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2024.09.26
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カテゴリ:ヴァニラ文庫


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2024年8月刊
ヴァニラ文庫
著者:木登さん

冤罪を着せられ修道院送りになった伯爵令嬢のクロエ。火傷で療養中の王太子アランと出会い、想い合うも共に不遇の死を遂げた…はずが一年半前に時が遡っていて!?アランのバッドエンドを防ごうと、城仕えをし始めたクロエ。今世では結ばれないと思い込んでいたのにアランの火傷を回避した途端、「好きだよ」と甘くキスされ情熱的に触れられて!?

​     ↑楽天ブックスより、あらすじ引用

登場人物
   クロエ=冤罪を着せられ非業の死を遂げた伯爵令嬢。
   アラン=不審火にによる大やけどで寝たきりになっていた王太子。
シャーロット=アランの妹で第三王女。
キャロライン=アランの妃候補の公爵令嬢。
   ロイド=辺境伯家の長男でクロエの婚約者。


伯爵家の長女・クロエは、父が持ち込んで来た辺境伯家の長男との縁談を何としても回避したかった。貴族の娘として産まれた以上、意に染まぬ相手との結婚も覚悟していたつもりだった。だが、ロイドという人物は女癖が悪く、何人もの愛人を囲い既に婚外子もいるらしい。
おまけに暴力を振るうと聞いて、本気で父の見る目の無さに絶望した。高位貴族と縁戚になりたいと言う気持ちも判らないでもないが、まだマシなのがいるだろうに。
こんな男と結婚したくないと訴えてはみたが、生意気だとビンタされてお終い。どうあっても覆せないなら向こうから断ってもらおう。
社交界で評判の悪女・キャロラインのように振舞えば、婚約破棄したくなるに違いない。ロイドとの顔合わせの場となる舞踏会で悪女を演じ切ってみせる。

だが、私前世で大罪でも犯した?ばりにこの夜、クロエは不幸に見舞われた。
キャロラインのドレスを引き裂いた犯人として捕まり投獄されてしまったのだ。当然身に覚えがないことで無実を訴えたが、たまたま現場近くに落ちていたナイフを拾ったのが徒となり、怒り狂ったキャロラインがこいつが犯人よ、と証言したからだ。
冤罪により家門からも除籍とされてしまったが、破談になったのだけは救いか。娘を切り捨てた父にも心底ガッカリしたクロエは、後に真犯人が名乗り出て無実が証明されても伯爵家に戻ることはなかった。

修道女になった彼女は、院長の頼みで教会近くの屋敷に住む王太子・アランの介護を務めることに。数か月前、滞在していた屋敷が不審火で火事となり、妹姫の救出に向かったアランが大やけどを負った。重篤なため遠く離れた王都に戻ることもかなわずここに留まっているそうだ。
治療の施しようもないほどの火傷に薬を塗り包帯を巻きなおすのがクロエに与えられた役目だった。歳の近い彼女との会話をアランは望み、やがて二人は想いを通わせるように。
身も心も結ばれ束の間の幸せを味わっていたが、感染症によりアランが急死。一人残されたクロエもキャロラインの手の者の手にかかり命を落とした。
死の間際、アランから貰った王家の紋章入りの指輪を握りしめてクロエが願ったのは、来世での幸せ。そしてアランが健勝であるように。

意識を失い、自らも彼の元にと思った瞬間、クロエは目覚め、伯爵家の自室のベッドに居た。まさか長い夢を見ていたの?でも握りしめた掌の中にはあの指輪が。
これは夢なんかじゃない。もしかして二人を憐れに思った神様が願いを聞き届けてくれたのかもしれない。慌てて確認すれば、1年半ほど時間が巻き戻っていた。
良かった、あの火事はまだ起きていない。
アランが火傷を負わなければ二人に接点はなく、今世では結ばれることはないだろう。それでも彼には生きていて欲しい。
そこでクロエは第三王女・シャーロット付きの侍女になり、あの旅行にも随行。火事にならないのが大前提だが、因果律も考慮に入れ火災になった際の脱出ルートを整えた。
しかし、あれほど気を付けていても火事は起こり、シャーロットが火にまかれてしまった。保養地の視察に出ているアランが騒ぎを聞きつけ戻ってくるまであと少し。
近衛兵の力を借りて何とかシャーロットを助けると、アランを追い無理矢理屋敷に滞在し火元近くにいたキャロラインも救助。
八面六臂の活躍だったが、クロエは腕と足に大怪我を負い、その功績は称えられ結婚の申し込みが殺到。その中にはアイスバーク辺境伯家からのものも。
アランからも告白された彼女が再び幸せをかみしめていると、父からロイドに嫁げと命じられ・・・。


死に戻りものです。
かつて愛した人を救えたはいいものの、あのクズ男との縁は切れていなかった、とクロエは愕然。アランから告白されたとて国王の許可も得ていないので伯爵は二人の関係を知りませんでした。
なので、引く手あまたの縁談の申し込み先の中で一番の金持ちを選んだら、辺境伯家だったと言うことなんですけど、あんなクズ男と結婚なんて死んでも嫌。
前世では悪女を装って破談にしようと思っていたけれど、今世では正々堂々と断りを入れてやる。父の前でロイドのクズっぷりを見せてやるのだ。
そう決意した彼女は、辺境伯領にいるロイドの愛人たちを招集。婚外子の数も予想以上に多くて流石の父もロイドにドン引き。
怒ったロイドがクロエに暴力を振るった時、兵を率いて現れたのはアラン。女遊びだけでなく横領にも手を染めていたロイドと辺境伯は御用となるのでした。
この騒動後に、クロエとアランは婚約。
お披露目イベントが開催され、この婚約を不服としてキャロラインが暴走の末、あの火事さえも彼女のしでかしと判明してキャロラインは捕縛されるのでした。

割と最初からアランのクロエへの好感度が振り切ってたので、序盤の悲劇が嘘のよう。死に戻っても尚という二人の愛の重さがまた良いです。
おまけのイラストカードSSは、妻LOVEなアランのお話でした。


評価:★★★★★





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最終更新日  2024.09.26 17:55:10
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