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ひよきちわーるど

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2016.07.08
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カテゴリ:娘に


娘の通っていた高校にほど近いショッピングモール。

今では、車で20分程度で行けるけれど
まだ娘が小さかった19年ほど前は なんと(!)バスで行っていた。

当時私はペーパードライバー。
とてもそんな、娘を車に乗せて連れて行くことなど叶わず
市内バスのお世話になっていた。

娘に赤い可愛らしいお洋服を着せ
マザーズバッグを肩に ベビーカーを押し、
途中バスの中で娘がお腹を空かせるかも、とおむすびやお菓子を持参、
片道30分のささやかな市内縦断バス旅行だった。


バスにて到着後 あの広いショピングモールの中・・
親子して一体どこを歩いていたのだろう。

ただ覚えているのはケンタッキーのお店のこと。

娘はほわほわしたビスケット、柔らかなチキンを小さな手で握り
「まんまい」と食べていた。



いつもは狭い官舎の中で親子2人、
とにかく娘に怪我をさせてはいけないと気を張り詰め
分からないこと、不安なことに頭を悩ませ
・・・そんな毎日を過ごしていたのだけれど

この日ようやっと 
娘を、自力でこのショッピングモールに連れてくることが出来た。

新米ママが必死にお出かけを企画し
娘にどのお洋服を着せてあげようかと迷い
バスの時間を調べ上げ、えいやっと実行に移す。

どんなに晴れがましい気持ちだっただろう。




・・先日、娘とともに思い出のそのケンタッキーに寄った。

あのときまだ2歳だった娘も この夏21歳。

やはり今でもこのお店が好きで
「どれにしようかな」と楽しそうにメニューを見ている。



・・・あの時「おてて、きれきれしようね」と
2歳の娘の手を取り、おしぼりで拭いてあげていたものだけれど

今では「お母さん、ちゃんと手ふかなあかんで」と
その娘にお叱りを受けている(笑)。

目眩のいまだおさまらぬ私を気遣い
娘がお店のドアを開けてくれる。





・・・19年前の私たち。

あの頃、このお店に来ること自体大変で、本当に一日がかりで。


目の前の幼い娘を見ては

「もし私が地元の人間だったら
 もっといろんな所に連れて行ってあげられるのに・・・」と思い

「もし私がペーパードライバーでなければ
 もっと短時間でこのお店に連れてきてあげられるのに」と思っていた。


こんな頼りない私のもとに生まれてきた娘が不憫で
だからこそ、自分にできる範囲で精一杯慈しもうと思った。




それから19年経った今では
車で20分ほどでこのモールに到着、

ケンタッキーに加え、同じ敷地内にある呉服屋さんにお世話になり

あの頃出来なかったこと、とても出来そうにないと諦めていたことも
今ではさっと出来るようになってきた。



育児の山を越えたかと思いきや、今度は自身の健康問題と
やれやれ、もう一山越えねばならぬのか・・・と
何やら暗澹たる気持ちにもなるけれど

いつか、娘や孫と一緒に
このモールに来ることができたら・・・と思ってもいる。







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Last updated  2016.07.08 12:19:12
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