ロシア旅行(5)

※ロシア旅行(5)-2004.9.27-

クレムリンに到着したのは、14:00すこし前であっ
た。 モスクワ最大の観光名所は、何といっても、
ここクレムリンである。

トロイツカヤ塔近くの、チケット売場で、ガイドさん
がチケットを購入し、序でに撮影希望者は100ル
ーブル支払う。 撮影しない人は、カメラをバッグ
に仕舞わなければならない。 

塔の手前で、空港なみの厳重な検査がある。検査
を終えて、再度集合し、グループで塔に向かう。

クレムリン

 クレムリンとは、「城塞」という意味で、1156年に
 ユーリー・ドルゴルーキー公によって造られた木造
 の砦が、現在のように赤煉瓦造りになったのは15
 世紀になってからのことである。

 冷戦時代には、全世界の社会主義国の中心的シ
 ンボルであり、アメリカのホワイトハウスと共に世
 界の政治の中枢であった。 旧ソ連の崩壊後も、
 ロシア政治の中枢であり、ロシアの歴史と文化の
 粋が集まった場所である。

 クレムリンはその名の通り周囲をぐるりと城壁で
 囲まれている。 その長さは2,235mにもなると
 いう。 城壁には20の望楼(高さ80mのトロイツ
 カヤ塔、17世紀に時計が取り付けられ、現在公
 用の入り口となっているスパスカヤ塔など)があ
 り、城壁内には歴史的建造物が建ち並んでいる。

さて、トロイツカヤ塔をくぐると、進行方向左手の
宮殿兵器庫前に大砲が並んでいる。実戦に用い
たものであるが、いつの時代のものかよく分から
ない。 

続いて、恐ろしく大きな大砲の前にやって来た。
「大砲の皇帝」である。 

大砲の皇帝

 1586年にアンドレイ・チョホフによって鋳造され
 た世界最大の大砲。 砲身の長さは5.34m、
 口径は89cm、重さは40トンもある。

 大砲の前にある弾丸は飾りといわれ、19世紀に
 造られた。ただし、実際に発射されたことは無く、
 いわばシンボル的存在である。

続いて、少し離れた所にある、「鐘の皇帝」を見る。
 
鐘の皇帝

 1733~1735年、イワン・マトーリン、ミハイル
 父子の作。 高さ6m、重さ200トンの世界最大
 の鐘である。 

 18世紀の鋳造技術の粋を集めて制作されたが、
 不幸なことにこの鐘は未完成のままに終わった。
 というのは、鐘を鋳造中に火災が発生し、慌てた
 誰かが火を消そうと思わず水をかけたため、鐘
 にひびが入り、一部分が欠け落ちてしまったから
 である。 その欠けた部分だけで11トンもある。

 というわけで、いまだに誰もこの鐘の皇帝の音を
 聞いたことがない。 何とも不遇な鐘である。

 かって、コンピュータを用いて鐘の音を再現した
 らしいが、あまり良い音ではなかったそうだ。

トロイツカヤ塔・クレムリン入り口

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宮殿兵器庫前の大砲

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大砲の皇帝

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大砲を眺めるグループの人達(後ろの建物は武器庫)

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鐘の皇帝

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