2020/07/10(金)23:58
最強&最恐の会計士に手を出すな!~映画「ザ・コンサルタント」
みなさんこんばんは。今年のオスカーはいろいろと時の流れを感じました。
オスカー受賞のローラ・ダーンを見ていると、デビッド・リンチ監督作に出てきた頃の彼女は若かったなぁとか。
さて、今日はベン・アフレック主演映画の最後です。
映画ザ・コンサルタントを見ました。
ザ・コンサルタント
THE ACCOUNTANT
出演
ベン・アフレック アナ・ケンドリック J・K・シモンズ ジョン・リスゴー
音楽
マーク・アイシャム
小さな町で会計士として働くクリスチャンのもとに、ある日大手企業からの財務調査のオファーが寄せられる。調査を進めるうちに彼は重大な不正を発見するが依頼は突然取り下げられ、それ以来クリスチャンは身の危険を感じるようになる。実は、彼は闇の社会の会計士として各国の危険人物の裏帳簿を握るすご腕の暗殺者だった。
「アクションをやっても顔立ちが地味で、あんまりしゃべらなそうなんだよねぇ」と思っていたが、盟友マット・デイモンが『ジェイソン・ボーン』シリーズでブレイクしたのに続け!とばかり、遅れてやってきたベン・アフレックのアクションもの。だが相変わらず寡黙である。彼は『ジャスティス・リーグ』シリーズでも口がもごもごしてあまり聞き取れなそうなバットマンスーツを被るしなぁ。
数年間に渡って見つかっていなかった大企業の帳簿の不正を一夜にして見抜く頭脳の明晰さ(をを、メガネも似合う)、それでいて企業内で助力を申し出てくれたデイナに対するぶっきらぼうな振舞い。一見してとっつきにくいタイプだ。
一方で彼を追う側も登場する。さもあろう。そうでないと盛り上がらない。ただ、そちら側の背景も描いたことで、クリスチャン中心の映画にならず、多少焦点がぼけた印象もある。
不正を明かしたのに命を狙われるクリスチャンが、どうしてすぐに警察に駆け込まないのか。到底無理であろう距離から的を一発で仕留める射撃の腕はどのようにして培われたのか。姿を見せない声だけの協力者は誰なのか。映画はクリスチャンの現在と、彼と父親、兄弟の過去を交錯して描き、彼が最恐の会計士になった経緯が明かされる。彼が兄と弟のどちらなのかはクライマックスまで敢えて明かされない。殴られっぱなしの弟なのか。後から助けに行った強すぎる兄なのか。『アメリカン・スナイパー』の父親「アメリカには羊はいらないんだ!」大河ドラマ『平清盛』の忠盛「死にたくなければ強くなれ」のように自助努力を二人の息子に強いてきた父親が最後の最後で息子を護るシーンなど、優しさと厳しさが複雑に絡み合ったキャラクター設定が魅力だった。
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