回転寿司
「いいから、ここはわたしが」そういう彼女に、あまえさせてもらう。今年としおんな、まだ新婚さん。お会計は二十と四皿、そのうち三分の一はスイーツや飲み物。お寿司もおいしいけどデザートも充実、良いお店や、ここも情報通の彼女が連れてきてくれたのだ。くるくるお寿司がまわっている、もう何巡目かの、干からびたネタのお皿にシンパシーを感じながら、若い彼女のバイタリティを頼もしく思う。くるくるめぐるお皿だって、一巡目があったのだ、ぴちぴちで、見た目もうるわしくだれの目にも魅力的にみえる(だからこそ寿司職人さんがレーンに乗せたんでしょう)時が。同じ種類のお皿の中、残ってしまったのは時の運、場所の運、それだけだったのかも。お寿司だから食べられるのが良し、ではあれど、まわる回る廻ることには、いろんなタイミングやよいこと、があって。ごちそうさま、を言いながら、彼女に幸多かれ、とおもう、モチロン私にも、これを読んでくれたあなたにも。