2006/03/17(金)04:03
大学の研究室より細かい調査・・フー
とある文化財の建物調査に入った。
その家が何百年も前の建物というだけでなく、
江戸末期、歴史的事件の舞台になったという所で・・・
(正確に書くと、場所がわかってしまうので・・
業務上、秘守義務があるので
・・・以前書いた所、わかる人はわかるか?・・しまったー
先日2秒毎に50回以上アクセスの攻撃にあってしまった・・
あー怖・・今、話題の天下り裏情報も詳しいけど・・・あー怖)
通常、木造の調査については、統計化された係数を使って木材量を出すので
柱の太さを数箇所調べるくらい。
ところが、文化財となると、そのまま移築することになるので
木材1本づつ、いたるところの材料を詳細に測る必要がある。
通常の木造で最低3人で1日で調査
その文化財は3日かかった。なおかつ、写真もたくさん撮って
ビデオ撮影もした。
とある大学の研究室で調査した資料も参考にさせてもらったが
それでは、全然不足。
屋根裏、床下にも入って、木材1本づつ調査、そして図面を描く・・・
面白いのは、その建物の歴史がわかる という所
その建物は本来、大庄屋さんとはいえ、民家・・
周りは山中で木材豊富で 今でこそ、杉、檜の山
しかし その家は 全て”栂”が使われている。
やはり、日本は、天然では、杉、檜だけではないのだなー と関心した。
民家で、杉、檜は使わしてもらえない控えめな建物ともいえるが
その時代の民家は、通常、古木材で家を建てるのだが、新材だ。
さすが大庄屋さんの家。
(まさか その時代 栂が高級品??
現代日本、国内産の栂を構造材にするのは 高級・・
材料がないという意味で・・やっぱり 檜が最高です)
そして、その家は、大きくわけて3回の大改修がされていることがわかった。
それも、民家なので 「リフォームしよか」ではなく
(そんな発想すらなかったようだ)
「大雪の影響で、壊れて、直した」という跡だ。
2回目は、お城の古材を使用し
3回目は、緊急を要したのか、丸太に近い材料
いづれも 釘は使ってないのはもちろん
古材を うまく 利用している。
その変遷が わかるところが おもしろい。
そして、大工さん(?)の 手の込み様の 違いがまた面白い。
材料の製材の時点から ちゃんと 作る人
その3回目の改修の部分は、曲がった材料もうまく使う人
・・・あ・・いくら 書いても みなさん おもしろくないか?
こんなのも ありました。ということで・・・