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ゴドーを待ちながら
ベスト・オブ・ベケット(1) (白水社、サミュエル・ベケット/安堂信也) 戯曲といえば何度かチェーホフを取り上げましたが、今回はベケットです。 チェーホフの芝居は静劇と呼ばれますが、ベケットの場合は不条理劇です。 登場人物は主人公二人と通りすがりの二人、それから各幕の最後に登場する少年一人だけ。 主人公二人はひたすらゴドーを待ちますが、ゴドーが何者か、どうしてゴドーを待っているのか、彼ら自身もわかっていません。 なにやら終末観や閉塞感を感じさせる空気が全体的に流れますが、運命や必然を感じさせる事件が起きるわけでもなく、かといって何か物語の因果関係というものも存在しません。 かつて、この作品を幾つかの劇団が演じたのを観ましたが、どれも人間性を直接に描いていないにもかかわらず、逆に人間とは何かを考えさせられるものが多かったような気がします。 あなたはどう捉えますか? 【チェーホフの作品】 【7】通勤電車で読む『桜の園』 (2003/06/16) 【187】通勤電車で読む『かもめ』(2006/10/11) 【チェーホフに関する本】 【108】通勤電車で読む『チェーホフ』(2005/02/18) 【163】通勤電車で読む『チェーホフの戦争』(2006/04/27) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008/05/05 06:50:14 PM
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