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2005.11.04
テーマ：インタビュー(25)
カテゴリ：書き仕事のブログ
こういう仕事をしてから特に思う。
誰かが表現したモノに甲乙をつけるのって、難しいなと。 走って１番というスポーツの世界は、そういう点でハッキリしていてすき。 絵だったり曲だったり、料理だったり……どんな風にでも人によってさまざまな評価ができるモノに、 良い悪いの批評をするのはホントはナンセンスなのかもしれないと思っている。 わたしの仕事の１つは、ＡＶを見てレビューを書くということだけど、人によって エロさを感じる部分は違うので、判断が難しい。美少女というウリでも、自分が ロリ好きじゃなかったら「萌え」ないのだろうし、逆にお姉さんには興味がない人に、 お姉さんモノを見せても評価は低いだろう。 仕事を始めた時にはわからなかったけれど、月に何本も見ているうちに、自分なりの 良い悪いを持つようになった。それでも、原稿に評価として書く場合には、できるだけ 一般的な評価をしたほうがいいのかと思ったりもする。しかし、一般的って何なのだろう。 金曜は午前中からインタビューだった。たいてい午後の場合が多いのだけど、 忙しい女の子だったらしく、インタビュー時間もわりとしっかり決められていた。 場所は、彼女を売り出しているメーカーの応接室。事前に、どの写真を使うか、 原稿にマズイところはないかなど、細かいチェックが入ると聞いていたので、 少し構えて女の子たちを待つ。 レンタル店に並ぶ「ビデ倫系作品」では、単体女優は月１本しかリリースできない 決まりになっている。人気女優を長く活動させるためだと思われる。でも、インディーズとか セルと呼ばれる「非ビデ倫系作品」は、メディ倫や全審などの団体で審査をしているけれど、 リリース本数に制限はないので、人気女優がいろんなメーカーで同月リリースなんてこともある。 むかしは、レンタルで活動した後にセルへと移行したために、そういう女優のことを レンタル落ちしたなどと言っていたが、いまはセルでデビューするコもいるし、 セルへ移行した時もセルデビューなどと言って、ハードになった内容をウリにしたりする。 で、その女の子は、レンタルにもセルにも同時期にデビューをしたコだった。 契約上は、たぶん問題ないだろう。でも、いろいろ規制が厳しい彼女だけに、 インタビュー内容も「セル作品の話のみで」という風に言われた。 明るく元気、エッチな話もできる女の子で、インタビューをやりやすいコである。 なのに、メーカーの人間やマネージャーが時折入って、わたしたちの会話をさえぎる。 「あの～、それはインタビューには関係ないんじゃ？」 他のライターがどんな原稿を書くかは知らないし、メーカーや事務所がどんな風に彼女を 大事にして売ろうとしているかは把握しているつもり。それに、写真や原稿チェックもする。 好きに喋らせてくれてもいいんじゃないのかなあと思いつつ、口を挟まれたことで、 女の子が萎縮して話をしなくならないようにと、気を遣いつつ、話を盛り上げる。 インタビュー終了。 「おつかれさまでした」と言った直後に、マネージャーが口を開く。 「彼氏がいるっていうこと、手マンとかヤルという表現は使わないでください。 指で触られて……とか、そういう言い方にしてもらえればと思います」と言った。 レンタルデビューのうぶな女の子で売ろうとしているなら、話はわかるけれど、 セル作品にも出ているコでそこまで言うか……。 原稿構成上、問題はないし、先に言っておいてもらったほうがラクだからいいんだけど、 女の子がＡＶ女優としてヤル気があるだけに、何だかそのヤル気（エロさ）を そのまま書くことができず残念な気がした。 そして、こういうことがあると、どうしても原稿を書くときに、スイスイ書けなくなって しまうのが、わたしのダメなところだ。 そりゃあ、きっかけはお金だったり、安かったらこの仕事を選んでないかもしれない。 でも、ＡＶ女優も頑張り屋さんだったり、プロ意識が高かったりして、やっていくうちに 成長していくコも多い。 いいＡＶ女優だったからと名前を出して日記に書きたいのに、こんな事情でムカつくと なかなか名前も出せない。残念です。 お気に入りの記事を「いいね！」で応援しよう
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