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カテゴリ:マカロン文庫
2022年11月刊 マカロン文庫 著者:西雲ササメさん 翻訳家の玲菜は、旅先でエリート弁護士である久嗣と出会う。互いに惹かれ合っていたが、ある事情で離れ離れになり再び会えずにいた。もう諦めようと思っていたのに、一年後に偶然再会。さらに魅力的になっていた久嗣に心を奪われ一夜を共にすると、翌月妊娠が発覚! 結婚を申し込まれるも彼を信じきれず、子どもが一歳になるまでに本当の夫婦になれなければ別れると約束する。ーー「お前たちを離さない」独占欲を剥き出しにした久嗣の激愛で、玲菜は絆されていき…。 ↑楽天ブックスより、あらすじ引用 登場人物 加納玲菜=翻訳家。久嗣との結婚生活に疲れ、離婚を提案する。 加納久嗣=国際弁護士で玲菜の夫。 加納凌太=じき1歳になる夫婦の一人息子。 すれ違い夫婦のお話。 久嗣と玲菜が結婚して1年半。 可愛い盛りの息子がいても夫婦仲は冷え切っていると玲菜は思っている。 そもそも二人が結婚したのも、所謂デキ婚であったのも大きい。 しかも、当時も交際していたわけでもなかった。 旅先で出会い、その一年後に再会。その夜盛り上がった結果だったと言う。 今思えば、よくよく相手のことを知らないままでの結婚だったのだし、上手く行くはずがないのだ。 入籍前に一応、息子が1歳になるまでに本当の夫婦になれなければ離婚しようとは告げてあるのだが、彼にとってはどうでもいいのか、いくら国際弁護士とは言え、海外出張ばかり。 玲菜が育児ノイローゼになりかかりボロボロの時でさえ、久嗣は不在で一切傍に居てくれなかった。 息子・凌太の1歳の誕生日まであと2週間。 潮時かと、玲菜は離婚を決意。 しかし、喜んで了承するかと思われた久嗣は断固拒否。絶対に別れないと聞く耳を持たない。 仕事柄体裁が悪いからだろうか。それとも凌太を手放したくないから? 彼なりに息子は可愛いのかもしれないとは思ったが、その割に放ったらかしだったのは解せない。 久嗣は話し合おうと言うが、玲菜は話をするのも億劫だった。 だが、離婚を切り出した日からというもの、久嗣は家族の時間を持つべく多忙なはずなのに毎日家に帰って来る。 しかも、そのために大事な出張をキャンセルしたと言うのだ。 もしかして本当に彼は自分達と離れたくないと思っている? 親子三人でレジャー施設にまで出かけるなんて、数日前までの彼とは別人のようで、戸惑うばかり。 玲菜が久嗣とどうありたいのかと考え始めていたある日、彼の所属する弁護士事務所近くのカフェにて、女性所員たちの久嗣に関する口さがない噂を耳にしてしまい・・・。 これで更に玲菜は久嗣を解放してやろうと離婚の意思は変わらない旨、彼に伝えると、何故か出会った時の話を蒸し返されて面食らう玲菜。 実はこの頃から君に惹かれていたとか言われても、今更遅い。連絡先を教えたのに全く連絡もくれなかったくせにと言い合いになるも、お互いの話のすり合わせで小さなミスが引き起こしたすれ違いをしていたことに気付きます。 まぁ、ほぼほぼ玲菜側のミスなので、読んでて思わずツッコミが。 久嗣が忙しなく働いてたのも、ノルマを早々に片づけて家族との時間を作るためだったと判り、結局二人は元鞘に。 仮面夫婦と噂されてた加納夫妻は、事務所員達が砂を吐きそうになるほどの仲睦まじさを見せつけてお終い。 久嗣に秋波を送っていた秘書含め、他所の家の事情を好き勝手憶測で語ってる連中に見せつけてたのが面白いです。 とは言え、後の家族水入らずの生活の為だとしても、乳飲み子抱えてストレスで精神病みそうだった奥さんを何か月も放置は良くないよなぁ。 いくら、家事代行頼んでくれてたとしてもですよ。 玲菜も変に意地張ってたのは良くないものの、こういう時に何もしてくれない夫は一生妻に根に持たれる言いますし、理由はどうあれ久嗣の方もここは反省して欲しい。 それはともかく、二人の愛息・凌太くんが可愛かった。 評価:★★★★☆ この作家さんのお話はコメディの方が好み。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2022.12.06 14:47:07
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