シェフの独り言

今週、とても悲しい知らせがありました。



もうずっと前から足を運んで下さっていたお客様が
遠い、遠い旅に出てしまったと。



着信履歴を調べていたら、うちのお店が多かったから
ご連絡を頂けたそうです。




あまりに突然のお電話で、本当につい最近もいつもの
笑顔を見せて頂いていたので、シェフもとてもとても
ショックをうけていました。




私も楽しそうに笑うあのお声、いつもにこにこと降りてこられる
あの笑顔、が頭から離れることができないでいます。





「生きるってことは時間は重要ではないの。どう生きるかってこと」





プロジェリアという難病にかかったアリュリーさんの言葉です。





一見、そりゃそうだよね～
と思う言葉かもしれません。





でも、私の中ではずっとリフレインしていました。
アシュリーさんの事を数年前に知ってから、ずっと気にかかって
いたからかもしれません。





そして、今回、この突然のご連絡を耳にして改めて思いました。





家族でもなく、毎日顔を合わせる職場の人でもない私たちに
こんなに印象を強く与える事ってあるのでしょうか。



しかも、それが常に「笑顔」なんです。
そして、接したスタッフ全員が、その印象なんです。






私は自分の事に置き換えて考えずにはいられませんでした。




そんな、人間になりたいと強く思います。
今からでも遅くないから、すべてを変えたいと強く思いました。







少し前、お見かけしたのに、お仕事でお忙しそうだったので
お声を掛けなかった事が本当に悔まれます。





誰だって、いつだって、それが最後だなんて、予想もできない。
また、今度。
と思ってしまった自分のふがいなさが許せずにいます。





お好きだったお料理、頂いた数々のプレゼント、触れるたびに
私達はお話をすると思います。





私たちにこんなに影響を与えていた大切な方なんですよ、と
もうお伝えできないことが残念でなりません。




でも、新しいお料理ができたら
またいつもの様にお知らせしたいと思います。




いいですよね？