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カテゴリ:蜜猫
2022年10月刊 密猫文庫 著者:山野辺りりさん 不義の罪で母王妃を処刑され、血統を疑われて塔に幽閉されていたリィン。 ↑楽天ブックスより、あらすじ引用 登場人物 リィン=アガラン国第一王女。 母親である正妃の処刑後、八年もの間幽閉されていた。 ロレント=ランツ国の王太子。 購入してたのを忘れてて、危うく積読になる所でした(^_^;) 不遇ヒロインものです。 大国・アガラン国の王女・リィンは母である正妃・エリナが不義密通の罪で処刑されてからというもの、血統を疑われ幽閉の憂き目に合っていた。 世話係のばあやまで付き合わされて申し訳なく思うが、母の無実を晴らす術もなく神に祈る日々。 そんな彼女を不憫に思ってか、見張りの青年が差し入れ等をしてくれるおかげで何とか病にも罹らず生きて居られている。 エリナは隣国・ランツ国国王の従姉妹で公女であった。 慎ましく清廉であった母が不貞を働いたなんて未だに信じられない。それにリィンは父によく似ており、誰が見ても間違いなく親子と思うだろう。 エリナは恐らく、陥れられたのだ。その存在を疎ましく思う者の手によって。 ある日、月一恒例の聖職者との面会で修道院入りを勧められたリィンは、ばあやを解放してやりたい気持ちもあって受け入れた。 自分がここから出れば世話係は必要なく、ばあやは家族の元へ帰れる。 しかし、修道院へ向かう道中、リィンは何者かに襲われ逃げる際中に崖から転げ落ち、とある人物により助け出されます。 九死に一生を得た彼女が目を覚ますと、そこにいたのは隣国・ランツ国の王太子ロレントだった。 彼とは母が存命中に会っており、リィンの初恋の人で実に8年ぶりの再会であった。 そして、はとこといういう関係でもある。 謂れの無い罪でエリナが処刑されて以来、ランツ国王もリィンの身を案じていたらしい。 修道院行きもロレントの作戦で、途中で彼女を引き取り国に連れて来る手はずだったのだが、まさかアガラン側がリィンの暗殺を目論んでいたとは。 予定が狂い、彼女を危ない目に合わせてしまったが何とかその身柄は保護できた。 これからはリィンをランツ国が面倒を見ると告げ、祖国で王女として暮らしていた時よりも手厚くもてなされることになった。 しかし、ランツ国と言えば国土だけは大きい貧しい国と言う印象だったのだが、いざ町や施設などを見てみるにとてもそうは思えない。下手するとアガランより栄えているのではないか。 不思議に思っていると、ロレントはエリナが処刑されて以来、アガラン国より立場が下のランツ国を発展させ、侮られない様虎視眈々と力を付けて来たからだと教えてくれた。 その結果がこの繁栄。内心、侮っていたことを反省したリィンは、ロレントがそう決意した理由が自分を助けるためだと知り驚きます。 二人はお互い初恋同士であり、子供の口約束とはいえ結婚の約束もしていた。 両想いなのだし、将来的には勿論結婚はしたいが、問題はアガラン側の反応だ。 死んだはずの娘が生きていると知れば、黙ってはいないだろう。 リィンはロレントの側に立っても恥ずかしくない様、現状中途半端な自らの立場を確かなものにするべく、原因となった母の事件の真相究明を決意。 ロレントと共にアガランとの国境へ向かいます。 旅の途中に立ち寄った村でエリナの元侍女と偶然出会ったことで当時の状況が判り・・・。 ヒロインの父親がクズで、側妃に唆されて正妃を陥れた挙句処刑していたと言うオチ。 それ以外にも一応理由はあるんですが、その辺気になる方は読んでみてください。 当然の如く、今作の一番の悪役は父親と正妃に収まった元側妃でした。 この辺はまぁ読んでると特に隠してもいないので犯人は誰?ってことは無いんですけど、こんなしょうもない理由で陥れられたヒロインのお母さんが気の毒過ぎる。 この二人は悪政の件もあり、国から追い出され更に罪のでっち上げで正妃を処刑したことから裁かれます。 その後はどうなったのか不明なれど、命は助かっても一生幽閉かなと。 王位に就いたヒロインの異母弟がまともな人だと良いけどと思いきや、後書きでは将来的に上手くやっていくのではとあったので、諸々大団円になるんでしょう。 諦めなかったヒーローのおかげで救われたヒロインのお話でした。 評価:★★★★ 序盤は可哀想だけど、さらっと読めます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2022.12.29 11:08:09
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