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どんな人でもアフリカというキイワードさえあればアフリカニストは仲間になってしまいます。
例えば、カレン・ブリクセン。映画になった「愛と悲しみの果て」の原作、「アフリカの日々」の作者です。 ケニアに住み、コーヒー農園を経営し、地元の人たちと暖かな交流をした、その後祖国に帰り、二度とアフリカには行っていないのに、あの一冊の本それだけで、彼女はアフリカニストの星なのです。 先日もアフリカ仲間と彼女の話をしていました。カレン・ブリクセンは別名を持っており、アイザック・ディーネセンという男性名で小説を書いています。 彼女の原作で、映画にもなった「○○○○の晩餐会、」なんて言ったっけなあ、と友人が言いました。ディーネセンは凄い作家だ、あの物語はしみじみと面白かった、と。 私は家に帰ってすぐインターネットで調べました。果たして○○○○はすぐわかりました。バベットです。 パリからノルウェーの片田舎まで逃げてきた謎の女性バベットが、14年も経ったある日、宝くじに当たったのです。その賞金を全て使い、晩餐会を開いたのでした。 そのメニューは アモンティリャード、海亀のスープ、ブリニのデミドフ風、18 60年もののクリコ、モン・オルジュ街の店フィリップで求めた1846年もののクロ・ブージョ、カーユ・アン・サルコファージュ(うずらの石棺風パイ詰め)・・・90%ベジタリアンの私は読むだけでも少し悔しい・・・ 映画ではこれらを作る手順がかなり精細に描かれていたようですが、小説の方では省かれています。 ディーネセン、こんな物語を書くなんて、もの好きな北欧の女性がアフリカくんだりまで行っただけのこと、などとと侮れません。 たった一夜のために全財産を叩いてできた素晴らしい芸術品。 ノルウェーの片田舎の人たちは、そのメニューがそんなに得がたい芸術だったともわからず、ただ、昨日も一昨日もそんな料理を食べ続けているかのように自然に食べていた、そしてなぜかとても幸せを感じていた、というあのくだり、感動ものです。 アフリカに関係ないって? いえ、無いように見えるかもしれませんが、おおきなつながりがあるかもしれません。 だって、この話自体に、自分たちが選びも期待もしなかったことを与えられた人たちのことが書かれており、また私も、この本にであったことは全くの偶然・・・アフリカ、というキイワード・・・から生まれたからなのです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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