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2024.08.15
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カテゴリ:講談社タイガ


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2024年8月刊
講談社タイガ
著者:友麻碧さん

「猿臭い」と虐げられる日々から、夜行に救い出された菜々緒。
皇都で夫婦としての生活が始まり、愛されることを少しずつ知り始めた菜々緒の耳に、夜行の元婚約者の噂が飛び込む。
見目麗しく、世間も認める由緒正しき華族の令嬢、斎園寺しのぶ。
しかも、まだ夜行に想いを寄せているらしい。
それに比べて自分はーー傷モノは、夜行の妻にふさわしいのか。
思い悩む菜々緒に、暗い影が忍び寄る。

​      ↑楽天ブックスより、あらすじ引用

登場人物
 紅椿菜々緒=夜行の妻。額に猩猩から付けられた妖印がある。
  紅椿夜行=紅椿家の当主で「皇國の鬼神」の二つ名を持つ。
 紅椿朱鷺子=夜行の母親。吸血体質の息子を嫌っている。
  紅椿鷹夜=紅椿家の長男。朱鷺子と別邸で暮らしている。
斎園寺しのぶ=公爵家の令嬢で夜行の元婚約者。
    武井=しのぶの世話係。


皇都にある紅椿家で、当主・夜行の妻として暮らし始めた菜々緒。
穏やかな日々を過ごしていた彼女は、白蓮寺一族の顛末を聞いた。
菜々緒が妖印を刻まれるきっかけを作った従姉妹の暁美は、罪に問われ里を追放されることになったらしい。そして、麗人は猿面の呪いの返りを受け、菜々緒に執着していたものの当人に激しく拒絶され精神に異常をきたしてしまったと言う。とてもではないが当主の役目は引き継げそうにない。
しかも、後に彼は乱心して暴れ、挙句当主の屋敷は火事になって焼失。今、麗人は座敷牢に監禁されているそうだ。
一連の​騒動の責を問われた白蓮寺家は陰陽五家から転落、代わりに藤堂家が繰り上がり今は皇國陰陽寮八番隊長・藤堂マリアが白蓮寺の地にある結界を守っている。
暁美と麗人の娘・琴美はどうなるのだろう。一族を没落させた者たちの娘として迫害されてやしないか。聊か心配になったが。どうやらマリアが気にかけてくれていると聞きホッとした。

そんなある日のこと、夜行の兄・鷹夜の婚約が報らされた。
お相手は斎園寺公爵家の令嬢・しのぶ。
なんと、夜行の元・婚約者だと言う。
少々事情があって破談になったそうだが、元とはいえ夜行の婚約者と聞けば心穏やかではいられない。鷹夜はこの紅椿本邸ではなく、母親の朱鷺子と別邸に暮らしているそうで、実は会った事が無いのだが、庭の草むしりをしている時に屋敷に帰って来たらしい鷹夜と朱鷺子に遭遇。
二人の冷たい視線に、自分は歓迎されていないと菜々緒はすぐに思い至った。夜行も駆けつけ、彼女を庇ったが、終いに朱鷺子は彼のことまで悪し様に言い出したので菜々緒の方がキレてしまった。大人しい彼女が激昂したことで夜行も驚いていたが、益々菜々緒に惚れ直してもいた。

後に夜行の父・夜一郎から聞いたが先代の皇帝の姪という朱鷺子は嫁いで来た当初はおおらかな性格をしていた。だが。夜行が椿鬼だと知ってから段々息子を遠ざけるように。
乳をやっている時に血まで吸われて恐ろしくなったんだろうと。やんごとない生まれの姫には耐えられなかったのか、夜行の後に娘二人を産んでも長男・鷹夜だけを傍に置くようになっていたそうだ。朱鷺子にとって鷹夜だけが自慢。なのに、椿鬼というだけで長男を差し置いて夜行が当主になったことで余計に彼を嫌うようになってしまった
親子の確執の理由は判った。夜行の心情は如何ばかりかと。
そして、菜々緒も鷹夜は公爵令嬢を娶るのに夜行は没落した一族の冴えない娘を正妻に迎えるなんてと馬鹿にされたことが殊の外堪えていたのだった。

数日後、華族の催しで護衛に駆り出されていた夜行が大怪我をして戻って来た。新人隊員を庇ってのことだそうだが、護衛対象を守りながらの戦闘も無理があった。
あやかしによる事件が頻発している昨今、この手の催しは自粛して欲しいと申し入れても聞き入れない馬鹿ばかり。いくら止めても買い物に行きたいからと押し切り、いざ襲われればその責任を護衛している隊員たちに押し付けるものだから堪ったものではない。
夜行は働きすぎな事もあってこれを機に数日休暇となったが、動けるようになるとまたすぐ任務に戻って行った。そんな折、一人の令嬢が舞踏会の最中に襲われ、それを夜行が救った。
だが、その令嬢がかつての婚約者・斎園寺しのぶで、夜行に惚れてしまった。鷹夜も麗しいけれど、夜行様の方が強くて素敵。
娘に甘い公爵に泣きついて鷹夜との婚約を破談にすると、夜行に付き纏い出したのだ。その様子に菜々緒も唖然。新聞までしのぶと夜行が結婚間近と連日報じるので気が気でない。
しかも、公爵家からの依頼で夜行がしのぶの護衛に付いて何日も帰ってこないものだから、菜々緒は不安に駆られ始めていた。

そんな最中、額の妖印の治療で病院に訪れていた菜々緒は、綾小路家の夫人と知り合い懇意に。夫人の母親が白蓮寺一族だそうで会うのを楽しみにしていた。
里の女が良く作るぼた餅を持って行くと嬉しそうで、別れ際、うちの縁者が迷惑をかけたと謝罪し、手を打つから安心して欲しいと微笑んでいた。
今一つ意味が分からなかったが、その数日後、しのぶは綾小路香代から叱責を受けていた。世間知らずの上に何の覚悟も無い娘が、陰陽五家のトップ・紅椿家の嫁になれるはずがないと。
夫人の孫・真澄にも諭されたしのぶはその場はしおらしくなったものの、その後へそを曲げて家出。しかし、この我儘から来る出奔が思いもかけない騒動を起こし・・・。


このしのぶさん、夜行の吸血体質を興味本位で試し、噛まれた傷が痛い、怖かったと言って婚約破棄していました。そのうち家柄も容姿も申し分ないお相手が見つかるはず。
そう高をくくっていたら見下していた令嬢達が次々嫁ぎ、自分は22歳になっても貰い手が無いまま。そんな時に朱鷺子からの申し出で鷹夜との婚約が決まったのでした。
だけど、あの事件の夜、彼女は夜行に一目惚れ。というか、婚約当時は子どもだったし、そんなにタイプじゃなかったんでしょう。成長した夜行はカッコよく、同じ陰陽寮務めとはいえ研究職の鷹夜はひょろい男にしか見えず、またしても婚約破棄に。ふざけた態度に朱鷺子は激怒しますがそんなことはお構いなしで夜行に付き纏い始めます。金を払って新聞に良いように記事を書かせ、外堀を埋めようと目論みますが、当の夜行は菜々緒一筋なので靡くはずもなく。
公爵も頭が上がらない親戚の綾小路夫人に叱責された挙句、真澄からもきつく言われたしのぶは、以前、世話係の武井から聞かされた作戦を実行に移します。
家出した彼女が街中で菜々緒を待ち伏せ武井に渡されていた笛を吹くと、なんと多数のあやかしが出現。笛がどういう効果か知らされていなかったしのぶはパニくり、そんな彼女さえも守ろうとする菜々緒。鷹夜がもしもの時のためにとくれた籠目玉が作った結界の中で助けを待つ二人は、っていう展開です。

武井さん、めっちゃ怪しいやんけ。
それもそのはず、この人目線の短いエピソードが数本あって術者であり殺し屋という一面が描かれていました。朱鷺子さんからの依頼も受けてるし、裏で色々暗躍している様が描かれています。
彼の言う「あの方」とは?
そして、本当に菜々緒に妖印を付けたのは猩猩なのか。正直、あんな有象無象なあやかしによるものとは思えないんですよね。ので「あの方」=大物のあやかしって気がします。
作中では予想も出ており、かなりの大物らしいから、最終的にそいつと夜行が戦うんでしょう。となると、まだまだ先は長そう。
あと、朱鷺子さん共々嫌味な男に見えた鷹夜さんですが、母親が近くにいると同調してた彼も一人の時は気さくで根はそれなりに良い人でした。それに研究畑としては結構優秀。菜々緒にあげた籠目玉はかなりの効果でしのぶを守ることになるのですが、母親が相当な毒親なのでちょっと気の毒。
しのぶは綾小路夫人の言うことに素直に従っていれば良かったのに、この騒動の責任を問われて失墜。父親の悪事も何故か暴露され没落の憂き目に遭うと言う相応の報いを受けるのでした。
菜々緒と夜行の絆は揺ぎ無く、きっとその妖印を消してやると彼女に誓って、このエピソードは幕。今回も面白くて、一気に読んじゃいましたが、出来ればもう少し刊行ペースを早くしてくださると(^_^;)



評価:★★★★★





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最終更新日  2024.08.15 12:58:22
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