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2004/08/18(水)00:21

「飛び出し坊や」と「さかなきしめん」

タイ・ラオス そして、アジアの国々(274)

「飛び出し坊や」を、ご存知だろうか。滋賀県を中心に関西から東海地方の街角でよく見られる、自動車に子供が道路に飛び出す可能性があることを知らせる子供の形をした看板である。昔の宝島を読んでいた人なら知っているかもしれない。 その「飛び出し坊や」が、タイ東部の田舎町に存在するのだ。 バンコク方面から、カンボジア国境方面に抜ける鉄道のプラチャンタカーム駅を降り、商店街や市場を抜け、郡役所などがあり、住宅地になろうとしている所に、それは、あるのだ。ひとつは、二車線の道路沿いに、緑のシャツを着た「飛び出し坊や」がある。ここは、路地と、交通量の多い通りとの交差点になっている。 そして、その路地を奥に行った、マッサージ屋のあるT字路の突き当たりに赤いシャツを着た「飛び出し坊や」がある。 これらの「飛び出し坊や」は、サッカーボールは存在せず。サッカーボールを蹴る足が、日本のものよりも長く伸びているという特徴がある。 さて、なぜ、このタイ東部の片田舎に「飛び出し坊や」が存在するのだろうか。 それは、タイの内務省地方行政局の地方自治のパイロットサイトがあり、住民主体のまちづくりの研修のために、その地域のまちづくりの中心人物が日本に来たことがあり、その人がどうも仕掛け人のようだ。 彼の家には、まだ、設置されていない「飛び出し坊や」が、最低2体存在した。 とても良くできている。 しかし、二点問題がある。 まず一点目は「危ない」とか「子供の飛び出し注意」という事が書かれていないのだ。このままでは、この看板の意味が伝わらない可能性がある。タイでは、面白いものが、すぐ取り入れられる傾向があるため。この「飛び出し坊や」が、面白いという事になれば、意味を考えずに、真似をしてしまう可能性があるのだ。 だからこそ、ちゃんと、意味を伝えるために、日本に設置されているように「飛び出し注意」という注意書きを入れないといけないのだ。 そして、二点目は。設置されている「飛び出し坊や」の一体が、逆を向いていたのだ。これでは、意味が通じない。 さて、タイの片田舎とはいえ、日本文化が、日本人からすると不思議な形で伝わっていることが、これ以外にけっこうある。 こちらは、プラチンブリー県内の工業団地の近くの道路沿いに妙な看板がある。 そこには「さかなきしめん」と書かれている。 実際この店に行ってみると、太く平べったい、ワンタンにも近い食感のビーフンに、茹でられた白身の魚の切り身が載っている。これが、なかなかおいしい。 とはいえ「きしめん」とは、かなり違うシロモノだ。 タイの田舎としては、少し高い目の価格設定なので、店は空いていたが、しばらくすると、三菱自動車の制服を着た、10人ぐらいのグループが入ってきた。 おそらく、このあたりの工業団地に勤めている日本人に、この麺は、日本では何と言うのかと聞いて、日本語の表示をつけたのだろう。 「飛び出し坊や」を作っている方と、まだ設置されていない2枚と共に。撮影は、なぜか、マッサージ屋さんの中です。 ちにみに日本では、少子高齢化ため「飛び出し坊や」が、型をそのままに「飛び出し爺さん」に塗り替えられて使われています。(5月に滋賀県にて撮影) 「さかなきしめん」の看板。20バーツと少し高めの値段設定。 さかなきしめん 味は、あっさり系。お好みによりピリ辛にも。 「さかなきしめん」のキャラクター。どうも、ナマズ系らしい。しかし、自らどんぶりにのって、さらに、さかなきしめんを食べている姿が、変。しかも、自ら、コックさんの様な帽子をかぶっている。このさかなは、料理される立場なのか、料理を食べる立場なのか、料理を作る立場なのか、いずれにしろ立場が不明である。

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