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2008/03/04
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科学を極めたと自負して止まない人類は、これまでに得てきたその知識を、温暖化対策に適用することができていなかった。積み上げてきた膨大な知識を活用することができていたのであれば、温暖化というきわめて重大な危機を招くようなことはなかったのだ。温室効果が地球に与える影響については、1970年代に将来の危機へむけた警告が発せられていた。フロンがオゾンホールを作っているとする報告は、それよりも少し早い60年代の終わり頃に遡る。

 フロンの代わりになるものへのシフトがすすみ、その使われ方にもさまざまな工夫の跡が見てとれる。二酸化炭素を生む化石燃料を代替する新資源は、これまで水素であるとされてきた。この水素という物質が温暖化よりももっと深刻な変化を、地球の表層に与えるということに人類はまだ気付いていない。水素がエネルギー資源として、普及することができなかったのは、資源コストが炭素資源に比べて高かったからだった。

 将来の変化に対する想像力そのものが文明に欠けたままになっているため、水素の実用化がすすんでから現象化する将来の深刻な問題を、現時点でイメージすることがまったくできない。指摘されたら誰にでも分る実に簡単な事実を、科学を発達させて文明を謳歌している人類が何故か見過ごしていた。二酸化炭素の弊害に人類が気づいたのは、産業革命から起算しておよそ220年という歳月がたってからのことだった。だがその」CO2はppmの単位、つまり百万分の一のオーダーであるに過ぎない。


 二酸化炭素が温室効果をもつことを人類が知ったのは、最初の警告があってから20年ほど遅れた1990年代のことだった。97年暮れに行われた京都会議の場で温室効果がもたらす地球の温暖化が正式に認知され、その対策として二酸化炭素の排出量を削減するための具体的な目標値が設定され、順当に批准成立する運びとなった、一方的に離脱宣言したアメリカ一国を除いては。

 温暖化現象の原因がCO2にあることは、現在では知らない人はいない。それほどよく知られた事実になっている。原因と結果とが明確に分かっているというのに、大気中の二酸化炭素濃度はしかし増加の一途をたどっている。対策がなかったという訳では決してない。エネルギー消費を減らしたり、省エネ節電に励んだりして、国民は絶えざる努力を続けていたのである。どこかで何かが、大きく間違っている筈だ。

 これまでの温暖化対策はすべて、効果がなかったということなのだった。国がこの期間に交付してきた国庫支出の助成金は、当然ながら膨大な合計金額に達している。これらの資金がすべて無駄に使われていた、ということになる訳だ。残念ながら温暖化を止める有効な方法は、確認されたものがまだでていない。水素とメタノールを資源として使う燃料電池が有望だとされているのだが、その弊害を人類が現象として知るのはもっと先のことになる。水素が副生してできる酸化物である気体の水、つまり水蒸気のもつ温室効果能力が、何故か最初から集計から除害されている。
 
 二酸化炭素の排出量をこれまで寸毫も減らせなかったのは、省エネ節電を実施すればそれだけでCO2が減らせると勝手に誤認していたからである。国民が省エネ努力を重ねている間にも、二酸化炭素は毎年増加し続けていたのだった。

 代替手段がない状況下で温暖化を防止しようと努めたところで、経済成長を犠牲にしない限り目標を達成することはできない。これは明らかな事実となっていた。経済成長を引っ張っているのは、ガソリンを消費する内燃機関がつくりだしている自動車産業なのである。その自動車を作るための電力を供給しているのは、火力発電所を傘下に置く電力会社なのである。

 生産された自動車はCO2だけでなく、NOxやSOxなどまで大気中へ放出するため、環境汚染は年とともに悪化していかざるをえない。ガス会社では工業炉で直接燃焼させている、産業界の加工分野にエネルギー資源を供給しながら、一般家庭のすべてに対しても炭化水素燃料を、途切れることなく安定して届けることが問題なくできている。


 温暖化で融解する氷雪が生む降水量が見込みを超えてしまい、冠水した地域が広がっている現実をみていれば、要素化されていない温暖化の成分が他にある、ということを察知することができていなければならなかった。海面水位の予測を超える上昇は、天然ガスを大量に燃やし続けてきたからに他ならない。CCO2には水の成分である水素が、まったく含まれていないからである。降水量の急激な増加という変化については、CO2の関与は認められていないことなのだ。CO2には大気を湿潤化させるほどの能力は本来なく、水害の増加を惹起した因子とは見做し難い。

 洪水の多発は降水量が増えて、それが局地的に急増したことが原因となっている。温暖化の影響というよりは、天然ガスを大量消費したその結果生じさせたものだったのだ。太陽からの入射エネルギーは一定であり、その温室効果は平均気温を若干増加させただけだった。海から蒸発した水蒸気の量が、降水量を急増させたほど俄かに増えたとする事実はない。人類は化石燃料による温室効果と、その随伴生成物である天然ガスの燃焼による水の生成によって、安定していた気象条件に重大な影響を及ぼしたのだ。

 温暖化対策で水素資源へと世界中が一斉に切り替えるようになった場合、地球はあっという間に水素の酸化物である水に蔽われた星になる。この現実がみえていたのなら、水素資源へのシフトがどれほど有害なことなのか、ということは分かっていなければならない。幸い水素が直接分抽出きない二次資源であったことから、資源コストを高くするという結果となっていた。このため地球が水没するという事態に陥ることを、これまで人類は他人事のようにしてただ眺めていたのであった。

 これから文明社会を支えることになるエネルギー資源は、二次生成する物質を生むものであってはならない。二次的に生成する物質を生じさせることがなければ、再生して再利用することが問題なく可能となる。これを繰り返していけば資源を消費せずに、エネルギーを取り出すモデルを提案することができるのだ。温暖化は止まり、エネルギーコストは大幅に低下する。これが経済成長を生む原動力として機能することから、資本効率は短期間で向上する。持続可能なエネルギー資源を手に入れたとき、新文明と呼ぶべきものがこの惑星に誕生する。





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最終更新日  2021/10/07 01:54:02 PM
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