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カテゴリ:マカロン文庫
2023年3月刊 マカロン文庫 著者:西篠六花さん 箱入り令嬢の史織は、呉服屋の御曹司・嘉人との政略結婚を半ば強引に進められる。戸惑う史織に対し、常に愛情深く接してくれる嘉人。初夜を迎えて以降は情熱的に抱かれる日々が続き、次第に彼を想う気持ちが増していく。そんなある日、嘉人が自分に“ひとつの嘘”をついていることを知ってしまい…。落ち込む史織のお腹には彼との子が宿っていた。「死ぬまで君を離す気はない」ーー偽りの関係だと思っていたのに、旦那様は究極の愛で史織のすべてを包み込み…! ↑楽天ブックスより、あらすじ引用 登場人物 羽川史織=事故で半年分の記憶を無くした社長令嬢。 羽川嘉人=老舗呉服店の御曹司。史織と政略結婚した。 羽川英孝=嘉人の兄。 宮内史織には約半年分の記憶が無い。 階段から落ちて頭を打ったのと強いストレスが原因らしく乖離性健忘症と診断された。一歩間違えば死んでいたかもしれないほどだったそうで左腕も骨折していた。 一体自分に何が起こったのだろう。 史織が意識を取り戻したと報せを受け、一人の男性がやって来たのだが、驚くべきことにその人は自分の婚約者だと言う。羽川嘉人と名乗る彼とは2ヶ月後に式も決まっているそうだが、骨折もしていることから延期も視野に入れると言ってくれた。 どうやら空白の半年の間に彼と見合いをして婚約したようだけれど、やっぱり思い出せない。腕の方は恐らく1ヶ月もすれば大丈夫そうだが、史織にとってはほぼ初対面に近い彼ともうすぐ結婚するのだと思うと不安しかない。 その後、退院した史織を嘉人は献身的に支えてくれた。 多忙だろうに足繁く彼女の元に通い、失くしてしまった時間を埋めるよう接する彼に史織は感謝した。本当に良い人だと思う。しかし、彼女にしてみれば2ヶ月はあまりにも短い。 腕も完治して迎えた結婚式は史織の事情を鑑みて身内だけのささやかなものになってしまったが、何故だか嘉人の兄・英孝だけが欠席したのが気になった。 入籍して嘉人が購入したタワーマンションで暮らし始めた史織。 結婚してからも嘉人は優しく、夫婦仲も悪くないと思う。彼の実家は名家なので嫁として覚えることも多いが、義両親も何かと気遣ってくれて充実した日々を送っていた。 だが、そんなある日、所用で届け物をしに嘉人と義父がいる店舗に出向いた史織は、女性事務員から本当は英孝の婚約者だったくせに嘉人に乗り換えるなんて、と叱責を受けて唖然。 自分が英孝の婚約者? 何か思い出しそうになって実家で母を問い詰めると、あの事務員の言う通りだった。しかし、事故を機に英孝に婚約破棄されていたらしい。前々から史織から打診されていたから、と。だが、さすがにそれはあんまりだと嘉人が新しい婚約者として名乗りを上げてくれたのだそうだ。では彼は無責任な兄の責任を果たすために私と結婚したの?と、史織は一人思い悩み・・・。 史織は罪悪感から嘉人と距離を置こうとするんですが、その間に彼女の妊娠が発覚。今後どうするべきか考えあぐねていた所、英孝と嘉人が揉めている会話が耳に入り、その内容から彼女は失っていた記憶を思い出します。 周囲がやけに史織と英孝を接触させない様にしてたし、あー絶対この長男がやらかしたんだわ。と思ってたら案の定。 政略結婚とは言え、婚約中の英孝の態度は褒められたものではなく、明らかに結婚してからも愛人を作りそうな彼に史織はほとほと呆れていました。 態度を改める気も無いようなので、と破談を申し入れると、父からの評価が下がると英孝がゴネ、終いには史織を脅す始末。 怯んだ彼女を突飛ばしたら階段から落ちて、って言うのが顛末。 いやーもうこいつマジでクズですわ。 嘉人が優秀なのでブラコンを拗らせてたのかもだけど、認められたいなら真面目に働けや。 史織が記憶を取り戻してあの事故の真相が判明し、英孝は相応の報いを受けたのでした。 金持の実家と後ろ盾を無くしていい気味。 嘉人は以前から史織に惚れていて、兄の仕打ちに怒りながらもそのチャンスを利用して婚約者になったと告白。でも、この人が名乗りを上げてくれて良かったよ。 史織もとっくに彼に惹かれていたことと、妊娠を告げ、大団円で終わっています。 個人的にはあの事務員にもムカついたんですが特にお咎めは無しで残念。 嘉人に惚れてたみたいだけど、だからって常務の奥さんに対してあの言い方は普通に失礼だわ。実は付き合ってて横取りされたーとかならともかくあのあと謝罪も無かったようだしちょっとモヤってしまった(^_^;) 評価:★★★★☆ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2023.11.19 15:15:03
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