いよいよ行って来ました、藤田美術館の春季展「名碗と水墨画」。見てきました、国宝の曜変天目茶碗(12~13世紀)。
この茶碗の存在を知ったのが昨年の秋のことで、それ以来、この日を楽しみにしていた。茶碗のことなんて、さっぱり分からないから、この茶碗以外は全く眼中になく、入館するなり、曜変天目を探して突進!
そして、ありました。2階の真ん中のショーケースの中に!小さい茶碗だけど、何とも言えない美しさで、その存在感は他の約40個の茶碗と比べ物にならないほど大きい。忽ち魅了され、前後左右から舐めるように眺めてしまった。
この茶碗はもともと中国で作られたんだけど、世界に3つしかなくて、しかもそれらが全て日本に存在するとのこと。釉薬の微妙なバランスで茶碗上に斑点が生じ、その周りが青色に光るらしい。そしてあろうことか、現代の技術を持ってもなかなか再現できないそうだ。誰かのホームページでは、この茶碗は、もともとこのように作ろうとして作ったわけではない「失敗作」だけど、その美しさゆえに重宝されている、との説明があったけど、そんな気もする。
ただ・・・こんなに満足してこんなことを言うのも何だけど、気になるのがお高い入館料。結局、僕はこの茶碗ひとつを見るためだけに入館料800円を払ったんだけど、冷静に考えれば、少し高過ぎたような気もする。しかし、この茶碗の公開は5年に1度くらいのようなので、5年間で800円と思い、帰りに購入した絵葉書を眺めて、次回の公開を待つことにしようと言い聞かせている。
※ 館内は撮影禁止です。上の写真は絵葉書をデジカメで撮影したものです。