2004/10/17(日)19:29
『みんな誰かの愛しい人』
『みんな誰かの愛しい人』
涙指数1 ハンカチ (http://www.gaga.ne.jp/dare-ai)
仏題:COMME UNE IMAGE 英題:LOOK AT ME
/上映時間:111分/2004年/フランス映画
監督/アニエス・ジャウィ
出演/マリルー・ベリ、アニエス・ジャウィ、
ジャン=ピエール・バクリ、ロラン・グレヴィル
カンヌ国際映画祭最優秀脚本賞受賞作品です。
有名作家を父(ジャン=ピエール・バクリ)に持つ二十
歳のロリータ(マリルー・ベリ)は、親の名声に比べて、
パッとしない自分にコンプレックスを持っています。
ジャーナリストの卵である恋人に対しても、父のコネ目
当てじゃないかと、疑ってしまう始末。
一番の悩みはぽっちゃりとした体型。なのに、父が選ん
だ新しい母親は、ロリータと同年代のスレンダーな美女。
おまけに父は、娘には無関心です。
自己中心的な父親に愛されたくて、ロリータは唯一の特
技である歌で気を惹こうとします。
ロリータの歌の教師シルヴィア(アニエス・ジャウィ)
は熱心な彼女を疎んでいましたが、父親のことを知り、態
度を変えます。
売れない作家である夫を売り込むため、ロリータを熱心
に指導し始めるのです。
そして、彼女の夫がビッグチャンスを手にしたとき、ロ
リータへの気持ちが変わっていきます。
父親はわがままで自己中心的です。だけど、ロリータは
そんな父親に愛されたいと望みます。愛されないのは自分
の容姿のせいだと、逃げています。
でも、そんな彼女が恋人と一対一で向かい合ったとき、
初めて父親を一人の人間として、見ることが出来るように
なります。
親にだって欠点や間違いはあります。一方的に愛を求め
るだけは、さびしいです。
【涙のツボ】
ラストですばらしいアリアを歌いきったロリータ。やっ
と精神的に自立した彼女の表情がステキです。
10月30日(土)より、銀座テアトルシネマ他にて
全国順次ロードショー