前回のスヒンクスレコードに続き、先日入手したスヒンクスレコードを紹介致します。
ついに発見しました!
立花家橘之助のスヒンクスレコード!
立花家橘之助は、明治から昭和にかけて各レコード会社にお得意の「狸」を吹込んでいますが、よく見るのはニッポノホン(ローヤル)、ニットー(三味線伴奏のみ)、ビクターでそれ以外の狸は現存数が非常に少ないと思われます。
スヒンクス版の狸は、大正10年に吹込まれたそうで初の4面録音、狸としては数えて3度目の録音であります。(それ以前はライロホンの上下2面とニッポノホン(ローヤル)の上中下の3面)
内容はビクターと同じかと思いきや
♪可愛いお方に簑笠着せて 宝並べて何隠そべい~
の節を二回やっていて文句も違っていました。
あとは大体同じ内容ですが、この微かな違い、曲弾きの微妙な違いが蒐集家にとってはたまらないのであります。
(写真は1910年代の立花家橘之助)
橘之助師は、スヒンクスではこの他に「朝顔」「櫓太鼓」等を吹込んでいるそうです。
そういえば、山田五十鈴主演の舞台《たぬき》の劇中にも、櫓太鼓を模作するシーンがありました。
櫓太鼓は元来、宝集家金之助のお家芸として知られてますが、橘之助師の櫓太鼓となると一体どんな演奏なのか気になって仕方がありません。
《情報協力・田里氏、岡田氏、レココレ 岡田則夫著[蒐集奇談(立花家橘之助)より]》