ヒマでお気楽な毎日

不幸の手紙は突然やってきた。

今日、１通の茶色の封筒がポストに入っていた。
なにげなく手に取ってみると、何故だか妙な違和感を感じた。
しばらく考えてみて、その違和感の理由が分かった。
宛名の文字が僕の書いた字体だったからだ。

・・・なんじゃこりゃ？？？

自分に宛てた手紙？このオレが？ついにボケたか…思いっきり不安に襲われる。
落ち着いてもう一度見てみると、『合否通知在中』と書いてあった。

あっ、忘れてた。そういえば１ケ月ほど前に「消費生活アドバイザー」の一次試験
受けてたんだっけ。完全に落ちてるハズだから遠い記憶のかなたに追いやられてた。
というか、あまりの出来の悪さに、はっきり言ってもう思い出したくもない過去。
試験後は相当凹んだよ。一週間はドヨ～ンと落ち込んでた。
そして、気持ちを切り替えてキレイさっぱり忘れることにした。

考えてみると当り前だが合否通知は結果の良し悪しに関係なくやって来る。
（願書出した時に合否の返信用封筒も一緒に出してたから、そりゃ戻って来るわな）

人の古傷をえぐるような無慈悲な行為だ。“武士の情け”というのを知らんのか。
ちょっとばかり怒りをおぼえて、そのままビリビリ破って捨ててしまおうかと思った
が、寸前で思いとどまった。

待てよ、一応ちっとは勉強したのだから、何点ぐらい取れていたのか確認すべきだ。
問題の持ち帰りが禁止で模範解答も出てなかったから点数には興味があるし。

今回は本当に噛み合わせの悪い試験だった。長い人生でこんなダメな試験は初めて。
解答を二者択一まで絞り込んで、最後にエイヤ！で選んだ答えが全部間違ってた。
そんなのが１０問もあった。
そして、最初から何の事か全然分からない問題が多数。雰囲気で解答して全滅した
問題も数知れず。
だいたいさ、工業用の化学繊維の名前やクリーニング屋の業務なんて知らんよ。

自己採点では、おおよそ１００点満点中４８点程度。
ま、合格ラインが６０点だから、どのみち遥かに届かない。

お気楽に封を切って中を見ると、四つ折りになった文書が見えた。
おもむろにこんな文字が目に入る。『第２次試験（論文・面接）について』

ぎゃははははは・・・ぐへへへへへへ
いひーひひひひひ・・・腹いてぇ、爆笑！

一次試験で落ちたヤツに二次試験の案内するバカがどこの世界にいるんだよ。
へへーん、合否通知書をひっくり返してみる。そこで意外な事に気付く。
赤い文字で『合格』と書いてあった。

へ？・・・

合格？なんで？合格ラインが４０点に下がったの？んな訳ないよね？
ありえねぇ！絶対ありえねぇ！どう考えても不可解だ、インチキだ、セクハラだ(?)。

同時に、サーっと体中から血の気が失せる音がした。
嫌な思い出だから努めて忘れようとした。勉強した内容も一緒に・・・
この１ケ月で何もやらなかっただけじゃなく、頑張って忘れちゃったじゃねえか！
どうすんだよ、今月の２次試験。
てか、ブ厚い参考書と問題集既に捨てちゃったかも・・・。

おいおい・・・おいおいおいおい

やっちまった。
一度萎えたテンションを戻すなんてムリ！しばらく勉強しないって決めたばっかだ。
ヤバイ・・・気持ちがついてこねえ。
ま、これで今年落ちても来年の一次試験免除が決まったからいいけど。
とりあえず今年の目標達成ってことで、今月の２次試験は棄権しちゃおうかな？

嬉しいような全然嬉しくないような・・・どうするよ？