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昭和の日、雨。
週間天気予報によると、どうやら黄金週間中は雨が多いみたいだ。せっかくの長期休みではあるけれど、あまり出歩くなよ、という日本の神様のご意思か──。 てなこと思いつつ、俺は犬の散歩中。在宅の飼い主さんも多いけど、雨の日はやっぱり歩き回るのは億劫らしくて、ご新規さんもちらほら。 「コンちゃん、こら、そっち行くな、って──」 雨もものともせず、飛び跳ねるように歩いていた斎田さんちのゴールデンレトリーバー、まだまだ仔犬のコンちゃんが、ブランコの下の水たまりに突進しようとする。 「わん! わふ!」 「こらこら、ダメ。もう濡れちゃって同じだからって、わざわざ水たまりに飛び込む小学生みたいなことしちゃダメ!」 「わんわん!」 遊びたいよ~! というように、俺を見上げて激しく尻尾を振るコンちゃん。仔犬といっても図体はデカい。引っ張られると持ち堪えるのが大変。 「ダメだってば。せっかくレインコート着せてもらってるのに」 濡れちゃうって、と言いながら、リードをしっかり握り直す。 「ほら、もうすぐお家だから。斎田さんが待ってるから」 この公園突っ切ったら、すぐに斎田さんちが見えてくる。俺はポケットからジャーキー入りの小袋を出し、コンちゃんの目の前で振ってみた。 「わんわんわん!」 「よーしよーし、ちょっと走ろうな。おやつはお家についてからな~」 斎田さんがいいって言ってくれたらな~。心の中でそうつけ加えつつ、新顔わんことともに雨の公園を駆け抜ける。 あ! 俺が水たまり踏んじゃった! 靴に水が入って気持ち悪い……くっ! もう五月ですが、ゴールデンウィーク初日の話。 あとひとつふたつ、短い話が書けたらいいな……。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2021.05.03 12:33:35
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