今日もはさみ込み
今日のハサミ込みはいままでのなかで一番温度が低かった。今迄で一番温度が高かったのはテント公演でのハサミ込み。実際に暑かったことは暑かったのだが、違うは熱さのほう。「暑」ではなくて「熱」。テント公演だと、いよいよ本番だぞっていう気持ちの昂ぶりがチラシのハサミ込みの会場にまであふれていた。隣のテントには炊き出しの釜やら鍋があるし、食材の野菜や米が置いてある。大工道具を持った男達が大道具をたたいている。ハンガーにかけた衣装がずらっと並んでいる。ハサミ込みを仕切る制作者の声もはずんでいる。急用を知らせる携帯がなったりする。途中で休憩があって、冷たい飲み物が出たこともあった。当然、おいしい。で、終わると「観に来てくださいね」と招待券を渡される。「あしたからここで芝居が始まるんだなあ」という思いながら去る。なんだか名残惜しい。劇場にハサミ込みに行く場合でも、明日から本番という雰囲気を感じられるときがある。チラッと舞台が覗き見えたり、役者さん、スタッフさんが出入りしていたり。ちょっと楽しい。今日はさびしかった。スムーズに終わったのだが。