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テーマ:ショートショート。(573)
カテゴリ:カテゴリ未分類
テーマはレイチェルさんからいただいた
卒業、チンピラ、金魚鉢です。 赤パレはもうできてるみたいでけど、 まだ見てません。 タイトル「俺の決心」 人はいろいろなものを卒業して成長していくものだ。 思えば俺も、 ママのおっぱいを卒業し、 幼稚園を卒業し、 小学校を卒業し、 中学校を卒業し、 高校を卒業し、 ケンカに明け暮れる日も卒業し、 街のチンピラも卒業し、 ついに、就職する時が来た。 ガラス職人になろうと思う。 これは決心だ。 男は一度決めた道は決してあきらめない。 そういうものだ。 来たぞ。 ここが、工房だ。 「あっ、あの~ぅ、ここで働きたいんですけどぅ~」 「……」 無視だ。さすが厳しい親方だ。 「あのう~」 「何だお前?弟子入りか?よくきたな」 おっ、意外と優しそうかも? 「そうです、ガラス職人になりたいんです」 「そうか、そうか、最近の若い奴にしては珍しいな、 よし、こっちに来てこれを吹いてみろ」 親方がさしだしたのはテレビでよく見る 鉄の管の先に飴のように溶けたガラスの固まりがくっついてるアレだ。 「うわっ暑い」 釜の近くはもの凄い熱気だ。 「やけどすんなよ、そぉっと吹いてみろ」 俺は暑さを我慢して親方の言う通りにやってみた。 ぷぅ~っ。 ガラスは変なふうに膨らんで音もなく割れた。 「最初はそんなもんだ、ホレ、もう一度やってみろ」 俺は親方に言われるままにもう一度吹いてみた。 ぷぅ~っ。 ガラスはまたもや変なふうに膨らんでしまった。 「もういちどだな、今度はもう少し勢いよくやってみろ」 俺は親方に言われたようにやってみた。 ぷぅ~~~っ。 巨大なガラス玉ができた。 「あはは、これじゃお前、金魚鉢じゃね~か、ハイやり直し」 ぷちん。 「あんたが言った通りにやったんだよ!なんだ、こんなもん!」 俺はガラスのついた棒を床に叩き付けて飛び出した。 「もういい!ガラス職人なんて卒業だ!」 「やっぱり最近の若い奴ってあんなもんだな」 おわり ん~イマイチ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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