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「洗いに出すのはお金かかる!」 なるほど。
よく消費者の方の話を聞いていると、シーズン終わりではなくたった1度着ただけでも 汗が付いたらすぐに洗わないといけない!と思っている方が結構多いので ひとしほが考える、夏着物(絹物)のお手入れについて少し書きたいと思います。 どんな汚れも早いうちにお手入れするのがよいという前提ではありますが・・・ しかし、私の経験上で半年~1年以内ならほぼ問題なくたいていの汚れは落ちます。 ですから、1日でも早く付いたらすぐに!!と慌てる必要はないと思います。 汗が塩になって浮いてきてしまったり、臭くてたまらん!ということがない限り 着用後に影干して汗と湿気を飛ばし、夏の間何度か袖を通した後 シーズン最後で充分だと私は考えます。 これは、シミなども同じですが例外としてコーヒー、紅茶、しょうゆ、等広範囲にこぼし 着れない時などは早い方が丸洗いで綺麗になる場合もあります。 ただし、食べこぼしてシミを作っても慌てて擦ったりすることだけはやめてください。 私のところへ相談に来られた方にも、「叩いたんだけど・・・」と持って来てこられ 拝見すると叩いた時にタオルと絹で擦れ合って繊維が傷つき毛羽立って 白く(スレに)なっているということが少なくありません。 私も「叩いて」という表現をしていたのですが、一般の方には生地を痛めずに垂直に叩くというのは少々難しいようです。 業界では「擦れ(スレ)」と言いますが、こうなると傷ついた部分の繊維が白くなり 洗いだけではこの白くなったものはどうにもならず、別に補色などの地直しが必要になります。 これが本当の余計な出費。 しょうゆでもなんでも染みたらそっとティッシュやタオルなど乾いたもので吸い取るだけで、 そのままお持ちくださる方がいい。 ちなみに、絶対に濡れたタオルなどでは触らないでください。 濡れたもの同士で擦れ合うのが一番良くないので必ず乾いたもので! 古い汚れで変質している場合などは、シミのところへ小さな刺繍を飛ばしたり 金彩をする方が安価な場合もあります。 ひとしほは、着物の製作をする過程で水元や地直し、金彩、刺繍と 着物を創るすべての工程でやり取りが頻繁にありますので これは?というご相談やご質問などありましたらお気軽にどうぞ。 またの機会に、洗いについての種類や用途なども説明したいと思います。 ご相談について シミなどは、現物を見ないと正確な判断が出来ません。 画像相談でははっきりとしたことはお答えできませんが・・・ それでもよければ、画像送ってくださったらわかる範囲でお答えします。 ひとしほは、染元・染匠です。 クリーニング屋ではありません(笑) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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