

る、これは元来お茶の席などに使われる上品な菓子ではなく、お百姓

さんが農作業の間の休憩の時などの腹持ちのいいお菓子で、つまんで

食べる時に指がべとつかないように黄な粉をまぶしてある、この菓子

の名前、「麦代餅(むぎてもち)」、この店が農作業中の畑へ届けて

いたらしく、このお菓子と麦を物々交換をしていた事を忍ばせる名前

になっている、京都の和菓子の中でこういう菓子が好きだというと、

先祖代々、過去帳一切、洛中産まれの、洛中育ちの、俺は生粋の京都

人と自認する友人は、彼曰く先祖は清和天皇から源氏の血を引く家系、

(明治時代には清和天皇を祖先とする、或いは桓武天皇より平氏を祖

先とする家系図がよく売られていたと聞く)、「お前は、67年のう

ち大部分を洛外で育ったからなァ~」、と嫌味な言い方をする。



■「今日の言葉」■


「 素直に聴く心がないと人は

       本当のことを言ってくれない 」

              (自然社・平成22年・新生活標語より)





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Last updated  Apr 17, 2010 09:09:45 PM
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