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ひよきちわーるど

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2020.03.05
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カテゴリ:生きていくこと


何年生の時でしたか 「 詩を書きましょう 」という宿題がありました。


・・・「 詩 」って何だろう。
作文とはちょっと違うらしい。でも、どこがどんな風に違うんだろう。

混乱したまま机に向かうのですが、一向に分からない。

そうこうしているうちにも提出期限は迫ってくるわけです。


当時の私にとりまして、「 教科書 」は絶対の存在でありました。
そして「 分からないときには教科書を調べる。」 これ、鉄則ですね。


当時、教科書の中に
一片の花びらがブランコに乗って遊ぶ という素敵な詩が掲載されていたのですが

8歳になったばかりの私、「 教科書に倣う 」という大鉄則にのっとりまして
その詩の中の主語である「 花びら 」を「 蝶々 」に替え、
あとはすべて教科書の文章をそのまま写し、意気揚々と提出したのでした。


大鉄則にのっとった上での宿題提出であります。
これ以上の正解があるでしょうか!  b(`・ω・´)キリッ

そう思い 安心しつつ
提出したわけではありますが、
当然のことながら 先生から返ってきた言葉は
「 自分の思ったことを詩に書きましょう。 」


「 自分の思ったことを書く 」。

そうか!「 詩 」と言うのは、自分の思ったことを書くのか!

で、書きました。 素直に。自分の思ったことを。



「 花びらはブランコにすわっていたけれど、
    そのままじゃ、すぐにブランコから落ちてしまうとおもいます。 」

​「 ブランコから落ちたら、いたいので
    落ちないように、花びらを​のりとかでくっつけたらいい​とおもいます。
  そしたら、ブランコから落ちないと思います。 」

「 でも、気をつけないと、男の子とかがブランコにのってきて
    花びらがつぶれてしまうので、はやくにげた方がいいとおもいます。 」




  ↑  ・・・これを感想文と言います  b(T-T)




  

まったくもって詩ではありません。
この時点におきまして、やはり全く理解しておりませんでした。



そんな私に 詩のすばらしさを伝えてくれたのは
みつはしちかこ先生の「 小さな恋の物語 」でした。
チッチとサリーですね *^ ^

その前年の7歳の時に、交通事故で4か月ほど入院いたしましたが
その時仲良くなったお友達に教えてもらっていた作品です。

その「 小さな恋の物語 」の中に素敵な詩がたくさん掲載されていました。
その温かな作品に惹かれ、私は少しずつ詩の世界に魅了されることとなります。



詩には「 正解 」がない。公式もない。
正解以外はすべて突っぱねる、ということもない。

あるのは「 自分の心 」だけ。

そういう広やかなところに惹かれたのでした。



その他、今なお深く胸に残る作品に
川崎苑子先生の「 カリフォルニアポピー 」「 スノードロップ 」があります。

両作品の 殊に最後のページ。
これは漫画ではなく、詩なのだ、と思いました。
作品の基底部に深い詩心があるのだ、と。

だからこそ読む人の心に沁みとおり 
その後数十年にわたって忘れられないものとなるのではないか・・と。



そして同時期にサトウハチローさんの「 詩集 おかあさん 」に触れ
心打たれます。

この詩集は当時30代後半だった私の母が購入してきたものです。


母は、自身が2歳の時に実母を亡くしており
時折 この詩集を独り見つめておりました。



( 続きます )









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Last updated  2020.03.05 12:36:43
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