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テーマ:ミステリ小説(44)
カテゴリ:本
『切断点』リン・S・ハイタワー著
―EYESHOT― 小西敦子=訳 講談社文庫 2000年1月15日発行 【中古】切断点 / リン・S・ハイタワー [著者]リン・S・ハイタワー テネシー州生まれ。 1994年発表のデビュー作"Satan's Lambs"がシェイマス賞受賞。 次いでシンシナティ警察のタフな女性刑事ソノラ・ブレアを 主人公にした『引火点』(原題:FLASH POINT)が、 リザ・スコットラインやレジナルド・ヒルの絶賛を浴び ベストセラーに。 本書は待望のソノラ・シリーズ第2作目にあたる。 ケンタッキー州レキシントン在住。 [役者]小西敦子(こにしあつこ) 熊本県生まれ。 出版社勤務を経て、翻訳家に。 サラ・デュナント『最上の地』『裁きの地』『愚者の地』『女性翻訳家』、 リン・S・ハイタワー『引火点』(以上、講談社文庫)、 ジェイムズ・エリソン『不滅の恋 ベートーヴェン』、 オースン・S・カード『奇跡の少年』(ともに角川書店)、 キャロライン・ナップ『アルコール・ラヴァ―』(早川書房) など翻訳者多数。 ■あらすじ セミナー参加中の人妻が失踪した。 夫には「しばらく家へ帰れない」と電話が一度あったきり。 宿泊先のホテルの部屋に残された新聞の切り抜きには、 法曹界の大立て者である男の写真が……。 2人の子供を持つ彼女に何が起こったのか? 事件の背後に、邪悪な陰謀を嗅ぎとった女性刑事ソノラの 執念の捜査が始まった! ■感想 シンシナティ警察殺人課の女性刑事 ソノラ・ブレアシリーズの2作目。 シングルマザーのソノラは14歳の息子と 8歳の娘と犬までいるので、 家の中は常に混乱している様子。 その上時間に振り回される刑事という仕事の混乱。 子育てのこまごました大変さと混乱。 パートナーのサム・デラローサとの言葉遊び。 これが私にはしんどくてくどくて、 状況を把握するまで頑張って読んでみた。 ふざけたりおちゃらけたりの実のない会話を いっつも二人でやっているんだよね。 子育てしながらの刑事がどんなに大変かを そんなに丁寧に書かなくてもいいよと思ってしまった。 まあ、子育てして分かり過ぎるほど分かるから うんざりしちゃうのかもしれないけど。 後半は犯人が大物過ぎる社会変質者の方のサイコパスで、 表と裏の顔を使い分けている様子が納得だった。 何が納得かと言うと、 私は高校で2人の強烈なサイコパス女子に会って 散々振り回されたり利用された者として、 周りの大人達も同級生達も みんな騙されているのを見てたんだよね。 嘘が全く平気な人がいるなんて その時まで知らなかったし、 自分の利益しか考えない人がいるっていう方は 私は最近までしっかり理解できていなかったと 自覚しているのだった。 人の本質なんて自分でさえ騙されちゃうからな~と思っていて、 それを色々思い出してはゾッとして読んでいた。 このタイプの人は頭が良くて、 人が思いつく事の何倍も予防を操作しちゃうよね。 ソノラとサムの行動がすごく雑に見えて ツッコミしていたんだけど、 圧力にも負けず、全く引かずにぐいぐい行くとこは楽しかった。 嘘が平気で実力行使をする人が相手の時は 本当に何をしても無力に感じるので、 ソノラが脅しにもひるまずに行動する所は頼もしかった。 行方不明のジュリア・ウインチェルは テネシー州に住んでいて オハイオ州シンシナティで行方不明になり、 ケンタッキー州にも関係しているので グーグル地図を見ながら移動捜査を確認して読んだ。 アメリカの広さはピンと来ないので 時間軸が混乱してしまうから。 それなりに楽しんだので★3つ半かなあ。 整合性も表現力もあったので。 ――20220305頃読了―― お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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July 29, 2022 01:45:31 PM
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