問題となる二次障害

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★ 問題となる二次障害

 ADHD児は、思春期になると、非行や不登校、いじめ、家庭内暴力、ひきこもりなどの二次障害の発生率が高いといわれています。(ADHDでない子との比較で)。適切な対応をされてこなかったことが原因だと考えられています。

 ADHD児は、幼児の頃から、周りが困るような問題行動をたくさん起こすので、注意や叱責を受け続けています。しかし、注意を受ける本人の意識には、「自分は落ち着きがない」というのはありません。したがって、自覚していない行動を叱責されることが続くと、反省するよりも反発する心が育っていくことになります。
 また、教師にも友だちにも認められずに、自身を失い、自己評価をどんどん下げながら過ごしてきています。思春期になると、そのうっせきしたものが吹き出すのだと思われます。

 ADHDの二次障害として、特に気を付けなければいけないのは、非行など反社会的行動を繰り返す行為障害です。行為障害はADHDそのものから生じているものではありません。周囲の不適切な対応とADHDとしての衝動性が関係し合って二次的に生じているのです。行為障害を合併した場合、その後の経過が非常に不良です。したがって、行為障害を合併しないように、早期からの対応が特に重要になります。


参考図書
同成社 ADHD及びその周辺の子どもたち -特性に対する対応を考える-


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