雨上がりのグラウンド
久々にさしたる予定もなかった定休日。たまりにたまった草取り後の枯れ草や雑品をゴミ処理場へ運び、さぁ中庭の番犬、ジュン君の居場所を大改造してやろうと準備にかかったところで降りだした大粒の雨……。泣く泣く、いや、これ幸いとばかりかな?一人静かに読書タイムに突入しました。で、読み耽ったのがこの作品。 今までにないリアルな本格的・青春サッカー小説サッカーボーイズ13歳 ~雨上がりのグラウンド~正確には先日発売されたばかりのこれの文庫本ですが。前作、『サッカーボーイズ12歳・再会のグラウンド』の続編、中学生になった子供たちの物語なのです。あ、ちょっと話は逸れますが、昨夜のアビスパ、無惨でしたねぇ。いったいどこまで落ちてくれるのやら……このままやともうすぐレベスタが最下位のグラウンドになっちまう。すんません、あんまりなさけないのでここで愚痴ってしまいました――。そんなことはともかくこの作品。前作に続き著者、はらだみずき氏のサッカーに対する想い、いや少年サッカーに対する想いかな?が滲み出ている良い作品でした。感想としては、特に山場は無いながらも全体的に良い雰囲気、飽きずに読破できる内容。決定的場面は少ないながらも緊張感漂うスコアレスドローの好勝負ってな感じですか。私が一番気に入ったのはサブタイトル、~雨上がりのグラウンド~の由来。中学生にもなると、やはりぐれたりする仲間もいるもので……。そこでそのぐれた少年が主人公のキャプテンに退部を告げる時のセリフ、「オレはお前みたいにみんなに好かれてない。嫌われ者の雨上がりのグラウンドさ」いま手元に本が無いので正確にはおぼえていないですが、だいたいこんな感じ。で、中3、サッカー部の活動もクライマックスの愛息カズに訊いてみました。「カズ、お前、雨上がりのグラウンド好きや?」「はぁ?好きなわけないやん!最悪やけん!」さてさて、これからも長く続くだろうこの物語、サッカーボーイズ。プロにまで話が進むのかどうかは微妙な感じですが、サッカー小説に確かな足跡を残す作品となる可能性大ですね。ここでは多くを書きませんので、気になる方は是非手に入れて読んでみてください。