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IL N'Y A PAS DE QUOI!

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2008.02.16
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カテゴリ:映画
さすがに昨日は睡眠薬なしに眠ることができた。6時半に目が覚めたけど、あまりにも身体が重くて、さらに2時間くらいラジオを聞きながら布団の中で横になっていた。

今日はフランス語の授業の日だ。実は先週末からFrance2のJTをみるようにしていて、会社でも昼休みにせめて10分だけでも・・・と思い毎日ニュースチェックをしている。分からないところがかなり多いけど(汗)、フランスのニュース番組は本当に面白い。何よりもサルコジの好き勝手な言動のお陰で毎日政治に関する話題にこと欠かさないので飽きることがない。僕はサルコジが嫌いだけど、こんなに話題を提供できる人は稀では?と思っている。というのも、日本の福田首相のニュースなんて、ほとんど聞かないから。あの人は一体何をしているのだろう??

学校には少し早めに到着。今日の授業もなかなか楽しかった。公共放送のストライキの詳細も分かって満足。しかし、サルコジは本当にfouだねぇ。自分の結婚のことからメディアの目をそらすために、公共放送からコマーシャルを失くすと思うがままに発言していたとは・・・。Il dit n'importe quoi.

授業のあと友人と梅田でお茶して、18h00ごろにそのまま帰ろうかと地下鉄に乗ったけど、今日から上映のフランス映画「潜水服は蝶の夢を見る」が18h30から始まることを携帯で確認して、急遽心斎橋のBIGSTEPにあるシネマートに向かう。

シネマートは初めて利用する映画館だけど、空中庭園の映画館よりも座席はゆったりしていて、スクリーンは少し上方にあって観やすくて、結構穴場の映画館のように感じた。スタッフの対応もaimableだったし。

・・・で、映画。非常に良かった。内容は脳梗塞によってロックト・イン・シンドロームになってしまった雑誌ELLEの編集長ジャンドミニク・ボビーが唯一動く左目を使って、自分の自伝を完成させたという実話の映画化だ。

まずオープニングに流れた"La Mer"でいきなり鳥肌。この歌ってどこかで聴いたことがある。フランスにいたときだっけ?この歌のおかげで気持ちが一気にノスタルジックモードになってしまった。そして、脳梗塞による意識不明から目覚めたジャン=ドミニクの視点から映画は始まる。あたかも僕が同じ状況にいるかのような見せ方で、とてもショッキングだった。

もし僕がジャン=ドミニクのように倒れてしまったらどうなるだろう。彼ははじめ絶望のどん底にいるけど、やがて本を"執筆"するという目的に向かって生きる力を取り戻す。成功しまくりのキャリアの途中で突然こんな病気(ロックト・イン・シンドローム)になってしまった彼には本当に申し訳ないけど、ある意味、彼はまだ恵まれたほうじゃないかな、と思ってしまった。僕が彼の立場だったら、病気のあとは生きていくための目的はないだろうし、ただだらだらと生きるしかないだろう、否、生かされているしかないように思う。これは一般的にどの人もそうなんじゃないかな。それでも残された人を悲しませないために生きていく、という考え方もあるけど(ただし、そのような人がいる場合のハナシ)、何から何まで誰かの助けを借りないといけない身体になってしまった病人はどうしたら良いのだろう。僕はまだ(意外にも)入院もしたことがない身体だし、時に制御不能になるにしろ、自分の意思で動くことができる。映画を観て、この状態を改めて有難く感じずにはいられなかった。

登場人物の中では言語療法士のアンリエットと、ジャン=ドミニクの目による言葉を根気強くディクテするクロードの2人の女性が特に印象的だった。2人がアルファベットを読み上げる姿が頭から離れない。ジャン=ドミニクがそうであったように、僕も彼女たちの姿を必死に、時にはすがるような思いで見ていたからだろう。

この映画は観て損はないし、改めて観直したい気がする。初日だったのに、客席が4分の1くらいしか埋まっていなかったのが至極残念。もっと多くの人に観て欲しい映画だ。





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最終更新日  2008.02.17 10:08:08
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