|
カテゴリ:ボクシング
今から17年前の1993年にミドル級の王座決定戦で拳を交え た、ロイ・ジョーンズ・ジュニアとバーナード・ホプリンスが戦い、 3人のジャッジとも4ポイント差でジョーンズの勝ちを支持し、ミ ドル級のチャンピオンとなる、この試合について語られる時は、こ の試合の判定についである、両者伯仲した、拮抗した試合で、ホプ キンスの手が挙がっても不思議ではなかった、そうでなくても4ポ イントも差のつく試合ではなかった、残念ながこの試合は見ていな い、断片的にビデオを見たぐらいである、以後の両者の試合から創 造すると、ジョーンズは見た目の派手なパンチ、ホプキンスは見た 目より相手にダメージを与えるパンチ、このあたりの両者のボクシ ングの違いが勝敗を別けたように思われる、ジョーンズが41歳、 ホプキンスが45歳、17年の時を経て、「ザ、ライバル」、と銘 打って、「好敵手」、というよりも、「宿敵」、といったほうがふ さわしい両者が再びグローブを交える事となった、数年前の両者の 絶頂期にリマッチの話があったのだが、両者とも超スーパースター 同士で、条件面で折り合わずに、この度のリマッチとなった、ホプ キンスにとっては残り少ない現役生活で、なんとして雪辱したい、 長い、輝かしいボクシング人生に於ける落とし前をつけるような試 合でもあった。 17年前の試合の後、1つの試合結果がその後の両者のボクシン グ人生の明暗を別ける、勝者はボクシング界の表街道を歩み、敗者 はボクシング界の裏街道を歩んだという事は良くある事だが、両者 は共に超スパースターとなり、ボクシング界の表街道を歩むことと なり、現在も尚、超スパースターの地位を確保し、ビッグマッチと して試合が行われる事に驚きを隠せない、ジョーンズは極端な小顔 で、長身で、素晴らしい筋肉で、相手に殆どパンチを当てさすこと なく、抜群のスピードで強いパンチを打ち込み、派手なKOシーン を見せ付けて、いかにもアメリカ人好みの派手で、陽気で、ミドル 級からライトヘビー級にクラスを上げて戦い、プロバスケットボー ルの選手でもあり、昼にバスケットボールの試合に出場して、その 日の夜にボクシングの試合をやってのけるという派手なパフォーマ ンス、2階級上のクラスの世界ヘビー級チャンピオンのジョン・ル イスに果敢にチャレンジ、ルイスのパンチを身体に触れさす事なく 大差の判定で勝利とい歴史的な快挙で4階級制覇、ただスタートは ミドル級の身体でヘビー級で戦えるだけ筋肉を増量、そしてすぐさ まこのヘビー級タイトルを返上して、1階級下のクルーザー級では なく、2階急下のライト・ヘビー級にまで一気に体重を落として、 ヘビー級のタイトルに挑戦の前にきわどい判定で退けたアントニオ ・ターバ(映画のロッキーでロッキーと戦う相手として出演)、先 の試合の判定にイチャモンをつけられ、ならば倒して決着、ところ が2回に大番狂わせの、ターバの得意のストレートが顎を直撃し、 失神KO負けを喫する事となる、彼の輝かしいキャリア、ヘビー級 のルイスに勝った時点で終焉した感があるといっても過言ではない、 それまでの彼の敗戦はダウンを与えた相手に加撃をして、相手が戦 闘不能、そのダウン後の加撃による反則負けだけであり、リマッチ でその相手を簡単に倒して勝利、ところがルイス戦以後の5敗、そ の全てがKO負け或いはTKO負け、その直近の戦績のためにこの 再戦では不利の予想。 一方のホプキンス、トレードマークは昔の死刑執行人の目だけを 出した不気味な黒い三角頭巾をかぶり、リングに上がると首をかき きるジェスチャー、観客は大きなブーイング、それさえも楽しむか の様にニヤリと笑う、ジョーンズのベビーフェイス(正義漢)の対 して彼は徹底したヒール(悪役)、実際に彼のボクシングもストリ ートファイト的なボクシングスタイルで両選手が興奮して、荒れた 試合になると、反則すれすれの攻撃、レフリーの見えないところで は、反則打も彼にとってはセーフである、逆に相手の反則打に対し ては、オーバーアクションでリング上でのた打ち回ってレフリーに アピールする、ミドル級のタイトルマッチでロバート・アレンとの 初戦、アレンが絶好の仕上がり、それに対してホプキンスは動きが 悪い、打ち込まれて劣勢で迎えた中盤、クリンチをしながら、執拗 に強いパンチを打ち込む、両選手がエキサイトをして荒っぽいもみ 合いの展開、アレンの攻撃にクリンチで逃れるホプキンス、腰の辺 りにしがみつこうとする、アレンは振りほどこうと乱暴に身体を回 転、振り切られたホプキンスは、ロープの隙間から、リングの外へ 放り出され、一旦リングサイドの記者席の机に腰を打ち付けて、そ れからリング下へ落下、リング下で腰を押さえて転げまわるホプキ ンス、ついに試合続行不可能、ノーコンテスト、ホプキンスは巧妙 に偶然の出来事の様に見せかけたのだが、ホプキンスは今日の調子 は悪い、このまま行けば危ないと思って、企んだ様な気がする試合 でもあった、ミドル級タイトル20度連続防衛、4団体の統一チャ ンピオン、長くミドル級にとどまって、タイトルの防衛、キャリア の終盤になってやっとビッグマッチ、フェリックス・トリニダート、 オスカー・デ・ラ・ホーヤ、フアンはホプキンスが倒されるのを期 待する中、逆に予想を大きく裏切って倒して勝利、この辺りからボ クシングのスタイルは極めて正統派のボクシングスタイル、ジャー メイン・テーラーにス早いジャブでポイントアウトをされて、4団 体のタイトルを奪われて、連続防衛記録も途絶える、イギリスの無 敗のジョー・カルザゲに初回にダウンを与えるが、判定負、彼もま たキャリアの後半に負けが増えているが、彼の負けは打ちのめされ た負けではなく、彼の頭の中ではポイントでは負けたが、ボクシン グでは負けたわけではない、そう思っていることだろう、鉄壁の守 りを誇る、ドナルド・ライトに打ち勝ち、白人のスターのケリー・ パブリックを子供扱い、老いて尚強の感があり、この試合の予想は 圧倒的に有利の予想。 17年ぶりのりマッチではあるが、試合が行われるのが余りにも 遅すぎた感があり、余り緊迫しないフェイントの掛け合い、打って はクリンチの繰り返し、ジョーンズには昔のスピードも、気迫さえ も感じられない、ホプキンスがフェイントをかけると、ジョーンズ が反応する、その反応さえも遅い、ホプキンスが実際にパンチを出 すと、全く避けきれずにズルズルとロープに交代、ホプキンスの僅 かにポイントのリードのラウンドが続く、中盤には盛り上がりの無 い、スリルの無い試合展開に観客のブーイング、そこで緊迫し打ち 合いが展開されるのではなく、ジョーンズの軽いラビットパンチで ホプキンスがリング上をさも痛そうに転げまわる事が2度、しかも ホプキンスは再三ローブロー気味のパンチを放ちながら、ジョーン ズのローブローを1発食らうと、またまた、大層に股間を押さえて、 リング上を転げまわったり、盛り上がりと緊迫感の無い凡戦、アメ リカでは試合を盛り上げるために両者の罵りあいは常套手段だが、 この両者も凄かった様子で、計量の日、ジョーンズは大きな透明の ナイロン袋を持参、「昨日、ホプキンズがプレゼントをくれたので 今日はそのお返し、中身はバイアグラ、老眼鏡、加齢臭のデオドラ ントだよ」、ホプキンズの45歳という年齢に対するきついいやみ のプレゼント、年齢はジョーンズのほうが若いが、ここまでスピー ドが衰えると、打たれ弱い並みの選手、ホプキンスのほうは50歳 でもリングに上がれそうな気がし、若い駆け出しのチャンピオンが 相手なら、子供扱いか、ボクシングのレッスンをつけるような試合 が出来そうな気がする、それでもホプキンスは17年ぶりにリベン ジをなしとけた試合であった。 ■「今日の言葉」■ 「 物や道具に感謝できる人は 働きをより大きく伸ばしていける 」 (自然社・平成22年・新生活標語より) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
May 18, 2010 02:25:44 PM
コメント(0) | コメントを書く
[ボクシング] カテゴリの最新記事
|