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箱ちゃん127

箱ちゃん127

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2013/01/11
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カテゴリ:エッセイ
いつもウォーキングで行く新横浜駅前公園。

昨年の暮れに、新顔の白いネコちゃんを見かけ、気になっていました。

年が明け、そのネコちゃんに今日も会いました。

前回は、お腹が空いていたのか、寒くて反応する元気もなかったのか。

今日は日が当たり、石段の所でそのネコちゃんを見かけ、声をかけ頭や首を撫でてあげました。

ベンチの方に向かって歩きながら、

「白ちゃんおいで」と呼ぶと後を追ってきました。小さい子猫ではありませんが、まだ子供のネコであることが身体から分かります。

それまでは、家で人の膝に乗ってかわいがられていたと思われます。

私がベンチに腰掛けると、膝の上に上がってきて前足を折るあのスタイルで尻尾もくるりと身体に巻いて座ったのです。

野良猫だと追い払ったり蹴飛ばしたりする人もいますから、周囲を気にしますが、
白ちゃんは、私を大丈夫な人と判断したのでしょう。
ネコの体温が私の膝に伝わってきました。
安心して目をつぶっています。

昨年の捨てられる前までは、そのようにかわいがられていたのでしょう。

私は30分ほどそうしておいてやりました。
犬の散歩、ウォーキング、自転車で通り過ぎる人。
みな、ちらりと私の膝で眠るネコを見て通り過ぎて行きます。

私は白ちゃんを連れて帰って飼える状況ではありません。

少しの間だけでも、安らぎを与えてあげたいと思ったのです。
飼いネコからノラちゃんにさせられ、不安で寒い日々を送っているに違いありません。

その公園にいるほかのノラちゃんたちは、すでにみな成猫の顔をしていますが、
この子はまだ違うのです。

「白ちゃん、また来るからね」

私がそういうと、白ちゃんは私の膝から下りてベンチにうずくまりました。
ちゃんと分かっているんだ。

暖かくなるまで元気でいるんだよ。
ベンチから下りない白ちゃんを、私は何度も振り返って見つめました。

猫の部屋







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Last updated  2013/01/11 12:39:07 PM
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