還暦雲巣管理人独言（還暦を過ぎたウエブマスターの独り言）

[きわめて私的な事] カテゴリの記事

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• 躾の四方山話。

  　我が家の浴室、冬になると脱衣場も浴室内も物凄く寒い、だからお湯は熱い目にしている、これは血圧の高い者にとっては良く無い事で、２年前の正月明けのある日に、仕事に出かける時に家のすぐ傍のお地蔵さんの水を替えていた斜め向かいのお婆さん、「おはようございます、いつもどうも有り難うございます」、と声をかけて、その日の夜に仕事を終えて午後９時前に帰宅、ピーンポーン、と玄関のチャイム、「警察ですが、夜分恐れ入りますが、少し伺いたことがありまして」、下へ降りて行き、玄関のドアーを開けると警察官が２人、「午後８時頃に大きな声や、いさかいの声を聞かれませんでしたか？」、「その時間は仕事中で」、１階から２階のヨメに聞くが、別に何も聞いていないという返事、警察官に何があったのかと聞くと、「斜め向かいのおばあさんが入浴中に倒れて、すぐに救急車の手配、救急車が到着した時にはすでに亡くなっていて、事故か事件かを調べているところです、そのおばあさん心臓の持病があり、寒い脱衣場で服を脱いで、浴室内も寒く、血管がギューッと収縮していて、その後に暖かいお湯の中、収縮していた血管が急に拡がり、一気に心臓へ流れ込み、そのために心臓発作、心筋梗塞のファーストアタック、これが命取りという事であった、余りにも身近にこんな事が起きて、脱衣場にストーブを置くようになった。　冬場に孫と一緒に風呂に入る事もある、オレが風呂に入る時のお湯の温度と、孫が風呂に入る時のお湯の温度に開きがあって、孫にとっては熱いわけである、足の先だけをチョッとお湯に入れて、熱さでオレの腕に必死で、ベソをかきながらしがみついてくる、「熱いお湯で無いと風邪を引くから」、といっても、まるで小猿が親猿にしがみついているようである、仕方なく水を入れてお湯の温度を下げて、漸く湯船につかる、新聞紙上を幼児に熱湯を掛けて火傷をおわし、虐待死の事件が報道される事がある、風邪を引かせないために熱くしたお湯でこの有様である、幼児は５、６歳までに親の顔を見て、心の底から信頼して笑顔を振りまく、これが親孝行である、親はこれ以上の事を臨むのは贅沢でもある、幼児が一生分の親孝行をしようという時期に、熱湯を浴びせて火傷を負わせたり、死なせてしまう、鬼か悪魔のなせる業であり、哀れで、不憫である。　自分の子供のしつけ、上が男の子、天真爛漫といえば聞こえはいいが、落ち着きのない、ザワザワとした子供、口で言ったぐらいではいうことを聞かない、５歳くらいの頃から、「パチン」、と平手打ち、それでも懲りずに、また平手打ち、「パチン」、小学校に入学した頃、ほっぺたに手形をつけて登校、担任のベテランの女の先生が、その手形を心配して家に電話、「家で何かありましたか？」、電話をヨメから代わって、「昨晩、言う事をきかないので平手で叩きました、これから当分の間はほっぺたに手形をつけて学校へ行く事があるでしょう、心配は無用です、叩く親のほうの胸が痛いです、話をしてわかるようになれば、話をします、それまではもう少しの間は叩かなければわからず、叩くでしょう、ご心配なく、電話有り難うございました」、「わかりました、早く話をしてわかるようになれば良いですね」、という事で電話が終わった、小学校の３年生くらいまでは、叩いてわからせようとした、小学校の４年生以降は、叩く事はなくなり、話をする事によって、殆ど全ての事が解決するようになり、叩く事はなくなった、口答えをしたり、反抗的な態度をとることもなく成人に育った、だから男の子は叩いてでも躾をする、そう思い込んでいるフシがある、しかし孫となると叩きたくない、また付き合いの密度の影響でそういうことが無かったのだが、小学生になってから、家に遊びに着ていて、父親に叱られると、「お父さんなんか嫌い、帰ってくるな、お父さんなんか要らない」、と言い出す、息子はそれを聞いていて声を荒げる事も無い、尚も、「お父さんなんか嫌いだ、帰ってくるな、出て行け」、と泣き叫ぶ、そこで子供といえども言って良い事と、悪い事がある、孫の胸倉をつかんで、「お父さんに謝れ」、と大きな声を出す、こういう怒られ方をしていない、だから余計にパニックになって、さらにエスカレートして泣き叫ぶ、「ジィジィなんか怖くない」、「怖くなければ泣くな」、といって頬を平手打ちにする、平手打ちにも免疫性が無い、余計に大きな声で泣き叫ぶ、「もう、遊びになんか来ない」、「もう来るな」、パチン、という具合になる。　テレビなどでも子供の虐待の阻止のコマーシャルも流れている、隣近所は漸く子育てを終えたばかりという家が多く、少々孫が泣こうが、喚こうが、「怒られているな、家でもつい最近まで、あんなだった」、別段、児童相談所に電話される事は無い、孫が帰った後で、ヨメが、「近所の人が児童相談所にでも、電話をしやはったらえらい事よ」、「確かにな、児童相談所も最近は明らかな児童虐待のシグナルを発信されていて、児童の命を救う事が出来なかったということがよくあるからな、孫の躾といっても信じてもらえないかも知れないな」、「そうよ、孫に向かって、生意気な口を聞いたら承知せんぞォ～、・・・・・すぞォ～、は良くないよ」、「わかった、気をつける」。■「今日の言葉」■ 「 きちんとした躾が土台となって　　　　　　　　　　　子供の個性が輝いてくる 」　　　　　　　　　　　　　　(自然社・平成２２年・新生活標語より）

  Dec 14, 2010

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• 生涯で最高に読書をした1年。

  　高校の２年生と３年生の時の担任の国語の教師、「ジョンブル」、という仇名で、少し頬が垂れ下がっていて、どこかブルドッグに似た容貌、大柄で背が高く、スマートな雰囲気で、英国の紳士の風格も漂っていて、ブルドッグの前に敬意を込めてジョンをつけた仇名、芭蕉と同じ病で痔と喘息が持病で、声はガラガラ声であった、高校の卒業を前にして、２学期から、新聞の社説には余り難しい漢字が使われていない、せめて新聞の社説に書かれている漢字くらいは書けなければいけない、という事で国語の授業の初めに、先生が新聞の社説を読み上げて、それを生徒が書いていく、これが今でも身についているかというといささか疑問ではあるが、新聞の社説を読むのがっ習慣になっている、「それと高校を卒業した後に、毎月１冊の本を読みなさい」、という言葉、当初は毎月１冊の本を読む、これはたやすいノルマ、と考えていたが、大学時代はまだしも、就職をしてから以後は本を読まない生活を長い間過ごしてきた、このブログを書いていて、高校時代の思い出を書いているときに、この、「月に１冊の読書の勧め」、を思い出した、大学を卒業してから約４０年間、毎月１冊の本を読んでいれば、約４８０冊の本を読んだ事になるのだが、約４８０冊分の読書のノルマを果たしていない事に気がついた、この読書のノルマを果たそうとすれば、この後、読書の出来る生活が後約１０年とすると、毎月、５冊の本を読む事にすれば、その時の月に１冊の読書の勧めのノルマを果たす事が出来る、昨年の後半から今年にかけて、月に７、８冊の本を読み出した、６８歳にして最高に本を読んだ年となった。　まず初めに、読み出したのが、文化勲章を受章した小説家でありながら、新聞の記事などで見かける時には、およそふさわしくない服装で、下駄を履いて、傘を持って、買い物籠を下げて出かけている姿、ストリップ小屋の楽屋で踊り子との談笑、そういう記事であり、実際の本人とは少し異なった、そんな風変わりさの興味から永井荷風を読み出した、「あめりか物語」、「ふらんす物語」、「すみだ川」、「日和下駄」、「?東綺譚」、「花火」、「西遊日誌抄」、「断腸亭日乗」、と読み、次に谷崎潤一郎、「刺青」、「蓼食う虫」、「鍵」、「卍」、「ふうてん老人日記」、「痴人の愛」、「猫と庄三と二人の女」、そして、「細雪」、は読まずに、いかにもオレらしいのだが、老人と性の問題がらみで川端康成の「眠れる美女」、この次に浅田次郎の、「輪違屋糸里（上・下）」、「壬生義士伝（上・下）」、この時に小説を読みながら涙を流す事の初経験、「プリズンホテル（夏・秋・冬・春）」、この時には小説を読みながら笑い出すことも初経験、「日輪の遺産」、「地下鉄に乗って」、「歩兵の本領」、「シェラザード（上・下）」、「鉄道員」、「椿山課長の７日間」、「活動写真の女」、幾つかの短編集を数冊、週刊誌のコラムを集めた、「勇気凛々瑠璃の色（数冊）」、「蒼穹の昴（１・２・３・４）」、「珍妃の井戸」、「中原の虹（１・２・３・４）」、「お腹召しませ」、「王妃の館（上・下）」、「月島慕情」、「霞町物語」、「真夜中の喝采」、「血まみれのマリア」、「三人の悪党」、「見知らぬ妻へ」、「オー・マイ・ガアッ！」、「サイマー」、「天切り松闇がたり（１・２・３・４）」、「薔薇盗人」、現在売られている文庫本のほぼ全て、今年夏の新作のハードカバーの、「終わらざる夏（上・下）」、小説で泣かされて、笑わされて、悪党のように見えて、実は善人で、その底には家族の絆、人間の絆、義理と人情、浅田ワールドに引き込まれて、最後にはいつもホッとさせられ、どこかカッコ悪くて、しかしカッコいい人物、約半年間は浅田次郎にどっぷりと、浸っていた。　次に読み出したのが、「敗れざるもの」、の沢木耕太郎、「一瞬の夏」、「テロルの決算」、「危機の宰相」、「無名」、「深夜特急（１・２・３・４・５・６）」、「凍」、「檀」、この、「壇」、を読んで、檀一雄の、「家宅の人（上・下）」、三浦哲郎の、「白夜を旅する人々」、「バーボンストリート」、「チェーン・スモーキング」、「右か左か」、「血の味」、「彼らの流儀」、「世界は『使われなかった人生で』あふれている」、「イルカと墜落」、ちょっと表紙が気になった本で遠藤周作の、「私が捨てた女」、作者がデリーからロンドンまでバスで旅行をする、「深夜特急」、の旅に持参した、林芙美子の、「浮雲」、有川浩の、「阪急電車」、タイトルで買った、三島由紀夫の、「不道徳教育講座」、澤田ふじ子の、「高瀬川女船頭唄（一・ニ）」、ノンフィクションの世界もフィクションの世界も、オレには区別がつかないが、大学時代には日本はもしかすると社会主義国家になるのでは、そんな事も考えていた頃もあったが、池田勇人首相が打ち出した、非常にわかりやすく、夢のあるスローガン、「所得倍増論」、しゃにむに働いて、なりふり構わず、何よりも仕事を最優先にしてきて、６０歳でセミリタイア、この間に大きな忘れ物をして、生きてきたような気にさせられる、こんな事を考えるようになったのも本のお陰、今年はまだ後、数冊の本を読むことだろう、生涯で最高に読書をした１年。■「今日の言葉」■ 「 親の恩に気づいた時から　　　　　　　　新たな人生が開けてくる 」　　　　　　　　　　　　　　(自然社・平成２２年・新生活標語より）

  Dec 10, 2010

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• 5年４ケ月ぶりに解決した、叔父の遺産相続。

  　５年前の７月の京都では宵山の日に、ヨメの叔父がゴルフに行っていて、ゴルフ場で倒れて、救急車で病院へ直行、入院、集中治療室で治療、そのまま意識が戻る事無く、約３週間後に死亡、この叔父は面倒見のいい人で、兄と姉の子供、姪や甥たちを春休み、夏休みなどに、鳥取から大阪の家へ招いて、大阪で様々なところへ遊びに連れて行く、甥と姪が１１人、全員が世話になっていて、お通夜と告別式には全員の甥や姪が参列して、口々に、「叔父ちゃんには随分と世話になった」、思い出話をしていて、さすがに面倒見の良かった叔父の通夜と告別式、そう思っていたのだが、叔母は生まれて間もない女の子を連れて叔父と再婚、実の親子以上に仲のいい父親と娘の関係を築いてきていた、ところが叔父が亡くなって遺産相続の段になって、叔母と娘が叔父の遺産の全てを相続する事思っていた、そこで初めて叔母の娘を叔父との結婚の時に養子縁組をしていない事に気付いた、叔父と娘の養子縁組をしなかったのは、今から約５０年ほど前の区役所の窓口、サービス精神のかけらもない対応、不親切な対応、叔母が婚姻届を出しに行くと、窓口の係りの人は、「この子供さんの養子縁組をしますか？」、「この子供は実子です」、「そうですか」、といって叔母の婚姻届を受理、この時に、「この子供を養子縁組をしないと、法的な娘ではなく、同居人として扱われます」、このように説明をして、「このケースではこの子供さんの養子縁組をされた方がいいですよ」、この一声があれば、叔父の死亡による遺産相続にピリオドを打つのに、５年と数ケ月の歳月を要しなかった。　叔母は当初、遺産相続の全てを自分が相続するために、法的に遺産相続の権利のあるものに相続放棄の手続きを始めた、遺産相続の法的に権利を有するものは、叔母、叔父の兄、（長男）、既に死亡のためにその子供の３人、叔父の兄、（次男、ヨメが長女、弟と妹）、既に死亡のためにその子供が３人、叔父の姉、（長女、認知症で、その子供が５人）、法定相続人は叔母を筆頭に、ほか７人、の合計８人となった、長男の子供３人と次男の子供３人は相続放棄に応じた、ところが認知症の姉の子供の５人がこれに異議申し立て、叔父が娘の養子縁組をしなかったのは、血のつながっていない娘よりも血のつながった人間に相続をさせたいという願いがあったからで、相続放棄は出来ないと言い出し、長男の子供３人も説得されて、相続放棄しない事になった、相続放棄に同意したのがヨメの弟と妹との３人となった、叔母にすれば叔父はサラリーマン、面倒見が良くて、付き合いが良い、遺産といってもたかが知れている、今後、親戚の付き合いを絶ってまで争うほどの金額ではない、そう思っていたところに、今でま随分と世話をし、面倒を見てきた甥や姪たちがそれぞれの相続を主張、そこで相続の件は弁護士に依頼、弁護士は法定相続人の確定、ここで身内の者が誰も知らないもう１人の法定相続人が現れた、叔父の父親の戸籍を上げると、父親は再婚していて初婚の人に間に男の子が１人いた、その相続人の人は、この件に関して一切関わりあいを持ちたくないと弁護士さんへ話す、遺産の相続は放棄する、この件で煩わせられたくないというのである、法定相続人が確定された後は叔父の遺産相続の財産目録の作成である。　その作成された財産目録が少なすぎると異議申し立て、娘が結婚後に家を建てた、その時に叔父が資金援助をしていて、その分も相続の財産目録に入れろ、娘の学費、娘の結婚式の費用、娘の養育費の費用、こういうものまで相続の財産目録に咥えろ、叔父の銀行の貸し金庫の中身を立会い確認、弁護士もここまでいう人は始めて、裁判所の調停を仰ぐことなった、ここまで叔父の死後約５年が経過、裁判所は弁護士さんが作成した財産目録を支持、これ以上何かをしようとするなら、自分達で弁護士さんを立ててください、しかも財産の一部の株式投資、亡くなった時期から今までの間に値下がりもしている、これ以上長引かせてももらえる物が多くなる可能性は少ない、よく考えなさいという事であった、暫くして裁判所の調停案を受け入れようという事になった、その条件として２つの申し入れ事項、１つはこの件に関して鳥取から大阪へ何度も出てきている、その旅費と通信費として、相続放棄をしない８人の甥と姪に１人つき、１０万円の支払い、２つ目は相続放棄をした３人の甥と姪の相続分を加算して相続、という条件を出してきた、１つ目の条件はＯＫ、２つ目の条件はＮＯという事で最終の決着を見た、姉に８３０万円の相続、これは恐らくその子供５人で分割という事になるのだろう、長男の子供３人に総額、約４１０万円が相続される事となった、１１月の末にこれを支払い、漸く叔父の死後５年４ヶ月目に解決を見た。　今日の午前中に叔母が家に来て、「いろいろ心配を掛けたけど、漸くこんなかたちで決着がついた」、と弁護士さんが作成した書類を持参して説明してくれた、「嫌な思いをして大変でしたね、これですっきりしますね」、「まだ済んでないことがあるネン、あんた達、兄弟３人には、感謝してる、私の気持ちとしては、先に支払った人たちの倍以上貰って欲しい、いらんといやろうけど、私の気持ち、だけ受け取って欲しい」、「気持ちだけありがたく、いただきます」、「それでは私の気がすまん、裏切られた気持ちの中で、あんたら３人の、お金よりもこれからの親戚付き合いを大事にという気持ちに感謝している、せめて支払わなアカン分の半分だけでも受け取っといて」、「気持ちだけやったら、５万円とか、１０万円で」、「これは私が貰って欲しいお金やなんや、頼むさかいに気持ちよく受け取っといて」、と弟と妹の分、こちらから振込みをして欲しいといって、３人分総計２１０万円を置いて帰った。■「今日の言葉」■ 「 自分から心を開く勇気が　　　　　　　不和や誤解を解いていく 」　　　　　　　　　　　　　　(自然社・平成２２年・新生活標語より）

  Dec 9, 2010

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• 無駄な時間と思うか、一病息災の貴重な時間と思うか。

  　今日は今年最後の定期診察日、約２８年ほど前の年に一度の健康診断の時に、不整脈が見つかり、その時から暫くの間、負荷心電図をとったり、２４時間心電図、心臓のエコー検査、ＭＲ検査、その結果から心房細動と診断、約１年間ほどは薬で不正甥脈の治療、薬の効果がなく薬での不整脈の治療を断念して、心拍数が上がって急激にファーストアタックが心臓を襲うというタイプの不整脈でないために、不整脈による脳梗塞の予防的な治療が専ら行なわれている、アスピリンや小児用バッファリン等で血液をサラサラの状態に保ち、血圧が高いので降圧剤、６０歳を過ぎた頃からより一層、血液をサラサラにするワーファリンを飲んでいる、この薬は効きすぎると血液が止まらなくなる、だから２ケ月に一度は血液検査で薬の効き具合を検査して薬の飲む量の調整をしている、同じ頃降圧剤も朝１錠であったのが夕方にも１錠追加される事になった、ただ同じ病気で約３０年弱も治療中、こうなるとその病気なれという事が起きている、それと、健康診断で不整脈と診断される、約１０年ほど前、３０歳の頃結婚を機に少し大きめの生命保険に加入、その時の診察の時に、先生が聴診器を胸に当てて、「いい心臓のリズムです、何か運動を？」、「高校の時に陸上部で中距離をはしっていました」、「陸上の中距離ですか、その影響でしょうか？」、ただそういわれても中学校時代はバスケットボールと陸上部、高校時代は陸上部の４００メートルと８００メートルと２００メートルハードルの選手、毎日その練習に明け暮れていて、高校３年生の夏休み終了後に、大学受験の勉強のためにその練習をプッツリとやめてしまった、不整脈もその影響が出ていると思っている。　毎月の診療所での検診、心電図検査、尿検査、血液検査、レントゲン撮影、これら２つづつほど組合わせて検査、年に一度の心臓のエコー検査、大体、午前９時頃に診療所へ行き、検査は３０分もあれば余裕で終了、後は検査結果が出て、そのカルテが主治医のところへ回り、その診察室から呼ばれるのを、ひたすら待つだけである、１時間半から、２時間ほど待って漸く、名前を呼ばれる、オレは大きい病院はここしか知らない、この待ち時間に苛々する、血圧もピークに達している事だろう、それでも診察待ちの人同士の会話、「ここも待たせるけど、他所に比べたらここはまだマシな方や」、そんな馬鹿な、そういう思いで、この会話を聞いていたのだが、実際に去年の春に、マウンテンバイクで遠出中に左太ももの血管が切れて内出血、家では湿布薬を貼るだけ、左太ももが内側から押し上げられるようなズキンズキンとくる痛み、寝る前になって足が曲げられない、トイレも左足を伸ばしたまま便座に座る、夜寝る時には、どの角度で寝ても足が痛く、脂汗を流しながら、殆んど眠る事ができずに、仕事のために午前６時に起床、這うようにして仕事場のマンションへ到着、午前中にするべき仕事を１時間ほどで片付ける、Ｇパンが左足だけがパンパンに張ってくる、左足が破裂しそうな、内側から来る痛み、兎に角、左足の太ももに何が起きているのか、窓口の札を業務に付外出中にして、病院へ行こう、という事で仕事場から一番近い大きな病院へ行く、午前９時３０分に病院へ到着、診察を終えて、お金の支払いを済ますと午後２時を回っていた、その時に初めて、いつも行く診療所での、「ここはまだマシな方や」、の会話に納得した、以来いつも診療所での待ち時間、午前中に家に戻れればいい、そう思うようになって、イライラする事が少なくなった。　とはいうものの、１時間半か２時間の待ち時間は長い、診療所の外へ行かないとタバコが吸えない、タバコを吸っている間に呼ばれでもしたらという強迫観念でタバコも吸いにいけない、電車の揺れの中では直ぐに寝られるが、待合場所のソファーでは寝られない、最近では文庫本を持って行き、これで時間がつぶすことが出来る、今日も本を読んでいて、横を通る看護婦の足元が見える、黒いストッキングを履いた足、アキレス腱のところがきゅっと締まった、綺麗な足、オレは別段、谷崎潤一郎のように足フェチではない、しかし、その足が横を通るたびに足に目がいく、何度目か、その足が近づいてきた時に目を本からその足の持ち主の顔へ、オレが診察を受ける診察室の看護婦さん、眼のクリッとした、色白の可愛い看護婦さん、美人だが残念ながら好みの美人ではない、当然の事ながらその看護婦さんはオレを好んではいないのだが、名前を呼ばれて診察室へ入り、先生の横に座る、向こう側に机には看護婦さんが座っている、目があって、いつもとは少し違う、「こんにちは」、長い待ち時間の割りに診察はそっけない、「お変わりはないですか？」、「ハイ」、「血圧を測りましょう」、「１６０の８５」、「胸を出して」、聴診器を胸に当てる、そして足のむくみを調べて、「いつもどおりの薬の処方箋を、４２日分、お大事に」、これで終了、約５分弱、外へ出て待っていると、看護婦さんが処方箋をもって出てきて、カレンダーを見ながら、次の診察の予約日、「来年の１月１８日でいいですね」、「ハイ、いいです、何をいまさらといわれそうですが、今日つくづく足を見ていて、本当に綺麗な足ですね」、「いえいえ、そんな事はないですよ、ほんとうに、いえいえ、でも、いつもオシャレな人にそんな事をいわれて嬉しいです」、「死ぬほどヒマな休みの日に、一度お茶でも」、「いいですよ」、「看護婦さんと付き合ったことはないのですが、業界では柔らかい約束は守るのですか」、「柔らかい約束？」、「今の、『いいですよ』、が柔らかい約束です」、「面白い人ですね」、「死ぬほど退屈な休みの日が早く来ることを」。　月に一度の定期診断の日、今日のようなことは始めて、毎月一回、午前中を診察のために、これを約２８年間、３３０回余り、これを無駄な時間と思うか、一病息災の貴重な時間と思うか。■「今日の言葉」■ 「 心配事が多いのではない心配　　　　　　　　　する気持ちが強いのである 」　　　　　　　　　　　　　　(自然社・平成２２年・新生活標語より）

  Dec 7, 2010

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• 目覚まし時計と朝寝坊。

  　仕事の日には目覚まし時計をセット、血圧が高いセイか目覚めは凄く良い、電子音のピィ、で目をさまし、次のピィ、で目覚ましを止める、そしてベッド脇のテーブルの上のタバコをとって火をつける、一息煙を吸い込むと、これで完全に目が覚める、今日は寒いだろうか、温かいだろうか、夜中に一度トイレに行くが、強烈に尿意を感じる、すぐにパジャマを着替え、夏場はラクなのだが、冬場は無類の寒がりのために着ているものが多くて大変、平日仕事の日は午前８時が始業のために午前６時に起床、最近ではこの時間はまだ暗い、電気をつけずに暗い中で着るのが大変、前の夜にパジャマに着替える時に、脱いだ物をベッドの脇に積み上げて脱いでいく、こんもりと山のようにつみあがっている、翌日の朝は最後に脱いだものから着ていく、昔は着たと思うと前と後が逆という事がよくあった、最近はユニクロの製品が多く、さすがはユニクロと言うか、洗濯ネームがきっちりと左脇につけてある、これを頼りに着ると前と後を間違うことは無い、タバコとライターと携帯電話をポケットに入れて、寝起き用の水の入ったペットボトルの飲みさしの水とぐらいを持って、ここでヨメに、「起きろよ」、と声をかけてから１階へ下りていく、顔を洗ったり、歯を磨いたり、新聞を取り込んだり、仏壇にローソクをともし、線香をたいて、手を合わし、そんな事している間にヨメが２階に降りた気配がないと、電話を２コールかける、暫くすると２階でヨメが動く気配をする。　どちらかというと目ざといほうだが、目覚まし時計がないと起きられない、何かの粗品でもらったラジオ付きの電機で動く目覚まし時計、これは随分と長く使っている、平日勤務の日には午前６時起床、土・日・祝日勤務の日には午前７時に起床、目覚ましのセット時間を合わせるのに、午前６時から午前７時に代えるのは楽なのだが、午前７時から午前６時に代えるのが少し厄介で、午前と午後を間違えてセットしたり、間違えた時間をセットしたり、時計の時間を狂わせたり、だから最近では午前６時に起床の日にはこの目覚ましをセット、午前７時に起床の日には携帯電話の目覚まし時計をセットする事にしている、結婚した当初、結婚祝いや、他の人の結婚式の引き出物などで幾つも目覚まし時計があったのだが、当時は飲んで遅く帰ることもよくあり、そんな翌日は朝起きるのがつらい、目覚ましがなってもなかなか気がつかない、するとヨメが起きないで目覚ましだけを止めてしまう、ハッと目が覚めて時計を見ると、１時間寝過ごした、「目覚ましは？」、「私が止めたみたい」、というが早いか着替えを抱えて下へ降りていく、そこでオレは枕もとの目覚まし時計をつかんで、ヨメの背中に向けて、目覚まし時計を投げつける、寝起きでもあり、２日酔い気味でもあり、２重のハンデイ、時計はヨメに当たる事無く、柱や壁にぶち当たって、「ガッシャ～ン」、という事で、幾つもあった目覚まし時計がなくなってしまった、そんな頃にどこかでもらってきた今のラジオ付き目覚まし時計、コードがついていてコンセントに差し込んである、「これは投げられないよ」。　最近では、オレが娘が使っていたシングルベッドに寝て、枕元に小さなテーブル、その上に目覚まし時計、灰皿、タバコ、ライター、目薬、水の入ったペットボトル、グラス、めがね、携帯電話を置いている、ベッドから１メートルほど距離を空けて布団を敷いてヨメが寝ている、目覚ましが鳴り続けていてもヨメが止めようと思うと、起き上がらなければならない、ヒョィと手を伸ばして止めるというわけにはいかないのである、だから夜に目覚ましをセットするのも、朝に目覚ましを止めるのもオレ、今日は仕事、土曜日だから午前９時が始業、起床は午前７時、夜中に一度トイレに降りて、次の寒さで起きる、午前６時頃、跳ね除けた上布団がずり落ちかけている、そのために寒さで目を開く、布団を足で元に戻そうとする、「あァ～」、コブラ返りが起きそうになり、慌てて状態を起こして、足の指を外側に曲げてコブラ返りを止めた、「助かったァ～」、もう一度トイレに降りて、「さあ、後１時間、寝よう」、他人にいわせると、「そんな量では効かないよ」、といわれるのだが寝る前に飲んだ睡眠導入剤、２分の１錠、のお陰ですぐに２度寝、３度寝が出来る、携帯電話の目覚ましがなる、すぐに目を覚まして目覚まし音をとめる、頭と身体は起きているが、ＰＣと読書のセイで目が疲れていて、目だけが起きない、こういう時のため用のベッドの脇のサイドテーブルの上に目薬を置いている、目薬をさしさえすれば目も瞬時に起きる、昨日の夜、テレビを見ているときに目薬をさした、そのままコタツの上に置いてきてしまった、天井を見上げて目を開こうとするが、閉じる方の力が強い、ほんの一瞬目をつぶったつもりが３０分経過、タバコに火をつけて、朝食は仕事場についてから食べれば充分に間に合う、ヨーグルトを食べて、ホットミルクを飲むだけにしよう、ヨメに、「３０分ほど寝過ごした、ヨーグルトミルクだけ、アンパンは行ってから食べる」、急ぐといつもよりも５分ほど早く家を出る、バス停に着くと、慌ててタバコを消さなければならないほど、待つ事無くバスが来る、マンションについてからユックリとちびアンパンを２ケ食べる、こういう日には一日中イライラしていたものだが、最近はそういうことが無くなった、それでも、ヨメからいわせると、我儘で、短気で、自分勝手で、偏屈で、頑固で、助平で、いつなんどき何をしでかすかわからない、付き合うほうが大変とぼやくが、こんなオレと一番付き合っているのがオレ自身である、だからヨメが愚痴るそんなところがなくなれば、オレ自身が一番、退屈するだろう。　■「今日の言葉」■ 「 社会に役立ちたいと願ってこそ　　　　　　　　　　身に付けた能力が生きる 」　　　　　　　　　　　　　　(自然社・平成２２年・新生活標語より）

  Dec 4, 2010

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• 年に一度、お袋の京女の血が騒いだ、南座の顔見世。

  　その昔オフイス街などにクイックマッサージなる店が出来ていた頃、オレが４０歳を過ぎた頃、肩の凝り症で、休みの日などは烏丸あたりに出て行くと、特殊な椅子に座って１５分ほどのクイックマッサージ、肩や腰などの凝りには、寝転んでの本格的なマッサージが必要なんだが、１５分程度のマッサージでも、終わってから店の外に出ると、目の周りにマッサージの効果か、店に入る前と別世界のように、周りの景色がくっきりと、はっきりと見える、散髪が終わった後などにほんの僅かにマッサージ、散髪屋のオヤジが、「背中に鉄板を入れているみたいですね」、と言っていた、現役をセミリタイア以後は、多額の借金を抱えるわけではなく、納期遅れや、不良品発生のプレッシャーも少なく、社員が１７、８名、その家族も含めると約５０人ほどの生活も背中にしょっていた、そいうものがなくなると、肩が凝る事が無くなった、ただ散髪屋のオヤジは今でも、「すごく、肩が凝っていますね」、相変わらず同じ事をいう。　オヤジも物凄く肩凝り症で、月に一度は家へあんまを呼ぶ、東へ５軒目の家、実に子沢山の家で家族は約１０人ほどで、ご主人の叔父に当たる、この盲目のあんままでが居候、あんまでの稼ぎの殆どをそこの家の家計に入れていたのだろう、いつも感心していた事なのだが、揉みだしてから、揉み終わりまでが時計と同じほどにジャスト、１時間、この正確さには驚いていた、あんま中の会話、オヤジは近所の事には疎く、あんまも近所の事には疎い、世間話といってもお互いの接点が無く、話が続かない、ところがお袋もたまに、オヤジの後で揉んでもらう事もあった、お袋もあんまも歌舞伎好き、だから話し出すと１時間の間、歌舞伎の話をしっぱなし、若い頃には目が見えていて、その頃に好きな歌舞伎を見ていて、目が見えなくなってからは、ラジオで聞くだけ、耳で聞いて、何十年前の思い出を思い出しながらお袋と話、あんまに行く先で歌舞伎の話が出来る人は少なく、お袋を揉みながら歌舞伎の話をするのを楽しみにしていた様子。　お袋も、オヤジの事、３人の子供の事をまず、自分の趣味や、楽しみや、遊びは一番後回し、これが普通の時代でもあったが、年に一度の年末の南座での顔見世、南座の正面に招きが上ると京女の血が騒ぐ、と言うヤツで、最もお袋は純粋の京女ではなかったが、「日ごろはチマチマと細かい事にケチって、年に一度の顔見世だけには、パァ～と」、まさにその通で、夏が終わると、従兄弟の着物取次ぎ屋が反物を持ってきて、「これは派手すぎひんやろうか、これは地味すぎひんやろうか、これやと合う帯が無いないなァ～」、と思案しながら顔見世に着ていく着物の準備、顔見世の切符の手配はオヤジの仕事、取引銀行の支店長に切符の手配を頼み、見に行く前日には勿論のこと、美容院へ行って、当日は１人で、背筋をピンと伸ばして、一張羅を着て、ウキウキと出かけて行く、南座の傍で幕間に食べる弁当を買って、見終わってからは、松葉でにしん蕎麦を食べて、夕食用に握り寿司を５人前買って、まるでつき物が落ちたように、セイセイした表情で家に帰ってくる、着物を着替えて普段着で台所に立つと、「サァ～、１年間始末して、また来年も」、独り言。■「今日の言葉」■ 「 楽なことは明日に延ばしても　　　　　　　　苦しい嫌なことは今始めよう 」　　　　　　　　　　　　　　(自然社・平成２２年・新生活標語より）

  Dec 3, 2010

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• 自分勝手な、好きな事ばかりして。

  　１１月も今日で終わり、約１０年以上前というと、１１月の第３木曜日が楽しみ、ボージョーレー・ヌーボーの解禁日、解禁日の翌日か、翌々日辺りに、飲み屋のオネーさんか、普通のＯＬ、何処かのパーテイで知り合ったコンパニオンの女子大生、と連れ立って、フレンチ、イタリアン、地中海料理の店でその年のボージョーレー・ヌーボー飲むのが慣わしのようになっていた時期があった、ただこの時期、いくら京都のもみじが鮮やかに紅葉していようが、カメラを持って出かけると言う事は無かった、店から店へ移動する途中に祇園白川の辺りで、ライトアップされた紅葉を見る程度であった、それが、最近の約１０年余りの間はテレビ、新聞などのニュースで、「あっ、そうなのか」、と言う程度に様変わり、ボトルに花のペインテイングを施したような、中身よりもボトルのほうが高いのでは、そんなヌーボーもあった、今は空輸便でありながら、１、０００円以下のペットボトル入りのヌーボーも販売されている、死ぬ前に１杯のお酒を許されるのなら、どんなお酒を飲むだろうと考えると、良い心地まで味わえるなら、１２年物のバーボンのストレート、癖が強く、味が繊細なスコッチのシングルモルトのストレート、長年飲み慣れたレミーのクラブスペッシャルのブランデーのストレート、大いに迷うところで、できることなら、シングルでいいから３種類とも飲みたい、良い心地を味わう時間がないとすれば、味わって酒を飲むだけならワインである、１日８０本のヘビースモーカでも、ワインの味は結構わかる、ただ本格的にワインを飲みだしたのが４５歳を過ぎた頃、気に入ったホステスの名前は覚えられるが、気にったワインの名前が覚えられないと言う欠点ともう一つの欠点は酔いが首から上だけ、酔い心地としてはあまりよくない、だから酒屋で買って来て家で飲もうという気が余り起きない。　１１月にボージョーレ・ヌーボーと縁がなくなったこの１０年、１０日過ぎくらいから京都市内の紅葉が気になって、中頃になると辛抱が仕切れずに、マウンテンバイクで出かけて行き、ただ中頃ではまだほんの僅かに色づきだしただけ、それでもインターネットの紅葉情報を頼りに、シフトの休みの日には雨で無い限りでかけていく、それと京都の紅葉の見頃は勤労感謝の日を挟んだ最後の連休、車の混雑が凄く、この頃は市バスでないといけない場所は敬遠、地下鉄、私鉄沿線、或いはマウンテンバイクで行く事が出来る場所、そういう場所を選んで出かけている、哲学の道の北の始まり、少し東山によった法然院、ここの山門は苔むした茅葺屋根、山門の中から、左に大きなもみじの木、紅葉した木、その向うに山門の茅葺屋根、こういう写真を撮ろうと何度も出かけているが、歩のあたらない場所、もみじの木の紅葉が遅く、殆どが緑で、ほんの少し黄色、オレンジに色づいている程度の写真しか撮れていない、この法然院の少し南にある安楽寺、同じ日に行っても山門の横のもみじは真っ赤に紅葉、いつも中には入らずに山門のところだけ撮影、山門の水平の気をつけると階段が斜めに写り、階段の水平に気をつけると、山門の屋根が斜めに映る、幾たびに何度か失敗、新聞に出ていた写真は、山門の屋根も階段もきれいに水平に写っていた、今年は傍まで行きながら行く事が出来なかった、来年のチャレンジ、今年はおまいりをかねて円山公園に１５日、１８日に真如堂、１９日に南禅寺と永観堂、この１０年来、今年がベストコンデイションの紅葉、２２日は終日雨のために出かけず、２５日に嵐山、２７日には東福寺、１２月１日、２日は連休、しかし、１２月の声を聞くと、紅葉の写真撮りに行く気にはなれない、恐らく２７日の東福寺で今年の紅葉も散りもみじの写真も多く撮ったので終了。　こういうことをいうと負け惜しみのように聞こえるのだが、１１月と言うと、ボージョーレ・ヌーボーが解禁されるとすぐに飲まなければ気がすまなかった、その時代もそれなりの楽しかったのだが、ボージョーレ・ヌーボーと縁がなくなった現在、仕事のシフトの休みの日には紅葉の写真を撮りに出かける、昔にも優るとも、劣らない楽しさである、ヨメからいわせると、「自分勝手な、好きなことばかりして、楽しいのは当たり前やァ～」。■「今日の言葉」■ 「 さっさと実行しないと　　　　　　怠け心がやる気を削いでいく 」　　　　　　　　　　　　　　(自然社・平成２２年・新生活標語より）

  Nov 30, 2010

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• 行為可能確認と技術の劣化の歯止めのため。

  　今から５年前頃、当時は専らハコヘル派であった、まずハコヘルの説明から始めると、江戸時代に遊郭と言うものが存在して、大まかに別けて座敷で歌舞音曲のみの提供する場所、これがはっきりと区分けされるようになったのは、そう古い話ではないがが、現在の京都の祇園街に代表されるような花街として現在も残っている、そしてもう一つはもっぱら女性の肉体が提供される場所、これが後に、終戦後まで公娼街が赤線地帯、私娼街が青線地帯として続けられてきた、この間、取締りがきつくなったり、緩和されたりが繰返されてきて、その度に新しい形態が生まれ、言い換えるとフーゾクの業界が進化してきたともいえる、そして戦後の赤線防止法の全面適用、これがフーゾク業界のビッグバンとも言え、ここに於いて江戸時代から続いてきた遊郭と言う形態が消滅した、では日本の国からそういう場所が無くなったのかと言うと、現在に於いてもこういう男性の需要は存在、また長きに渡る不況のトンネルのなか、国や政府の緩慢過ぎる、不毛な景気対策ゆえに、その犠牲者ともいえる主婦、人妻と言う男性にとっての魅力ある供給も生まれ、不況の中とはゆえ、フーゾク業界の総売上は膨大な金額にのぼる。　こういう話題を書いていると、公開するのボタンを押すと、1ケ所、わいせつ、もしくは公序良俗に反すると判断された表現が含まれています、その箇所の下に赤い矢印が出るはずながら、それが出ないのでどの表現か分らないので、中略とします。　ヨメにいつも言っていることだが、オレが倒れて運良く病院に担ぎ込まれて、身体に１０本くらいの管が繋がれていて、綺麗な看護婦さんが来て、助平そうに目を輝かせたら、もう１０本くらい管が追加されても大丈夫、しかしチラッと見ただけで、「もう、ええわァ～、とばかりに首を横に振ったら、すぐに管を全部抜いてくれ」、と馬鹿なことを頼んでいる。■「今日の言葉」■ 「 現在の生活の中に喜びを見出せ　　　　　　　　　　　　幸福はそこから始まる 」　　　　　　　　　　　　　　(自然社・平成２２年・新生活標語より）

  Nov 21, 2010

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• 今にも抜けそうな下の前歯。

  　下の前歯がぐらついてから随分久しい、もう１年以上、ぐらついたまま、力を入れればポロリと取れそうなほど、オヤジもお袋も歯症は悪かった、オヤジは４０歳を前にして総入れ歯だった、元々歯が悪くて部分入れ歯をしていて、戦況が悪化するような予感、年齢、体格に関係なく、根こそぎ召集もありえる、召集されてから歯が痛み出したら、どうにもこうにもならないだろう、余程若い頃から歯痛に悩まされていたのだろう、という事で総入れ歯にしてしまった、ところが若くして総入れ歯、歯茎が尖って若い間に総入れ歯、歯茎がそういう状態の時に総入れ歯にしたので、総入れ歯が歯茎にぴったりとくっつき、９０歳を過ぎる頃まで、大体の物は何でも食べることが出来た。　オレも克っては物凄い肩こりで、それが直ぐに歯痛になって表れた、ダステイン・ホフマンの、「マラソンマン」、という映画だったと思うが、何者かに拉致されて、歯に穴をあけて、そこを乱暴にグリグリされての拷問のシーン、それを見ているだけで歯が痛み出した事があった、また忘れもしない、１９６９年、７月のなかば過ぎにニール・アームストロング船長が乗り込んだアメリカの人工衛星、アポロ１１号が月面着陸した、そのテレビ中継がされている日、その数日前から歯が痛み出していて、歯が痛み出した時には、直ぐに歯医者へ行く事がベスト、それが分りながら我慢、当時は大阪のメリヤス屋さんで、丁稚の修行中、会社の３階で２０人ほどの寮生活中、寮生全員が月面着陸の瞬間をテレビで見るんだ、そんな中で、歯痛でのた打ち回っているオレだけが、午後１１時頃に、トリスを飲んでから、寝心地の極めて悪い、スチール製の２段ベッドの上の段に、明日こそ歯医者へ行こうと心に決めながらもぐりこむ、しかし間もなく、トリスのセイで、神経が過敏になり、痛みが一層激しくなる、そこでまたトリスを飲む、ますます神経が過敏になり、顔半分を万力で締め上げられているような痛み、やがてトリスが覚めてきて、それと睡魔で、幾分痛みが和らいでくる、ウトウトとする、クーラーのない寮のために、夏はどの部屋の窓も開け放し、遠くで汽笛ではないが、マンションの鉄の扉の閉まる音、するとオレの歯の痛みに、ポッと微かに火がつき、その小さな炎が大きくなり、燃え盛って行くように、歯の痛みが大きくまして行く、やがてその痛みも自然に遠のいていく、やれこれで寝られると思った時に、またもや遠くでマンションの鉄の扉の閉まる音、そしてまた痛みが、その繰り返し、テレビの置いてある部屋が騒がしい、月面着陸が成功したのだろう、その頃は、打たれ続けて、耐え切れずにダウンしたボクサーのように、意識は朦朧、夏の早い朝が白みだす、午前９時、会社の近くの歯医者へ飛び込む、詰め物をしている歯のそのつめ物と歯に隙間が出来ていて、硬い物を噛んだ時に、その詰め物が梃子の原理で歯を真っ二つに割ってしまい、その根っこが化膿、「もうこの歯はどうしようもないです、抜きましょう」、とその歯を抜いて、小一時間もしないうちに昨日の痛みが嘘のように。　最近は肩がこらなくなった、だから歯の痛みに悩まされる事はなくなった、その代わりに、今ぐらついているは、間もなく、大きなくしゃみをした途端に、歯が飛び出すような抜け方をするのだろう、今まさに抜けんとする歯は下の前歯、笑った時には抜けたところが見える、部分入れ歯が出来上がるには時間がかかるだろう、今のマンションの管理人の仕事、笑顔も仕事の内、しかし笑いたくない、また話をする時に余り大きく口を開かない、元も声の通りが悪く、活舌も悪く、言語不明瞭気味、ますますそれに拍車がかかるだろう。■「今日の言葉」■ 「 目的をはっきり持っていないと　　　　　　　　　努力は喜びでなく苦痛となる 」　　　　　　　　　　　　　　(自然社・平成２２年・新生活標語より）

  Nov 12, 2010

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• 明日はお袋の17回忌の法要。

  　平成６年１１月３日がお袋の命日、今年で１７回忌を迎える事になる、ヨメもパートに出るようになってから、お寺さんの月命日のお参りを断っている、法事の時にしかお参りがない、１１月３日はお寺の報恩講という行事で、法事ごとは前でという事で、明日の１０時から自宅で行う。　１６年前の５月のゴールデンウイークが済んだ頃に、お袋の喉の辺りがはれだしてきて、幾つかの病院へ行くが原因が分からない、ただその前年に腸のポリープの手術、そのポリープに癌細胞があった、この事はオレと上の妹２人だけの秘密でもあった、だからオレはヨメにもそれをいう事はなかった、但し手術は成功、翌年の１月には退院、自宅療養を経て、３月には床上げも終わり、桜が咲く頃には、オヤジと連れ立って花見に行くまで回復していた矢先である、喉がはれだしてきた時には癌の移転、嫌な事が頭を掠めていて、５月末の精密検査で咽頭部の腫瘍が原因という事が判明した、直ぐに腸の手術をした同じ病院に入院、主治医も同じ先生、お袋はこの主治医の先生に絶対的な信頼を寄せていた、そしてこの主治医の先生も高齢のオヤジが前回の腸の手術の時に大いに動揺し、オレはその頃５２歳、バブルがはじけて久しいが、会社は順調、銀行の親睦会の会長、京都布帛製品工業組合の理事長に就任、一番自信に満ち溢れていた時代、そういう事もあってかお袋の病状に関してオヤジではなく、長男でもあるオレに報告と相談、前回の腸の手術の後、「腸の手術に関してはパーフェクト、ただ取り去った腸の腫瘍には結核菌と癌細胞、この事をお母さんとお父さんに告知されるかどうかの全てをあなたにお任せします」、完全にオレに下駄を預けられた、そこでお袋とオヤジには癌細胞の事は話さないことに決断。　２度目の入院の前日に、前回の入院の時には、「手術が終わればお見舞いに来る人もあるから」、といって長年の行きつけの美容院で髪の毛をセット、「美容院へは？」、というと、声は出さずに、「もう、いい」、といわんばかりに手を横に振る、お袋には今回の入院は、もう２度とは家に戻れない予感、ある種の覚悟のようなものが感じられ、「何かあたら、お父ちゃんを頼むわね」、これだけ言って入院、手術をする、その後主治医の先生がオレと会いたがっているという伝言、仕事の合間を縫って主治医の先生と面会、この主治医の先生極めて冷静で、穏やかで、やさしい話し方、お袋が絶大の信頼を寄せている気持ちも理解、したがってオレもお袋と同じように大きな信頼を寄せるようになっていた、「全ての咽頭部の癌細胞切除にベストを尽くしました、ただ残念な事に頚動脈にへばりついている癌細胞をとるために、頚動脈を破る寸前までトライしましたが、取れませんでした、ゴメンなさい、癌細胞を検査すると転移のスピードの速い、凶暴なタイプの癌細胞で、今後の治療方法としては抗癌剤療法とコバルト療法の２つがあります」、オレは何人かの抗癌剤療法をした人の話を聞いたことがあった、口をそろえていう事は、「肉体的な苦痛はともかく、うつうっとし湛え難い気持ち、これが嫌だった」、そんなことを思い浮かべながら、「先生、抗癌剤療法の時の助かる可能性は？」、「何％と数字で答えることは出来ませんが、低いと思います」、「先生、時間をかけても結論が出るとは思いません、数分だけ待ってください」、「いいですよ」、喫煙所へ行ってタバコに火をつける、頭の中は抗癌剤療法とコバルト療法がグルグル回っている、タバコはどんどん減っていく、吸い終わるまでに結論を、「ザ・ベスト・オブ・ザ・ワースト」、最悪の中の最良の選択、お袋の苦しみの少ないほうを選ぼう、「先生、コバルト療法をお願いします」、「分りました、５回ほどコバルトを照射しましょう」。　結局、間隔をあけて５回コバルトを照射する、５回のコバルト照射が終わると、その後は点滴をしながらベッドに寝ているだけである、お見舞いに行ったり、時折病院に泊まる事もあった、オレの顔を見ると、「帰れ、帰れ」、といつも手で追いやるような仕草、「病院になど来ないで仕事せえ」、２回の入院生活で、怖い、苦しい、痛い、辛いなどとたったの一言もいう事がなかった、しかしコバルト照射のセイだろうが、胸の辺りがどす黒くケロイドのようにただれているのを見た時に、思わず息を呑んだ、７月の末に、「家に帰りたい」、それを主治医の先生に取り次ぐと、「それも良いでしょう」、夏の暑い時期に家に戻る、勿論、家では点滴も出来ない、ホンの少しジュース類を飲むだけで、後はお茶と水だけ、家での１ケ月、ただ布団に寝ているだけ、８月の終わりの頃に、「先生の顔が見たくなった」、という事で病院へ戻る事になる、自宅での１ケ月間、点滴もなし、食事もせず、身体には栄養になるものは何も入れず、この簡易は癌細胞もじっと静かに大人しくしていた、病院に戻ると点滴が始まる、この点滴で癌細胞も元気になり暴れだす、１０月の入ると下血、吐血が始まる、そのたびに家族や親戚が病院に駆けつける、１０月２１日はオレの結婚記念日、ヨメと食事をしている時に娘から電話、「おばあちゃんが危ない」、タクシーで直ぐに病院へ駆けつけるが、応急手当も済んですやすやと寝息を立てている、「お袋、もう充分戦った、もうエエよ」、オレに出来る事は早く楽になるのを願うばかり、その数日後主治医の先生から話がある、「今、お母さんは、変な言い方ですが、理想的な形で死に近づかれています、この状態で延命治療を継続すると、この状態が長く続く事が予想されます、延命治療を中断すると痛いことも、苦しい事もなく、枯れ木が音もなく朽ち果てるように、ローソクの火が消えるような穏やかな最後を迎えられると思います」、１１月１日点滴の栄養剤から食塩水への切り替えをお願いする、１１月２日午後３時、７９歳にて没。　オレも幼稚園の頃に祖母を亡くし、依頼久し振りの身内での葬儀、初めての葬儀のようなもの、オヤジの心労がきつく、告別式を無事に終えられるかが心配、初めての葬儀で、全てを差配、オヤジはお袋よりも８歳年上、お袋の葬儀の一部始終をオレにしては珍しく、一部始終を書き留める、間もなく１６年を迎えようとしている、癌の告知、抗癌剤療法かコバルト療法の選択、延命治療継続の決断、幾つかの大きな、重たい決断を迫られた、今同じ決断ができるかどうかは定かではない、しかし当時に決断した事に揺るがぬ自信を持っている。■「今日の言葉」■ 「 さっさと実行しないと怠け心が　　　　　　　　　　　　　やる気を削いでいく」　　　　　　　　　　　　　　(自然社・平成２２年・新生活標語より）

  Oct 30, 2010

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• 揉めに揉めた叔父の遺産相続も5年目に解決。

  　５年前の祇園祭の日に、ヨメの叔父がゴルフ場で倒れて、救急車で病院の集中治療室へ入院、集中治療室から出る事も無く、意識が戻る事も無く、３週間後に無くなった、鳥取の中学校を卒業して、本人は東京で就職を希望していたが、汽車賃が無くやむなく大阪で就職、その就職した先は荒物問屋、小柄な丁稚がリヤカーに荷物を一杯積んで納品へ、登り坂で悪戦苦闘をしていると、「小さいのに、ご苦労なこっちゃ」、と後ろから押してもらった事もあった、小さな荒物問屋であったが、プラスチック製品の普及によって、「これからの荒物はプラスチックの時代」、とばかりにいち早くプラスチックの荒物を取り扱い始め、売り先の多くは個人経営の荒物店が殆どであった、間も無く流通革命といわれた時代に突入、ダイエーを初めとしたセルフサービス・デイスカウント・ショップが出現、所謂スーパーと呼ばれる小売業態、そのスーパーと取引が始まり、売り上げが驚異的に伸び、それに歩調をあわせるように会社も急成長、丁稚からのたたき上げ、生まれつきの面倒見の良さ、得意先にも、会社内にも、信用と人望ができて、重役にまで登りつめる、６５歳の重役定年で退職して、その後はゴルフ三昧の生活を夢見ていたのだが、園芸ブームに目を付けた会社は園芸洋品の別会社を設立、社長の息子が社長に就任、その社長の補佐役として相談役に就任、仕事の多くは得意先とのゴルフの接待であった。　その叔父は兄２人、姉１人の末っ子で、生まれつきの面倒見の良さで鳥取に住んでいる甥や姪達を学校の休みの時期には家に預かって面倒を見たり、オレのヨメも家庭がゴタゴタした一時期にはそこの家から中学校に通っていた事もあった、お通夜と告別式には鳥取から甥や姪達、その子供達も大阪へ、賑やかに叔父の思い出話に花が咲いていた、長年勤めていた会社の別会社の現役の相談役である、本社の人事部や庶務部から手伝いの応援、仕事関係の人の多くの列席者が予想されて、大きな会館で、盛大な葬儀、この時叔母は社葬になると考えていたのだが、社葬の文字はどこにも見当たらない、少々いやな予感をしていたのだが、結局、会社からは葬儀費用の２割くらいの金額が包まれてきたそれでちょン、内外共に信用と人望のあった人だけに実に多くの仕事関係の列席者、世話になった甥や姪たちも全員が列席、変な言い方だが良い葬儀であった。　ところが叔父の遺産相続の段になって大きな問題がおきた、叔父は女の子が１人いる叔母と再婚、婚姻届は叔母が区役所へ提出に行く、「区役所の窓口で、この子供さんは養子にしますか？」、といわれて、叔母は、「実子です」、と答えて、その子供と叔父の養子縁組をする事無く婚姻届を提出、その戸籍のままで誰も気がつくことはなかった、３人家族として幸せな生活、大学を卒業して、就職、その後結婚して娘が１人、数十年間実の親子としての生活の実績、しかし叔父の遺産相続となると一番重要視されるのは戸籍である、数十年間の親子としての生活実績よりも、戸籍が上回るのである、法律上は親子ではなく、単なる同居人として扱われ、法律上遺産相続の権利を有しないのである、先ごろ江戸時代末期生まれの人の死亡届が出されずに戸籍上は生存しているということが問題になった、これを受けて行政の戸籍を預かる窓口の人が、これはあくまで戸籍上であって、戸籍によって選挙権云々というのではないと戸籍を軽視する発言があった、実の親子同然に生活した実績がありなが戸籍上では同居人として扱われて、戸籍が最重要視される、大きな矛盾を感じざるを得ない。　叔父の遺産の全てを叔母と娘が相続する、これで相続は完了のはずであった、ところが娘は戸籍上は単なる同居人に過ぎず、遺産の相続の権利が無い、ここから叔父の遺産相続が完了するのに５年余りの歳月を要した、叔母以外の法定相続人、死亡している長男の子供４人、死亡している次男の子供３人、生存している認知症の姉が１人、この８人が相続放棄をして叔母１人が叔父の遺産相続をすれば済んだ話である、ところが長男の子供の婿が相続放棄に異議、そして認知症の姉の子供４人もこれに同調、法定相続人の５人が相続放棄をしないと対立、困った叔母は弁護士を立てて、遺産の半分は叔母が相続し、残りの半分は法定相続人が相続する、と解決を図ろうとした、そこで弁護士は遺産の財産目録を作成、その作成された財産目録が過小とクレーム、重役まで勤めたといえサラリ－マンである、面倒見の良い者はそれだけ出費も多い、貯えといっても数億円の単位ではない、せいぜい数千万の世界である、親戚の縁を切ってまでもめる金額か、甥や姪に小遣い渡したり、プレゼントや祝い金を張り込む事があっても、遺産を残すとは考えられない、「叔父さんは甥や姪に自分の遺産を相続させようとして、娘をわざと養子縁組しなかった」、これが言い分のようである、５年余りが経過して裁判所の和解案にも応じず、つい最近５人分の相続金、鳥取から大阪へ出てきた経費、弁護士費用などの諸経費込みで、１千万円で決着がつき、叔母は１日でも早く済ませようと積み立て型の生命保険を解約して支払いを済ませたと連絡。　余り豊かといえないヨメの兄弟３人が相続を放棄した、この遺産相続を放棄したのはもう１人、この人の存在は誰１人知らなかったのだが、叔父のお父さんは再婚で、最初の結婚の時に男児が１人、お母さんに引き取られて離婚、以来５０年以上の間、音信が途絶えていた、身内でそれを知っている者はすでに亡くなっていて、誰もその人の存在を知らなかった、お父さんの戸籍謄本を取り寄せて始めてその存在を知ったわけである、その人は名古屋に住まいということで電話連絡と郵便のやり取りだけで相続放棄が終了した。■「今日の言葉」■ 「 食べ物は感謝して頂いてこそ　　　　　　　　　　生きる力となっていく 」　　　　　　　　　　　　　　(自然社・平成２２年・新生活標語より）

  Oct 29, 2010

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• 寒がりにとっては嫌な季節の到来。

  　一昨日までは、タンクトップに半袖ポロシャツ、薄手のブルゾン、昼食にラーメンを食べた後、天気の良い日には汗ばむ事もある、ホンの少しの間、扇風機を回していた、寝酒のバーボンを飲む時、例年は秋のお彼岸が済んだ頃から、水割りをお湯割りに切り替える、ところがまだ水割りを飲んでいた、当然の事ながら２ケ所あるトイレのウオッシュレットの電源を抜いていた、月に一度の定期検査の昨日、そのままの恰好で病院に行くためにマウンテンバイクを漕ぎ出す、信号待ちの間、冷たい強い風、着替えに家に戻るのも面倒、ブルゾンのファスナーを締めて漕ぎ出す、病院は西大路太子道を少し西のところ、西大路通は太子道の１つ手前の信号からきつい登り坂、時々不思議の思うことだが、このようなきつい坂、ところが１筋迂回すると、まるで嘘のように坂がない事がある、あの道の坂はどこへ、そう思うことがある、だからこの坂も１筋西の春日通に出ると、殆んど平らな道で、最近は弱気で、この道に迂回をする、病院に着くと丁度身体が温まっていた、その帰り道先ほどまで陽が照っていたのが、急に雲り空、細かい時雨が降り出し、暫くの間は秋らしい気候だったが、身体にあちこちに今年の夏の酷暑の名残が残っていたのだが、家に帰りつくと、そこはもう冬、慌てて２台出ていた扇風機を天井収納庫に仕舞うために、羽を洗い、ヨメに、「便座のコンセントを入れるでェ」、何年か前から殆んど使う事のない１階のトイレのウオッシュレットの電源は抜いたままである、いつも使う２階のトイレは最高気温が２０度を下まわると、電源を入れる事にしている。　それだけではない、最低気温が１０度を下回るまで、暖房器具を使わないことにしている、エコでもない、少しは電気代の節約でもある、しかしオレの泣き所は、「身体が軟弱になっている」、これには弱い、だから我が家ではこんなルールを作って、それに従っている、便座の電源を入れた次には、着替えである、ヒートテック加工の長袖肌着を着て、長袖シャツを着て、フリースのジャンバー、克ってフリースのジャンバーといえば、パタゴニアの約２万円ほどする製品であった、１０年以上前にユニクロが、１、９８０円で売り出し、数年で、ン千万枚の売り上げ、と聞いたときに、この売り上げ枚数は１桁、或いは２桁くらいの間違いではないかとさえ思っていた、それでも驚異的な数字で、１枚買ってみた、１冬着て、春になればマルのベッド、そう考えていたのだが春になると、毛玉が出来ているわけでもない、どこかが痛んでいるわけでもない、「とりあえずクリーニング出しておいて」、それが今年で１２回目の冬を迎える事になる、恐るべしユニクロ、上はこれだけで、下は裏毛のスエットパンツにレッグウオーマー、ＰＣの前に座る時には、足にブランケットを巻きつけて、フリースの冬用のスリッパ、マウスを持っていると指先が冷たい、その時には薄手のカシミアの手袋、首筋が寒いとマフラー、それと去年から毛糸の帽子。　本格的な冬になると携帯カイロ、ポケット用２ケ、靴下のつま先に貼り付け用、踝の上まであるスニーカー、ヒートテック加工の肌着の２枚重ね、これだけが冬の装備、冬になると、終戦後、ソ連の捕虜となって、捕虜収容所で極寒のシベリアで過酷な、理不尽な強制労働を強いられて亡くなった人たち、生き延びた人たち、の事を考える事がある、昨日から寝酒のバーボンはお湯ワリである、そして休みの日の外出にはフラスコにバーボンを入れて出歩く、身体が冷え切って喫茶店に入ると、熱いコーヒーにこっそりとそのバーボンをたらす、アイリッシュ・コーヒーならず、勝手にケンタッキー・コーヒーと名付けている、冬の朝食の時にははちみつ漬けのしょうが、熱い紅茶のこれを砂糖代わりに入れて、生姜も食べてしまう、仕事の日の朝はケンタッキー・コーヒーやケンタッキー・ティーという訳にも行かないので。■「今日の言葉」■ 「 愛情を持って叱ることは　　　　　　　　我が子と最良の交流となる 」　　　　　　　　　　　　　　(自然社・平成２２年・新生活標語より）

  Oct 27, 2010

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• 「あのＡＢＣのオッちゃんが怖い！」。

  　孫がオレの部屋に入ってくるなり、「あのＡＢＣのオッちゃん怖い！」、といって２階へ上っていく、一時期、会社の事務所代わりに使っていて、スチール製の書庫があり、ある年のカレンダーが、懐かしいジエームス・デイーンのカレンダーで、「エデンの東」、でデビューして、「理由なき反抗」、「ジャイアンツ」、ハンサムでシャイで、遠くを見つめるような、物思いにふけり、憂いをこめた、ナイーブな瞳、一躍大スターに、そんな時に自動車事故で若くして他界、ある年代の人にとっては永遠の美青年、その年このカレンダを見るたびに、「ブラッド・ピットより男前やなァ」、そのカレンダーの１２月の写真、照明のライトに片腕をかけて、ジッと例の瞳でこちらを見つめている写真、その写真をスチール製の書庫に貼り付けていた、孫は部屋に入った途端にその写真を見て、自分が睨まれている様に錯覚、勿論、ジエームス・デイーンを知るよしも無い、咄嗟に外国人、アメリカ人、それに対して出た言葉が、「ＡＢＣのオッちゃん」、であった、ベソをかいている孫を抱いて、ヨメは、「ＡＢＣのオッちゃんより、ジイジイの部屋は汚いやろう」。　オレの部屋、隅っこにＰＣラック、スチール杖が２台、部屋の壁面は四方が乱雑な物置状態、いつも座る机の上は、本が６列にうず高く積み上げられていて、歪んだタワー状態、隙間に何種類かの請求書が置いてあり、机で何を書いたり、読んだり出来ない、そして床といわず、机の上といわずにタバコの灰が飛び散っている、ヨメは険のある表情で、「こんなに汚いのになんとも思わないの」、「・・・・・」、本心はこの方が落ち着くと言いたいのだが、火に油を注ぐようなので、無言で通す事にしている、気がすまないのか、この書道の大先生にこんな言葉を書いてもらうより、「整理整頓」、と書いてもらえばよかったのに、書を洋風の表装をした、オレが気に入っている額にまで、当り散らすのであった。　ある祇園の小さな割烹店でたまに会う書道の先生、書に関する著書もあり、書に関する後援も多く、斬新な書の作品も多く、高名な書道の先生、大家だと店の女将さんに紹介された、残念な事にその方面の事には疎く、ただ、物凄く大酒飲みであり、オレは単なる酔っ払いとしか思わなかった、この先生は自分の書きたいものを作品にするというタイプで、当時は源氏物語の各巻を書で表現する事に取り掛かっていて、こういう字を書いてほしいというリクエストには応じない作家、そういうことを知らずに、「先生に書の作品を書いていただきたい」、と言い出すと、先生も酔っ払っていて、「期限をきられなければ良いですよ」、という返事が返ってきた、そこで箸紙に、「半也」、と書いてこの２文字の書の作品をリクエスト、「意味は？」、「今年で５０歳、人生の３分の２が終了、そうやけれども半分と思いたい、それと金儲けも、仕事も、遊びもそこそこしている、これもそこそこと思う事無く、『なかば』、と思いたいというか、そう思って丁度いい加減、そうやからこれからはいつでも、『半也』、（なかばなり）、こう思いたい気持ちを先生に作品にしてほしい」、とリクエストをした。　このリクエストから約１年、この書道の先生の奥さんで、書の専門の画廊のオーナー、その割烹店でであった、女将さんに紹介されて、「その作品のリクエストはあなただったのですか、作品は出来上がっていて、私の表装のイメージが出来上がっていて、先生にしてはリクエストの作品は珍しく、落款を押すのに、ためらっているみたいです」、「ハナから期限は言いこなし、でしたからせきませんよ」、「今晩、店であったことだけ報告をしておきます」、その日から間も無く後に、割烹店の女将さんから作品が出来上がったとの連絡があった、白い額縁で、書の部分が１センチほど高くなっていて、モダンな表装、これはお金に困った時にも売ることは無くオレの部屋に今もかかっている。　タバコの大幅値上げから１３日目、エコーを１日８０本吸っていたのが、今回の大幅値上げを期に、半分の４０本に節煙をする事に、約２週間、身体が無意識に１日４０本ペースに馴染んだ様子、大幅値上げでなく、小幅値上げだと、従来どおりの本数を吸っていただろうと思う、こうなると大幅の値上げに少なからず感謝とう事になる、タバコの思い出の中、並んで仰向いて天井を見上げて、上にはブラックライトの照明のみ、タバコに火をつけて、煙を吐き出す、ブラックライトの照明に中をタバコの煙が天井に向かう、「吸う？」、「消す前の最後で良い」、半分と少し吸ったところで、彼女の口に咥えさせる、目をつぶってユックリと深く吸い込む、そして帰り支度、ある時、彼女の口に咥えさせること無くタバコを消してしまった、「ごめん」、「もうタバコをやめるわァ」、その日に別れ際にいつもは、「じゃあ、また」、と言うと小さく頷くだけだったのが、「さようなら」、と言った、その日以来彼女とは遭っていない、その夜が彼女との最後の夜だった。■「今日の言葉」■ 「 周りの働きに気付いたとき　　　　　　　　自分の働きは一層生きてくる 」　　　　　　　　　　　　　　(自然社・平成２２年・新生活標語より）

  Oct 13, 2010

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• ベッドでタバコを吸わないで。

  　昨日でタバコの大幅値上げから８日目、４０本に節煙、４０本の日をパーとして、昨日も７アンダーの３３本を喫煙、３３本でもよく吸う部類に入るが、１０月１日以前はというとこの倍の本数を吸っていて、タバコを吸う合い間にタバコを吸うという感じで吸っていた、このタバコを吸う合い間のタバコを吸わなくなると、１日４０本の喫煙になる、周りを見渡してみて、１０月１日からタバコをやめた人は見当たらない、殆どが本数を減らして、タバコ代の支出を値上げ前の支出を下回る本数に減らしている、オレも値上げ前のタバコ代の支出が１８０円×４箱＝７２０円、値上げ後のタバコ代の支出、２４０円×２箱＝４８０円、一日あたり２４０円の節約になっている、喫茶店でコーヒーを飲みながら、タバコ談義に花が咲く、「値上げと吸う場所の減少、こんな事ぐらいで長年吸ってきたタバコがやめられるか、チョッと意地になるよなァ」、「俺たちの年で、まだ吸い続けているヤツは、しぶとくて、偏屈なヤツが多いよなァ」、「ぽっくりと行く時には、指に吸いさしのタバコを挟んだままがエエよなあ」、テーブルの灰皿に吸殻が山のように盛り上がる。　寝る時には、長年ダブルの布団に寝ていたが１０年ほど前から別の布団に寝るようになる、最近は３階のオレが窓際の娘が寝ていたシングルベッドで寝て、その横に少し間隔を開けて、オレがベッドから転がり落ちても下敷きにならな様な間隔を開けて、シングルの布団を敷いて寝ている、寝る３０分前に睡眠導入剤のレンドルミンを半錠飲んで、そこから寝酒のバーボンウイスキーを飲んで、１２時頃に２階から３階へ、ヨメはそれから後３０分後、時間差を空けて寝る、オレはベッドに入って飲みさしのバーボンを飲みながら、その日の最後のタバコに火をつける、明日の朝、目覚めるまではタバコを吸うことは無い、この一日の最後のタバコを静かに、ユックリと吸う、エコーというタバコ、ニコチンとタールはがっつりと、長さは短い、その上に葉っぱが一杯に詰まっていなくて、ややガサガサ気味である、だから普通のタバコよりも１本を吸いきる時間が短い、約２分である、この間に少し考え事をするが、タバコの火を消す時には、何も考えない事にしている、右を下にして寝る、薬を飲んで、寝酒を飲んで、その日の最後のタバコを吸って、これが寝る時の一種の儀式のようなものであり、目を閉じると、熟睡という感じである。　朝目覚ましと、携帯電話の目覚ましと両方がなる、血圧が高い分目覚めはいいほうだが、最近はＰＣの前に座る時間と本を読む事が多い、頭と身体は起きているのに、目が疲れているセイか目が開き憎い、目薬をさしてから、まずタバコに火をつける、煙をユックリと吸い込み、ユックリと吐き出すと、日よけを取り払ったように、目が開いてくる、夜と朝にベッドでタバコを吸う、これは長い習慣、克っては愛情もあった、それと入れ替わるように稼ぎも増えた、ある時を境にしてその稼ぎも激減、増えたものといえば身の回りの世話、ある時、「ベッドでタバコを吸うと、煙たいし、タバコの匂いが臭い、ベッドでタバコを吸わんといて」、と、これには温厚なオレも、「無礼な、そこへ直れ、手打ちにいたす」、と怒りたいのをジッと我慢、ガマン、すると低温のかすれた声で、沢たまきの、「ベッドでタバコを吸わないで」、の歌声が聞こえてくる、目を半開きにして、色っぽい表情、オレ達の年代で、２０歳ぐらいの頃に年上の女性への憧れ、その切っ掛けとなった人も多いと思う、その彼女が切々と唄う、「ベッドでタバコを吸わないで」、さあ、どうする、どうする、そんな事を思っているところに、「言うてることを聞いてるノン」、と畳み掛けてくる、「家のトイレでオシッコをする時に便座に座って、これは聞き入れた、今度は聞き入れるわけにはいかん、例えお前が沢たまきでも、蒼井優でも、黒木メイサでも」、「高島礼子だったら？」、「聞くかも知れん」、「そう思ったら」、「そこまでオレは妄想癖はないよ」。　「昨日の喫煙本数」、という書き出しになるとツイツイ、タバコネタで一日分を書いてしまう、という事でタバコの大幅値上げより、本日で９日目、午後９時、本日の朝から今までの喫煙本数、２４本、このペースで行くと、４０本をパーとして、５アンダーくらいの予想。■「今日の言葉」■ 「 自分から心を開く勇気が　　　　　　　　不和や誤解を解いていく 」　　　　　　　　　　　　　　(自然社・平成２２年・新生活標語より）

  Oct 9, 2010

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• さようなら、道中での一服に。

  　昨日でタバコの大幅値上げから７日目、４０本に節煙、４０本の日をパーとして、４日間はアンダーパー、ところが５日目、６日目はオーバーの日が連続、昨日は大阪の庄内まで、ヨメの従兄弟婿の告別式に出席のお陰で、６アンダーの３４本で済ますことが出来た、実際にオレが吸ったのは３３本で、１本は告別式終了後、棺に横たわる彼との最後の別れ、彼は従兄弟と高校の同級生で、その時代から交際していて叔父の家にも出入り、その頃からの顔見知り、一回り以上年の違うオレを、かっこいい大人の男として、少なからず憧れられていて、以後そうたびたびあったわけではないが、たまに会えば、話が良く合うタイプの男であった、オレは告別式の後、最後の別れはよほどの人で無い限りしない事にしているが、彼とはぜひとも最後の別れがしたかった、葬祭会館の係員に棺に入れるカサブランカを手渡されて、その花の中にタバコを１本挟みいれた、オレんところと同じ浄土真宗、そう長い道中で無いと聞いている、せめて嫁と一人娘に後姿が見えている間に、一休みして、ユックリと一服してくれ、そんな気持ちでカサブランカにタバコをい本はさんで、右手が届くところにそっと置いた、会場に小さな音で流れている、ビートルズのイマジン、丁度その世代だよな、あ、あ～、涙もろくなった。　彼は天性ともいえる楽しい男、楽しむ男といったほうが正しいかも知れない、大学時代から息子や娘とよく遊んでくれた、それも一緒になって楽しく遊ぶ、息子も娘も、○○のお兄ちゃんとなついてもいた、２人が遊びに来ると実に家の中が賑やかで、そして帰るときの挨拶が、オレが子供の頃には良く使った挨拶だが、いつの間にか聞かれなくなった挨拶をした、「長い間、おやかまっさんでした、（やかましく、おさわがせしましたという意味）」、１人娘が成人した後、ビートルズ世代の彼は、昔のバンド仲間とバンドを再結成、去年の夏、沖縄へバンド仲間の家族旅行をかねてツアー、現地のライブハウスでライブ、昨日の告別式が始まる前にその時のキャビネ版の写真を見せてもらった、ギターを曳きながら、ハーモニカを吹いて、ボーカル、どの写真も少年のような真剣な表情、時には誇らしいような笑顔、ほんの数ケ月先に恐ろしい病魔襲うなんて、本人も周りの人も予想もしなかった、来年の西院フェスにと、誘うつもりで、済んだ２００９年の第８回のパンフレットを送った、それが手元に着いたときには、脳腫瘍の手術後の入院中であった、一人娘の就職、結婚、その時には腕を組んでバージンロードを歩く、そして孫の誕生、まだやらねばならない多くの事が残されていた、入退院を繰返す病気との闘いの中、３日前の夜、自宅で容態が急変し、救急車が来て、緊急入院、意識が戻る事も、呼吸が再び、心臓が再度動く事はなく、唐突な人生の終わりが訪れた。　最後のお別れの時に、叔母は娘の婿が病気になってからは、毎朝仏壇で、「淋しいさかいに、早う来いとよばんといてね、あれだけ頼んだのに」、確かに叔父は淋しがり屋で賑やかなのが大好きだった、正月の２日に日などはお客さんが来て起こされる、だから朝起きて誰もまだお客さんが来ていないと、叔母はあちこちに電話をかけさされた、勿論、「京都にもかけたか？」、こんな平和な時代に２人の息子の先立たれた父親、棺の頭のほうから冷たくなった息子の頬を両手で挟んで、「何でや、お前までが先に・・・・・、・・なァ、何でや、目を開けんかい、オイ、なんでや、おい、なんでや」、オレも同じ父親、その気持ちは痛いほど分かる、子供というものは３歳くらいの年までに、親の顔を見て、ニッコリ、この笑顔で子供としての親孝行は全て終了、だから親孝行は望みもしない、期待もしない、しかし贅沢を言えば、親より先に死ぬ、この親不孝だけはしないでおくれ、胸に当てていた帽子を目深に被り、棺の傍を離れ、トイレで涙をぬぐった。■「今日の言葉」■ 「 相手の欠点を嫌がるよりも　　　　　　　　自分にないよさに気付こう 」　　　　　　　　　　　　　　(自然社・平成２２年・新生活標語より）

  Oct 8, 2010

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• お袋の13回忌を前にして。

  　克って、金曜日の午後８時から９時まで、三菱電機提供と来ると、プロレス中継、日本人１億人の総怒りタイム、力道山が相手の反則攻撃に痛めつけられ、視聴者の理不尽な相手の反則攻撃に怒りが頂点に、それが乗り移ったかのように力道山が怒りの表情、身体全体に怒りをみなぎらせて、反撃の空手攻撃、弱った相手の腕をつかんで、ロープに飛ばす、ロープの反動で戻ってきた相手の胸元に水平空手チョップ、バシッ、と鈍い音共に、相手が倒れこみ、その相手に力道山が覆いかぶさり、レフリーがマットを叩いて、ワン・ツー・スリー、力道山のフォール勝ち、痛みで顔をゆがめて、顔の汗を手でぬぐい、レフリーに勝利の手を上げられて、満員の観客に向かって両手を挙げて、声援に答える、三菱電機の提供でしたと番組が終了、時によっては午後９時５分前になっても力道山がやられたまま、危うし力道山、このまま番組が終われば、１億総フラストレーション、ここでテロップが流れて、アナウンスされる、「スポンサーのご厚意により、このまま番組を１５分間延長します」、そしてこの番組の延長の間に、いつもどおりの力道山の怒りの逆襲で、力道山の手が上る、このプロレス中継の極に達したのが、金髪のレスラーで、羽田空港に降りたつや記者会見場で鑢を取り出し、歯をとぐパフォーマンス、「噛み付き魔」、「金髪の狼」、と仇名されたフレッド・ブラッシー、試合中に力道山の額に噛み付き出血、興奮の余りにテレビ中継を見ていた人がショック死して、社会問題となったこともあった、当時は我が家でもプロレスのテレビ中継に熱中、お袋はテレビ中継の途中に、オヤジの心臓病用の薬に救心を飲みながら見ていた、その時、お袋は血を流したりするのを見るのが怖いのだとてっきり思っていたのだが、死ぬ時に大きな２度の手術の経験、血が流れる場面が怖いからではなく、プロレスの試合に感情移入過剰で興奮のし過ぎであったように思う。　お袋が亡くなる１年前、食べると腹痛、それが長引いて、精密検査を受けると腸に腫瘍が出来ていて、それの手術のために入院、入院の前日に美容院へ行き、それから入院、この腸の腫瘍除去手術と亡くなる半年前に因頭部に転移した癌細胞の除去手術、この２度の大きな手術の後、痛いなどと一度も言った事がなかった、２度の手術の後、夜は妹２人とヨメとオレと４人が交代で付き添い、オレの付き添いの日には、「付き添いなんかしていないで、仕事をせえ」、早く家へ帰って寝ろと追い払うように、ただ一度だけ、「お父ちゃんは何もでけヘン、一緒に住んでくれるか、今の家を売って、預金とあわせたら、一緒に住める家を買えるやろう」、「わかった、オヤジを１人で寝さすようなことはせえへん」、この時がたった一度だけ、それ以来２度と、「お父ちゃんを頼む」、ということを口にする事はなかった、大きな２度の手術で痛がることも、苦しむ事もなく、我慢強さ、精神的なタフさに驚かされた。　病院の夜の付き添いで困ったのは、タバコである、当時はまだ病院の廊下の端っこに喫煙場所があった時代、それでも迷子になりそうなほど幾つも廊下を曲がった先の喫煙場所、真夜中で、薄暗い廊下に端っこで、たった一人でタバコを吸っていると、スリッパの足音と何かを転がすような音が近づいてくる、入院の患者さんが点滴スタンドを押してタバコを吸いに来たり、床タイルの上をひたひたという音、確実にこちらに近づいてくる、気持ちが悪くて鳥肌立ってくる、最後の角を曲がって現れてきたのは車椅子に乗ったおじいさんと、奥さんらしきお婆さんが押している、タバコを吸いにきたのだと思ってソファーの腰をずらす、すると目の前で車椅子をユーターン、聞いてみるとおじいさんは昼間は寝てばかりいて、夜は寝られない、だから夜はおじいさんを車椅子に乗せて、朝まで廊下を行ったり、来たりという事であった、タバコが吸いたくなると喫煙所まで行くのが面倒な事と、少々気味が悪く、そこで考えたのが噛みタバコである、ニコチンの入ったガムである、噛んだり、噛まない時には歯茎に貼り付けたり、上顎の裏に押し付けたり、そうしていると口の中の粘膜からニコチンが空に入っていくのが感じる、ニコチンバッヂでも皮膚からニコチンが吸収されるのが感じるくらいだから、タバコを吸わずに済んで良いのだが、これを噛みだすと口の中に唾液が多く出てくる、だから矢鱈と唾をはきたくなるのが困るのと、あっという間に口内炎になった、次に嗅ぎタバコというやつで、タバコの葉を微粉末にしたやつで、鼻の穴から思い切り吸い込んで、鼻の穴の粘膜に、そこからニコチンを吸収、これはタバコの最高の香り、本当に良い香りで、鼻の粘膜にツーンと来る、ところがこれにも欠点がある、吸い方が、握りこぶしの親指の付け根辺りに、嗅ぎタバコを薄く盛る、鼻の穴を近づけて、吸い込む、映画などで見るコカインの粉末を吸い込むのと同じ方法で、傍から見ると何をしてるのだろうとあらぬ誤解を招く事もある、それと茶色い微粉末である、それと長く繊維メーカーで、職業病ともいえる鼻炎である、会社の中は繊維の埃、繊維には様々な薬品で加工が施されている、その薬品交じりの埃を吸って仕事、鼻の粘膜が犯されて鼻炎、鼻水が良く出る、茶色い鼻水になるから、という事で夜の看護当番の日には、紙巻タバコ、噛みタバコ、嗅ぎタバコの３種類を持参。　そのお袋の今年の１１月初めに１３回忌の法要の予定である、病院から遺体搬送車で家に帰る時から、納棺が済むまでの間、まるで子供のように悲しくて泣きじゃくった、何故あんなに泣けたのか、リリー・フランキーの、「東京タワー、オカンと僕と、時々オトン」、の中で、オカンが亡くなって葬儀の準備、泣く息子に向かって親戚の叔母さんが、「男は母親を亡くして初めて一人前になるもんよ」、声をかけていた、なかなか良い言葉だと思った、それにひきかえてオレの場合は叔母さんが、「怖い人がおらんようになったからといって、いちびって髭なんか生やしたりして」、オレが髭を生やしだしたわけを知りもしないで、コンチクショウ目、と思った途端に涙が枯れたのか、涙が出なくなってしまった。■「今日の言葉」■ 「 物や道具に感謝できる人は働き　　　　　　　　　をより大きく伸ばしていける 」　　　　　　　　　　　　　　(自然社・平成２２年・新生活標語より）

  Sep 18, 2010

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• ポケットの中身。

  　シーザーズバッグをたすき掛け、外出の時には殆どかけている、時折ミンクオイルで手入れをしている、だからそれと手の脂で、なんともいえない良い色艶になってきている、アメリカンホック付きの奥のほうのポケットに携帯電話、龍角散ののど飴、ガム、１００円ライター、これは滅多に使う事はないのだが、ジッポーのオイルライターの石がなくなったり、夏場はオイルが蒸発するので、絶えずオイルを補充、コレを怠ってオイル切れ、こんな時に使うため用、蓋付きの手前の方のポケットにタバコのエコーを３ケ、タバコの自動販売機で購入するのにタスポが必要になるようになって、タバコは専らコンビニで購入、ここに３ケ入れていると、１箱なくなればコンビニで補充、３箱入れていて、最後の１箱の封を切るということは滅多にない、タバコを吸いだしてから、約５０年、１８、２５０日になる勘定だが、タバコを切らしたという経験は殆どない、これと吸いガラのポイ捨てをしないは、超がつくほどのヘビー・スモーカーとしてのマナー、いやルールとさえ思っている。　ズボンの右の後ポケットにはハンカチと携帯灰皿、左の後ポケットには、ツタヤ、ジョーシンなどのカード数枚と市バスの回数券カード、市バスの一日乗車券、携帯用灰皿、右の前ポケットにはジッポーのオイルライター、左の前ポケットには千円札、小銭入れ＆キーホルダー、初めて持った小銭入れにはキーホルダーがついていて、以来一緒になったやつしか持たない、出かけるときには必ずこれだけを持ち歩く、小銭入れとキーホルダーが別になっていると、どちらかの片方を忘れたりという事があるが、これだとそういうことが無い、それと、２つをズボンの前ポケットに入れるとかさばるが、これだとそういうことが無い、使用頻度が高いために、５年も使っていると随分と傷んで来る、まだ当分使えるという頃に、新しいやつを探して買って置く、そうしないと、急に探そうと思ってもなかなか気に入ったやつが見つからない、昔は鍵というと家の鍵、会社の鍵、会社のシャッターの鍵、会社の金庫の鍵、銀行の貸し金庫の鍵、彼女の部屋の鍵、（これは冗談だが）、と幾つもの鍵を持っていたが、今は家の鍵と仕事場の鍵ボックスの鍵、僅か２ケだけである、小銭入れには銭洗いのお守りと弁天さんのお守り、それと１００円玉と５００円玉に中間くらいの大きさの、表は福徳の文字と男性と女性の性器、裏はお登勢、寺田屋の文字の入ったお守り、約２０数年前に寺田屋へ銀行の会で宴会をした際の寺田屋の記念品。　宴会の開始時間は午後６時、午後の５時から寺田屋当主による旅館内の案内、名前は知っているが中へ入るのは殆どが始めて、ほぼ全員が午後５時に終了、小柄な当主の案内で、今は使われていない古い風呂場へ案内、寺田屋に投宿中の坂本龍馬を捕らえようと奉行所の役人、捕り方が寺田屋を囲み、丁度その時にこの風呂に入っていたお龍さんが、外の異様な気配に気付いて、裸のまま、２階に駆け上がり、竜馬に知らせ、それと同時に奉行所の役人、捕り方が、寺田屋に踏み込み、ここの屋敷で斬り合いになって、この柱や鴨居についている傷跡は、その時の刀キズで、裸のお龍さんはこの長火鉢の影で身を隠していた、当主は毎日、長い間お客さんにこの話をし続けているのだろう、まさに講釈士である、１００年以上前の事というものの実際にあった場所での講釈、臨場感が違う、話が終わって、柱の刀キズに触ったり、これがその時の、なんて事を話していた、ところがそれから暫くして、元の寺田屋は伏見と場の戦いで焼けて、現在の寺田屋は隣に明治の初めに建てられて、その登記も残っているという話を聞いた、２、３年前に京都市作成の史跡地図からこの寺田屋をはずすということで問題になった事があった、どうなる事かと思っていたのだが、実にあっさりと現在の寺田屋当主が明治時代に建てたもので、元の寺田屋の焼け残った柱や梁を使って断てた物であると認めて、長引く事無く１件落着、去年中書島の遊郭の名残の写真を撮りに行ったついでに寺田屋に立ち寄ると、生憎その日は休館日で、遠方から訪ねてきた人は大いに残念がっており、寺田屋の前での記念撮影のシャッター係、１組が終わると、「すみません、こちらも願いします」、と頼まれて、余りその事が影響なかったような気もした。　その寺田屋でもらった記念品のお守り、何にご利益があるのか忘れたが、長い間、間違って使うこともなく、小銭入れの中に入っている。　　■「今日の言葉」■ 「 周りの働きに気付いたとき自分　　　　　　　　　　　の働きは一層生きてくる 」　　　　　　　　　　　　　　(自然社・平成２２年・新生活標語より）

  Sep 13, 2010

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• 久し振りにあった人には、いつも、「痩せたァ」、といわれている。

  　オレは３０歳の時も、４０歳の時も、５０歳の時も、６０歳の時も、それ以後ズ～と、久し振りに会う人には必ず、「痩せたァ～？」、といわれ続けている、子供の頃のアルバムを見ても、太っていたり、肥えていた事は全くない、高校時代から還暦を迎える頃まで身長１７０センチ、体重６０キロ、プラスマイナス１キロ、ズボンのウエストサイズは７６センチから７９センチ、３０歳の時に結婚、新婚旅行の時に着ていった、ケントのフラノの黒のダブルのブレザーを５０歳くらいまで着ていた、さすがのその頃は人前で脱ぐ事は出来なかった、裏生地がボロボロになってしまっていた、６０歳の頃から会社を整理、自宅を住居兼会社にする、通勤をしなくなる、仕事もしない、約３年間、体重６５キロ、ウエストサイズ８２センチ、こうなるとスーツのズボン、替えズボンの全てが履けなくなってしまう、もし途中で引越しをする必要があれば、その時に全てを処分していただろう、ところが去年の４月に左太ももの怪我、今でも歩くのが不自由なのだが、怪我の後、約３ケ月ほどは、通勤の時にバス停まで歩くのにも痛みを堪えて、しかも途中で休憩をしながら、最近の市バスはノンステップタイプのバスが殆どで、このタイプのバスではオレの左足では座れるシートがマックス４席、しかも手すりを持って、ユックリと腰を下ろして、左足は曲げると太ももに痛みが走る、左足を延ばして前の人のシートの下に、トイレも便座に座る時は、左足を曲げずに、お尻を少しずらして、延ばしたまま座る、食事の時、椅子に座ると左太ももに鈍痛が走る、早く食事を終えようとする、早く食べ終わるわけではなく、食べる物を少なくする、左足の痛みのためにダイエットである、約３ケ月で体重は６０キロ、ウエストサイズは７９センチ。　去年の秋にクローゼットの中で眠っていたスーツのズボン、替えズボンを履いて見るとウエストが昔のようにピッタリ、ツータック、太もも周りはゆったり目、長めの丈で、裾はダブルカフス、このズボンにはスニーカーは合わない、長い間、下駄箱で眠っていた、寺町三条の近くの小さな靴屋さんで買っていた輸入物の底はビブラム底で、ヌメ革の靴、ある時仕事場の近くで、１０数年ぶりで、祇園で幾つかの馴染みの店が閉まった話は風の便りに聞くが、そんな中で珍しく店をオープンした、今ではママさんとバッタリと、「いや～、久し振り、少しも変わっていない、安心したわァ」、「噂では、もっと落ちぶれたという話か」、「そんなことはないけど、チョッと痩せた？」、「一時太った時から比べると痩せたけれど、店で会っていた頃とは変わりない」、１０数年ぶりとはいうものの、いってはいけないと思いながら、「随分と太ったねェ」、「１５キロほど」、「平野神社やね」、「エッ、平野神社ッて」、「誰か、お客さんに聞いてよ」、普通ならこういう時には、「一度、店にもよってください」、別れ際に言われるのだが、「お元気で」、とは少々淋しくもあり。（平野神社は北野神社の北向う、北野神社を越えていかなければならない、平野神社は北野を越えて、語呂合わせで、「汚お肥えて」、いくらなんでもこれは説明するわけには行かなかった。）　いつの日にか、一度で良いから久し振りにあった人に、「肥えたァ？」、別段、「痩せたかい」、と言われる事に慣れている、気にもしていない、同じ人に何度も言われる事もある、だからそう言われてみたい気がする。■「今日の言葉」■ 「 自分から心を開く勇気が　　　　　　　　不和や誤解を解いていく 」　　　　　　　　　　　　　　(自然社・平成２２年・新生活標語より）

  Sep 9, 2010

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• こういうタイプの人ではなかったはずが、朝から晩まで。

  　還暦を迎えるまで、子育て、町内の事、地域の事とは無縁で仕事一筋、こういうと少し語弊があるが、仕事をする事は好きであった、それ以上に遊ぶ事も好きであった、一応ファッション産業の端くれに身を置く身で、服装には神経を使い、おしゃれとかダンデイといわれていて、何よりも当時は財布の中には、およそ５０万円ほどの金がいつも入っていて、遊びはきれい、どこの店はいってもそこそこの歓迎を受けた、だから仕事もよくしたが遊びのほうも忙しかった、だから当然の結果として子育てや、町内のこと、地域の事は殆ど何もせずにすごしてきた。　ところが、地元で商売をしている連中は、２０歳を過ぎた頃から町内の事や、地域の事に長年かかわりを持ち続けてきて、身体を悪くしたりとかの様々な事情で、ボチボチ町内の事、地域の事から手を引く準備にとりかかっていたところへ、ここ数年前からオレがのこのこと顔を出すようになってきた、そのための引くに引けなくなってきたとぼやくやつもいる、何おをいまさら顔を出すようになってと冷たい視線を向けられることもある、そのオレの昨日の休みの日、朝１０時に西大路五条の大型ショッピングセンターの北口に集合、町会長は地域の自主防災部長も兼任、広域大災害が起きた時には、中学校が避難場所、しかしそこでは地域住民の５％ぐらいしか非難住民の受け入れが出来ない、かねてより地域の自主防災の会長に地域担当の消防署員が、非常時の避難場所の確保の必要性を訴えていた、そこで白羽の矢が立ったのが、大型ショッピングセンターのイオンモール・ダイアモンドハナ京都である、大型ショッピングセンターといえども経営環境の厳しい中で、こういう類の話し合いを持つことさえ困難と思われたところだが、全国的に展開するイオンモールはすでに多くの地域と大規模災害時の地元への協力の申し合わせを取り結んでいる、ということで協力しましょうという返事を受けて、その具体的内容を文書によって締結しょうという事になり、昨日のの午前１０時３０分より、イオンモール・ダイアモンドハナ京都の３階のイベントホールにて、双方の大規模災害時における申し合わせ事項の締結式が行われて、その立会いに借り出されたわけである。　大規模災害時における申し合わせ事項は、駐車場に大型テントを張って避難場所の無償提供、水道の断水を想定して施設内の井戸水の無償提供、地域自称防災組織が窓口になって、地域住民の水、食料、生活物資の確保、及び大規模災害発生時以前の価格で提供、これが申し合わせの概略で、地域住民、約１００人ほどの立会いの下で締結式が執り行われた、これが終了後、地域の自治会館の耐震性強度に問題があり、耐震強度補強工事が必要になり、その工事予算が約５００万円、地域住民１人につき、１、０００円を負担する事になり、町内の負担金が５万円、それを納付の為に自治連合会の会計さん宅へお金を持っていくが、生憎留守、午後の３時頃に出直して行き、使い込む事無く無事に納付終了。　夜にはもう一つ残っていて、ヨメがパートから戻ってくる前に、３日続きのカレーを、晩酌のビールも飲まずに、腹に入れて、午後７時半に中学校へ行く、国勢調査の調査員の説明会、場所は体育館の２階、勿論エアコンなし、窓を開けて風を入れているが、汗が流れてくる、晩酌のビールを飲まなかったのが正解で、ズボンのベルトに蚊の嫌がる周波数を出す機械をぶら下げている、お陰で蚊に食われる事はなかった、右京区役所の総務課の担当者の説明、思っていた以上にする事が多く、調査区域内にマンションが４棟、そのうちの１棟は住人さんの名前もわからない、結構、厄介そう、ただ今回の調査から、３回訪問して会えなかった場合は、メールボックスへの投函が可能と、直接回収分は密閉封筒につき、下記間違い、書き忘れのチェックは調査員がしなくてもよい、それと回答者が希望する場合には直接回収ではなく郵送が認められるようになったということであった、約１時間余りの説明会ながら、各自よく読んで、わからないところは区役所の総務課に質問しなさいということであった。　説明会の終了後に区役所の人で別件で顔見知りの人がいて、個人情報保護の厳しい時代に、あえて実施する５年に一度の国勢調査の目的のＰＲが不足していて、回収率をどれくらいに想定しているのか、「勿論１００％が目標です」、これには少々腹が立った、「１００％なんて現実的な目標ではなく、絶対に９０％を割り込まない、もし割り込んだ場合には、国勢調査のやり方が今の時代に合致していないやり方で、実施方法の検討が足りないのではないか、それとこれだけ大掛かりに、膨大な費用をかけて、実施しても余り精度の良くないデーターなら、民間でもっと安上がりで精度のいいデーターを集めることを考えたら」、とついつい本音、その帰り道に中国でも国勢調査の実施、これを考えた時に日本での国勢調査は遥かに楽であろう、チョッと寄り道をして、ショットバーへ、ハーパーのソーダ割を２杯飲んで、飲みながら、今日の一日の過ごし方、オレはこういうタイプに人ではなかったのに。■「今日の言葉」■ 「 楽な事は明日に延ばしても　　　　　　　苦しい嫌なことは今始めよう 」　　　　　　　　　　　　　　(自然社・平成２２年・新生活標語より）

  Sep 3, 2010

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• マルの思い出。（下）

  　（昨日より続く）　人間の場合は自分の最後は住みなれた家で向かえるか、病院で迎えるか、お袋の場合は病院で、オヤジの場合は昭和２２年より住み慣れた家で最後を向かえた、これは生前の意思表示であったのだが、言葉を話す事の出来ないマルは、高齢で心臓が弱り、肺に水のたまる肺水腫で、空気を充分の吸い込むことが出来ずに、所謂、呼吸困難である、獣医さんのところへ連れて行くと、利尿剤で肺にたまった水を出してしまい、酸素室に入院させる事であった、利尿剤を注射して、アクリルの透明のケースの酸素室に入れて、酸素の濃度を上げていくと、先ほどまで息苦しくて弱っていたマルが見る見る元気になって、見違えるほど動きが活発になり、と転が利尿剤が効き出してきて、酸素室の中で大量のオシッコ、床にオシッコがたまり、身体に自分のオシッコが跳ね返り、毛がオシッコで濡れる、散歩の時にしかウンコもオシッコもしなかったマルが、狭い酸素室でオシッコまみれになって、暴れだす、これはいくらなんでも可哀そう過ぎる、下ゲージに入院している雑種の犬は吠えまくっている、その横のドーベルマン横たわってうめき声を上げている、獣医さんに、「先生、ヤッパリ連れて帰りますわ」、こんな場所で一晩過ごさせて、もしも夜中に何かあれば、それを考えると家へ連れて帰ってやりたかった、「陸上の動物は息をして酸素を肺に取り入れている、それが出来ない事は如何に苦しいか、この酸素室なら息が楽になり、肺にたまった水も抜けて、明日は元気になっているでしょう」、この説得で、一晩入院させる事に。　しかし入院をさせてオレが手ぶらで戻った時に、ヨメに、「薄情モン」、となじられ、翌日病院から家につれて帰るまで、抱いているオレの視線を合わそうとしない、「何故、あんなところで一人ぼっちにした」、とマルの怒ったような態度、「最後は家が良いか、病院が良いのか、返事をするか頷いてくれ」、しかし何度聞いても、当然のことながら返事をする事もなく、頷く事もなく、「よし、よし、もう２度と入院はさせないよ」、と言いながら、鼻筋から額のあたりをなでてやると、眼を細めてなみだ目になり、「そうか、そうか、入院は嫌か」、病院から帰った後は、昨日の事が嘘のように元気で、勢いよくソファに駆け上がり、積み上げたソファの上のお気に入りの場所にのって、視線が合うと何か用事かと飛び降りてきて、また登っていく、それを繰り返しているうちに、ソファに飛び上がれなくなる、夏場に籐の敷物を敷いている頃には足が滑って上りそこなうことはあったが、今はホットカーペット敷いて、毛足の長いカーペット、それで登りそこなうとは、やはり息苦しくなりだしている、リビングに毛布を敷いて、寝る場所を用意してやると、そこでごろんとなり、直ぐに寝息を立てるが、寝ていると息苦しくなるのか、寝返りを打つ、息の楽な姿勢が見つかると、また寝息を立てる、その日の夜から寝るときには３階の寝室、オレは窓際の娘が使っていたシングルベッドで寝る、ヨメはその横で布団を敷いて寝る、ベッドと布団の間にゲージの下を置いて、そこに毛布を敷いて、変則川の字状態で寝る、一晩中、少し寝息を立ては、寝る身体のポジションをかえる、そのたびにオレかヨメのどちらかが目を覚まして背中や胸をなでてやる、撫でられると呼吸が楽になるのか直ぐに寝息に変わる。　当時はヨメがパートに出かけて、オレはプー太郎、この年の５月には危篤状態になったオヤジに数日間、傍で付き添った、そしてこの時も、ヨメがパートに出かけた後はオレがずっとマルの傍に、徐々に息苦しくなっていくのが分かる、横になっていても息苦しくなるのか、起き上がって楽な姿勢を探す、オレに出来る事は、胸や背中をなでるだけ、横に寝転んで、顔は顎を下に、その顎の下に折りたたんだタオルを敷いてやる、そして胸と背中をなで続けてやる、眼を細めて、その眼にうっすらと涙をためる、撫でていたところで元気になるわけはない、殆んど起きなくなってきて、ただ律儀な事にヨメがパートから戻ってくると、自転車を止めて鍵をかける音で、上半身を起こして、入り口の鍵を開ける音を聞くと、いつもと同じように２階の階段に出て、尻尾を梵天のように勢いよく振って、クルクルと身体を回転させて、お帰り、お帰りというように吠える、次第に食欲がなくなり、その何日目かに、時折、首を上げて家の中をきょろきょろと見渡す事がある、ヨメが、「お父さんも亡くなる２日前くらいに、眠っていて、突如目を開いて、天井を見渡して、それから部屋を見渡して、また眠りについて、お医者さんにその事を言うと、もう本人には何も見えてないでしょうという事やった」、とポツリと、もうその瞬間が来るのを遠ざける事は出来ない、ここ数日、オレとヨメは横のマルが気になって熟睡していない、睡眠不足気味、珍しく熟睡、ふと午前５時頃に目を覚ますと、マルは自分のベッドから這い出して、布団から出ているヨメの右腕の横で顔をヨメの方に向けて横になっている、オレが上半身を起こすが、普段ならその気配を気付くのだが、横になったまま動かない、小さい声で、「マル」、と呼んで見るが動かない、背中を撫でて見るとまだ温かい、ベッドの毛布に触れてみるとそこにも温みがまだのこっている。　フローリングの床にほんの少し嘔吐物のようなもが出ている、普段はヨメに右腕を手枕代わりにして寝ていた、苦しくなって手枕のほうへ行ったのか、手枕していて苦しくなったので身体を移動させたのか、いずれにしてもほんの今しがた、苦しむ事もなく、呻く事もなく、吠える事もなく、ソット息を引き取った、最後の瞬間をオレとヨメに見せずに静かに、ソット、安らかな旅立ち、６年経つ今でも胸と背中をなで続けた手のひらに、柔らかい毛と、胸の骨と、肋骨と、背骨の感触がはっきりと残っている。　年に一度、１０月の後半くらいの命日が近づくとマルの思い出を書いている、今年もその予定であった、別の話を書くつもりで、枕の部分でマルのことを触れるつもりであった、ところが掻き出すと、１日分にはおさまりきらずに、昨日と、今日の２日に渡って書いてしまった、もうこれが最後の恋だ、愛だと言いながら、いつまでたっても最後前だが、マルだけはお前が最後。■「今日の言葉」■ 「 気付いたことをすぐに行うことは　　　　　　　　　　　物事を好転させる元である 」　　　　　　　　　　　　　　(自然社・平成２２年・新生活標語より）

  Sep 2, 2010

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• 寝苦しくない、暑い夜。

  　３階の部屋で寝ている、寝るときだけに利用する部屋、寝室、木造の３階建て、目覚まし時計についている電子温度計、昼間の温度は３９度から４１度、窓を開けておいても寝る時には、ベッドが温かい、寝る１５分ほど前にクーラーを入れる、飲み残しの寝酒のバーボンを飲みながら、本日最後のタバコを吸う、シーツの上に強いた寝ゴザが丁度良い温度になっている、クーラーの温度を３０度、１時間でタイマーオフ、目覚まし時計をセット、用心のために携帯電話の目覚ましもセット、タバコを吸っている時間は約２分３０秒ほど、なかなか距離が縮まらない彼女の笑顔を思い浮かべる、悲しい事にぼんやりとしか思い浮かばない、カメラのピントが合うみたいにはっきりと思い浮かんだ時、タバコをはさんでいる指に火の熱さを感じる、「おやすみ」、ともう一息タバコを吸い込んで、慎重にもみ消す、空になったウイスキーのダブルグラスに水を入れて、それを飲み干す、これが毎日の寝る前の一種の儀式である、肌布団を膝までかけて、壁のほうに向かって、右を下に横向き、枕を合わせて、手を置くポジションをきめて、大きく息を３回、寝酒のバーボンと半錠のレンドルミンのお陰で、これで眠りに着く、この睡眠導入剤の影響か、滅多に夢を見る事がない、この薬との付き合いはもう５年ほど、今では夢は寝ている時に見るものではなく、起きている時に見るもの、ただ淋しい事に、悲しい事に起きている時に見る夢も少なくなってきている、普段なら午前３時頃だが、夏場は寝ていて汗をかくから午前４時頃に一度目が醒めて、２階のトイレに起きる。　午前１時にクーラーのタイマーが切れている、午前４時に目が醒めると、パジャマに上着代わりのＴシャツが汗でグッショリ、Ｔシャツを着替える、枕の真ん中も汗で濡れている、枕にタオルを巻きつける、レンドルミンのいいところは目覚めも良くて、その後で眠る時の寝つきも凄く良い、だから次は目覚ましが鳴って、慌てて目覚ましを止める、又もやＴシャツは汗でグッショリ、枕に巻いたタオルも濡れている、水を寝酒用のダブルグラスに入れて、ユックリと飲み干し、目覚めのタバコ、朝一番にシャワーを浴びたい気持ちだが、残念ながらその習慣が無い、だからタオルを濡らして、上半身を拭いて、シーブリーズのボデイローションを身体につける、冷たい刺激があるからこれで身体がシャキッ、洗顔を終えて、仏壇の前に座り、ローソクをつけて、線香をたいて、手を合わし、朝刊を取り込み、１階の降りた時にスイッチを入れておいたＰＣが立ち上がっている、メールをチェック、サイトのトップページをその日用に更新、果物とヨーグルト、牛乳をカップ２杯、ミルクテイー、トースト１枚半、仕事場のマンションの住人さんからの差し入れの栄養ドリンク剤を飲んで、これが毎朝の朝食、降圧剤と５ミリのワーファリンを飲む、時折、もういつ死んでも良い、葬式不要、戒名無用、チョッと待てよ、あの世とやらで毎日盆と正月の繰り返しの生活で、名前がないというのは少々不便につき、戒名はいるかァ、なんて言いながら薬は律儀にちゃんと飲む、大いなる矛盾。　仕事に出かける日、家を出るのは午前７時前、この時間でも充分に蒸し暑い、ズボン下を履いて、靴下を履いて、上は肌着のタンクトップのまま、ポロシャツは持って１階へ降りていき、洗面上でもう一度歯磨きと洗顔、ポロシャツにシャツクールをスプレイをして、ヨウシ、と気合を入れてポロシャツを着る、ヨメの見送りで仕事に出かける、「仕事はそんなに楽しい？」、といわれる事がある、出て行くときの背中が楽しそうであるという、楽しそうではなくて、楽しいのだという、仕事だけではなく、全てがなのである、なかなか距離が縮まらない女性、このなかなか縮まらない距離自体も好きで、そういう距離の縮めたい女性がいるということ自体が楽しいことである、ただ贅沢を言えば、ほんのもう少し距離が縮まりさえすれば、月に一度くらい一緒にお茶を飲んでとりとめのない話ををし、時折携帯電話で話をしたり、メールをしたりするぐらいの距離、と言いながらも、もう少し、もう少し、という事になるだろうけど、今は週に一度くらい店に立ち寄り、素敵な笑顔を見ながら、二言、三言の話をするぐらいの距離が、実に楽しい。■「今日の言葉」■ 「 困難も苦労もない生活からは　　　　　　　　　　人生を学ぶ事はできない 」　　　　　　　　　　　　　　(自然社・平成２２年・新生活標語より）

  Aug 23, 2010

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• 要領の悪いオレにも例外が。

  　小学校の高学年から中学校にかけて、つくづく、オレって要領が悪いという事も多くあった、教室の中で喧嘩をしている、仲裁に入るが止められない、仲裁に入りながらかっとなって、喧嘩をしていた２人を向うに回して喧嘩、途端に先生が教室の戸を、ガラガラ、また今日だけは巻き込まれないで置こうと、傍に近寄るの避けていても、喧嘩をしている２人のほうが傍に近づいてきて、ついに巻き込まれる、また昔の中学校では、先生が生徒を並べて、「股を広げて、歯を食いしばれ」、バチ～ン、とビンタは常識、例えば生徒が５人並べられて、右利きの先生は、右側の生徒からビンタのスタート、３人目くらいになると先生の手も痛い、４人目、５人目となるとビンタの勢いも鈍くなる、だからいつも右側から４人目、５人目の位置に並ぶ事にしてると、ある時には左側からビンタのスタート、そんな時もあった。　そういうわけで、お袋からはいつも、「お前は要領が悪いさかいにィ」、といわれ続けていた、しかしながらこういう事は持って生まれた性格というか、「病気ならいつか治るが、性格は焼くまで直らない」、この通で、自慢にはならないが、総じて要領の悪いほうである、但し例外はあった、丁稚時代に、１年間の倉庫係を経て、晴れて百貨店のセールス、セールスとなると売り上げ予算というものがついてまわる、予算の達成率のいいセールスは、販売会議の時には大きな顔をしている、ところが売り上げ予算の達成率の悪いセールスは、販売会議の時には隅っこのほうで小さくなっていて、いつも槍玉に挙げられている、当時は経済も、会社も伸び盛りで、前年対比２０％くらいの予算を組んで人間扱い、中には前年対比３０％増以上の予算を、無理やり押し付けられるセールスもいる、予算編成会議の時にはそのセールスは大いに持ち上げられるが、その後の毎月の売り上げ会議の席上では、無理に押し付けられた厳しすぎる予算、こんな良い訳は一切通用しない、１年間の間怒られっぱなしである。　ここでオレにして珍しく要領をかます、予算組みのときに絶対に無理な予算は組まない、だから予算編成会議の時には、「やる気があるのか」、「意欲的ではない」、ぼろくそである、ただこの時だけ耐え忍べば、１年間の間、楽が出来る、こうして確実に出来る予算を組むと、３ケ月もすると月の半ばにその付きの予算を達成、月の後半は翌月の売り上げに回す、多くのセールスの中に同じようなセールスが数人いて、全体の売り上げの苦戦の月には営業部長が、そういうセールスをつかまえて、「今月の売り上げは厳しい、隠している売り上げを出せ」、強迫まがいの行為、「部長、売り上げのへたっているセールスのケツ叩きでっせ」、と図太く交わす、この時である、ほんの少し、「オレって、要領が良いのかなァ」。　この丁稚に行った会社、アクリルのセーターで売り上げを伸ばしていて、当時、フロッキープリントなるものが大流行、短い毛が植わったようなプリントである、普通のプリントはプリントの型枠に染料か顔料をするだけだが、染料と顔料の中に接着剤を入れて、刷ったすぐ後に、長さ１ミリくらいのレーヨンの透明の粉を振り掛けて、すぐに静電気を通す、するとレーヨンの透明の長さ１ミリの粉が静電気で直立する、直立すると下の色のついた染料、顔料の色が少しぼかしたようになる、その部分には接着剤がついているから直立したレーヨンの１ミリの粉はくっついたままで、身頃を振るえば、それ以外の場所についている、レーヨンの粉は振り落とされる、こうして少し盛り上がった、ぼかしたようなプリント、フロッキープリントが出来上がる、何度、洗濯してもレーヨンの粉が落ちないように接着剤の接着の強化が必要で、それを高温で処理する、ベーキング処理、ところがセーターはアクリル繊維である、接着強化の高温処理が出来ない、そこで勤めていた会社がアクリル繊維がダメージを受けない程度の温度で長時間、約１２時間ほどベーキングを行うと、高温で処理した時と同じほどの接着剤の強化が得られる事を開発。　入社した時が、今は亡き商社の安宅産業からこのフロッキープリントの婦人物アンサンブル（長袖カーデイガンと半袖セーターのセット）、１０万枚の注文が入り、納期を追われている真っ最中であり、注文はソビエト連邦共和国、バーター貿易が行われていて、ソ連から正月用の数の子の輸入、その見返りにこれを輸出、通常の取扱商品で売り上げが２割増、その上に大きなスポットの売り上げ、そしてその翌年このソ連への輸出が５倍に膨れ上がった、それと当時には合繊メーカーの販売奨励金があって、アクリル繊維を１トン使うと１％のバックマージン、１０トンなら３％のバックマージというように累進的バックマージンというのがあり、単品で５０万枚となると、そのバックマージンともなると膨大な金額、会社が儲かりすぎるという事態が起きた、２年目の社員でも年末には６ケ月分くらいのボーナス、ということは多くが１０ケ月くらいのボーナス、ところがこのボーナスが多すぎて、１２月の給料で年末調整をすると、幹部社員は給料が年末調整でなくなるという事態がおきて、１２月２５日に臨時ボーナスの支給が行われた、大阪万博の前々年、今からは信じられない様な年でもあった。■「今日の言葉」■ 「 人への不満が生じている時こそ　　　　　　　　　　　自分を省みるときである 」　　　　　　　　　　　　　　(自然社・平成２２年・新生活標語より）

  Aug 11, 2010

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• 不安という悪友との長い付き合い。

  　１９９９年の３月に数ケ月先に負債総額７億円の倒産が現実的になってから、「迷惑をかけないから、ソフトランデイングの支援を」、金融機関、販売先、仕入先に要請、１０月末に一応のソフトランデイング、しかし支援要請先の蚊帳の外、地域信用保証協会の借金が残った、約５、０００万円余り、無収入の身にとっては大きな金額、資金力のいる従来の繊維メーカーの商売は無理、何か新しい商売という事で、ＩＴ関連のセミナー、その関連のオフ会、とうとうに度々顔出し、そこで３０代半ばの若い経営者に出会う機会が増えて、名刺交換の後で仕事の内容を聞くが、オレには聞ても分からない仕事の内容も多く、ただ共通していえるのは物凄い自信家で、将来の不安を微塵も抱いていない、６０歳でリタイアする時までの計画を立てている。　自分を振り返ってみると、大学を卒業して、大阪のメリヤス屋で丁稚の修行、そこでの仕事を覚えるよりも先に目標もあった、ただメリヤス屋で、果たして一人前になれるかどうか、まずこの不安と戦った、周りを見渡して、跳びぬけて優秀な人間がいるわけではない、しかし全ての人がそれなりの年数に応じた仕事をしている、「まあ、この人達の倍も仕事をすれば、何とかなる」、１年目でセールス、３年目で大阪梅田阪急のセールス、売り上げを年間１億円、粗利を年間、２千数百万円、当時の年収約６５万円、会社にとってはドル箱セールス、この時でもこのまま売り上げを伸ばし続けることが出来るかの不安を抱えていた、丁稚修行はハナから５年ときめていたので５年で退職して、おやじの会社へ戻る事になる、繊維メーカーの仕事、繊維問屋の経験が殆ど通じない世界、ここで２度目になる繊維メーカーでの丁稚、社長の息子ということで、打ち出の小槌を持参して戻ってきた、そんな過大な期待の中での丁稚、新製品の開発、零細企業ゆえにないないずくし、お金がない、工場がない、企画力がない、スタッフがいない、新製品の開発は会社の将来がかかっている、大きな重圧、それ以上大きな不安、繊維メーカでの仕事を覚えている途中に結婚、仕事の不安だけではない、家族を養っていけるかどうかの不安も。　オレの親父は温厚な、行儀の良い商売人、しかし細々した事は昔の仕事仲間をひっぱて、専務に据えて、全てを任せていた、オレにはそういう人材を会社の社員から見つけろ、これはどう考えても無理な話で、専務が定年退職した後その仕事の全てを引き継ぐ事に、５行あった取引銀行、毎年９月から２月まで銀行から借り入れを出来るだけ借り入れをして、この間には売り上げは無し、ひたすら製品備蓄、３月から７月にかけて備蓄商品の納品、納品が始まって売り上げが上りだすと、借入金を返済、この繰り返しのための資金繰り、法務局や各種社会保険の届出、労働基準局、公証人役場、税務署、全ての仕事を引き継ぐ、昇給や給料計算、昼食の弁当の手配、求人募集に面接、全ての業務を引き継いで、赤字決算の後、親父が引退して、オレが会社を引き継ぐ事に、多くの不安の中で社長としてやっていけるかどうか、これが一番翁不安でも有り、従業員とその家族の生活もかかっている、それを考えた時には重圧と不安、ただ救いは、実感はなかったのだが世の中がバブル期に突入した時代でもあった、売り上げがジリ貧での倒産はないが、売り上げが過剰に伸びすぎて、黒字倒産の不安が出てくるようになる。　家庭に於いても１男１女が出来て、成長してせめて大学卒業まで、この家庭生活の不安もあった、休みの日には子供をつれて百貨店へ、屋上の遊戯器具で遊ばせている時に、もし会社が今行き詰まって、明日の月曜日の手形決済が出来ない、倒産、多くの人に迷惑をかける、子供を遊ばせておきながら、オレは屋上の金網を乗り越えて、今、倒産ということが現実になれば多分そうするだろう、そんなことを考えていて、暫くの間、子供を百貨店の屋上へ連れて行くのが怖い時期もあった、娘が大学時代、その頃は娘を連れて食事に行くときには祇園の割烹店、祇園の寿司店、ホテルの最上階の見晴らしの良いステーキハウス、食事をしながら娘は、「小さい時に家族で食事というと、家の近くの蕎麦屋さん、お好み焼き屋さん、安いステーキハウス、それが今では祇園の高そうな店、何か怖いみたい」、とふともらした事があった。　社長を引き継いで１２年、売り上げも３倍に伸びた、組合の理事長になり、銀行の親睦会の会長になり、得意先の親父をよく知る重役さん、「２代目、親父さんをこしたなァ」、そんなことをいわれだした時、毎年１０月末に決算、黒字決算で一息、すぐに新しい期も黒字決算が出来るだろうか、大きな不安に襲われる、ところがその頃になるとその不安が極めて小さい、不安がないような気もする、そして不安が無い事が不安になる、こうして考えてみると、不安な感情と、不安な気持ちがいつも傍にあった、ただ根が楽天的というか、「まあ、どうにかなるやろう」、と考えてしまう、ただ高校のときの陸上部の体験が、どこかで生きている、「苦しいのは当たり前、ここからどれだけ踏ん張れるかや」、それとオレは中距離ランナー、長距離は大の苦手、いつも１０キロ当たりでリタイア、リタイア癖がついていた、だから陸上ではリタイアしたが、それ以外ではリタイアは絶対にしない、この２つが幾つもの、様々な不安を乗り越える力となったと思っている、昭和３４年（１９５９年）に京都布帛製品工業組合が約１３０社の参加で結成、１９９９年８月のオレの手で通産省に組合解散届け、その時の組合加盟企業１９社、４０年の間に同業者が約１１０社余りが姿を消している、その姿の消し方は様々である、わが社もそのすぐ後に業界から姿を消している、一番きれいな手仕舞いとは言わないが、誰にも後ろ指を差されることのない手仕舞いと自負している。　この不安との付き合いは長かった、付き合いはいつも右手の中、左手にはその気配さえ悟られる事も、知らせることも無かった、戦友ではない、むしろ悪友のような存在であった。■「今日の言葉」■ 「 物に恵まれた生活より感謝を　　　　　　　　　　湛えた生活に幸福がある 」　　　　　　　　　　　　　　(自然社・平成２２年・新生活標語より）

  Aug 6, 2010

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• ブログのための禁煙と断煙。

  　たしかブログを書き始めた２００１年の１１月、兎に角、毎日書く事、男の平均寿命まで生きたとして、約７、０００回書くのを目標、ブログを更新した後に突然、傍から見れば恰好よく見えるかもしれないが、もしそんなことがあるのなら、展示会サンプルを裁断中、或いは展示会サンプルをアイロンで仕上げ中、しかしも繊維業界からは足を洗っている、これはない、いえる事は、少なくとも５日連続して書かなくなったら死んでいる、こういうつもりで始めたが、２週間も経過すると書く事がない、ここで思いついたのがブログを書くために禁煙、病院でニコチンバッヂの大・中・小の各２週間分、６週間分の処方箋をもらって、薬局でニコチンバッヂを購入、ニコチンバッヂは膏薬にニコチンが塗りつけてあり、貼り付けた皮膚からニコチンを吸収して、タバコを吸わなくても体内にニコチンを吸収して、タバコを吸わなくても平気でいられ、２週間おきにニコチンバッヂを小さくしていき、６週を過ぎるとニコチンバッヂをはる事無く禁煙が出来るという、禁煙補助薬である、これを始める前にニコチンバッヂを貼ったら絶対にタバコは吸わない、例え途中でニコチンバッヂを止めるにしても、剥がした後１２時間経過するまで、タバコは吸わない、喫煙とニコチンバッヂによる多重喫煙をしないと神と約束、こうして禁煙を始めた。　まず初日、朝から１本もタバコを吸わず、半日が経ち、夕方が過ぎ、寝る前、不思議な事にタバコを吸いたいという気が起きない、ニコチンバッヂからニコチンが体内に入っていくのを感じる、一番きついと思っていた大のニコチンバッヂの２週間、あっけないほど楽に乗り切る、大のニコチンバッヂから中のニコチンバッヂに切り替える、この２週間も難なく禁煙、ただ１２月なので忘年会のシーズン、しかも大阪で、この頃タバコを吸わなくなって、したが敏感になっているせいで珈琲が実に旨くなっている、珈琲だけではない、お酒も、タバコを吸っている時にはお酒を飲むと、タバコを吸って間をとっている、お酒を飲むペースが速くなる、よい方もきつい、その上に大阪から京都までの帰り、阪急に乗っている間に気分が悪くなり、急行の停車駅で止まる度に途中下車して休憩、最終の桂とまりの急行で漸く桂駅まで辿り着く、タバコを吸わないでお酒を飲む時のペース配分要注意、こんな事があった、またタクシーに乗ると、前のお客さんがタクシーの中で喫煙、オレが乗り込んだときに車中には煙がもうもう、運転手が窓を開けようとする、「運転手さん、このままで良い」、禁煙中の事情を話して、タバコの煙がもうもうとする車内で間接喫煙を楽しんだ、最後の小のニコチンバッヂの２週間、もうタバコが欲しいともなんとも思わなくなっていて、小のニコチンバッヂは１週間で貼るのをやめて、めでたく５週間で禁煙に成功、タバコを吸っている時には気が着かなかったのだが、大と小の排泄の時にニコチンの匂いがする、こうして体内に長い間蓄積したニコチンが、少しづつ体外へ出て行く、こんなことを考えるようになった頃、夜中に目を覚ますことが増えた。　チョッとした不眠症である、当時は睡眠導入剤の事は知らず、恐ろしく短略的にこれはきっと禁煙のセイ、不眠解消か再喫煙か、暫く悩みながら、不眠はますますひどくなる、ようし、紙巻タバコではなく、細巻きの葉巻、これならば紙巻ほど本数を吸わないだろう、ここで始めて数細巻きの葉巻、シガリロ、どの銘柄がどんな味かわからない、次から次に色々な銘柄のシガリロを買い求めて吸う、そうすると好みの、旨いシガリロに出会う、キューバのコヒーバ、これは実に旨く、好みのシガリロが見つかる、ダメだ、旨い好みのシガリロ、これだとついつい本数を吸ってしまう、タバコ屋の親父に、「まずいシガリロは？」、「旨いかまずいかは知らないが、一番安いのはこれ」、と出されたのが、値段も安いが、長さも短い、アルカポネ・ミニ、という銘柄のシガリロ、これも吸いなれるとなかなか良いもので、自然と本数が増える、ところがシガリロは基本的に煙は吸い込まずに、ふかすだけである、煙を肺の奥まで吸い込む感覚がない、これはまるで本番のないヘルス、（こういう例えしか思いつかない）、シガリロを吸い出した時点で不眠症を解消、しかし禁煙も終了、半年目くらいでまた紙巻に戻る、１日６０本から確実にリバウンド、ただ半年の間はブログのねたのないときには、禁煙ネタで繋ぐ事が出来た。　その３年後に同じ理由で禁煙に再チャレンジする事に、これを始める時に禁煙という言葉はあまりよくない、この言葉にはタバコを悪者と決め付けるニュアンスがある、タバコに対して理不尽ではないか、という事で喫煙を断つ、「断煙」、これは良いという事で、同じくニコチンバッヂを購入して、断煙をスタートする事に、ニコチンバッジを貼ると、不思議なほどタバコを吸わなくても平気、今度はニコチンバッヂを貼らなくなって不眠症、これは睡眠導入剤で大丈夫、ところが１０日目くらい、ところが身体のあちこちに１０日分のニコチンバッヂの後が丸く、赤くはっきりと２０ケ分が残っている、赤いだけではなく少し盛り上がって、水ぶくれになっている、病院へ行くと、「これはかぶれがきついなァ、ニコチンバッヂを貼るのは中止をしよう」、という事になった、ここで断煙は敢え無く中断となった、禁煙をやめるというとそこには敗北感があるが、断煙を中断するという事は、そこには勝利感とは言わないが、敗北感は微塵もないような気がする。、■「今日の言葉」■ 「 気付いたことをすぐに行うことは　　　　　　　　　　　物事を好転させる元である 」　　　　　　　　　　　　　　(自然社・平成２２年・新生活標語より）

  Aug 2, 2010

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• 思えば随分遠くへ来たもんだ。

  　「晩御飯のおかず何にする」、本心は、「なんでもいいわァ～」、だがこうこたえる機嫌が悪くなる、だから、ハンバーグ、カレー、オムレツ、この３つの中から答える、オレが小学生の低学年の頃、オヤジが外でハンバーグを食べてきて、それをお袋に作らせようとするが、何度チャレンジしてもダメ、そこでお袋曰く、「一変も食べた事のないものを作るのは無理」、という事で家族５人で洋食屋さんへ、ハンバーグを食べに行く事に、肉といえばすき焼き、肉じゃが、テキ、（ステーキではなくただ肉を焼いただけで、肉汁は全て外に出て、矢鱈に固い焼いた肉）、こういう肉料理しか食べた事がなく、ここで初めてハンバーグを食べて、この時のハンバーグに味、世の中にこれほど旨いものがあるのか、こういう事を感じたのは生涯に於いて後のも、先にもたったの一度、カレーライスは前にも書いているが大学１回生の時の百貨店でのあるバイト、社員食堂での昼食、約５０日余り毎日カレーライスを食べていた、オムレツは肉のミンチと玉葱と細切りのジャガイモをコンソメスープで炊いて、塩コショウで味付け、これを具にして卵で巻いたオムレツ、ケチャップは余り好きでない、フォークで一杯穴を開けて、ウースターソースをかけて、半分はこのまま食べて、ソースと具の汁が出てきて汁気が多くなると、ご飯にかけてオムレツ丼にする、ヨメは少し嫌な顔をするが、これはオレの大好物であり、またこのオムレツの時にはかならず具が少し残る、いや意識的に具を残すのか、翌日の朝食のときにこの具を卵に混ぜて玉子焼きにする、お袋はこれをオランダ焼きと呼んでいて，オムレツの日の翌日の朝食が楽しみになる。　という事で１週間ほど前、「鯛でもたのんどく？」、「鯛はいらんよ」、実際に鯛は好きではない、寿司屋などで鯛の皮をかりっと香ばしく焼いてもらって、酢橘でも絞って食べるのは嫌いではないが、生の魚といえば烏賊と蛸ぐらいである、「魚屋さんへ行くのか？、だったら、鱧のおとし」、この鱧のおとし、お袋は専業主婦でありながら、夕食のおかずは、近所の仕出屋の丁稚さんが、毎朝御用聞き、「本日は、鯛、ひらめ、蛸、烏賊、モンコ烏賊、スズキ、鯵、いさき、鱧」、「スズキの洗い、モンコ烏賊のウニ焼、鯵の塩焼き、鱧のおとし、鱧の照り焼き、がお勧めです」、と元気の良い声で、２日に一度はこの仕出屋に注文、「鱧のおとし５人前」、「ハイ、５時半で良いですか」、「たのんます」、という事になる、子供の頃だから、別段、鱧のおとしがどうのこうのではない、冷たく冷やしたお汁がついてきて、しかも本ワサビ、このお汁に鱧のおとしをたっぷりとつけて食べる、この冷たいお汁に本ワサビを溶かし込んで、これだけを飲む、冷たくて、本ワサビがツ～ンときて、冷たいお汁代わりに飲むのが好きだった、ところがその後、鱧のおとしというと梅肉が定番になっている、ただ梅肉をつけるとさっぱりするにはいいのだけど、梅肉が勝ちすぎて、鱧のほのかな香りと、鱧の脂の風味が損なわれるような気がして、祇園の小さな割烹屋さんの大将に、その事を聞いてみた、「いや～、兄貴の店でもここの店でも鱧のおとしには梅肉、何度か、からし酢味噌がほしいといわれた事がある」、「カラシ酢味噌は大阪の人やろう、湯引き鱧や」、という事でわからずじまい、ある時、その家の近所の仕出屋さんの大将と近くの飲み屋で一緒になり、長年胸に支えていたその事を聞いてみた、「いやァ～、うちの店では昔から梅肉やァ」、と実にそっけなく、一生懸命に説明するが、「そんなんはしらん」、という事になった、しかし家で鱧のおとしを食べる時には、ソーメンの汁入れに白だしを入れて、梅肉を溶かし込んで、ワサビも入れて、ドボンとつける感じで食べる、やっぱり、この時期の鱧や、たっぷり脂も乗って、鱧の香りもよく、旨い、「珍しいなァ、あんたが２人前も食べるのは」、ビールを飲みながら、旨い、旨い、と言いながら、量がたっぷりと思っていたら２人前とは、「誕生日やから」。　昭和１７年に生まれて、オヤジは徴用で中島飛行機の資材係、全国を飛び回っている、家には祖母とお袋と赤ん坊のオレ、当時住んでいた五条通が拡張予定、強制立退きになるかもしれないということで親戚の亀岡宅へ個人疎開、ところが疎開先の親戚は百姓ではなく、漆職人さんの家、昭和１９年頃から一気に食料が不足、栄養失調による体力低下、抵抗力の低下、様々な病気感染、結核と心臓脚気、病気治療中に終戦、虚弱児のまま疎開先より今住んでいる西院に昭和２２年の秋に引越し、病気がちの青白いオレの寝顔を見たオヤジが、果たしてこの我が子が成人を迎える日が来るか、と嘆きながら、オレの身体を撫でさすった、そんなオレが運か、悪運かは知らないが、６８歳の誕生日を迎えて、後２年で７０歳の古希、思えば随分遠くまで来たもんだ。■「今日の言葉」■ 「 人生は今の瞬間の積み重ね　　　　　　　　である今を大切に生きよう 」　　　　　　　　　　　　　　(自然社・平成２２年・新生活標語より）

  Aug 1, 2010

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• 猫舌だが、熱い風呂好き。

  　午前中の仕事を終えて、昼食に出かけようと管理人事務所の窓を閉めている時に管理組合の副理事長、管理組合の役員さんも設立当初はマンションの管理に熱心な人から管理組合の役員、理事長、輪番制、６年目ともなると、マンションの中の最高齢のお婆さんが理事長、「私は名前だけ、副理事長さんよろしくお願いします」、という事で、大会社の現役のバリバリのご主人、人の事は言えないがオレもその年齢の頃にはわき目もふらずに銭稼ぎ、当然の事ながら家の事、町内の事、地域の事など全くわからなかった、そんな人がマンションの管理組合の理事長代行、マンションの管理に関する事柄を窓口へ、話をしていても噛み合わない、そこへ持ってきてオレは話がくどい、だからちょっとしたことでも話しに時間がかかる、話が終わると１２時３０分過ぎ、慌てて戸締りをしていつもの手打ち蕎麦屋へ、珍しく満席で、空いた席は滅多に座らない奥の一つだけある４人掛けのテーブル、座るとクーラーの風の死角、熱い、ここの１０割蕎麦も好きだが、ここの蕎麦湯が旨い。　午前１１時に店を開けると、蕎麦湯は蕎麦粉を溶かしこんで、丁度良い濃さに蕎麦湯を作っておく、今日は店についたのは１２時４０分ごろ、しかも着いた時には満席、充分に蕎麦もゆがいいていて、蕎麦湯も丁度良い濃さ、蕎麦湯はぐらぐらとにったった釜から、今日のように熱くなってくると熱い蕎麦湯を飲んで店を出るとすぐに汗が出てくる、丁度食べ終わってから蕎麦湯が出てくると熱すぎる、だから大盛りの蕎麦を半分食べ終わった頃に、「蕎麦湯」、と注文、風呂は熱い湯が好きだが、猫舌、この猫舌でヨメとはいつも喧嘩、味噌汁を温めなおす時、オレは味噌汁を猫マンマ、それほど熱くなくてもいい、ところがヨメは煮立つ寸前くらいの熱さがいい、味噌汁だけでなくお茶もそうである　熱いご飯に熱い茶で茶漬け、氷を３ケほどのせてさます、「男の猫舌」、見下したような言い方、「うるさい、旦那の猫舌をいつになったらわかるんや！」。　子供の頃、夏の暑い時は、午後３時に銭湯の暖簾が上がると、５、６人が連なって、風呂桶を持って銭湯へ、近所の年寄りが数人、堅気の爺さんでも背中に刺青、大蝦蟇に乗った地雷也、岩見重太郎のヒヒ退治、熊を持ち上げた金太郎、この爺さん達は深いほうの大きな湯船に等間隔に距離を開けて、顔を真っ赤にして肩までつかっている、子供が後から入っていくと、「子供は浅い方の湯船に入れ」、仕方なく浅い方の湯船で暴れていると、「風呂で暴れるな」、大声で文句をたれながら、申し合わせたように湯船から出て、洗い場に並んで身体を洗い始める、なかなか凄い背中が並ぶ、不思議な事に先ほどまでは顔色が悪く、元気がなかった、たれ目の金太郎が、赤い顔色で、元気のいい、目付きの鋭い金太郎になっている、やっと空いた、深い、大きいほうの湯船、足のつま先からそうっとお湯に足を入れる、こうしないと火傷しそうになるほどお湯が熱い、ふくらはぎの中ほどまで足を入れて、「やっぱり熱すぎる、水を入れて、ぬるくしてくれ」、するとお爺さん達は、「ぬるくするな、丁度いい湯加減やのに」、そのうるさい刺青軍団の爺さんの後にまた熱い湯好きの爺さん連中が入れ替わりに入ってくる、「親父、湯がぬるいぞォ～」、と怒鳴る、風呂屋の親父さんは釜場でまた焚き始める、熱い湯好きの爺さん連中のいない時に水でお湯をうめると、今度は風呂屋の親父に叱られる、こんな事が毎日続くと、熱いお湯に慣れてきて、熱いお湯に入るこつのようなものがわかりだす、兎に角、そうっと、そうっと、斜めにお湯に入るようにする、入ったらなるだけ動かない、お湯も身体も動かなければ少々は辛抱が出来るようになる、こうしている間に自然と熱い湯好きになっていく。　猫舌のほうは、「熱い」、といえばお袋が水を入れてさましてくれた、だから古希を前にして未だに猫舌のままである。■「今日の言葉」■ 「 物や道具に感謝できる人は　　　　　　働きをより大きく伸ばしていける 」　　　　　　　　　　　　　　(自然社・平成２２年・新生活標語より）

  Jul 18, 2010

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• 孫の７歳の誕生日。

  　オレにとっての初孫と言うか、一番年上の孫が今日で７歳の誕生日を迎える、初孫が生まれた時、時代がと言えばそれまでなのだが、自分の子供の子育てに見事なほど関わらなかった、子育てはヨメの担当、オレは外でお金を稼ぐだけ、赤ん坊に乳臭い匂い、ミルクを飲ませる時に気持ちが静まって眠たくなる、こんな事が初めてのような経験で、余り過去を振り返って反省とか、後悔という事をしないたちだが、その時に始めてもう少し子育てに関わればよかった、これほど楽しくて、面白い事はないのではないかと言う気持ちになった、五体満足で生まれて、病気にもならず、怪我もせずに育った、１人だけでなく、４人の孫全てであり、信仰心にかけるオレでさえも、これら全てはオヤジやお袋の行いのセイではないか、お陰ではないかと考えて、感謝さえしている、その孫も今年の４月から小学校の１年生、オレと息子と娘、孫で３代目となる京都市立西院小学校、嬉しさのあまりに入学式にもついていった、ジィジィ馬鹿である。　四条堀川の産婦人科病院で生まれて、退院の日に荷物持ちとして病院へ、病院の入り口で記念撮影、看護婦さんがカメラを持って、情け容赦なく、オレに向かって、「おじいさん、おじいさん、おじいさんも一緒に」、初めておじいさんと呼ばれた瞬間、聞こえないふりをしていると、留めに、「面白いおじいさん、どうぞ」、ときた、心の準備の出来ていなかった、オレには少々、ショック、その時以来、若い女性には、「おじさんはなァ～、・・・・・」、と言うセリフがいえなくなってしまった、今振り返ってみると、人生約７０年、若い時に戻りたいかと聞かれると、ノーである、だからと言って長かったわけでもないが、１９４２年生まれのオレは、戦争が激しくなって、五条通が拡張計画、住んでいた場所が拡張計画の予定地、という事で、亀岡に親戚宅に疎開、ところがその親戚宅は農業ではなく、漆職人さんの家、２歳を過ぎた頃から食糧事情が悪くなって、ついに栄養失調、体力と抵抗力が衰えて、様々な病気に感染、結核、脚気がひどくなり心臓脚気、腸捻転、等々、終戦が半年遅れていれば、と言うほど病弱で、虚弱体質であった、１９４７年の秋に亀岡から西院に引越し、家の近くの開業医の女医さん、診察は医院だけではなく、往診の行き帰りに、外で遊んでいるオレを見かけると手招き、脈を計って、聴診器で心臓の音を聞き、これが小学校の３年生くらいまで続いた、そんなある時、その先生が聴診器で心臓の音を聞いた後で、オレの頭を撫でながら、「もう大丈夫、どんなに暴れても」、この一言、大きな自信にもなり、実際に元気になり、身体も大きくなった。　この頃、近所の子供が外で遊ぶとなると、上は中学校を卒業して就職したおにいちゃんから、したは小学校の１年生までが数珠繋ぎで約２０人ほどで遊ぶ、上のお兄ちゃんは、昨夜の赤線での自慢話、こういう事にませたガキになる弊害もあるが、例えばちゃんばらごっこ、秋になると街路樹のプラタナスの枝払い、その枝が剣のかわり、おにいちゃんが肥後の守を持ってきて、葉っぱを払い、握りよりも先の部分の木の皮を剥ぐ、刀の作り方だけではなく、肥後の守の使い方、刃よりも前に絶対に指を出さない、指を怪我する事無く肥後の守の使い方を習得、大人の作ったルールは守らなくても、子供同士で作ったルールは絶対に守る、「仲良く遊べ」、大人の作ったルール、だからしばしば喧嘩が起こる、しかし、「ちゃんばらの時には突きは禁止」、目に刺さったりするから、「喧嘩の時には物を持たない」、これは子供同士で決めたルールだから、これは絶対に守る、これが守れなければ、一緒に遊ぶ事は出来ない、仲間はずれになる、こういう事は代々大きな子供から小さい子供に引き継がれていく、こんな事を考えた時、育った環境の大きな違い、人生約７０年、実に長く感じる。　８月の終わりに京都には地蔵盆というのがある、どこの町内にも１つか２つのお地蔵さんが祀られている、そのお地蔵さんをきれいに洗って、前掛けを替えて、祭壇をこしらえて、お膳や、お餅や、果物や、お菓子、お花を供えて、近所のお寺の住職がお参り、これを皮切りに子供達に午前のおやつ、昼食、午後のおやつ、夜は花火遊び、翌日も午前のおやつ、昼食、午後のおやつ、そして福引、２日間の子供達にとっては誠に至れり、つくせりの夏休み最後の伝統行事、京都には幾つもの賽の河原伝説があり、地蔵信仰の篤い地域である、「幼なくして亡くなった子供達が、父や母の悲しみを和らげようと賽の河原に出て石積みをする、それを見た鬼が片っ端から壊してしまい、地蔵菩薩がその鬼を懲らしめる」、と言う民話である、その昔には、「幼くして亡くなった」、これが日常的に起こっていたのである、だからこそ親は子供を大事に育てた、子供を大事にするのは親だけではなく、近所の人も子供を大事に育てた、この伝統行事はその名残でもある、ところが最近では医学や救急医療の発達で、その昔に比べて子供が幼くして亡くなる事が少なくなっている、それは良い事に違いはないが、残念な事に、その反面、いささか家庭においても、近所においても子供を大事に育てる事が少なくなっているように思う、今年も町内の地蔵盆の準備をもう始めている、この事を考える時、子供が少なくなりつつある町内で、準備には手間がかかる、しかし他所では殆んど行われなくなっている地蔵盆の行事、そのルーツを考える時、決して絶やしてはならない伝統行事と思っている。　孫の家では誕生日の者が、誕生ケーキの１ホールまるごと食いが恒例、手や口の周りにクリームを一杯くつけながら、ご機嫌な夜を過ごしている事だろう、ハッピーバースデイ、コウタ！。■「今日の言葉」■ 「 最後までやると心を決めれば　　　　　　　　成し遂げる工夫が湧いてくる 」　　　　　　　　　　　　　　(自然社・平成２２年・新生活標語より）

  Jul 5, 2010

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• 克っての帽子嫌いが、今では帽子がトレードマーク。

  　元々帽子嫌いであった、ゴルフの時、夏は直射日光避け、日焼け止め、冬は防寒、それとボールが飛んできた時のショックアブソーバー、帽子は大切なのだが、かぶりなれていないとジャマッけな物で、バンカーショットの時などは眼鏡が曇ったり、茶店で帽子を脱いで忘れたり、その上にどんな帽子も似合わない、だからゴルフの時には無帽で通した、皮膚の性質だろうか、日焼けをしても翌日には、丁度いい黒さになる、余り赤くなったり、皮がめくれたりしなかった、マンションの管理人の仕事をするようになって、仕事の日には西大路四条から河原町丸太町まで２往復、スーツやジャケットを着ずに、リュックを背負い、スニーカー姿、夏前にふと帽子が欲しくなり、スポーツ洋品店でキャップを試しに被るが似合わない 、ナイキ社製のネイビイのデニムのサンバイザー、これを試しにかぶってみる、目深にかぶると、初めての事だが、何となく様になる、その夏の間そのサンバイザーをかぶり続けていた、夏が過ぎて、秋になると、サンバイザーはどうも、ということで家の中を探して娘の黒のハンテイング、この頃にはどれくらいの深さに帽子を被ると様になる、そういう位置が漸く分かりかけた頃で、帽子の良く似合う人はどんなかぶり方をしても様になる、逆にオレなどはこの位置でないという極めて狭いポイントだけが様になるということがわかった。　そこで大胆にもソフト帽を被ってみようか、オヤジは６０歳くらいまでソフト帽の愛用者でフラノ素材と、夏にはパナマ素材、ソフト帽を被った写真が多く残っていて、自分でも似合うと思い込んでいたようである、だからその息子のオレも、常々、「人類は親に似ないからここまで進化した」、といいながら自分の都合のいいように考えて、その頃、新京極にはただ１軒残っていた帽子屋さんへ行き、店の主が、「どうぞ、被って鏡で見てください」、と勧められて、何点かのソフト帽を被ってみる、同じサイズでも形によって、眉毛にかかる位の深さに被れる帽子と、被れない帽子がある、何点か被っていると、どんな形の帽子がその深さまで被れるかどうかわかるようになり、２点のうちでどちらかにしようかと迷っていると、つばの広さが６センチと５センチ、そこへ店の主が全身が写る鏡を出してきて、「全身を映して全体のバランスを見てください」、するとつば幅が６センチよりも５センチのほうが全体のバランスが良い、店の主は、「お客さんは背はそこそこあるのですが、肩が撫で肩のセイで、つば幅の狭い５センチのほうが全体のバランスが良いようですね」、ということでサイズ５８センチ、つば幅５センチにすることに、「被っていかれますか」、「ハイ、そうします」、という事になって、ソフト帽のデビューになった、値札や下げ札をはずして帽子を手渡す時に、「被ったら帽子を気にせずに、昔から帽子を被っているという風にしてください、それが帽子が似合うコツですよ」。　ということでそれ以来、ソフト帽を愛用している、フェルトの黒、続いて茶色を買って、春先にパナマの帽子を探していて、インターネットの帽子屋さん、帽子のメーカーで、インターネットに於いてのみ自社製品を販売、 サイトにはパナマ帽のサンプルのみを並べていて、注文を聞いてから生産、１つの形で前・後・横・真上・斜め前横上・リボン部分の６枚の写真がある、その写真を見ながら形を選んで、サイズは５８センチ、つば幅は５センチ、編み組織は石目、色はアイボリー、一度も被っていない、注文ボタンを押すににためらい、タバコを２本ほど吸う間、ためらいながら、漸く注文ボタンを押す、インターネットのショップは注文から納品までの日数を如何に短縮するかが悩みの種、ところがこの帽子屋さんはバイオーダーである、注文待ち人数１２０名、納期は４０日後、極めて珍しいサイトである、待っている間の始めの１０日間ほどは、サイズが合うだろうか、眉毛にかかるくらい目深に被れるだろうか、果たして似合うだろうか、インターネットのサイトで注文した事に後悔、１０日目が過ぎ、２０日目が過ぎ、次第にその不安が薄らいでくる、やがて今度は後１０日、後９日、商品が届いた時の期待が次第に高まっていく、後６日、その頃にショップからメールが来る、「永らくお待たせしました、ご注文の商品は明日の発送になります」、というメールが送られてくる、受け取りを明後日の午前中に指定する、もうワクワク、ドキドキである、クロネコヤマとの代引きである、お釣りのいらないように丁度の金を準備、やがて、ピンポ～ン、とチャイムが鳴って、インターホ～ンから、「クロネコヤマトの代引きです」、準備しておいたお金を渡して、はんこを突いて、玄関で箱のガムテープを剥がす、ケースの中に楕円形の蓋はこげ茶色で、ターコイズブルーのハットケースが出てくる、蓋を開けると、薄紙で覆われていて、それを取り去ると、帽子をひっくり返した形で入れられていて、ハットケースの中で動く事無く、押しつぶされたり、皺にならないように、固定されたように納められている、こういう梱包を見ただけで、繊維製品もメーカーを約３５年、それは伊達ではない、その帽子の品質を窺い知る事が出来る、そ～っと取り出して被ってみる、いつも被っているソフト帽の位置に収まる、鏡を見なくても、もうこの頃には被った感じが感覚でわかるようになっている、念のために洗面所の鏡に向かう、思ったとおり、もう何年も被っている帽子のように頭に納まっている、インターネットで買い物をして、約３５日も待たせて商品が到着、その上の感動と感激さえ与える、物凄いインターネットのショップのサイト。　夏物のパナマの帽子、いくら涼しいとはいえ、頭に汗をかく、こまめに脱いで、額の汗を拭き、帽子の内側もハンカチで丁寧に拭いているのだが、リボンのところに汗の塩が噴き始める、ぬるいお湯で濡らして手入れをするのだが、白い地図のようなものが出来てしまう、我慢して被っていても３年が限度、去年に同じサイトで同じ形のオフホワイトのメッシュ入りを注文する、２度目になると何の不安もなく、ただ単に出来上がりを待つだけ、部分的にメッシュが入っていると日陰に入って風が吹くと、またバスに乗って頭の上から冷房の風を受けると、それだけの事で物凄く涼しく感じる、以前はマルの散歩の時には挨拶をされるが、マルを連れていない時には挨拶をされないという事があった、今はソフト帽を被っていると挨拶をされるが、被っていない時には挨拶をされないという事がある、だから近くのコンビニへタバコを買いに行く時にもソフト帽を被って出かけていく。■「今日の言葉」■ 「 愛情を持って叱ることは　　　　　　　　我が子と最良の交流となる 」　　　　　　　　　　　　　　(自然社・平成２２年・新生活標語より）

  Jun 27, 2010

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• 食べ物に悔いは残らないはずだけれど。

  　ビール好き、アサヒスーパードライが売り出された頃、友達が、「このビールは旨い、ただカロリーが心配で、あんまり飲まんようにしている」、オレはカロリーの取りすぎの心配の無いたちで、カロリーが多そうなのでギネスなんかも良く飲むほうである、「ビールは何にしましょう」、と聞かれると、「サッポロラガー」、と答えて、「あ、あ～、すみません、それは置いてないです」、チョッと嫌な客である、とはいうものの、家ではビール、発泡酒、第３のビール、どれでもいい派である、だから当然の事ながら第３のビールである、３５０ミリの缶ビール１本が丁度いい量、特に明日が休みという夜には、「いただきます」、一口お酒のあてを口に入れて、ビールをゴクリ、思わず、フウ～、と声が出てしまう、しかし、こと食べるものに関しては、「あ～、旨い」、ということは滅多に無い、今年になってそれがあるだろうか、思い出せない、あるとすれば、京都に嫁いだ長野県のアイスクリーム屋さんの娘さんが、双子の赤ちゃんを連れて里帰り、その時に送ってもらったアイスクリーム、それを一口食べた時に、「あ、あ～、これは旨い」、と声に出した。　昼食は３６５日の内で、３５０日が麺類である、正月の１日と２日が仕事で、この２日間は仕事場の近くで開いている店となるととんかつ屋、確実に麺類ではない、だから３６３日の内で３６０日が麺類といえる、夏場以外は殆どは塩味、醤油味、味噌味の生ラーメン、間にパックのきつねかてんぷらの蕎麦か、うどん、これをあきないように適当にローテーション、夏場はソーメン、冷麦、冷やしうどん、ざる蕎麦、つけラーメン、冷麺、土曜、日曜、祝日の仕事の日には、仕事場の近くの手打ち蕎麦屋で蕎麦、ここで蕎麦粉１０割のざる蕎麦の大盛り、秋になると蕎麦屋さんに新そばの張り紙、出町柳駅前の手打ち蕎麦屋さんへ行くようになって初めて新そばの旨さを知った、この店の女主、新そばの時期になると、蕎麦を打つのが楽しくてしょうがないと笑顔で話す、新そばの香りと新そばの弾力性がたまらない、１ケ月余り、新そばを楽しむことが出来る、今行っている河原町丸太町の手打ち蕎麦屋さん、手打ち蕎麦にしては細麺でそーめんよりやや太く、冷麦くらいの太さ、この店はあるそばやさんの蕎麦打ち道場で蕎麦打ちを覚え、そこの道場に通っていた何人かが、定年退職した人や、今は現役だが将来は蕎麦屋さんでもと考えている人達が数人集まって、共同経営で店をスタート、４人がけのテーブルが１つとカウンターに６席の小さな店で、３人づつ交代で店に出て、１人が湯がき専門、１人が客席専門、１人がてんぷら揚げ専門、全員がお客さん商売は始めてのことの様子、どこと無くお客さんとの対応にぎこちなさが残る、１００％手打ち蕎麦の店では、皆がどこか偏屈そう、それも店の味、朝の７時くらいから蕎麦の手打ち、１０割蕎麦は朝一番に打って、１日につき１０人前限定、後は小麦粉を２割混ぜた２８蕎麦、オレも２度ほど手打ち蕎麦を経験、麺棒で延ばしている間にひび割れがしてしまい、もう一度丸めて一からやり直し、ついにギブアップということもあった、細麺にするにはそれだけ細く延ばさなければならない、それを蕎麦粉１０割で、これをいうと、少し鼻をうごめかせて、「そこは腕です」、この店の行き届いたところは店を開けてすぐのお客さんへの蕎麦湯は別の鍋に蕎麦粉を溶かし込んで、丁度いい加減の蕎麦湯を作っておいてある。　ここへ行くようになってから、秋の新そばが始まるのが楽しみで、店に新そばの張り紙が出るときには、辛味大根の張り紙も、当然の事ながら１０割ざる蕎麦の大盛りと辛味大根を注文、辛味大根を蕎麦猪口に半分入れる、始めの一口は塩だけをつけて食べる、新そばの香りが口に広がり、新そば特有の弾力性が口に、そして二口目には付け汁につける、辛味大根の辛さが舌をさし、鼻に抜ける、そして新そばの弾力と香りが口と鼻に広がる、そして後からこの店特有のそばつゆの甘味が追いかけてくる、いつもは最後の三口ほどが飽きてくる、新そばの時期にはそれが無い、大盛りを食べた後ででも、もう一人前が食べたくなる、そば湯を飲みながら、年に一度は確実に、「旨い」、とつぶやいている、この店は１１時から１４時までは禁煙たいむである、超ヘビースモーカーのオレでもこの店での禁煙には賛成である、どう考えてもズルズルと蕎麦を口に入れた時に、タバコの匂いは蕎麦の香りと喧嘩する、だから店を出るとすぐにタバコを咥えて火をつける、ところが新そばに切り替わって暫くの間は、口に残る新そばの味と香り、それを歩きながらもう少し楽しもう、暫くタバコを吸う事をためらう、オレは食べ物には悔いは残さないタチではあるが、この店で間も無く新そばに切り替わるその寸前ならば、「せめて今年の新そばを食ってから」、とほんの少し悔いが残るだろう、きっと。■「今日の言葉」■ 「 困難も苦労もない生活からは　　　　　　　　　人生を学ぶことはできない 」　　　　　　　　　　　　　　(自然社・平成２２年・新生活標語より）

  Jun 23, 2010

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• ３０万アクセスに、大いに感謝。

  　このブログを始めたのが２００４年１月、以来２、３００日余り、今日の深夜に３０万アクセス、始めて訪れた人か、それともいつも読んで頂いている人かは存じませんが有難うございました、ネットで高齢者用のくつろぎ着の製造販売用のサイト、「ＮＡＳＯＴ」、を２００１年１０月にスタート、オヤジの代から続いた繊維の製造メーカーの会社を４２年目で整理、殆んどＰＣのスキルの無い時に、ネットでの物販で再起を図ろうという計画で、倒産寸前まで行って、何とか倒産をひっくり返そうとの思いで、「倒産＝ＴＯＳＡＮ」、英語のスペルをひっくり返して、ショップ名とする、高齢者専門のくつろぎ着、このような製品の市場さえない、その製品の製造販売、サイトを訪ねてくる人もいない、当然の事ながら注文などはない、兎に角、最初の注文がくるまで１８ケ月間はなんとしても辛抱をしよう、サイトの手直しをしたり、検索サイトに登録をしたり、サイトのリンクの依頼を申し込んだり、そして２００１年の１１月に無料のＢＢＳの掲示板を作った、勿論この掲示板に書き込む人は無く、そこで店長の日記を始めることに、仕事の手紙以外で文章を書くのは高校生の時の作文以来、その上、新聞はきっちりと読むのだが、本というものは全く読まない、ただ、ＢＢＳの掲示板に日記を書き始める時に、元々、自慢ではないが根気は全くない、だから兎に角始めたら長く続けよう、毎日書き続けよう、これが自分との約束、無料の掲示板、記録は１００件分で古いものから自動的に削除、どうせ大した事を書くわけではない、削除を気にする事無く、時には以前に書いた事に手を加える事も、始める時の長くつずける事の自分との約束、それが信じられない事に約３年続いた、丁度その頃に息子の嫁が楽天広場の日記を（当時はまだブログと呼んでいなかった時代）を始めていて、ここは全ての日記を保存と聞いて、日記の過去ログ置き場として初め、毎日、ＢＢＳの掲示板とこの日記に書き込むようになった、連続投稿も去年まで続けていたが、その日によって書く時間がない日や、サーバーのメンテナンスの日などは凄いストレス、飲んで帰ってきてから書く日もある、文章にならない、物凄い誤字、脱字、連続して書き続けるという事が大きなストレスになり始めていた、そんなある日、意識的に書かない日を作って連続して書く事を途切れさせた、不思議な事に、その日以来、連続して書き続けることにストレスを感じなくなった。　ただ、１年程前頃から、日本語で書いていて、日本人の人が読んでいる、しかし、書いている事の思いや気持ちや事柄が正しく伝わっているだろうか、そんな疑問が大いにわいてきて、これはオレの文章力にあり、上手く書こう、スマートに書こう、オシャレに書こう、とかそういう思いではなく、正しく伝えようという思いから本を読むようになった、毎月、７、８冊のペースで読むようになっている、本屋へ行く回数が随分と増えた、読みたい本を探すだけではない、本を買ってレジに行く、笑顔で、「いつも有難うございます」、「カバーをお願いします」、「またお越しください、お待ちしています」、終始笑顔で、その笑顔を見るだけで気持ちが癒される、本のお陰で別の楽しみも見つけた、何年かすればもう少し文章表現も上手くなるだろう、このサイトを始めた時に、約７、０００日の日記の目標、約２、３００日余りが経過、この分で行くと、７、０００日目くらいには、１００万アクセス、こうして書きながら幸せに感じる、今日も朝・昼・晩と、「いただきます」、「ごちそうさん」、と３食食べた、１２時になれば眠りにつくだろう、そして今日よりも僅かながらも確実に良い朝を迎える事が約束されている、これほど幸せな事は無いだろう、その上にボランテイアの花壇つくりの打ち合わせ、タバコも３箱吸い終わり、４箱目を吸っている、好きな珈琲も何杯も飲んでいる、朝刊も夕刊も読み終わった、昼寝もした、「蒼穹の昴」、も少し読んだ、散歩代わりにマウンテンバイクで少し走った、晩酌で缶ビールも飲んだ、今こうして、物凄く幸せな気分で今日の日記を書いている、もう一度、３０万アクセスに大いに感謝。■「今日の言葉」■ 「 自分から心を開く勇気が　　　　　　　不和や誤解を解いていく 」　　　　　　　　　　　　　　(自然社・平成２２年・新生活標語より）

  Jun 9, 2010

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• オレの遊びのささやかなルール。

  　　約１０数年昔の話である、祇園あたりの飲み屋のホステス、専業のホステスとアルバイトのホステス、昼間はＯＬか女子大生で、週に何日かアルバイトでホステスをする、専業のホステスは若い頃より水商売に道に入り、その道のキャリア、１０数年のベテラン、当然年齢は３０歳を過ぎている、また同じようの若い頃から水商売で、一旦結婚をして、子供が出来て、やがて離婚、そして子供を引き取って育てるためにホステスにカムバック、同じく年齢は３０歳過ぎ、残念な事にこういう専業のホステスを目当てに店に通うと言う事はなかった、正しくはその人を目当てに通うと言う専業のホステスがいなかったと言うほうが正しい、そうなると店のほうの策略もあるが、オレのほうも若くて、可愛いアルバイトのホステスが横に座るのを好み、しかも誰が見ても面食いとわかる、その店で一番の美人、わかり易いといえば、実にわかり易い好みであった。　店の策略で、慣れないアルバイトのホステスをオレの席に座らせるのは、別段、紳士的というわけではないが、断じて触り魔ではなく、それで困らせると言う事もなく、また初仕事の日で緊張しているアルバイトのホステスの緊張をほぐしたり、話で楽しませたり、時にはホステスの心構えなどのレクチャーをたれる、グラスの外側に水滴がつくとそれを拭くとか、新しい水割りを作る時のタイミングとか、余り好きで無い客に閉店後とか、別の日に食事を誘われた時の上手な断り方とか、逆に好きな客が誘うように持っていく方法とか、同伴出勤をすればママは機嫌がいいとか、トイレに行ったときには、トイレにあるオシボリで、トイレの床や、便器を掃除すること、ついついお節介ながら、ホステスの心得のレクチャーをしてしまう、自分よりもホステスを楽しませる店にとってに良い客でもあり、当時は何よりも金払いの良い客でもあった。　このレクチャー好きは、何も飲み屋にかぎったことではなく、昔から特利用していたホテトル、受付の電話を受けるにはオーナーの奥さん、一度もあったことはなかったのだが、何度も電話で、名前を言ってから季節の挨拶をするようになり、遊んだ女の子からオレの話を聞いたりするのか、次第に親しくなって、女の子と面接中に、オレが電話をすると、今面接中の女の子が、すぐにでも仕事がしたいと言っている、この業界未経験、時間をサービスするから一通りの事を教えてやってくれますか、こういう事も良くあった、店から電話を受けてお客の名前とホテルの名前と部屋番号を聞かされる、これは絶対にメモを取ったらアカン、変な証拠になる、これだけは覚えなアカン、あんたは背が高いから、客が椅子に座って、あんたが立って話をすると、しかも美人やし、（チョッとヨイショ）、偉そうぶっているように見える、こういう時には膝まづいたほうがいいよ、料金をまず受け取り、遊びの時間の確認、部屋にはった事を店に電話をして、ホテルを出る予定時間を連絡、それから、「お風呂にしますか、シャワーにしますか」、ときいてから風呂場へ、ハンドバックはテーブルに置いたままとちごうて、洗面所まで持って行きや、店へ清算に行く間がなかったら、客よりもあんたのほうがお金を沢山持っているから、この仕事するにはそれなりの事情があったんやろうと思うけど、楽しんでせえとはよういわんけど、作り笑顔でもいいから兎に角笑顔、それと客はお金に余裕のある人もあれば、命の次に大事なお金で遊びに来ている人もいる、喋る言葉が大切や、言葉は過剰スペッシャるサービスを上まわるモンや、７０分間の恋人やで、客が勧める飲みモンは遠慮しいや、中に睡眠薬でも入っていたら、眠っている間にただで遊ばれて、財布のお金を抜かれて、客が先にホテルを出て、「ホテル代はつれの支払い」、なんて事になる、とまあ一通りのレクチャーが終わって、「何か質問は？」、「・・・・・・」、「質問がなければ、それじゃあ、遊ぼうか」、とこんな具合である。　飲み屋のアルバイトのホステス、女子大生なら卒業する、ＯＬなら結婚とか、人事異動でホステスを辞めることがある、その度に大勢で送別会をする、食事を終えて、店へ流れる、店の閉店間際に、「楽しかったよ、かんばりや」、「また美味しいもん食べに連れて行ってね」、「あ、あ～、いいよ、いつでも」、と涙の別れ、店に出て、タクシーに乗って、すぐに彼女の携帯の番号を削除、アルバイトのホステスをしている時には電話をかけて食事に誘ったが、ホステス業から足を洗った時からは、オレのほうから食事に誘わないのがオレの遊びのささやかなルール。　■「今日の言葉」■ 「 社会に役立ちたいと願ってこそ　　　　　　　　　　身につけた能力が生きる 」　　　　　　　　　　　　　　(自然社・平成２２年・新生活標語より）

  Jun 4, 2010

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• 外出時に、便意が催さないおまじない。

  　「ちょうなんがじなんで、じなんがちょうなんで、ちょうじょがさんなん」、ひらがなで書いたり、話すと、「なんのこっちゃ」、となるのだが、漢字で書くとこういう事になる、「長男が痔難で、次男が腸難で、長女が産難」、という訳、実際にはオレが長男で、実のところは腸難であった、過去形にしているのは、１９９９年に繊維メーカーの会社を整理するまで、といった方が正しい、会社の番頭がパートのおばさんを捕まえて、「便秘だ」、という話をしていると、無性に腹が立つほど下痢気味であった、仕事の日、朝食を食べて、タバコを１本吸っている間に便意を催してくる、トイレに飛び込むや否や、「ドバ～ッ」、で終了、入ってから出るまではアベレージ約９０秒、勿論下痢か、下痢気味である、ところが会社につくまでのもう一度便意を催してくる、出町柳の喫茶店か、京福電鉄の出町柳駅の駅のトイレである、大阪で商売をしている時に、きつく値切られたり、込み入った話になってくると、或いは彼女の方から先に別れ話を持ち出されると、「ちょっとトイレ」、という事に直ぐになってしまう。　大阪へ商売に行く時、得意先の担当者とアポイントなんて面倒なことは一切なし、だから日によっては、順番待ちという事が起きる、メーカーの社長が４人、横のテーブルで順番待ちという事もある、こういう時に情報交換する時もあれば、他愛の無い話の時もある、オレのように上品な顔のものは、大体が２代目か３代目、人相の悪そうな、一癖もニ癖もありそうな目つきと、顔つきのものは、創業者社長、創業者社長の１人はメリヤス屋へ丁稚に行って、最初の半年は社長の運転手、行き先はゴルフの練習場、社長は２時間から３時間はゴルフの練習、運転手は車の中で待っている、時には社長が接待ゴルフの時、早起きして社長の家へお迎え、そしてゴルフ場、社長がゴルフのプレー中は車の中で居眠り、夕方社長が赤い顔をして車に乗り込み、家まで送る、こんな生活が半年余り、「将来は絶対に社長になる！」、３５歳で独立して会社を興す、また別の創業者社長、人相が悪いというよりも目つきが悪い、人の顔を見るとメンチを切るというやつで、まずそういう目つきで見てから、「まいど、おおきに」、初めてあった時から、暫くの間はこの社長はいつもお酒を飲んでいるとさえ思っていた、この社長は製品染め、製品を縫製してから、後で自分の会社でその製品を染料で染める、後染めとか、ずぶ染めという製品でこれが得意、後にプリントの製品まで製品を縫製後に染料で染める、要は染めてしまわなければどうなるか分らない、安っぽい、ありふれた柄でも独特の良い雰囲気に出来上がる、自分でも気にいった風合いに出来上がると、染めの途中で長靴を履いていて、その恰好のままで得意先へ来て、「ええのんが出来たで、見てくれ」、この社長はこんな事もあった、繊維製品はある時期以降、折れたミシン針の製品に付着、混入を防ぐために、製品を検針機で検針テスト後に納品するようになった、この頃納品した製品に折れたミシン針の付着、混入のクレームがつくと、メーカーは１００万円を持って謝りに行くというのが相場であった、納品する全商品に検針機をかけるとなると、まず検針機の購入、検針機担当者がいる、その記録も必要になってきて、人件費の負担が必要となってくる、この社長曰く、毎年何１０万枚の製品を納品してきて、この１０年間すの事故はなし、この先１０年間もないだろう、そんな事に経費をかけるのは勿体無い、もしそんなクレームが起きれば、１００万円を持って走れば良い事だ、腹が据わっているというか、まるで居直りである、一癖も、ニ癖もある連中。　商談待ちの時に、下痢症の話しをすると、こんな２人も、「繊維のメーカーなんて、余裕のあるところはない、お金も仕事もギャンブルみたいなもん、毎日が綱渡り、下痢症は勲章みたいなモンや、形のあるウンコなんて出るのは、盆と正月くらいやでェ、それを聞いてこの人たちも人並みなんやと一安心。　オレは真性の長男にして腸難、多くの人が経験のあることで、緊張すると便意を催す、運動会、遠足、学芸会、等々の時、子供の頃、こういう日には、お袋が後でお尻を丸く、「うちに帰るまで、ウンコしたくなりませんように」、（その頃の小学校のトイレや観光地の公衆トイレは、臭くて、汚くて、外ではする気になれなかったから）、声に出しておまじないを唱えながら、３回なでて、最後にお尻をぽんと叩く、このおまじないは不思議なほど効果がある、ゴルフをしていた頃はコースに出る前に自分でこれをやる、すると不思議とその後は便意を催さなくなった、比較的神経質な子供さんのお母さん、これをぜひとも子供さんにしてあげてください、効き目がありますよ。■「今日の言葉」■ 「 物を大切にする暮らしの中に　　　　　　　　　　　心豊かな生活がある 」　　　　　　　　　　　　　　(自然社・平成２２年・新生活標語より）

  May 26, 2010

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• 余り好きでなかったスーツもたまに着るのは良いものだ。

  　５０歳くらいの時、１９９０年頃、スタンドカラーのジャケットが流行、シャツも同じく、マオカラーと呼ばれていた、その頃ネクタイが少々窮屈に感じ出していた、一応ファッション産業の端くれ、いつまでもネクタイ姿でもあるまいと、ネクタイよさらば、仕事の時もオールシーズン、ジャケットの下にそのマオカラーのシャツ、仕事の途中に葬式の案内がＦＡＸで流れた時用に、鞄の中には黒のポケットチーフを入れていて、仕事の帰りにお通夜におまいりをする時にはその黒のポケットチーフを胸ポケットに差し込んでおまいり、鞄には折り畳み傘と黒のポケットチーフと数珠は必ず入れていた、ノーネクタイ姿で５年、ある時、裏地もついてなく、肩パットも無い、まるでシャツのようなジャケットを着始めると、身体が随分と楽になり、そういうタイプのジャケットを愛用、あるトラッドのメーカーで、こういうタイプの軽いジャケットを上手く作るメーカーがあって、そこの製品ばかりを購入していた、ところがそのメーカーが行き詰まって生産をやめるようになった、同じ頃にオレの会社も整理をする事になった。　会社の残務整理、会社の土地、建物を売却すればそれで全てが片付くと当初の予想、それが大きな誤算であった、家を事務所代わりにして、インターネットショップを立ち上げるが、初めて製品が売れるまでのは１８ケ月を要した、その間は家で自分のサイトを検索サイトに登録したり、リンクを申し込んだり、ＢＢＳの掲示板に毎日、店長日記を書いたり、サイト用に京都の風景の写真を撮ったり、引きこもりの還暦のプー太郎生活、この間にウエストが数センチ太くなってしまった、手持ちのスーツや替えズボンのウエストサイズは７９センチである、ところがオレのウエストは８３センチで、合用、夏用の略式礼服と夏用のスーツ１着、これだけがかろうじて着る事が出来る服となった、以来、約１０年間はスーツを着る時は完全に冠婚葬祭のみとなった、ところが昨年の４月中旬に左太ももの内出血、左太ももにたまった血のために左ひざを曲げる事の出来ない生活３ケ月余り、苦労したのがバス停まで歩く事、バスに乗っている時、京都市の市バスはノンステップバスが随分と増えた、高齢者、子供、妊婦、障害のある人に優しいバスとうたわれているが、オレのその自分の足のコンデイションで座ることの出来るシートが、マックスで４席、ミニマムでゼロ、であった、トイレも苦労した、和式トイレだとトイレをすることが出来なかった、幸いな事に我が家には１階と２階にトイレ、いずれも洋式、膝を伸ばしたままで無いとトイレに座れない、１階のトイレのほうがほんの少し広い、斜めに、膝を伸ばしたままで、かろうじて便座にすわる事が出来た、そのどれもの時に鈍い痛みを伴っていた、食事の時もである、元々、食欲は旺盛なほうではない、鈍い痛みを感じながらの食事、余計に食欲が落ちた、無意識の、意図しないダイエットである、この間に胃袋が縮小、食欲が落ちたまま秋を迎える、ウエスト７９センチのズボンを履いてみると、ウエストがジャストフィットである、一気に着る物が大量に増えた、ニンマリである。　ところが今の生活ではスーツ姿で出かけることは、結婚式を除いては殆ど無い、こうなるとたまにはスーツ姿で出かけたくなるもので、明日はその貴重な機会で、夕方からホテルで、地域の自治連合会の新役員の懇親会のパーテイである、現役時代に一日も早くおさらばしたいと思っていたスーツ姿であるにも拘らず、今年の２月に結婚式でスーツを着た、明日は２度目、こんな事が何故嬉しいのだろう、しかし着替えが終わってから自分の姿を鏡に映すと、「だんだん、スーツ姿が似合わなくなってきた」、と溜息混じりに。　■「今日の言葉」■ 「 夫婦の円満は互いのはたらきを　　　　　　　　　感謝し合うことから生まれる 」　　　　　　　　　　　　　　(自然社・平成２２年・新生活標語より）

  May 22, 2010

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• 一応幸せだが、将来に不安を感じるほど幸せではない。

  　秋のお彼岸から春のお彼岸までの間はお湯割を飲んで、春のお彼岸から秋のお彼岸までは水割りを飲む、晩酌は１年中ビール、ビールといっても発泡酒でもなく、第３のビールというヤツ、会社の帰り道、東山丸太町の少し北の東側にある、割烹屋と居酒屋との中間のような店、そこの入り口につるされている丸い大きな提灯、屋号が書いてあって、春から夏にかけては大きい字で、「はも」、秋から冬にかけては、「ふく」、と書いた提灯、この提灯を見ながらお湯割りにしよう、水割りに切り替えよう、店のマネージャーに今日からお湯割りにする、水割りに切り替える時はこちらから言う、いちいち聞かないで、店に入ってきたきっちりそのようにセットをよろしく、これがちゃんとできる店は贔屓にしていた、それが何年かすると、ママやチーママやマネージャーにお湯割と水割りの切り替えの日は、と聞かれて、ではわかりやすいようにお彼岸の日を境目にする、例の割烹屋兼居酒屋の店の提灯の、「はも」、はその年の気候によって早い時期から脂ののる年や、逆の年もある、また、「ふく」、もその年の気候によって解禁の時期に多少のずれがある、要は店の大将が今日からお客さんに、「はも」、を出そう、「ふく」、を出そうと思う日から提灯が変わる、オレはというとお彼岸の日から切り替える事にしているから、秋のお彼岸が済んだ後でも残暑が厳しいと、汗をかきながらお湯割を飲んだり、今年の春のように天候が不順な年には、春のお彼岸が済んだ後水割りに切り替えて、震えながら、寒い寒いといって水割りを飲むという事がある、仕事ではこういう不都合な事があると、すぐに変更となるが、事遊びに関しては一度きめた事は、少々不都合な事があっても、滅多な事では変えない、これが粋というものと、やせ我慢。　当時はこうして飲みに行くと、その店に長くいようが、早く出ようが、１２、０００円から１８、０００円、ボトルを下ろすとヘネシーのブランデーで、２８、０００円、クラブレミーのブランデーで、３８、０００円、しかも同伴をすると、２人分の食事と飲食代で、３０、０００円から５０、０００円、店への同伴料が、３，０００円から、５、０００円のアップ、そして、２、３軒のハシゴ、最後に行った店で最終となると、何人かを連れて軽い食事、タクシーで送ってお休み、とこんな具合である、今では家の近くで、ビール、５００円、バーボンのバージンのロック、６００円、同じもののジャスト、６００円、同じもののロック、６００円、キャッシュオンデリバリーだから、ポケットに残金７００円、ハーパーのソーダー割り、これで丁度、３、０００円なり、飲む量もこれでジャスト、歩いて５分、お休み、これが月に一度か、二度、酒もうまいし、昔の祇園での遊びと同じほど楽しい、財布の中身となると、昔は福沢諭吉が５０枚、これが丁度収まりがいいために、ゴールドファイルのペッカリーの札入れ、カードはＤＣ、アメックス、ダイナースクラブ、ＶＩＳＡと個人用と法人用の各２枚づつ、現在は札入れはいささかくたびれているが同じもの、給料日の後、福沢諭吉が２枚、それも２泊３日の滞在、カードはツタヤメンバーカードとジョーシンのポイントカード、それと塩ツケになっている質札４枚、中身は随分と様代わり、ただこれも約１０年も経過するとなれるものである。　生命保険も万が一の時には子供が大学卒業までの資金と、ヨメの生活資金の数１０年分、の生命保険、貯えてお金で葬式代と住宅ローンの一括返済、残された家族の生活の責任のようなものがあった、葬式は出来るだけ盛大に、友達を通じて遊びに行っていた飲み屋さんにも連絡、一見水商売とわかる参列者が数十人、特別に悲しんでいる人がいたならば、ヨメから、「生前は主人がお世話になりました」、お礼の挨拶を依頼、とこんな具合であった、今では時期的には２０２０年の秋ごろ、残されたものが戸惑う事の無いように葬式不要、ツイードのジャケットに替えズボン、マフラーをおしゃれに巻いて、フエルトの帽子を目深にかぶせて、長い旅路の旅装束は纏めて足元に、杖は竹製ではなく、木のステッキで、握りの先端に金属の飾りのついたヤツ、両方の胸ポケットにエコーを２ケ、ズボンのポケットにジッポーのオイルライター、たすきがけのシーザーズバッグにバーボンのアーリータイムズを入れたフラスコ、右手にデジカメ、テイッシュペーパー、ベルトにはヴィクトリノックスのアーミーナイフ、棺桶の中にこれだけのものを入れてくれさえしたら、極近しい身内だけの見送りで結構、ただ家にいる間中ハンク・ウイリアムスの曲を流し続けていて欲しい。　バーボンウイスキーはワイルド・ターキーからアーリータイムスへ、晩酌はサッポロ生ビールからアサヒのクリアー、タバコはパーラメントからエコーに、飲み行く場所は祇園のクラブから西院のショットバー、この生活がもう約１０年たつ、これが丁度よくなった、他人から見れば結構、幸せそうな顔をして生活しているのだろう、幸せですかと聞かれると、迷う事無く幸せですと答える、ただ将来に不安を感じるほど幸せではないのは確か。　■「今日の言葉」■ 「 目的をはっきり持っていないと　　　　　　　　努力は喜びでなく苦痛となる 」　　　　　　　　　　　　　　(自然社・平成２２年・新生活標語より）

  May 13, 2010

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• 毎年母の日になると思い出す、ベージュ色のパラソル。

  　母の日は過ぎた、お袋が亡くなって今年の１１月で１３回忌を迎える事となる、だから久しく母の日にはプレゼントというものはしていない、と書くと生きている間には母の日にプレゼントをしていたように聞こえるが、実のところテレがあるために母に日にプレゼントをした事がない、勿論、父の日にも、ただ妹達と割り勘でという事は何度かあるかもしれない、ただオレが大学を卒業して就職した最初の母の日、昭和４１年（１９６６年）の４月の初めての給料の時にお袋に何かプレゼントと考えて、デパートの婦人物の売り場をウロウロするが、女友達へのプレゼントならそうは迷わないのだが、相手が事お袋となると、何を選んで良いのやら、迷っている間に４月分の給料が無くなり、５月の給料で買おうという事で、少し遅れた母の日のプレゼントという事になった、実に迷う事１ケ月あまりでようやく選んだのが、ベージュ色のパラソル、「少ない給料やのに、気をつかわせて」、とそっけない、お礼ともなんともつかない言葉。　この時のお袋の喜びを、３０数年の後に知る事に、平成６年の５月の咽頭部に癌が見つかり、手術をするが、頚動脈にへばりついたがん細胞を除去する事が出来ずに手術を終了、その半年前にも腸の手術、体力的な問題もあり、抗癌剤治療よりもコバルト照射治療を選択、５度にわたってコバルトを照射するが、癌を封じ込める事が出来ずに、多臓器に転移、途中、８月に、「もう一度家に戻りたい」、とのお袋の希望で自宅療養をするが、約１ケ月あまり後、９月初めに古ぼけた１本のパラソルとともに再入院、ヨメと妹２人が交代で付き添い、オレも時には付き添いで泊まる事もあるが、ベッドに寝転びながら、お袋は手でオレを追いやるようなしぐさ、「こんなところにおらんと、仕事をしてこいか？」、と聞くと、フンフンと頷いていたいた、その病室の枕もとのちいさな机に古ぼけたパラソル、もう外を歩く事もないのに何故パラソル？、と思っていたのだが、ヨメが付き添いの時に、「お母さん、そのパラソル好きですね？」、「初めての給料で、買うてくれたんや」、と嬉しそうに話すお袋、オレでさえとうに忘れていた、３０数年前のオレのプレゼントのベージュ色のパラソルであった。　オレも知っている出町にあった傘屋さん、ここのオヤジさんの口癖は、「傘が壊れても捨てたらあきまへん、うちへ持ってきたらどこが痛んでいても直します、捨てたらあきまへん」、お袋もこの店を知っていたのだろう、長年使っている間にそのパラソルの骨が折れ、布が破れ、握りが壊れ、心棒が曲がり、事あるごとにそこの傘屋さんへ持ち込んで修理を重ね、３０数年前の部分は何一つ残っていない、修理のたびに部分品が取り変わる、全ての部品が、それでもそのパラソルはオレのプレゼントのパラソルであったわけである、さぞお袋が喜ぶだろうと思いながら渡したのに、愛想がないほどそっけない態度、しかし、今になって考えると、こういう事は言葉ではないのだと、つくづく、思い知らされる、お袋への生涯でただ一度の母の日のプレゼントであったのだが、毎年、母の日の前後にこのベージュ色のパラソルの事を、お袋を思い出しながら、熱い物がこみ上げるのをこらえながら書いている。■「今日の言葉」■ 「 人への不満が生じている時こそ　　　　　　　　　　　自分を省みる時である 」　　　　　　　　　　　　　　(自然社・平成２２年・新生活標語より）

  May 11, 2010

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• ７年前のゴールデンウイーク明けの頃。

  　　平成１３年のゴールデンウイーク明け、９４歳余のオヤジが、数週間前から黄疸症状、主治医の先生曰く、「内臓の何処かの癌が出来ているかもしれない、大きな病院で精密検査をすればわかるでしょうが」、このでしょうがの後に、「病院への入院は嫌がれるでしょうね」、オヤジと主治医の間で、家族と主治医の間で、「最後は病院ではなく、家で迎える」、というのが数年前からの了解事項であった、だから一応、黄疸の原因を調べるには大きな病院へ入院して精密検査がベストではあるものの、是が非でもという言い方ではなく、一応言うが、当然の事ながら家族からは入院しての精密検査は拒否されるだろうという予想のもとに。　ゴールデンウイークがすんだ頃から尿が出にくくなりだして、尿意があるから部屋の中の簡易トイレに座る、いくら座っていても尿が出ない、出ないと思って便座から立ち上がると、ほんの少し黄色い尿がちょろちょろと出る、着替えをして、ベッドに入るが尿意はまだ残っている、だからすぐにベッドから起き上がって、またトイレに座る、尿意に反して尿が出ない、これが昼も夜もたがわずおきる、こんな事が数日続いた、５月９日の夜、夜はヨメが寝ずに番をする、宵の口から仮眠を取っているとき、１階にはオレ１人、１２時少し前くらいのベッドから起き上がって、トイレに座っていると、簡易トイレの後の引き戸ががたんと音がする、その音で慌てて傍によると、簡易トイレに座ったままで、物凄い形相で意識を失っていた、簡易トイレを少しずらして、オヤジの右脇にオレの首を差込、背中に腕を廻して簡易トイレから立たせ、右手でブリーフとパジャマのズボンを腰まで引き上げる、オヤジは元々小柄で、その頃はずいぶんと痩せていて、体重は４０キロくらいなのだが、身体が硬直していて抱きかかえられない、１人では無理でヨメを起こそうとして下から呼ぶが、驚かせてはいけないと思うから余り大声が出せない、熟睡しているヨメに届かない、仕方なく、洋服たんすをどんどんと叩く、やがてヨメが驚きながら２階から降りてきて、２人がかりでオヤジをベッドに寝かせる、すぐに家の近くの主治医の携帯電話に電話をかける、主治医の携帯電話番号はワンタッチでかかるように登録がしてある、主治医は寝る時にはいつも携帯電話を枕元に於いている、すぐに電話に出る、オヤジの様子を手身近に伝えると、大きな声で、「５分ほどで行きます」、と言って電話を切る、５分も経たない内に家の前に自転車の止まる音、この主治医の先生、耳の遠いお年寄りをいつも診察しているために、１２時が過ぎているとはいえ、声が馬鹿でかい、その大きい声でオヤジの意識が戻る、枕元でオヤジの顔を覗き込みながら、「○○さん、どうしたんや、元気を出しや、これから元気が出るように点滴をするわ」、その時はもうオヤジは照れ笑いを浮かべて、うんうんと頷いていた。　主治医の先生を待つ間に２人の妹と叔母に電話、３人がほぼ同時に家に到着、主治医の先生は、「チョッとしたショック状態、病院に入院されるなら病院の手配をしますが」、その場にいた皆が病院はダメといワンばかりに首を横に振る、「先生、入院はやめときますわ」、「わかりました、明日の午後には往診に来ます、もし何かあるとしたら夜明け前だと思います、枕元に携帯をおいています、何かあれば電話をしてください、すぐに来ますから」、「とんでもない時間やと電話がし憎いので、最低何だけをしておけば良いですか」、「時間だけをメモにでも書いておいてください」、とだけ言い残して主治医の先生は自転車でかえっていく、妹２人と、「最後をこの家で迎えることになるが、今日からは何がおきるかわからない、付き添いは２人でする事にするからよろしく」、オレとヨメと娘、２人の妹と姪が１人、６人で２人ペアーで２４時間付き添うシフトを決める、オヤジは９０歳まで普通のトイレで用を済ませて、９０歳の時に軽い発作、この時以来部屋の中の簡易トイレで用を済ませていた、ところが絶対安静である、オムツで用を済まさせるのが大変であった、「寝たままで、このまましていいから」、と何度言っても起き上がって自分でしようとした、起き上がらせないようにベッドに押さえつけておくのが大変であった。　午後に主治医が来て点滴を済ませる、点滴が澄むと１時間後におなかが渋る様子、それが実に苦しそうで、それが済むと良く眠る、何日目かの往診の時に主治医に点滴の後おなかが渋って、苦しそうと伝えると、点滴をやめましょうかという事になって、往診の時には様子を見るだけとなった、途中で訪門介護の人が来て、オムツの取替えの時に、ペットボトルにぬるま湯を入れて、チンチンの回りにそれをかけてもらうと、余りの気持ちよさにオシッコをピューッと、これにはさすがのオヤジも恥ずかしそうに、そして大笑い、そんなオヤジの最後の笑顔だったように思う、２０日が過ぎる頃から、ぱっと目を開き、蛍光灯に手をかざして、部屋の中をキョロキョロ見渡して、そしてまた眠りに着く、主治医の先生に言わせるともう眼には何も見えていないでしょうねという事であった、オヤジは中年の頃から不整脈で、狭心症の軽い発作を経験していて、すぐに救心を常備薬としていた、その脈が実に力強く打っている、その脈も２５日になると急に弱々しくなりだしてきていた、妹達にも脈が弱まってきだした、家に戻っている間に急変という事もありえる、翌２６日、妹の２人も家事を済ませて午前１０時ごろに家に来ていた、朝食の食器の後片付け、洗濯、ヨメは２階で洗濯物を干している、オレはオヤジの枕元から１メートル余りほど離れた場所で、オヤジの息使いに神経を注ぎながらテレビを見ている、「あつ、止まった」、それからホンの数秒待ったが、再び息を吸う事も、吐く事もしなくなった、布団の中の痩せた左腕を握って脈見ると、もう脈もうつことはなかった、流しで食器の洗い物をしている上の妹に、「オヤジの息が今止まった」、平成１３年５月２６日、午前１１時、９４歳と４ケ月の生涯を閉じた。　この時に初めて喪主として葬儀を執り行う事に、この７年前の平成６年１１月２日にお袋が亡くなり、喪主のオヤジも祖母の葬儀の時は５０年以上も前、もう忘れてしまったから葬式の一切はお前に任すといわれて、お袋の時に喪主のような事は一度している、しかもその時にそう遠くない時期にオヤジの葬儀もという意識があって、夜伽から忌明けまでの事をノートに克明に記録、檀家寺の弔い料、夜伽、お通夜、告別式の折のこと細かな記録、お手伝いの人の手配、その人たちへのお礼、それぞれの日のお膳に関する事、お礼のあいさつ回り、初七日、三七日、忌明け、納骨、役所その他への届け等々、そのノートを見れば分るように細かく記録をした、このノートのお陰でオヤジの葬儀の折には随分と楽であった。■「今日の言葉」■ 「 物に恵まれた生活より感謝を　　　　　　　　　　湛えた生活に幸福がある 」　　　　　　　　　　　　　　(自然社・平成２２年・新生活標語より）

  May 6, 2010

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• 散髪の四方山話。

  　子供の頃は散髪嫌い、その頃の散髪屋のオヤジさんは白衣を着てマスクをしていて、恐らく散髪中にじっとしていないので怒られた、当時としては珍しくないのだろうが、「こらァ～、危ないから、じっとせんかァ～」、と怒鳴れたのだろう、それ以来、散髪屋だけでなく、白衣を来ている人が怖かったのだろう、丸坊主の頭の毛が伸びてくると、お袋に散髪に行くように言われる、ところが散髪屋へ行くのが怖い、そこでお袋がオレを散髪屋へ行かす日には、先に散髪屋へ、キャラメルを一箱届けておく、そして散髪屋のオヤジにオレが散髪を終わるとそのキャラメルをオレに渡すように頼んでおく、だからオレはそのキャラメルに釣られて散髪屋へ行く、だから暫くの間は、散髪屋は子供が散髪をすればキャラメルをくれるものだと思い込んでいた時期があった、この事を知ったのはそう昔ではない、小・中学校の同窓会の時に滅多に来ないその散髪屋の息子が出席した、「ああ～、○○ちゃん、お前の事はよう覚えてるわ、お前んとこのオカンが、お前が散髪に来る時には、先回りして、親父にキャラメルを預けに来たったから」、「え、え～、何のこっちゃ～」、とそこで彼からオレの子供の頃の散髪に行く時の話を聞いた。　大阪での丁稚奉公の頃、散髪へ行くお金とヒマがなく、何ヶ月か散髪へ行かなかった、そこの社長は長髪は嫌いで、後の襟足のところが反り繰り返るほど伸びているのも嫌いであった、見つかると、「髪の毛が伸びている罰金」、といって、実際に罰金を徴収される、罰金を取られるはオレだけではなく、周りにゴロゴロいた、事務所の入り口の大きな缶が置いてあり、それが罰金入れであった、年末になるとそれが住み込みの者の忘年会の足しに当てられていた、忘年会の費用というと、会社の近くに故紙の寄せ場があり、毎日、夕方になるとその日に入荷した製品の古ダンボール、当然の事ながら綺麗で丈夫なダンボールは出荷の時用に置いておき、台車にのせて、その寄せ場へ持って行き、お金をプールしておいて、年末に精算、故紙の値が上がっている時には結構な金額になり、忘年会の酒代くらいにはなった。　その子供の頃の散髪嫌いが、４０歳を過ぎた頃には、逆に散髪好きになり、３週間に１度が通常の散髪へ行くペースになる、短いヘアースタイルで、普通の人なら丁度良い伸び加減の頃に散髪へ行く、このペースで散髪へ行くとなると、散髪の技術云々とかではなく、まず家から近くで、いつ行っても空いている店というのが条件となる、以来約３０年間というものは、いつも家に一番近い散髪屋がいつも空いているという幸運に恵まれている、何年かに一度３週間目に散髪へ行けない時がある、こうなると１週間は長い、行きなれている散髪屋というものは、イスに座ると、親父が一応、「どうしましょう」、と聞いてくる、「いつものように短く」、「はい」、これで全てが済んでしまう、店の親父は３週間で髪の毛が伸びただけ刈れば良いのだから、少々短すぎた、少々長すぎた、そんな事は時折あるのだが、概ねいつもどおりである、だから慣れていない散髪屋へ行く気になれない、リクライニングのイスで、無防備で、身動きできない状態で、店の親父は剃刀を持っている、まるで命を店のオヤジに預けている状態、一々注文をしなくて済み、約小１時間の間の安心感のために慣れたいつもの散髪屋へ行く事にしている、短い髪の毛で散髪へ行くのが３週目から、４週目になったところで傍から見ればたいした事ではないのだが、オレにすれば髪の毛がぼうぼうの状態のように思えて苛々する、散髪後というのはマッサージをした後のような爽快感さえある、散髪好きになったのは、この感覚が好きという理由でもある。　３年前になるが、西院フェスのイベントが終わった後、散発へ行くたびに、髪の毛が薄くなったという実感があり、ようし生涯に一度、髪の毛を長く伸ばそう、後で束ねて丁髷スタイルにしよう、５ケ月も散髪に行かずに年を越す、そしてやがて春、裾の方は随分と伸びて、くるくるとカールしているが、頭の天辺あたりが対して伸びていない、ある時、頭の天辺の髪の毛の伸び具合を見ようと合わせ鏡、すると短い髪の毛の時には、頭の天辺の髪の毛が薄くなり、随分と隙間が出来、地肌が見え出してきていたのだが、気にならなかったのであるが、伸びてきた髪の毛の間から地肌が覗く、しまった、見るのではなかったと後悔、早く後で束ねられる用にと焦るが、そこはなかなか伸びない、西院フェスの会議で久し振りに顔を見た若いスタッフ、いつの間にか髪の毛を後で束ねている、「いつから伸ばしだした？」、「今年になってから」、「オレは去年の８月から伸ばしているけど、裾は伸びたけど、天辺がまだこれだけ」、彼はケラケラと笑い、「歳の割りに髪の毛はあるほうやけど、長く伸ばすには、髪の毛のスタミナの不足ですわ」、「ということは」、「天辺は伸びないでしょうね」、やがて梅雨時分の蒸し暑い時期、風が吹くと、伸びた髪の毛の毛先が顔に当たる、こういう事は初体験、いらだつ、気分が悪い、伸ばすのはやめた、丁髷は諦めた、と散髪屋へ、「何ヶ月ぶり」、「１０ケ月ぶり」。■「今日の言葉」■ 「 素直に聞いてそのまま実行する　　　　　　　　　　　ことが習得の基本である 」　　　　　　　　　　　　　　(自然社・平成２２年・新生活標語より）

  Apr 28, 2010

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• 引越しの四方山話。

  　　大学を出て５年間の大阪での丁稚時代、その後、結婚して所帯を持って７年間白梅町での借家住まい、この間１２年間西院を離れている、この借家住まいの時に山口県の材木屋さんの大家さん、娘婿が材木商社務めで、ニューギニアに住まい、いずれ大阪勤務に戻る予定という事で、大家さんが肝臓の病気、相続がらみで、借家の家を建替えるという話が出てきた、１階をマンション、２階、３階を、大家さんの娘夫婦の居住スペース、とりあえずオレタチ家族が一旦引越しして、建物が完成したら優先的に入居、権利金とか家賃に関しては後日相談という条件であった、要は体のいい立退き要求であった、大家さんとの話し合いで、一旦、引越ししても、建物が完成時には、現在と同条件で入居、引越し代云々の話し合いをしたが、はっきりとした返事がもらえずに、そこで、「話は立退きと考えて勧めましょうか」、という事になり、立退き料が幾らもらえるかという話し合いになった、オレは２００万円を要求、家主さんは１００万円という条件、昭和５３年（１９７８年）頃、当時西院に初めて２ケ所に大型マンションが建築開始、立退きの話の決着がつく前から、この２つのマンションのモデルルームを見学、１つは小学校のすぐ傍で、オヤジ夫婦の家とは歩いて５分の場所、今住んでいる借家からはバスで２０分、お袋は徒歩５分に大乗り気、東棟、南棟、西棟の３棟のマンションで、子供が小さいので希望は１階、南棟の１階は全て完売済み、東棟の１階がまだ幾つか残っている、立退き料の話が未決着にも関わらずに、頭金１０万円を払って、仮契約、「立退き交渉をしっかり頑張りや」、という事になった、立退き料、１５０万円、これを頭金として、銀行からの借り入れ予定を組む、そしていよいよ立退き料交渉の日、家主さんは１００万円、オレは２００万円、と双方が希望学を提示、そこから長い、長い沈黙、オレも家主さんもタバコをふかすばかりで声が出ない、そして家主さんが、いくいくは娘夫婦に相続させる物件なんで、この話は息子と、という事で話し合いの途中から相手が交代、オレはこの話が妙に長引くのがイヤで、「そんなら中を取って１５０万円でどうでしょうか」、するといともあっさりと、「良いですよ了解しました」、あっけないほどあっさりと決着、「引越しは３ケ月以内で、すぐに弁護士さんに書類を作ってもらって、書類の取り交わしの時に半額の７５万円、引越しの時の残りの半額、７５万円」、という事でこれを頭金にしてマンションを購入、西院に戻る事になる。　さて引越し、引越しの手伝いには何度も行っている、物流の好きなオレからいわせると、手伝いに行った引越しは殆どが段取りの悪い引越しばかり、最悪だったのはそこへ行くと家族がまだ朝食中、唖然としたのこれが今日これから引越しをする家かと思うほど、何も準備が出来ていない、旦那が、「食事が済むまで、君達も珈琲でも飲んで時間を潰していてくれるか」、「今日は何時に引越しが終了するかわからんぞォ～」、朝食が済んでから奥さんが食器を洗って後片付けして、引越し屋さんがやってきて、それから、引越しの準備、荷物を運び出すともう昼、昼食の時にビールなどを飲みながら軽い宴会状態、そして引越し先へ行ってみると、運送屋さんは荷台から荷物を降ろしただけの状態、ビールで赤い顔をした手伝いが大勢、荷物で身動きが取れない状態、勿論大きな家具を動かす事も出来ない、仕方なく一旦ダンボールに入った荷物をローカに出してから、漸く動くスペース確保、家具が予定していた部屋のおさまらない、その家具があっちへいったり、こっちへ行ったり、家具の寸法と、部屋の寸法を測る事無くぶっつけ本番、漸く大きな家具が納まったところで午後３時の休憩、この時にもビールが出てきて、又もや宴会状態、気がつくとあたりが薄暗くなりかけ、廊下に出したダンボールを家の中に入れて、手伝いに来ていた連中が、「それではこのあたりで失礼します」、もう帰るのかという顔をされたが、こんな段取りの悪い引越しに付き合うのはもうゴメンたとばかりに、帰ることに、帰る途中に又もや腹ごしらえとビール、悪口を肴にビールが大いに進む、「もう、次はあそこに引越しの手伝いは行かん」。　オレは引越しの時に引越し先の部屋の寸法を測って、部屋の図を書いて、持っていく家具の寸法も測って、大きい家具の置く場所をきめる、引越しに来た運送屋さんと手伝いの人にその図面をまず見せる、家具の後にナンバーを書いたメモを貼り付ける、ナンバー１の家具はここ、ナンバー２の家具はここと、誰にでもわかるようにしておく、そして通路がふさがらないようにダンボールに詰めた荷物の置く場所も、邪魔にならない場所に積み上げる、通路がなくなると、荷物をあっちにやったり、こっちにやったりという事になる、だから引越しを始める前に図面を見せながら５分間くらいのミーテイング、これをするのとしないのとでは大違い、今住んでいる３階建てに引っ越す時にも、ダンボールには１，２，３とどのフロアー行きがわかるようにナンバーをうつ、家具にも、３－Ａ、３－Ｂ、等とメモを貼り付けておく、余り遠距離の引越し経験は無いが、大体午前中に引越しを終了している、それでも、ただ間も無く６８歳、もう引越しはしたくないというのが正直な気持ち。　■「今日の言葉」■ 「 自分を知る難しさが分れば　　　　　　　　　忠告の有り難さが分かる 」　　　　　　　　　　　　　　(自然社・平成２２年・新生活標語より）

  Apr 20, 2010

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• 身の丈にあった弔い方と供養の仕方。

  　２０年ほど前、親戚の葬式、同じ日に２軒の親戚の告別式、時間差があったので、告別式のハシゴという事になった、妹と一緒にタクシーで移動、車の中で、「親戚に年寄りが多いので、これからはこういう事が増えるだろうな」、そんな話をしていたのだが、その後お袋を先に送り、その後にオヤジを送り、気が着いてみると当時の親戚の年寄り連中も全て亡くなり、親戚にオレよりも年長者が極僅か、オヤジには干支が一回り以上も年の離れた弟がいたが、オヤジは９４歳過ぎまで長生きだったが、その叔父は逆に還暦の頃に若死にで会った、叔父の奥さんは未だに健在で、もう間も無く９０歳になる。　その叔母は１歳違いの妹がいて、妹の旦那さんが約１０年ほど前に亡くなり、その旦那さんが資産家で多額の遺産を相続、２人とも子供無しであり、二条城近くの億ションに同居、２人とも年齢の割に元気で、いつも身奇麗で、化粧もしていて、買い物、外食、温泉旅行、趣味のサークル、等々で外出も多く、どちらかといえば気ままな生活で、周りの人からうらやましがられる生活ぶり、しかし２人とも８５歳を過ぎた辺りから、オレの頭の中にこんな生活はそう長く続く事は無いだろうと思っていた、この叔母とは昔から親戚の中では密度の濃い付き合い、お袋がまだ生きていた頃の正月に叔母が、オレに向かって、「私が死んだら、叔父さんと私は、あんたのところの仏壇に入れてくれる？」、「あ、あ～、いいよ、おばさんには子供がいないから、いいですよ」、と返事をする、そしてお袋は叔母が帰ってから、こんな事に軽々しく返事をするな、物凄い剣幕で怒り出す、お袋は３人の子供を生んで、３人とも私立大学を卒業させて、２人の娘を嫁に出す、叔母はと言うと、叔父が生きている頃には子供がいないために、身の回り品、宝飾品などの買い物、趣味の習い事、旅行、気楽で、贅沢な生活、別段世話になったわけでも無いのに、死んだら我が家の仏壇で供養、余りにも身勝手すぎる、それにお前もいつまで社長の身分でいられるかわからない、何でそんな余計なものを背負いこまなければならない、という事だった。　この後この事についてはお袋と話をした事がなかったので、お袋の気持ちに変化があったのかは定かではない、ただオレの気持ちの中では、子供のいない叔父夫婦は我が家の仏壇に入れて、供養するのはオヤジも長男で、オレも長男であるが故に、それは当然の事と考えている、ところがその叔母が、オレが商売を閉めてからは、「私が死んだら遺産を相続をしてくれたらエエ、そやけど妹のほうが金持ちで、妹が先に死んで、妹の遺産を私が相続して、それから死んだほうが、エエのんや」、「あんたのところの仏壇は古いし、私のところの仏壇は新しい、私のところの仏壇を使ったらいいよ」、区役所の納税課から市民税の滞納で、時折、ガサ入れやカチコミの脅しうけている、貧乏である、貧乏はすると余裕がなくなるが、貧乏を味わっていると、どこか心に余裕が出てくる、そうはいってもプライド、気甲斐性がパンツをはいているようなところがあるから、叔母の先のような物言いがカチンと来る、そんな事を目当てにして親しくしているわけではない、ヨメなどは、「もう少し叔母に優しい言葉をかけたら」、といわれるのだが。　その叔母が最近転んで入院、骨そそう症で入院、身の回りの世話にヨメが行っている、寝たきりの叔母は随分弱気になっていて、「退院したら、この後の葬式の事やら、諸々の事をオレに相談に行きたい」、といいているらしい、ヨメもオレの気質をよく知っていて、こういう事には、ついつい胸を叩いて、引き受けてしまう、我が家のお金の余裕がないのに引き受けることを心配している、苦労性である、いくらオレでもそれぐらいの事はわかっている、オレとヨメは極身近な人の見送りだけで旅立つ予定、だから叔母もそうする予定、お袋とオヤジの葬儀は全てオレが取り仕切っている、しかも始めのお袋の時に事細かにノートの書いている、葬式の手筈には自信がある、ただそれが嫌で盛大なやつを望むなら、葬式代としてぽんと残してくれれば、葬式代からパッチを穿くなんて寝覚めの悪い事はしない、少しは、小使いくらいはくすねるかな、供養にしてもお袋とオヤジには法事の時だけ檀家寺の住職のおまいり、月参りは断っている、毎朝ローソクと線香、ご飯を炊いた時にはお供え、珍しい到来物があればそれもお供え、これだけの供養に文句があるのら、お引取りを願う、しかもこれもオレとヨメのアライブオンリーという事で、高齢の子供のいない叔母を弔い、叔父と叔母を自分のできる範囲で供養する、これで別段、誰にも恥じる事はない、こう考えている。■「今日の言葉」■ 「 国があってこその個人の生活　　　　　　　　　である国の恩恵に感謝しよう 」　　　　　　　　　　　　　　(自然社・平成２２年・新生活標語より）

  Apr 15, 2010

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• 毎日、一緒に船の絵ばかりを画いていた友達。

  　オレが小学校へ入学したころ、その少し前に引っ越してきた同じ年の友達、クラスは一緒になることはなかったのだが、たまたま彼の家には、大きな秋田犬が２匹いて、家に入ると大きな声で吠える、友達は噛まないからと言うが、その頃のオレよりも身体の大きな犬、怖くて彼の家へは、余り遊びにいけずに、彼がいつも学校から帰ると、遊びに来ていた、兎に角、絵が好きで、いつも船の絵ばかりを書いていた、オレは彼の画いた絵の真似をして同じように船の絵を画いていた、小学校の３年生の終わりまで、そんな事がほぼ毎日続いた、そしてその春休みに彼はお父さんの仕事の都合で大阪へ引っ越してしまった、特別な別れをしたわけでもなく、「また遊びに来いよ」、「また、遊びに来るよ」、「またな」、そんな程度であった、そして翌日から家の入り口の呼び鈴が鳴ると、彼が来たのかなと思い、玄関に出てみるが、彼ではなかった、彼の家の前に行く、入り口には鍵がかかっていて、犬小屋のおいてあった辺りの窓ガラスを叩いてみる、太い、大きな秋田犬の鳴き声はする事がなかった、、彼が引越しをした日以来彼とは一度も会っていない、今、その頃の家の近くで彼と会っても彼とは分らないだろう、アカホ・タカユキ君、彼の名前と彼の得意だった船の絵は覚えている、息子が小学校に入学した頃に妙に彼の事を思い出し、そしてこの４月の孫が小学校へ入学、また、彼の事を妙にまた思い出している。　オレの年代くらいに共通しているのが、我が子の子育てには無関心で、いや無関心ではなかったのだが、子育てに神経を使うほど余裕がなかった、というほうが正しく、またそれが許される時代でもあったように思う、２０数年前、オレが繊維メーカーの社長時代に、展示会前の忙しい時期に、社員が有給休暇届、最終決済の時オレがハンコを着くときに、有給休暇の申請理由が、子供幼稚園の運動会に出席のため、とあった、何を臆する事なく、有給休暇申請の本当の理由を書いた彼には罪がないのだろうが、せめて嘘でも良いから親戚の法事に出席のためと書けないのか、と落ち込んだ事があった、家族や子供のことより仕事が最優先、これが例外ではなく、これが当たり前の時代で、この事が仕事での信用でもあった、ただ現在ではこうまでした仕事とは一体何ほどのものだったのかという思いはある、自分の子供の子育てには殆んど関わらずに、それでも成長はしたが、こと孫となると全く違う、繊細で、神経質で、シャイで、いまだにどこか人見知りをする、小学校へ入学して大丈夫だろうかと、心配していた、ところが家も近くで、同じクラスで、席も近くで、家を出て集団登校の集合場所まで一緒、クラスでも一緒、帰り道も一緒、たちまち直ぐに友達、それと今日から始まる給食を楽しみにしていると聞く、子供というのはこちらが思っているほどやわじゃない、どうやらこちらの方こそやわになってきている、長く満開の桜も今日の雨で散って、散って落ちた桜の花びらも綺麗に流されている事だろう。　■「今日の言葉」■ 「 目的をはっきり持っていないと　　　　　　　　　努力は喜びでなく苦痛となる 」　　　　　　　　　　　　　　(自然社・平成２２年・新生活標語より）

  Apr 12, 2010

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• ３代続いた、同じ小学校での入学式。

  　昨日は孫のコウタの小学校の入学式、オレと息子と孫と３代続いて同じ小学校、入学式が始まる頃に弟を家につれて帰るためにオレもついていく、今年の京都桜の開花が例年よりも早く、校門の両端の桜はもう散っている事だろうと思っていたのだが、開花宣言が出たあとの寒の戻り、今年の冬で一番寒い日もあったりで、咲きかけた桜の蕾もかじかんだように、そして昨日の孫の入学を祝うかのように校門の桜が満開、息子と娘の小学校の入学式の日にもこの桜が満開、そして孫も同じ、こういう事は運がいいらしい、子供が３人いてもどの子の入学式の日にも、 桜がまだ咲いていないか、すでに桜が散った後、校門での記念写真に桜が咲いているのが写っていないという家族もあるという事だ、約３０人弱ほどのクラスで５クラス、約１５０人弱の新入学生、ヨメと孫が受付を済ませると、式場の中へ、弟のベビーカーを押して小学校の隣の西院春日神社へ、本殿で、「ここでお宮参り、七・五・三のお参りをした孫のコウタが、お蔭さんで本日小学校の入学式を迎えることが出来ました、これからもよろしくお願いします」、とお参りをして、境内の還来神社で同じようにお参りをし、祠の前にあるナギ機の木の葉っぱを１枚、これは孫のお守り用、その昔に戦地に行く人や、遠洋漁業に行く人や、南極観測に行く人や、スペースシャトルに乗る人は、このナギの木の葉っぱをお守り代わりにして、「難儀に打ち勝つ」、「難儀を避ける」、「難儀克服」、といわれていて、そのナギの木の葉っぱの曰く因縁を説明して入学式を済ませた孫に手渡す。　オレがこの小学校に通っていた頃には木造の校舎、息子の頃には今の鉄筋の建物、入ってすぐのところが給食室、床に細長いプールのようなものがあって、ここにユニセフから送られてくる脱脂粉乳、このプールのようなところでこれを水に溶かせて、温める、ところが日によってはダマが出来て、それが底で焦げ付く日がある、こうなると悲惨である、鼻をつまんで一気に飲まなければならない、それでも飲み終わるとミルクの焦げた匂い、思わず、ウエーッという具合になる、給食の不人気なメニューは幾つかあるが、この焦げたミルクは特別であった、小学校では低学年と高学年でクラス分け、低学年でのことは殆ど覚えていない、覚えているのは、その間に何人かが、「先生、ウンコが出た」、「オシッコが出た」、という事ぐらいである、同窓会ではいつも、「ウンコたれ」、「オシッコたれ」、といわれている、高学年の担任の先生は病弱で、背が高く、ヒョロッとして、まん丸眼鏡をかけた、漫画のポパイの彼女のオリーブによく似た先生であった、音楽好きの先生で、オレは当時はきれいなボーイソプラノで、音程も確か、クラスには音程の全くダメな友達も、そういグループの傍にいつも座らされていた、音程の悪い子が音程の良い子の傍で歌うと音程がよくなる、そういうつもりであったが、１学期が済むと結果は逆で、見事にオレの音程が悪くなった、これはあたかも不治の病のようなもので、どうやら灰になるまで治らないようである。　同じ学年の担任の先生で若い男性の先生で、男子にはソフトボールなどのスポーツ、女子にはバレーなどの踊りや音楽に力を入れていて、人気のある先生で、何かと派手なクラス、ところがある時、オリーブのような先生が急に燃えて、「来年はクラス対抗のソフトボールで学年優勝をしよう！」、先生の豹変振りにはじめは驚いていたが、クラスの全員が本気になりだし、ピッチャーには中学校、高校で野球部に所属する事になる、いいピッチャーがいたのだが、なかなか結果が出ない、彼の球が速すぎて、キャッチャーをやる者がつき指や、ファウルチップが顔面を直撃、そこでその当時クラスで一番からだの大きかったオレに白羽の矢が、オレはその当時から眼鏡をかけていてキャッチャーの経験はなし、ファウルチップを受け損ねて顔面にボール、鼻血が出るくらいならどうということは無いが、眼鏡のフレームが壊れると、お袋が怖い、オレはしり込み、オリーブのような先生の口から余りにも意外な言葉、「男なら逃げるな」、この言葉は効いた、まるで強烈なボデイブローのように、気が着けば、「なら、やりましょう」、オレがキャッチャーになれだすと、彼の投げるボールはさらに速くなり、少し変化をするようになる、ボールを受け損ねて眼鏡のフレームは壊れる、鼻血は出る、指のつき指、もうイヤだと逃げ出そうとすると、オレの気持ちがわかっているように先生の目が、「男なら逃げるな」、と。　そして迎えた５年生の時の学年別ソフトボール大会、勝ち上がると強いクラスと決勝戦、予想通りの相手と決勝戦、点の取り合いのクロスした試合、１点差で迎えた最終回、零点で抑えればオレのクラスの勝ちで学年で優勝、病弱で、生徒よりも食べ物に好き嫌いの多いひ弱な先生が、大きな声で声援、どうにかその虎の子の１点差を守りきり、優勝、少々不恰好に飛び上がって喜びを表す先生、まるでその時は別人の様でもあった、記憶は定かではないが、４年生の時も、６年生の時も、このソフトボール大会では１回戦で負けている、ただ５年生の年だけは格別な年であった、またオリーブのような先生が、その年の様に異様に燃えるという事はなかった、小学校での思い出となるとこの５年生の時のソフトバール大会と、お伊勢さんへの修学旅行、旅館で２食食事をするから、各自２合のお米を持参、旅館へ着くと仲居さんが部屋に柳行李を運んできて、並んで順に、袋に入れて持参したお米をその柳行李に入れていく、それと６年生の時に、小柄で、真ん丸い顔をして、いつもニコニコしていた友達が、当時よく行われていた北朝鮮への帰国、教室の前に出て、「明日、家族全員で北朝鮮へ帰ります、皆さんお元気で」、最後は泣き顔で笑っていた、クラスの全員が校門の左右に別れて整列、拍手で見送った、これが人との別れの悲しさを味わい、別れに涙を流した最初であったような気がする。■「今日の言葉」■ 「 心配事が多いのではない心配　　　　　　　　　　する気持ちが強いのである 」　　　　　　　　　　　　　　(自然社・平成２２年・新生活標語より）

  Apr 7, 2010

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• 孫の卒園式、そして小学校の入学。

  　　今日は一番年上の孫の卒園式、太秦広隆寺の東隣にある浄土宗のお寺の自然幼稚園、この幼稚園は祖父母、両親、子供と３代に亘ってこの幼稚園という家族も多く、どちらかといえばコアーなフアンのいる幼稚園で、入園前に幼稚園の資料を取り寄せたり、インターネットで探して息子のヨメがこの幼稚園に決定、運動会、学芸会、バザー、敬老会などで、何度かこの幼稚園へ行く機会もあり、最近の幼稚園は英会話や、ＰＣを授業に取り入れている幼稚園もあると聞くが、ここでは、幼稚園の中に畑があったり、鶏や、アヒルや、ウサギがいたりで、幼稚園の名前の通、自然に触れ合う事での幼児教育を目指していて、生命や、命の大切さを幼い頃に学ぶ、入園した頃通園バスに乗り込む、約１年ほど近くの保育園へ通園していて、親と離れる事に慣らそうとしていたのだが、「行ってきます」、と通園バスに乗り込み、ドアーが閉まり、通園バスが走り出すと、急に淋しくなって泣き出す、すると先に乗っていた子供達もつられて泣き出し、各乗り場に止まって、出発するたびに、通園バスの中は涙、涙、涙、であり、それがゴールデンウイークが過ぎて５月の末くらいまで続く、４月の始めに小学校へ入学、オレと、息子、娘、孫の３代に亘って同じ小学校、といっても３代続いてというのはオレの古くからこの地に住んでいる同級生からすれば大して珍しい事ではなく、５代目、６代目というのもいる。　その昔は淳和小学校と呼ばれていて、このあたりに淳和天皇の西の院があり西院という地名が付いたともいわれていて、（西院と言う地名については、賽の河原、から佐比になり、西院になったといわれていて、この地名の読みに２つあって、「さいん」、と、「さい」、阪急の駅は前者であり、嵐電の駅は後者である、だから、「さいん」、と読む場合は西の院説が有力で、「さい」、と読む場合は賽の河原説が有力である気がする）、この小学校の自慢は円山公園内にある、室戸台風の折に校舎が倒壊、若い女の先生が教え子を庇って殉死、そのブロンズ像を見て、こよなく京都の祇園を愛した吉井勇が、いまだ克ってこれほどの強い師弟愛は覚えが無いと涙を流したといわれている、昭和９年の室戸台風の折、大きな台風が室戸岬に上陸、当時は現在ほどリアルタイムに近い台風情報などがなく、台風が接近中にも拘らず、平常どおりに学校で授業、ところが室戸岬に上陸した台風は、険しい四国山脈を真直ぐに縦断し、風の道に乗って、スピードを速めて、勢力を増して京都に接近、次第に強まる台風に、父兄や、消防団などが、小学校に集まりだす、その時、校舎の真ん中部分が倒壊、慌てて父兄や、消防団や、青年団が、小学校の生徒を救助、そして最後にぺしゃんこに倒壊した部分を総出で掘り起こす、校舎の太い梁の下敷きに若い女性の先生、髪留めの金具に梁が延髄を直撃して先生は両方の手を広げて即死状態、そしてその広げた両方の手に庇われるようにしていた小学生が大きな泣き声、咄嗟に、無意識に幼い教え子を庇っていたのであった、この強い師弟愛の話が西院小学校の自慢話であり、阪急電車が西院駅の手前で電車が地下に潜る、西院駅は地下の駅、四条大宮まで電車地下を走る、（昔は阪急電車の京都線の終点が四条大宮駅であった）、この電車が地下を走ったのは東京の銀座線の開通の１年前、即ち日本で最初に電車が地下を走り、最初の地下の駅、これが自慢。　入学、卒業を何度も経験をしているが余り記憶に残ってはいないが、娘が中学校３年生の秋、担任の先生が家庭訪問、今年初めてノートルダム女子高校から１名の推薦入学の受け入れが来ました、推薦しようと思いますがいかがでしょうか、返事は１１月末までで結構です、オレはノートルダムの女子高と聞いて、克って、野暮ったい府立高校生であった頃、こげ茶色の制服姿に憧れていた記憶が蘇り、一も二もなく賛成、娘はというと、高校受験をしなくてもいい、女子大もある、これほど楽なことは無い、とその気になっていたが、娘は当時は乗り物に弱く、通学には約４５分か、５０分近くのバス通学をしなければならない、そこでオレとヨメが付き添いで、通学の練習、案の定バスに乗って暫くすると気分が悪くなり、バス酔い、学校の最寄り駅に着いた頃にはヘロヘロ状態、バス停で暫く休憩して、女子高への坂道を登る、その道で制服を着た生徒とすれ違うと、礼儀正しく、「こんにちわ」、と挨拶、またシスターとすれ違うと、優しい笑顔で、「こんにちわ」、季節は秋から冬への変わり目、時折時雨れてきて、それでも娘は先ほどまでのバス酔いをまったく忘れたように楽しそうで、上機嫌である、丁度校門が見え出してきた頃に、時雨が止んで日が差し出す、すると学校の上に大きな虹がかかる、「バスにはなれると思う、私はこの学校へ行きたい」、こうしてこの女子高と女子大へ行く事となった、偶然とは言うものの、学校の下見にった時に、校門の手前で、学校の上に虹、娘にとってこの女子高に運命的な何かを感じた、この時の事が印象深く残っている。■「今日の言葉」■ 「 自分の立場を見極めることで　　　　　　　　今何をすべきかはっきり見える 」　　　　　　　　　　　　　　(自然社・平成２２年・新生活標語より）

  Mar 16, 2010

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• 最近。突然バッタリというのが少なくなった。

  　　「３日ほど前に午後１０時過ぎに千日前あたりを歩いていなかった？」、「いやァ～、最近そんな時間に大阪にいる事はないですよ」、「そうかァ～、挨拶をしたけど知らん顔だった」、「たまにそういう事を言われます、そっくりの人が世の中に何人かいるようですね」、それでもそうかなァ～、とまだ信じられない顔付き、自慢じゃないが、道で知り合いとであった時には決まってオレのほうが先に気付いて声をかけるのが常、とはいうものここで出会いたくない場所というのがあって、そういう時には確信犯的に知らない振りをする事は希にある、ただ千日前の件はまったく身に覚えのない事であった。　だから街で映画俳優などの有名人とであった時に、真っ先に気が着く、バス停などでバス待ちの時、同じくバス待ちの人、その人が若くて美人だと、ヘアースタイルから、顔、服装の全てを覚えてしまう、何年か前の夏の昼下がり、バス停で１人の少し小柄な女性、色白で、瞳が大きい美人、来ている服装、ズボン、靴、手にはミスタードーナッツの箱、お互いの行き先のバスはなかなか来ない、その女性は腕時計を見てから、バス停を少し離れて、タクシーを止めて、車の中に消えていった、これだけなら別にどうという事はないのだが、実は３日後くらいにこの女性ととある場所で出会ったのである、彼女のほうは全く気が着いていないのだが、帰り際に横顔をじっと見つめていて間違いがないと思い、見つめている事にづいた彼女が、「どうかしましたか？」、「いやァ～、実は３日前に遭っているのですよ、昼過ぎの熱い時間に、お寺の塀の横の○○の東行きのバス停でバスを待っている時」、「そうですかァ」、おかしな事を言い出す人だなァ、とい表情を浮かべる、「ブツにストーカーの趣味はないのですが、黒のフレンチのデザインＴシャツ、ベージュ色のふくらはぎくらいの丈のサブリナパンツにスタンスミスのスニーカー、手にはミスタードーナッツの箱」、するとアア思い出したという表情で、「そうそうそう、休みの日、お友達のところへ行くつもりでバスを待っていて、バスはなかなか来ない、余り暑いので、タクシーをひらいました、良く覚えてはりましたね」、「特に美人は」、ここでであって３日後にどかで偶然に出会う、これはたまにはあることだが、こういう事は滅多にあることではない、その後２、３度、彼女が勤めている店で出合うことが会ったのだが、それっきりである。　オレは、時間的にも、場所的にも、ほんのピンポイントで偶然に知り合いと出会うことが多かった、何年か前にそういう時にはこのブログに書こうとした、実際に何度か書いたことはある、ところがここ数年全くそういう事が無くなった、ところが先日久し振りに、夕方の仕事に行く途中、バス停を下りて、信号を東へ渡り、びっくりドンキーの駐車場、河原町通の１本東の道、車屋町通に通り抜けて、南へ少し行くと大手パチンコ店の裏、そこの角で歩きながら携帯電話をかけている女性、チラッと顔を見ると見覚えのある顔、向うも電話で話をしながらオレに気付く、慌てて電話を切って、「久し振りです」、「パチンコ帰り」、「イエ、この近くに住んでいるのです」、「太ったねェ～」、「太ったどころではないです、１０数キロ太っています」、「もう、すっかり、オバハンやなァ」、「そういわれてもおかしくない年です」、「早いもんやね、日が暮れてから鴨川を東へ渡らんようになって、１０年やから」、「そんなになりますか、このあたりで、時折見かけていますよ、いつも帽子だから人違いかなと思っていました」、「店はまだ続けているの？」、「ハイ、どうにか、昔馴染みのお客さんは２人くらいですよ」、「バブルもはじけたし、歳もとったし」、「ぜんぜん変わっていないですね、相変わらずお洒落で」、「大したもんだ、ママさんともなると、営業トークも板について」、「店の場所はわかりますか？」、「あの界隈は夜は歩かないが、昼間には通り抜けのために歩くよ、昔、通っていた店のビルの殆どが管理地になっていて、もう知っている店はないなァ、とキョロキョロしていて、店のあるビルは知っているよ、まあ、もう祇園で飲む事もないやろうけど」、「あのころは楽しかったですね」、「忘れたよ、では」、「お元気で」、とオレは仕事場へ急ぐ。　オレ祇園で最後まで出入りをしていたクラブ、そこで飲んでいるときに、店に不似合いな髪の毛の茶色い小柄なヤンキーっぽい女の子が入ってきて、一番奥の席で店のママと暫く話をしていて、すぐに帰って行く、その後、店のママが席に来て、「今の彼女、面接、どう？」、「どうこうもないで、この店には不似合い、ここは一応クラブやろ」、「店のお客さんの娘さんで、お母さんとは、ホステス時代の友達」、「まあ、エエけど、オレがギャラを払うわけでもないし」、といっていたのだが後日この店に行くと、彼女が席にやってきて、「こんばんは、○○です、始めまして」、と席に着いた、遠くの席のままと視線が会うと、ニヤッと笑って、丁寧に頭を下げる、仕込んでやってねという挨拶であった、この店は数年前から週に１、２度、出勤する女子大生がいて、専業ホステスは衣装は自前、アルバイトのホステスは店のママ、チーママ、マネージャ、ベテランホステス等のお古の衣装、女子大生がＧパン、スニーカー姿で店にやってきても、更衣室でそこにある衣装を着て、店に出れば、クラブのホステスで通用する、当然の事ながら自前の衣装で出勤するホステスとアルバイトのホステスとは日建てのギャラが倍ほど違う、という事で最初はアルバイトのホステスをしていて、水商売が性に合うのか、すぐに専業のホステスになった。　そして数年後、その店のママさんが、ボチボチ、水商売から足をあろうという気持ちになった時に、チーママ、ベテランのホステスに店を継ぐことを打診、ところが１９９９年ころ、店を継ごうという人はいない、そしてそれが順々に彼女のところまで回ってきて、そこでいつかは自分の店を持ちたいという気に、２０００年以降オレが祇園に足を踏み入れなくなった頃に、彼女から店のオープンの案内状が届いた、以来、一度も店に行っていない、そういえば彼女は別れ際に、「一度店に、遊びにきてください」、とはいう事はなかった。■「今日の言葉」■　「 自分から心を開く勇気が　　　　　　不和や誤解を解いていく 」　　　　　　　　　　　　　　(自然社・平成２２年・新生活標語より）

  Feb 9, 2010

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• 我がパンツ暦、四方山話。

  　中学生くらいになるとブリーフ、このブリーフの時代が長く、高校生時代、大学生時代、社会人時代の４０歳くらいまで、殆どが白のブリーフの時代であったが、１９７０年代の中頃から丈の短いビキニ型のカラーのブリーフになる、得意先の問屋さんがアメリカの下着メーカーとライセンス契約、ブリーフも布の面積の少ない過激なデザイン、ビキニを通り越してブーメランという毛深い人なら左右と上の部分から毛がはみ出るデザイン、４０歳を過ぎた頃、風呂に入る時に、そのブリーフ１枚の姿が鏡に映るのを見ると、われながらいささか猥褻な姿。　１９８０年代の半ば、ズボンはツータックの腰周りのゆったりしたシルエットが流行、長い間、腰周りがピッタリとしていたズボンを履いていた者にとっては、かなり抵抗があったのだが、当時服を買っていた船場センタービルのトラッド専門店でもスーツ、替えズボンは殆どがツータックの腰周りがゆったり目のシルエット、ベージュのコットンパンツでさえもツータック、腰周りがピッタリ目にズボンは長く座っていた後などは、またの両サイドのズボンの皺が気になってのだが、ツータックのズボンになるとその皺ができない、一旦、ツータックのズボンを履き出すと、その後買うスーツ、替えズボンは全てツータックのズボンになってしまった、丁度その頃に男性の下着は布帛のトランクスブーム、得意先の問屋さんはフランスで活躍する日本人の有名デザイナーとライセンス契約、派手な大きな花柄のプリントの布帛のトランクス、その昔、小学生の頃はというと履いていた下着はこの形、メリヤス製は猿股、布帛はランニングパンツと呼んでいた、この布帛のトランクスは、ブリーフは男のシンボルと２つの玉をぴっちりと包み込む、だから夏場などは蒸れて、男は中学生の頃にこの辺りが蒸れてインキンと呼ばれる皮膚炎の洗礼を殆どが受けていて、このあたりの皮膚が随分とタフになっているのだが、痒くなってくる、寝ている時に無意識で、ポリポリならいいのだけど、ボリボリと掻いたり、掻き毟ってしまう、ところがブリーフからトランクスに変わると、このあたりの風通しがよくなる、春から夏にかけては快適である、１９９５年頃からニット製の太ももの辺りがピッタリとしたボクサートランクスが現れてくる。　その頃は５０代の半ば頃である、肉体的な衰えで、オシッコの飛びが悪くなり、終わる時の切れが悪くなる、長く水道を使っているとパッキンが磨り減ってきて、水がピタリと止まらない、それと同じ状況が身体に起こる、以前に比べて出し終わった後、念入りに終了確認、「ハイ、終了」、と声だし確認をしてからしまいこむのだが、ところがしまいこんだ後でジワッと出てしまう、これがジワッとの間はまだいいのだが、すぐにジワジワジワとなる、こうなると夏場などは、トランクスはブロード１枚、汗とり用のクレープのロングパンツ、両方とも薄い布である、それがズボンにまでしみこんでくる、始末の悪い事に夏場のズボンは薄いいろが多く、しかも濡れるとその部分の色が濃くなる、しかも位置的に濡れてズボンの色が濃くなる部分は立っている時には自分には見えない、外に染み出しているのを自分では気が着かないのである、ところがこれは人には良く見える、見ても、「ご同輩よ、お前もかァ」、とは思いはすれど、なかなか本人には言い憎いもので、ソファーなどに座ったときに始めて気が着く、だから外のトイレでオシッコをする時には、便座に座って、用を足して、紙で始末をするようになる、ここへ登場したニットのボクサートランクス、生地も少し分厚くて、取り出し口、ここは仕舞い込む場所でもある、２重になっていて、ジワジワジワがズボンにまでしみこまない、だからこのニットのボクサートランクスはファッションとか、お洒落とかの以前に、まるで天の助けか、渡りに船、そんなタイミングの登場した製品であった。　今年の７月で６８歳、いつか尿漏れパットつきの下着、その次は、イヤイヤ、考えないようにしよう。■「今日の言葉」■　「 苦難は必ず活路を伴っている　　　　　　逃げずに向き合えば道は開ける 」　　　　　　　　　　　　　　(自然社・平成２２年・新生活標語より）

  Jan 31, 2010

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• お酒が翌日に残るようになってきた。

  　昨日は夕方から結婚式の２次会に出席、出席者の中に気心の知れたメンバーも多く、こういうときはツイツイ、飲みすぎる、お開きになってから、数人で先斗町のダイニングバーへ、午後の１０時過ぎにそこを出て、若い連中さんはそれからまだどこかへ、オレはそこで家に向かう事に、バスに乗って家まで戻り、熱いコーヒーを飲んでから、暫くテレビを見てから、１２時前に布団に入る、こういう日の翌日には用心のために連休にしている、それが正解で、今朝起きたのが午前１１時半を回っていた、寒くなると休みの日に出歩く事が少なくなり、そうなると午前９時頃に起きるのが一番良いのだが、その時間に起きてトイレ、布団に戻ってタバコを一服、もう少し寝ようかどうしようかと迷いながらも布団に入ると寝てしまう、レンドルミンという睡眠導入剤、僅か半錠を飲むだけで、こうして２度寝、時には３度寝をする事が出来る、昼に鮭雑炊の朝食、午後の３時に、小腹が空いたので丼べい、午後の７時に夕食、その間もコタツにもぐりこんでテレビ、見ていても時折ウトウトと。　ここ最近、平成の時代になってから悪酔いをした事がない、当然飲むお酒の量も少なくなってきているのだが、それでもマイペースで美味しく飲める、ただ飲み出すと胃の中に固形物が入らない、だからお酒が美味しく飲めるのだと思うのだが、酔っ払うわけでもなく、少し口数が多くなり、下ねたが多くなる程度で、そうタチの悪い酒飲みでもないのだが、翌日にお酒が残る、「もう酒は嫌だあァ～」、という２日酔いではなく、熱い飲み物などを飲むと、胃の底に残っているアルコールがフワァ～とまわってきて、どちらかといえば気持ちが良いのだが、午前６時に起きて、午前８時から仕事となると少しきつい、休みの日に何もしないで過ごしてしまう事になるのだが、昨日と今日を連休のシフトにしておいてよかったなァ～。、■「今日の言葉」■　「 金に対する執着が強くなるほど　　　　　　　　金の苦労が多くなっていく 」　　　　　　　　　　　　　　(自然社・平成２２年・新生活標語より）

  Jan 25, 2010

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• 寒い時期は大嫌い。

  　防寒対策のために冬場にはリーボックのくるぶしの上までのスニーカーを履く事にしている、足が冷えるのを防ぐために、本格的な寒さを迎えると、分厚い靴下を履いて、靴下の上につま先部分に携帯カイロを貼り付けている、足の指が冷えて、感覚がなくなる、そして歩きにくくなる、それのお陰で随分と楽である、これは随分と薄型で、靴を履いても何の違和感もなく、貼り付けてすぐに足の指が温かくなる、温かさが２４時間持続、翌日の朝、新しいのに張り替える、これを数週間続けている、左の足の裏が痛くなりだす、足の裏の皮は厚く、靴下も分厚い、大丈夫と思っていたのだが、低温火傷になりかけ、だから休みの日にはこれをはらずに過ごしたり、夜寝る時にはこれをはがす事にしている、お陰で低温火傷の寸前で食い止める事が出来た、仕事の日にはポケットに入れるタイプの携帯カイロも２つ、通勤の時には指を暖め、仕事中にはズボンの後に挟みこんで、腰を暖めたり、ズボンの間に挟んで内臓を温めたりしている。　夕食の時には好きな缶ビールを飲んでいる、食事中には身体は温まらずに、食事が終わった頃にアルコールで身体が温かくなる、最近は日本酒の熱燗を先に飲んで、日本酒の熱燗は飲むとすぐに身体が温かくなる、まず身体を暖めてからビールを飲むことにしている、それと食卓には連日土鍋が乗っている、鍋物か、酒の魚に湯豆腐、すき焼き、トンシャブ、鳥は食べないから鳥の水炊きはなく、その代わりにうどんだしの鴨とミズナの鍋、ちゃんこ鍋、豆乳鍋、コラーゲン鍋、カレー鍋、おでん、魚介類の鍋とキムチ入りはＮＧだが、それでも鍋の種類は豊富、元々とんかつ好きで豚肉好き、ただ最近の豚肉は特殊なえさで飼育、そういう豚が増えていて、豚肉が美味しくなっている、ホットプレートに、もやし、玉葱、ピーマン、キャベツ、等の野菜を敷きつめて、その上に豚肉をのせて、蒸し焼きにして、大根おろしにポン酢をかけたたれで、これを食べる、あっさりしていて、野菜を大量に食べる事が出来て、これが今のお気に入り、鍋物の時には最後の雑炊が楽しみなのだが、夫婦２人では、材料が必ず残る、だから同じ鍋が２日続く事になる、だから１日目は鍋物の汁で汁かけご飯、２日目に晴れて雑炊、こうして温かい食べ物の事を書いていると、気のセイか身体が温まる気がする。　今朝の冷え込みは厳しかったが、予報では今日の午後辺りから寒さがゆるむ予報、先ほどタバコを吸うために、外へ出てタバコを吸っていると、陽射しも強く、幾分寒さがゆるみかけている、最近の休みの日は寒さのために家にこもって、撮りだめしたＤＶＤを見ている。■「今日の言葉」■　「 物や道具に感謝できる人は　　　　　働きをより大きく伸ばしていける 」　　　　　　　　　　　　　　(自然社・平成２２年・新生活標語より）

  Jan 18, 2010

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• こんな人をくったイタズラはもうやめようかなァ。

  　その昔、会社の整理中にネットショップを立ち上げて、お客さんが全く来ない、午前中はサイトのＢＢＳに店長の日記を書いたり、ネットショップと関連のあるサイトにリンクの申し込みをしたり、サイトをいじくり、それも午前中で終了、天気のいい日には目的もなく、マウンテンバイクで出かけて、五条通を東へ、鴨川の五条大橋を渡って東側の河原に降りて、河川敷の遊歩道を北へ、出町辺りまで、ゆるいだらだら登りの道である、チョッとしたトレーニングと気分転換、出町でタバコを吸ったり、時には喫茶店で珈琲を飲んだりして、暫く休憩をして、元来た道を今度は出町から五条まで、先ほどとは逆で下り、あっという間に四条大橋が過ぎ、五条大橋、ここで河原から五条通にでて夕日に向かって家へ、こんな毎日が続く、自分の意思ではどうしようもなく、他人の思惑で自分が左右される、不安定な待ちの日々、天気の悪い日が続くと午後のマウンテンバイクで出かけるのは中止、ヨメもパートに出かけている、ヨメが出かけてから夕方に帰ってくるまで誰とも話をしない日が続く、世の中からポツンと取り残されたようで憂鬱な時間が続く、そんな時に電話がなる、別段、怖い電話がかかってくるわけでもないのに、一瞬ドキッとする、多分セールスの電話だろうと思いながらも受話器を取ると、中年の女性の声で、「○○の○○と申します、手形の割引などがございましたら、よろしくお願いします」、という手形の割引のセールスの電話、「もう、今はその用事はなくなった」、「そうですか、また必要がでてきました時にはよろしくお願いします」、「あのう、こんな電話をして、それではすぐにお願いしますという事があるの」、「そんなにすぐにというのはないですが、資料を送ってほしいという事があり、その後の取引が始まる事があるようです」、○○という会社は取り立てがきつくて、問題になっている会社である、「こんな電話をかけても余り喜ばれる事はないですよね、ただオレはね、今日は長い間誰とも話していない、少々欝な気分、ぼんやりと死にたくなるというのはこんな気分なんか、そんなことを考えているとこころに、この電話、他人と話をして、ホッとしたところです、ありがとう」、というと受話器の向うで、少し慌てたように、「イエイエ、そんなこと、私は仕事ですから」、「ではまた天気の悪い日のこの時間あたりに電話をかけてください、お願いします」、「ハイ、分かりました、そのように心がけておきます」、電話の途中から少しからかい半分であった。　先日仕事中に、管理人事務所が狭く、息が詰まりそうなので、メールボックス投入口の廊下のドアーを開けている、不動産関係のチラシが随分と多く、管理組合の理事長から、「不動産関係のチラシは断ってください」、といわれているが、チラシをポステイングのアルバイトをする人は、管理人の不在の時間か、この戸を閉めていると黙ってポステイングをして帰る、この戸を開けていると、仕方なく、チラシのポステイングの許可を求める、「管理組合の要望で不動産関係のチラシは断るようにいわれています」、こういって断る、日本生命のセールスレディ、ニッセイのオバちゃんである、「お客さんのところへポステイングをさせていただきます」、「ハイ、どうぞ」、数軒分のポステイング、すぐに終わってから、こちらへ近づいてくる、「あの～、アンケートにご協力お願いします」、「住所とか名前がいるの」、「はい、そうです」、「残念ですがそのアンケートにはお答えできません」、はあ～、というような顔、続けて、「チョッと訳ありで、余計な足跡は残したくないのでね」、そういうと暫くオレの顔を見ていて、はっとして、驚いたように、後ずさりををはじめて、通用口の扉の取っ手を後ろ手で握りながら、こわばった笑顔をうかべて、「イ、イエ、ケッ、結構です」、といって、慌ててたちさっていった、ニッセイのおばさんはオレが逃亡中の犯罪者とでも勘違いしたようである。　時折オレはこういう他人を食ったようないたずらをする事がある、ニッセイのおばさんのリアクションを見ていると、オレはそんなに怪しそうに見えるのか、そう思うとこういうイタズラはこれっきりにしょうとも思う。■「今日の言葉」■　「 素直に聴く心がないと人は　　　　　　本当の事を言ってくれない」　　　　　　　　　　　　　　(自然社・平成２２年・新生活標語より）

  Jan 17, 2010

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• 食欲には全く自信なし。

  　戦中の食べ物のない時代に生まれながらも、こと食欲に関しては、自信がない、食欲が旺盛だったのは僅かに中学校時代ぐらい、昼食には家に戻っていた、１２時になるとおふくろは食パンをトースターで焼き始める、１２時１０分くらいに家に戻ると、皿の上に焼き終わったトーストが４、５枚ほど乗っている、大体、昼に１２枚ほどトーストを食べるので、これでトースターでトーストを焼くペースが丁度いい具合になる、中学校の２年生くらいに身長１７２センチ、体重が６０キロ、ズボンのウエストが７１センチ、ウエストは増加していたが大体この頃の体型で５０歳くらいまでほぼ同じ、食欲と、食べる量は減少気味、和食の会席料理は大丈夫だが、フレンチやイタリアンのコース料理だと、大体メインの料理はギブアップ、魚介類の生物も食べていたのだが、ある時期、このブログの長い話にも書いているが、ある祇園の小さな割烹屋さん、週に数度のペースで通っている頃に、突き出し、蟹、鯵の生酢、河豚のぶつ切り、てっさ、刺身の盛り合わせ、鰹のたたきの桂浜風、行く度にこの順序で料理が出される、ある日、鯵の生酢のところで箸が止まった、店の大将は、それに関係なく例の生物を次から次へと、カウンターのオレの前には料理の皿がギッシリ、ビールや冷や酒は飲めるのだが、料理は食べられない、こんな事が暫く続いた、以来、魚介類の生物は苦手になった、未だに食べるのはイカとタコぐらいである。　フレンチやイタリアンの店ではコース料理ではなく、アラカルトで食べるぐらいである、２年ほど前に家の近くに、東京と柳川で店がはやりすぎて、こうなると自分が目指すところの料理が出来ないと、京都の隠れ家のような場所に店をオープン、地元の事は詳しいはずが、チラシを見てもこんなところがあったのかと言うような場所、古い３軒長屋を改造して、カウンターにたった８席だけの店をオープン、若い人３人と始めていった時、和紙に本日の献立が書いてあり、この店は値段が一つの、一つのコース料理のみ、献立の最後まで食べられるように早い段階から、少しずつオレの分を食べてもらっていて、どうにか最後まで食べる事が出来た、その後、ヨメと２人で行ったときに、最後のご飯もののところでギブアップ、以来、京料理とは少し違う和食ながら、新鮮に感じる料理で、拘りの食材を使用、又行きたいと思っているが、次に行く時にはオレの料理の分量を普通の量の７掛けか、６掛けにリクエストをしないととてもじゃないが行く事ができない。　昨年の春に左足を怪我、約２ケ月間、椅子に座わって食事する時に足に痛み、食事が億劫になる、ますます食事の量が減る、胃袋が収縮、３度の食事はキチンととっているが、夕食の時、缶ビールを１本、これを飲む時に、酒の肴が１品、他のおかずがあってもそれとは全く違った味、これがどうもいけない、例えば酒の肴に酢の物とかおひたしとか和え物、それにおかずが中華の八宝菜とすると、酒の肴からそちらに箸が移らない、缶ビールを飲み終わってから、一膳のご飯の時に、おかずを一口か二口、箸ををつけるぐらいである、ちなみに本日の夕食、酒の肴は湯豆腐、正月のお雑煮用の利尻産の良い昆布で出汁、何も入れずに豆腐だけ、薬味は生姜に葱に鰹節、少し甘めだが出汁醤油をかける、この食べ方が気に入っている、テーブルには他にオカズらしいものは何もない、気になるのは昨日のオカズの残りのマーボー豆腐、湯豆腐が残り少なくなるとヨメは立ってフライパンを振っている、チャーハンを作っている様子、大きな皿に乗ってでてきたのがそのチャーハンの上にマーボ豆腐が乗かったマーボーチャーハン、こういう色飯は好きである、少々量が多いと思いながらも食べていると、３分の２ほど食べ終わったところでお腹がイッパイ、「食いすぎて死んだという話は聞いた事がないが、ゴメン、ギブアップ」、「ちょっと多すぎた？」、と言って残りはヨメの胃袋の中へ消えていった。■「今日の言葉」■　「 目的をはっきり持っていないと　　　　　　　努力は喜びでなく苦痛となる 」　　　　　　　　　　　　　　(自然社・平成２２年・新生活標語より）

  Jan 12, 2010

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• 謝りたい事。

  　　直接にその人に迷惑や、被害を与えたわけではないが、その人に謝らなければならない事をしている、或いはした事に謝らなければならない、時には何もしなかった事に謝らなければならない、こういう事はあるもので、克っての神戸淡路大震災の折、すぐに西宮北口の近くに住んでいた得意先の重役さんの家にお見舞いにいった、駅を下りて神戸方面に向かうと、完全に倒壊した家や、傾いた家、その屋根にはブルーシートがけられていて、何軒かの家の前には、板を貼り付けた杭が打ち込まれていて、その板には、家族全員無事、避難先、及び緊急の連絡先が書かれていた、訪ねた先も、２人とも無事、当分の間息子の家にいます、電話番号が書かれていた、土ぼこりが舞い上がる異常な町の光景、無駄足だったのかと、西宮北口から梅田行きの阪急電車に乗る、走り出して５分ほどが過ぎた頃、車窓から見える街の風景は、先ほど見た風景とは違って、見慣れたいつもの街の風景であった、僅かな時間、電車が走っただけの距離で、まさに地獄と天国の差、その余りにもの落差の大きさに驚かされ、阪急の梅田駅につくと、先ほど見た地震で被災した地域は、まるで錯覚かと思えるほどいつもどおりで、何事もなかったかのようである、僅かな距離の違いでの被害を受けた地域と、被害を受けなかった地域の違い、被害を受けた地域内に知り合いが何人かいた、その中で１番親しくしていた知人の安否と、被害状況が気にかかる、電話で連絡を取ろうとするが繋がらない、漸く電話連絡が取れる頃になると、何の被害も受けなかった場所に住む人間が、被害を受けて、ライフラインが途絶えた場所での生活を送ることを余儀なくさせられた人にどういう言葉をかければいいのか、そんなことを考えているうちにやがて半年が過ぎ、１年が過ぎ、何の連絡も取らずに、何のお見舞いもしなかった事に罪の意識が芽生えて、結局その震災か数年後にその彼と会う事があった、その時一番に、震災後の事を謝ればよかったのだが、そうしないまま、彼のほうも震災の事を口にする事無く、オレも又震災の事に触れることもなく、世間話に終始、以来、明らかに疎遠になっている、震災の後、明らかに被害を受けている彼に何もしなかった事を申し訳なく思い続け、謝りたいと言う気持ちを持ち続けている。　同じような事がもう一つある、まだバブル景気が華やかなりし頃、会社に一通のダイレクトメール、面識はないが、大学の同窓会名簿を見てのダイレクトメール、丁重にこの事のお詫びから始まり、滋賀県の能登川町に止揚学園という重度の知能障害児とその家族の住む施設を作り、そこで重度の知能障害を持つ子供が安心して学び、家族はその学園の中で食料の自給自足生活を、重度の知能障害を持つ児童とその家族にとってのユートピアのような学園、その学園の設立の趣旨と、スタッフの学園運営の熱意が書かれていて、運営の資金不足に対する援助のお願いであった、その手紙には普通のダイレクトメールにはない熱意のようなものを感じ、心を動かされて、感動すら覚えて、早速、僅かなお金を送金、そして送金のお礼状、光をありがとうございますと言うお礼の言葉と、学園児の書いた、鮮やかな色使いの魚の絵のポストカード、学園で出版した絵本の案内リストが送られてきた、重度の知能障害を持つ児童の中に、絵を描くことに光る才能を持つ児童がいて、学園全体で美術や絵画教育に力を入れている様子がよく分かった、以来毎年年末になると僅かなお金を送金する事が１９９９年の年末まで続いた、この年に会社を整理、次の年から年末のお金を送金する余裕がこちらになくなってしまった。　その何年か後の１０日えびすの日、京都のえびす神社へお参り、目的は参拝ではなく、福笹授与の奉仕に太秦映画村の東映の女優さんや、花街の芸妓・舞妓が務める、そのきれいどころの写真撮影である、混雑する京都えびす神社の表参道の入り口と裏口に募金箱を持った人が、両方に数人、その募金箱を持った人達は止揚学園の人達であった、止揚学園の設立に関わった人、ある重度の知能障害を持つ子供が、母親が外出する時には、使わなくくなった牛小屋に掘られた穴の中に、子供を入れて外出、それを知ってその母親に怒りをぶつけたが、母親はこの子がひとりになって、安心して生きられる場所はこの穴の中にしかないのですといわれ、自分も差別する側の人間だったのか、ならばそういう人達と家族が安心して生活のできるユートピアを作ろう、この設立時の熱意と志、いくら資金不足とはいえ、１０日えびすで賑わう京都えびす神社の入り口で募金活動、止揚学園を知らなければ見過ごしたのだが、止揚学園を知っているだけに、そしてオレ自身も会社の整理中で、非常にお金に追われている時期、気持ちに全くの余裕がなく、その寒い時期での募金活動に、浅ましささえ覚えた、以来数年間、毎年１０日えびすの日に出入り口に立って募金活動の人から目をそむける事が続いた。　ところが、オレの生活も一段落、気持ちに余裕、京都の底冷えがする１０日えびすのころの街頭での募金に余程の事であろうと言う気持ちに変わり、数年前から募金箱に千円札を１枚入れて、ポケットの中に携帯カイロを２ケ手渡して、「寒い時にご苦労さん、頑張ってください、これを使ってください」、と資金がなくなれば重度の知能障害を持つ児童や家族が安心して暮らせるユートピアがなくなる、そんな気持ちで声をかけることにしている、しかし数年間この募金活動を誤解し、批判的な目を向けていた、謝りたい気持ちを抱き続けている、その代わりに１０日えびすの前ブログでこの止揚学園の募金活動の事を書けば、募金をする人が一人でも増えるのではないかと、考えている、これを続ける事が謝罪の気持ちになるのでは。■「今日の言葉」■　「 相手の欠点を嫌がるよりも　　　　　　自分にない良さに気付こう 」　　　　　　　　　　　　　　(自然社・平成２２年・新生活標語より）

  Jan 8, 2010

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• 引き継ぐ、引き継がれる事。

  　年末になるとヨメがメモ用紙を取り出してくる、白い紙が茶色味を帯びて変色、折りたたんでいるところが、ボロボロになってきている、昭和４６年（１９７１年）の年末に、オレが結婚した年の年末に、オレが生まれる前に亡くなったお祖父さん、物凄く筆まめ、当時は当然の事ながら毛筆、様々な書いたものが残っている、仏事の記録、博打の点数票、茶歌舞伎の開催記録、勿論商売の掛取り帳、旅行記録、等々、その血を引き継いでオヤジも、実に癖のある字で、読めない字もある、（オヤジ曰く、お前には癖のある字といわれたくない、というのが会社の帳面や伝票類でお前の字は読めないとよくぼやかれた、右下がりの、丸字で、はねるところを妙に誇張）、しかし、仏事の記録、凄いのが、昭和の時代の、６４冊の当用日記、等々、だから字を書く必要のある書類を書くのはいつもオヤジ、片やお袋は筆不精というか、オヤジが書くことは一手に引きうけ、お袋の書いたものは残っていない、ただ例外的に、オレが結婚した年末に、お袋がヨメにメモを２枚を渡した。　１枚は白味噌雑煮の作り方と黒豆の炊き方の２枚のメモ、「鳥取のお雑煮はドンなんか知らんけど、これがウチの雑煮の作り方、少なくとも３ゲ日のうちで１回は作ったってや、子供の頃から食べなれたお雑煮は幾つになっても恋しいものやし、黒豆の炊き方はこれ、ただ炊く時間は豆炭での炊く時間、ガスで炊くようになれば炊く時間の調節だけしてんか」、叔父が結婚して叔母が作るお雑煮は関東風のすまし仕立て、正月の３日に家に着て食事、その時叔父はいつも決まったように、「ねえさん、お雑煮が残ってないか」、子供の頃から食べなれた白味噌仕立てのお雑煮が食べたくなるらしい、お袋は叔父のために３日の日のお雑煮は叔父の分が残るように多い目に作っていた、鳥取風のお雑煮で、オレが叔父の様にならないように、との母心、幸いにしてヨメは鳥取の小豆雑煮があまり好きでなかったので、結婚以来、白味噌仕立てのお雑煮ばかり、昆布を一晩水につけて、出しはこれだけ、ただ白味噌によって甘いのや、辛いのや、味の濃いのやら、味の薄のやらがあるので、味見をして、適当に味を調節、入れる具、これがお雑煮用のレシピ。　もう一枚のレシピは、黒豆４合を一晩水につけて、入れる砂糖の分量、重曹の分量、古釘数本、朝から夜まで小さな火で、コトコトと炊き続ける、この炊き続ける時間のところだけは、ヨメの字で２度訂正がしてある、一度目は燃料が豆炭からガスに切り替わった時、２度目はガスが天然ガスに切り替わった時に訂正、※炊き終わる少し前ぐらいから黒豆のにおいがしだす、上手く炊けていると信じ込んで、鍋を火から下ろして冷めてしまうまで絶対にフタをとらないこと、こうすると皺一つない黒豆が炊ける、と書いてあった、約４０年前のもうボロボロになったメモ用紙、「書き変えたら」、オレがいうと、「この数少ないお母さんからの申し送りのメモ用紙を見ながらやから、黒豆が上手に炊けるのん」、「そうかこのボロボロのメモ用紙には黒豆炊きのか神んがついているんかい」、「そう」、ヨメはまだ息子の嫁にも娘にもこのお雑煮の作り方のレシピと黒豆の炊き方のレシピの申し送りをしていない、今日の夕食の時に炊きあがった黒豆を味見、１０粒ほどだったが、どれにも皺一つなく、ぷくっとふっくらと、色もよし、見た目ＯＫ、口に入れる、炊き上がって冷めたばかり、甘みはまだしゅんでいないが、豆を上顎にくっつけて、下で押しつぶす、それだけで綺麗にペースト状につぶれる、柔らかさ、炊き上がる具合ＯＫ、「この黒豆はどこの料理屋さんのより旨い」、オレの２人の妹ではなく、オレのヨメに引き継がれた、引き継ぐ、継ぐという事はこういう事。■「今日の言葉」■　「 人のために役立った喜びは　　　　次の仕事への大きな活力となる 」　　　　　　　　　　　　　　(自然社・平成２１年・新生活標語より）

  Dec 30, 2009

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