人体の叡智
ある男性は毎日のように身体的な虐待を受けて育ちました。もう折っていない骨はないというくらいの暴力を受けて成長したということです。相談会にいらした時は大人になっていましたが、既に痛みを感じない身体になっていきました。骨が折れてもそれを手当する前にまた殴られるので、骨は正常な位置に接合されることはなく、あちこちの骨が違う位置に、また曲がって接合されていたようです。この男性がホメオパシーのレメディーを飲み始めてから、しばらくすると体のあちこちの骨がポキッと折れるのがわかったそうです。これはどういうことかというと、身体が適正な位置に接合されていない骨を修正しようと、一度骨を自分で折って接合し直すという過程でした。やがて骨は正常な位置に接合し直されていくと同時に、身体も痛みを感じられるように通常の感覚を取り戻していきました。私たちの身体は想像をはるかに超えた領域で常に動いています。このケースのように私たちがこことここを接合しようと思わなくても、身体はベストな骨の位置も知っているし、治し方もきちんと知っています。瞬時に痛みを解放することも出来れば、かさぶたを作らずに傷を治すこともできます。切断された指を生やす、壊疽を食い止める、なくなった永久歯を生やすことも可能です。また、時には私達の知識を超えて、体が未来を予知して何かを伝えてくれることもあります。何かの選択をしようとした時、どこかに不快感が起きる、また命を守るために具合が悪くなる場合などもその一例です。身体は本来、そのままでベストな方向へいつも自動的に動こうとしてくれてはいますが、身体への完全な信頼と感謝、愛は私たちとの最高な関係性を育んでくれます。また、外側から取り入れるものはできるだけ自然で治癒力バックアップされるような食べ物、健康ツール、生活用品であることも大切だと感じます。「症状とはよく内的状態の現れであると言いますが、身体との対話とは単に身体の声を聴き、症状の原因につないでいくことばかりではなく、自然に対して感じる畏敬の念にも似た、自己に内在する大いなるものを感じとっていく絶好のチャンスだとも思うのです。文章中のケースは一般に公開になっているあるホメオパシーのケースからのご紹介です)