美輪明宏 祖国と女達(従軍慰安婦の唄)
祖国と女達(従軍慰安婦の唄)美輪明宏 作詞・作曲北は青森から 南は沖縄売られ買われて 今日も旅行く違うお国訛りで 慰めあいながら捕虜の女囚も 同じ仲間さ荒れ果てた肌に やせこけた頬今日も覚悟の最後の衣装バンザイ バンザイ毎日百から二百 兵隊相手に朝日が昇り 月が落ちるまでいずれ死んでゆくことが 決まっている男虚ろに空を 見つめる女涙も渇れはて痛みもないさそこには 神も仏もないバンザイ バンザイ誰の子かわからぬ 赤子残して死んだ女やら 銃を片手に愛する若い兵士と散った女やら歌える女は 子守唄を唄うあまりの怖さに狂った女嫌な将校に斬られた女バンザイ バンザイ男はなんていいんだろう羨ましいじゃないか・・・・・・・・・・・・死ねば死んだで 名誉の戦死とやらで立派な社に奉られるんだろ私も男に生まれていたら今ごろきっと勲章だらけバンザイ バンザイ戦に負けて帰れば 国の人たちに勲章のかわりに 唾をかけられ後ろ指さされて 陰口きかれて祖国の為だと死んだ仲間の幻だいて 今日も街に立つバンザイ バンザイニッポン バンザイ大日本帝国バンザイ バンザイ バンザイ