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昼ドラHolic ~美しい罠~

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March 10, 2007
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カテゴリ:昼ドラ
夜12時。時間通りに秘密の小部屋の扉を開けると、丁度類子も部屋に入ってきた所だった。
俺は腕時計を見て言う。「ぴったりだ。時間に正確なのは相変わらずだ」
類子「だって、早めに来た音を聞いても貴方は12時になるまでその扉を開けないでしょ。
貴方ってそういう人だもの。時間の無駄だからぴったりに来たの」
槐「よくご存知で」
類子「ところで話って何?」
槐「・・・川嶋さんに気をつけろ。
裏に男がいるらしいから夫人の素性を洗い直せと言われた。
彼は侮れない男だ。以前、やはり金目当てで不破に近づいた女が
川嶋さんに素性を暴かれて二度と陽の目を見られないほど痛めつけられた事がある。
それも、口をはばかるようなやり方でね」
類子はベッドに座って言った。
「へぇ。あの川嶋さんがねぇ。それで?貴方は何て答えたの?」
槐「もちろん、分かりました、お任せ下さいと胸を叩いたさ」
類子「裏では舌を出しながら?怖い怖い!」笑う類子。
槐「笑い事じゃない。向こうはかなり本気のようだ。
こうしてここで会うのもしばらくは避けた方がいい。
特にレイさんと敬吾、川嶋の3人には俺たちの仲を気取られるな」
類子「貴方こそ。油断して澪さんにバレないように気をつけてよ」
類子の嫌味が俺の神経を逆撫でる。思わず言葉が口をついて出た。
槐「・・・何故あんな真似をした」
類子「何を?」
槐「彼女と俺を、わざと二人っきりにしたじゃないか」
類子「ああ。あれは、澪さんが貴方に聞きたいことがあるからって。
・・・で、本当はどうなの?
彼女を助けた命の恩人って、敬吾ではなくやっぱり貴方・・・」
槐「いいだろ!そんな事どうでも。彼女の事はこの際関係ない」
類子は立ち上がって言う。
「関係なくないわ。むしろ大ありよ。
私達、約束したわよね。この家の財産を手に入れる為に、お互い力を合わせようって。
その為ならどんな代償も受け入れる。愛だの恋だの甘ったれた夢は見ないとも誓ったわ」
槐「その通りだ」
類子「だから私は約束通り、不破と愛のない結婚をした。
貴方と私、少なく見積もってもそれぞれ2,30億という大金を得る為にね。
でも貴方はどうなのかしら?」
槐「どうって?」
類子「貴方、澪さんの事が好きなんでしょう?
いくら否定しても無駄よ。貴方が何と言おうと、澪さんは間違いなく貴方を愛してる。
私には分かるの。そんな彼女の愛を、貴方は決して受け入れないと断言できる?」
俺のイラつきは上限に達し、思わず立ち上がって言った。
「信じてないのか?俺を」
類子「いいえ、信じたいわ。信じたいからこそ、貴方自身に証明して欲しいのよ。
貴方にもきちんと代償を払って欲しいの。
私が金の為に、愛してもいない男に抱かれたように
貴方も金の為に、愛する女には指一本触れないと約束して。それが貴方が払うべき代償よ」

類子は完全に勘違いをしていた。
俺の心に澪の住む場所がどれほどあると思っているのか。
澪は、俺の心の奥底の方に沈んでいる。
時折、その笑顔を見た時に思い出す事はある。
遠い昔、まだ真っ白だった俺の心の中に住み込んだ、白いワンピースを着た笑顔の澪。
大切にしたい、唯一の俺の聖域。
その聖域にはあの夜、敬吾が足を踏み入れた。
微笑み、腕を開いて、心から澪は敬吾を受け入れた・・・。

彼女は俺の聖域だった。
それ以上でもなく、それ以下でもない。
今の俺には自分の全存在をあげて立ち向かう相手が他にいる。
そして類子、お前はそのパートナーなんだ。
それなのに何故、今になって俺に疑いの目を向ける?

俺は少し呆れたように言った。「まさか、そんな事を考えていたとはな」
類子は俺に背を向けて言う。
「嫌ならいいのよ。お金よりも澪さんとの愛を選ぶというならそれはそれで結構よ。
その代わり、このゲームの勝者は私一人。
いつか不破が死んで、計画通り遺産を相続しても、貴方には一円だって渡さない」
類子は俺に向き直る。
類子「金の為に抱かれるか、金の為に抱かないか。
それで5分と5分。イーブンの関係だと思わない?」
槐「・・・いいだろう。それであんたが納得するなら。
もちろん、あんた一人に勝たせるつもりはない」
類子「ええ。是非そうあって欲しいわ。それでこそ、良きパートナーですもの。
良かったわ。久しぶりにゆっくり話し合えて。それじゃ、夜も遅いことだしお休みなさい」
槐「お休み」

秘密の小部屋を出ていく類子の後姿を見ながら俺は思った。
なんて簡単な代償だろう。澪を抱きたいなどとは今まで願った事はない。
しかし、類子が不破に抱かれる代償を俺はどうやって払うのだろう。
類子の言う、”愛する人”には指一本触れないという代償・・・。

それが澪の事だと類子が明言しなかったら、
そして不破と類子が結婚をした夜に俺自身の心を封印していなかったら・・・

・・・将来、類子も俺も、あんなに苦しまずにすんだのかもしれない。


(ひとこと)
DVDが楽しくて思わずこちらを忘れそうになりました。いかんいかん_| ̄|○
本編がディレクターズカットになったし、私の解釈と全然違うところがあっても
これも一つの見方と思って許して下さいね(^-^;)





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Last updated  March 10, 2007 10:19:58 PM
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王様@ 潮 吹 きジェットw サチにバ イ ブ突っ込んだ状態でジェット…
ボーボー侍@ 脇コキって言うねんな(爆笑) 前に言うてた奥さんな、オレのズボン脱が…
リナ@ 今日は苺ぱんちゅ http://kuri.backblack.net/-6jv9of/ 今…
しおん@ ヤホヤホぉ★ こっちゎ今2人なんだけどぉ アッチの話…
アゲチン@ ありがとうな!!!! http://bite.bnpnstore.com/ogwmxps/ ア…

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