自分と他者との関係性
人の心は他者と自分を区別することは出来ません…人に向ける言葉や思いは自分にも同時に向けられています。人に激しい怒りや恨みを向ければを、血や内臓の調子が悪くなっていきます。そのような意味でも、他者を大切にする、受け容れることは大切ですが、その前に自分自身に慈愛の心で接し、受容することが求められます。自分にそのような態度で接することが出来た時に、それを葛藤なく他者にも向けることが出来るからです。自分を大切にすることに葛藤がある場合には、このことを思い出すと前に進むことが出来ます。「自分」が置き去りになってしまうと、人生の中で大きな葛藤を生み、葛藤の多い人生…苦しみの多い人生になってしまいます。人生で苦労が多い場合には、この部分に着目することは大切です。自分を大切にすることについては、それが具体的にどのようなことかに気付くために、時には他者の意見を聞くことも必要かもしれません…自分のことにはあまりにも慣れすぎていて、無意識で行っていることが多く、気づくことが難しい場合がよく見られます。具体的にはありのままの表現を抑圧していたり、また自分は大したことがないと思い込んで適切な承認を与えていないことなどが挙げられます。また自分を大切にすることとエゴとは、大きな違いがあります。エゴは自分が特別であろうとする、または他社を排除するような動きをしますが、人は真の意味で自分を大切にできた時には、他者へも自然にそのように接することが出来るようになっていきます。人を愛するには、また人から愛されるためには自分を満たす…本当の意味で世界を変えたいと思ったら自分を満たす…自分を満たすことは何かを変化させたいと思った時にはその原点となるものです。