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July 29, 2022
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カテゴリ:
『切断点』リン・S・ハイタワー著 
―EYESHOT― 小西敦子=訳 講談社文庫
2000年1月15日発行


【中古】切断点 / リン・S・ハイタワー

[著者]リン・S・ハイタワー
テネシー州生まれ。
1994年発表のデビュー作"Satan's Lambs"がシェイマス賞受賞。
次いでシンシナティ警察のタフな女性刑事ソノラ・ブレアを
主人公にした『引火点』(原題:FLASH POINT)が、
リザ・スコットラインやレジナルド・ヒルの絶賛を浴び
ベストセラーに。
本書は待望のソノラ・シリーズ第2作目にあたる。
ケンタッキー州レキシントン在住。

[役者]小西敦子(こにしあつこ)
熊本県生まれ。
出版社勤務を経て、翻訳家に。
サラ・デュナント『最上の地』『裁きの地』『愚者の地』『女性翻訳家』、
リン・S・ハイタワー『引火点』(以上、講談社文庫)、
ジェイムズ・エリソン『不滅の恋 ベートーヴェン』、
オースン・S・カード『奇跡の少年』(ともに角川書店)、
キャロライン・ナップ『アルコール・ラヴァ―』(早川書房)
など翻訳者多数。

■あらすじ
セミナー参加中の人妻が失踪した。
夫には「しばらく家へ帰れない」と電話が一度あったきり。
宿泊先のホテルの部屋に残された新聞の切り抜きには、
法曹界の大立て者である男の写真が……。
2人の子供を持つ彼女に何が起こったのか?
事件の背後に、邪悪な陰謀を嗅ぎとった女性刑事ソノラの
執念の捜査が始まった!

■感想
シンシナティ警察殺人課の女性刑事
ソノラ・ブレアシリーズの2作目。

シングルマザーのソノラは14歳の息子と
8歳の娘と犬までいるので、
家の中は常に混乱している様子。
その上時間に振り回される刑事という仕事の混乱。
子育てのこまごました大変さと混乱。
パートナーのサム・デラローサとの言葉遊び。
これが私にはしんどくてくどくて、
状況を把握するまで頑張って読んでみた。
ふざけたりおちゃらけたりの実のない会話を
いっつも二人でやっているんだよね。
子育てしながらの刑事がどんなに大変かを
そんなに丁寧に書かなくてもいいよと思ってしまった。
まあ、子育てして分かり過ぎるほど分かるから
うんざりしちゃうのかもしれないけど。

後半は犯人が大物過ぎる社会変質者の方のサイコパスで、
表と裏の顔を使い分けている様子が納得だった。
何が納得かと言うと、
私は高校で2人の強烈なサイコパス女子に会って
散々振り回されたり利用された者として、
周りの大人達も同級生達も
みんな騙されているのを見てたんだよね。
嘘が全く平気な人がいるなんて
その時まで知らなかったし、
自分の利益しか考えない人がいるっていう方は
私は最近までしっかり理解できていなかったと
自覚しているのだった。

人の本質なんて自分でさえ騙されちゃうからな~と思っていて、
それを色々思い出してはゾッとして読んでいた。
このタイプの人は頭が良くて、
人が思いつく事の何倍も予防を操作しちゃうよね。
ソノラとサムの行動がすごく雑に見えて
ツッコミしていたんだけど、
圧力にも負けず、全く引かずにぐいぐい行くとこは楽しかった。

嘘が平気で実力行使をする人が相手の時は
本当に何をしても無力に感じるので、
ソノラが脅しにもひるまずに行動する所は頼もしかった。

行方不明のジュリア・ウインチェルは
テネシー州に住んでいて
オハイオ州シンシナティで行方不明になり、
ケンタッキー州にも関係しているので
グーグル地図を見ながら移動捜査を確認して読んだ。
アメリカの広さはピンと来ないので
時間軸が混乱してしまうから。

それなりに楽しんだので★3つ半かなあ。
整合性も表現力もあったので。



――20220305頃読了――





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Last updated  July 29, 2022 01:45:31 PM
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