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2018/01/28
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 経済効果を生み出さない意味のない無駄な投資は、有効需要の創出に繋がることはなく、単なる損失を積み重ねるのみとなることによって、資本の大いなる劣化とそれが生む衰弱とを加速するものとなる。生産性の向上を伴わないあらゆる経済政策は、損失の母体となることはできても、再生産の母体として機能することはできない。無駄な投資は無効な需要創出を推し進め、有効需要の創出を直接妨げる。再生可能エネルギーへの連綿たる世界規模の一斉投資は、二酸化炭素の削減に何の効果もなかっただけでなく、温室効果ガスの濃度上昇を却って急がせた。一連の環境投資が有効需要に結びついていたのだったら、地下資源を燃やす量は低下していなければならず、大気中のCO2濃度は応分に減っていた筈だった。

 

 現実をみると温室効果ガスである二酸化炭素は、毎年着実に増加し続けていた。削減運動を精一杯やっていながら、まったく減っていなかったのだ。この無駄な環境投資が資本の漏出を急がせたことにより、環境の劣化を執拗に早めさせるようになっていた。自然エネルギーへのシフトに有効性が担保されていたのが事実なら、地下資源を輸入する必要性は低下していなければならず、二酸化炭素の排出量もそれと連動して、同じ割合で減っていた筈なのだ。

 電力業界が自然エネルギーの設置者に対して、支払っている発生電力の買いとり制度が、環境対策としてのみならず、経済対策としてもまた無効であった、ということが電力の受益者すべてに、再生エネ付加金という名目の請求を押し付けることとなり、無駄な投資であることを包みくらます効果を有する、国民から徴収したその金額を電力会社に返戻するという新制度を、成り立たせるようになってしまったのだった。このような無駄な投資のあれこれが、パリ協定の成立を国際社会に対して急がせた原因の一つとなっている。

 

 地下資源を消費しない電源モデルの開発を、誰も急ごうとしなかった、ということが気候変動要因の増加を早め、無駄な投資の連鎖とその意味のない再投資の継続が、資本の喪失を傍観することしかできない、指導体制を長期温存する経過を経て、経済基盤を一貫して劣化させ続けることを許しているのだ。
 このサイクルをどこかで断ち切ってしまわない限り、温室効果ガスの濃度上昇は、これから先も永遠に止まらずに進み続ける。文明に気候変動要因を減らすための手立ては、要するに何一つ残されてはいないのだ。無駄な需要を創出することしかできなかった、意味のない投資の無駄を許容してきたというその経過が、資本の劣化とそれによる景気の低迷を底堅いものにしたということなのだ。問題認識能力の裏付けをもたない政策の一切は、有効需要を創出することが要するにできない。

 

 その反対に無効な需要を正当化したことによって、損失の規模を徒に押し広げる。日本でバブル経済を崩壊させた当事者にその自覚がなく、さながら他人事のようにして、己の責任を永年回避し続けさせてきた日本社会の構造的欠陥は、正視するに堪えない。問題の本質を知らずに安穏と過ごしてきた、という過去が問題の所在に気付かない当事者をつくりだし、国民に苦痛と不安を与えて、消費活動を低迷させていながら、己の判断の過ちを未だに悟らないまま放置し、平然として暢気で気ままに過ごす行為をちっとも恥じることがない。

 これを日本語で、厚顔無恥というのである。指導体制の認識能力というものは、要するにこの程度のものであるにすぎない。国全体を劣化させてしまったのは、思考力を育んでこなかった、学力重視の高等教育の結果以外のなにものでもなかろう。判断能力は思考力の産物であって、学力が導いたものでは決してない。止まらない温暖化という現象は、高度化した教育の結果として、文明全体に与えられた偏った姿勢の産物に他ならない。

 

 知識は判断の正当性を担保せず、薀蓄を傾けるための自己満足の糧、となるのが関の山。教育投資の失敗という結果が、判断の誤りに気付かない指導体制を生み育て、バブル経済の崩壊を起点とする、景気の長期的低迷を極東へと定着させることに役立った。問題の所在を特定せずに力任せの対策を講じてきた、ということが毎年80兆円規模の流動性を供給しておきながら、五年たってもデフレ脱却を宣言することができない、政府日銀の姿勢をより頑ななものにしたのである。問題認識能力の不在という決定的な条件が、京都議定書をパリ協定へとシフトさせ、アベノミクスの成功を印象付けるための方便として、株式市場に於ける公的資本の大量投入による嵩上げ、という演出を続けていなければならなくした。

 教育投資の失敗が環境投資の失敗へと繋がって、経済政策の失敗が増税を経て、消費市場を圧縮したことによって、GDP成長率を低回させ続けてデフレ経済へと陥った。これら一連の判断の誤りが重なりあって、膨大な規模の損失の山を、この国の内部に堆く積み上げた、とする経過を現代史へと刻み付けたのだった。円安政策の実施で外需は成長したのだったが、内需は反対に低迷する経過を一貫して続けている。その理由を突き止めておかない限り、健全な成長と発展を共に期待するべきではない。





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最終更新日  2021/02/06 07:06:13 PM
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