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王道ロマンス小説にハマったので感想ブログを作ってみた

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2024.10.19
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カテゴリ:夢中文庫


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2023年11月刊
夢中文庫プランセ
著者:佐倉紫さん

必ず、君の家族になる──流行病で両親を喪い、家の存続のため自ら婿候補を探し、富豪の子息と婚約した伯爵令嬢のリラベル。それはひどく横柄な婚約者で、とある舞踏会で捕えられてしまった。呆れて見送るリラベルに、その名を呼ぶ声が──。無事で生きていたのか、と涙まじりに強く抱きしめてきたのは、幼馴染のクロヴィス。振られても援助は惜しまないと言い募り、逞しく立派な騎士団長になった彼に長年の想いをこめた求婚をされ、リラベルは応える。でも、友達だと思っていたクロヴィスの愛情表現は甘くて戸惑ってばかり。「何度達しても大丈夫だから」──優しくとろけるような初夜をきっかけに、ふたりは夫婦の絆を強くして……。

​     ↑楽天ブックスより、あらすじ引用

登場人物
  リラベル=破産寸前の伯爵家の娘。
 クロヴィス=王国騎士団の師団長でリラベルの幼馴染。
 エドワール=内務大臣・ビリオン公爵。
  オットー=エドワールの息子。


3年前、奇熱という致死率の高い病によってこの国では多くの死者を出した。
カーディア伯爵家の一人娘・リラベルもその際両親を失い、今は代わりに爵位を継いだ叔父夫婦がリラベルを引き取り共に領地で暮らしている。
しかし、叔父は元々貴族の暮らしを嫌い鍛冶屋の道に進んだ人なので、領地経営に詳しくなかった。そこで管財人を雇って色々任せていたのだが、その管財人は詐欺師だった。
そこそこあった金融資産を持ち逃げされた挙句、文書偽造によって借金まで背負わされていたのを知った時は叔父たちと途方に暮れた。
聞くところによれば、奇熱のせいで何処も人手不足という状況を利用したこの手の詐欺が横行しているらしい。とにかく利子が膨らむ前に借金は返さねばとリラベルは王都から持ち込んだ宝石類を処分。それでもまだかなりの額が残っているので切羽詰まった状態だ。

そこで、リラベルは隣の領地のオーガストン子爵に助けを求めた。
彼女が提示したのは子爵の次男・ドミニクとの結婚。
オーガストンは息子が伯爵位を継げるならと多額の援助を約束してくれた。これで借金は何とかなるだろう。しかし、このドミニク、かなりの放蕩息子で女遊びにギャンブル好きというとんでもない奴だった。婚約して早10日。少々早まったかと激しく後悔。
今夜は近隣の貴族の夜会に招待され二人で参加したのだが、ドミニクが用意したドレスがまぁ趣味の悪い事。おまけにさっさと別行動しているし、もう帰りたい。
そんな最中、ホールで騒ぎが。視線を向けるとドミニクが大勢の騎士達に包囲され、団長らしき人物が持っていた罪状を読み上げている。
耳に入ったドミニクの悪行はかなりのもの。子爵め、よくも足元を見てくれたな。
彼は後ろ手に縛られリラベルに助けを求めたが、逮捕状が出ている者を救うのは無理だ。あっありと見限ると煩いとばかりに団長に命じられて連れ出されて行った。

巻き添えを食らう前に明日になったらすぐに婚約解消の手続きをしなければ。すると帰ろうとするリラベルの手を掴む者が。
まさか、婚約者もしょっ引かれる対象!?
思わず振り返ると先程の騎士団長。
ん?この瞳の色、どこかで。もしかしてクロヴィス?
そう尋ねると彼は感極まった様に彼女を抱きしめた。どうやら両親共々リラベルも死んだと思われていたらしい。そういえば、騎士になったばかりであちこち駆り出されていた彼には全く連絡が取れていなかった。クロヴィスは名残惜しいけれどドミニクを連行するから、明日また会いに行くと言われ、今住んでいる領地の屋敷の住所を教えてその場は別れた。

翌日、任務前に立ち寄ってくれた彼と色々話した。
彼は人材不足もあって団長になれただけと謙遜していたけれど、きっとそれだけ優秀だからだ。クロヴィスとは13年前、王都にあ伯爵邸の庭で出会った。
ボロボロの服装で身体中痣だらけの少年。幼かった彼女はそんな彼を屋敷で匿い、父の許可を得て友人に。彼の家も近いようで毎日のように遊んで時にクロヴィスは父に剣を習っていた。
数年後、彼は騎士になると寄宿学校へ。長らく文通をしたいたけれど、奇熱もあって会えたのは実に10年以上ぶりになる。
クロヴィスはリラベルから事情を聞くとある提案をした。俺と結婚して欲しと。
爵位も継ぐし、借金も清算できると言われたがそこまでしてもらうわけにはと断れば、実は生前父からリラベルと結婚したい旨、何度もやり取りし許可も貰っていたのだと言う。
寝耳に水なことで驚いたが、騎士となり生活も安定してから迎えに来るつもりがあの流行り病のせいでと悔し気に呟いていた。しかも情報も錯綜していてカーディア伯爵家は全滅なる情報も出ていたらしい。クロヴィスはショックで自暴自棄になり暫く荒れていたと聞いてすぐに自分から連絡を取らなかったことを後悔した。転送してもらうとか方法もあったのに。

それでも結婚となると少々迷う。
借金を肩代わりしてもらうのは忍びないし、今まで彼を男として見ていなかったと言うのが大きい。そんな彼女に例え結婚してくれなくとも援助はしたいと彼に言われ、叔父達の後押しもあってリラベルは結婚を決意。2週間後には式を挙げ、王都へ。
夫婦になると、急に彼を異性として認識し始めたのだからリラベルは戸惑った。でも悪い気はしない。これからは彼を支えて伯爵家を盛り立てて行こうと決意。
それからしばらく経ったある日のこと、クロヴィスの不在中に四大名家の一つであるビリオン公爵家の息子・オットーが訪ねて来た。
オットーはリラベルを見るなり横柄にクロヴィスと別れろと命令し・・・。


最初、クロヴィスは国王の息子かと思ってたんですが、当たらずも遠からず。公爵家の庶子だったことをリラベルは彼から聞かされます。が、本妻の公爵夫人に苛め抜かれ逃げた先で彼は運命の人・リラベルと出会ったのでした。クロヴィスは父親にそっくりらしいので、すぐにカーディア伯爵は気付いたみたいですが、事情は聞かず、請われるままに剣を教え、クロヴィスの指針となります。
公爵家を継げない彼がリラベルと結婚するにはどうすばいいか、導き出した答えは騎士になって手柄を立てること。
腕を上げ、伯爵と文通しつつ結婚の許可を貰って喜んだのも束の間、あの流行り病が。リラベルが亡くなったものと誤解して2年、あの夜会で彼女を見つけた時は相当驚いたことでしょう。
出会えたからにはとクロヴィスが娶った彼女をひたすら溺愛するのは無理からぬこと。一方、リラベルは彼も父・エドワールと会っていました。
その際、公爵は彼女の人となりを認め、息子を頼むと言っていましたが妻によるクロヴィスの虐待を見て見ぬふりしていただけにあまりいい印象がありません。
でもまぁ、あの流行り病の後遺症で持病も悪化したことから、色々考えも変わったんでしょう。素行の悪い本妻の息子・オットーではなくクロヴィスに後を継がせたいと思うのは至極当然なのかも。
オットーに関しては冒頭のリラベルの婚約者のように悪事がバレて御用。公爵夫人も犯罪教唆の罪で捕まり、いよいよクロヴィスしか後継者はいないと言う状況に。
なにもかも放ったらかしにしていた自分のせい、公爵はクロヴィスに今までのことを詫び、爵位を生前授与させると領地で隠遁生活に入り、王家の強い勧めもあって結局クロヴィスが新たなビリオン公爵となって物語は幕。
終盤で登場した王太子のチャーリーが個人的にお気に入りキャラです。


評価:★★★★☆





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最終更新日  2024.10.19 15:43:54
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