碁の本オールタイムベストテン 補遺1
『アマチュア必勝 新囲碁格言集』(相場一宏)文研出版 1970最近、この本の存在を知り、アカシヤ書店から送ってもらった。なんといっても、書き手が相場一宏氏である。『華麗 藤沢秀行』、『置碁 白の作戦』、『基本手筋事典』の編集が好みだったし、単著も構成や言葉の面白さが飛び抜けていた。この格言集は、「アマチュアは、いかにして囲碁から快楽をひきだせるか」との視点で編まれており、説はいちいちごもっともで、言葉の純度、精度ともに高い。格言本にありがちな、ウソっぽい建前や綺麗ごとがなく、世の棋客の悲喜こもごもに対峙し、率直に説き、問いを突きつけるもの言いが心地よい。もし20年前にでもこの本を読んでいたなら、囲碁ボケも碁言絶句も、二の足を踏んだだろう。既出を知らぬ気安さで300以上つくり散らかした碁言絶句には、本書の新格言に源流をみるものも多い。本と出会う時期に恵まれたと不思議に思いつつ、答え合わせのような感覚でページをめくっている。碁の本オールタイムベストテン