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2018/03/18
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 水素エネルギーは有益ではあっても、有害でもあることに変わりない。水素分子は互いを嫌う性質を強く持っているため、相互に遠ざけ合うことになっている。常圧ではひどく希薄なガスとならざるを得ないのだ。このため輸送効率を高めるために、最大で七百気圧もの高圧をかけて圧縮する必要があるとされ、充填と消費を繰り返し行わなければ燃料切れを起こしてサイクルを止まめてしまうのだ。水素ボンベは高圧に絶える能力をもったものでなければならず、強い衝撃にも耐えられるよう、強固な弁で高圧ガスを常時閉じ込めておけるようになっている。

 水素の抽出法は複数あるのだが、最も低廉なモデルでない限り経済交は引き出せず、基盤技術とはなり得ないものでありつづける。水素は酸化反応で水となる性質をもっていることから、二酸化炭素のような有害性を持っていない、と信じ込まれていたのだったが、そこに潜んでいる深刻な問題を世界中が未だに見逃しているのが現状となっている。

 燃料電池は液体と気体の水双方を、同時に生みだす装置であることから、水以外の化合物から抽出された水素資源を用いれば、地球のもつ水の絶対量を単純にただ増やすのみ。燃料電池自動車FCVが普及するようになると、発電した後に残る水素化合物である、液体と気体の水のそれぞれは、海岸線の総延長距離を着実に短くするだろう。
 液体の水は海洋へと最終的に流れ込むのだが、気体の水は上空へと昇って雲となり、寒気に触れて凝固したとき、重さを得て地に落ちるてく雨となる。雲の量が増えて密度が高まれば、降水量は当然のこととして増加する。中集豪雨は自然災害を狂暴なものに変え、破壊圧を著しく高めて社会資産を破壊する。その過程で多くの生命を奪い去る洪水と、土砂災害などを繰り返し引き起こす。


 燃料電池の発電方法を正しく伝えているサイトは、現状で未だ極めて少ない。巷間謂われているような、水素と酸素を反応させて電気を作る、という説明は完全に誤ったものであり、事実を却って遠ざける結果を招いている。その方法で作られるものはといえば、水以外のものでは絶対にないからである。燃料電池が電気を生み出す仕組みは、電解質または電解液を関与させるということに尽きる。

 FCVに採用されているのは膜状の電解質であり、それは陽子交換膜(PEM)と呼ばれている。このデュポン社が独占的に供給している電解膜は、水素の原子核即ち陽子だけを選択的に引き込む性質を強くもち、電離させた電子を集めて電流とする、という仕組みを成り立たせるための決定的に重要な膜となっている。特定の一社のみが独占的販売権をもっており、このことがPEM型燃料電池のコストダウンを妨げている。この制約の関与というものが、燃料電池の普及に歯止めをかける最大の原因となっている。

 セルの中で直列に接続されている電解膜群に、水素分子H2を吹き付けるための圧力は特に必要ではない。水素ガスは互いを嫌う強い性質があることを、ここで思い出してほしい。この性質を利用することで、電解膜に対する水素ガスの圧力が一定化されているからだ。セパレーターはその役割を果たすと同時に、電離した電子を回路へと導くためび手段となっている。一枚で二ボルトのセルを百枚積層すると、200ボルトの直流電流が引き出せる。これを並列化する再構成で統合することで、高いエネルギー密度を引き出している。FCVの場合、この方法で誘導能力を高めることができるため、蓄電容量を減らす効果を回路が支えるという構造になっている。


 高価な電解膜を多用する必要性に加え、もっと高価な白金を電極に塗布する必要があることから、PEM型燃料電池には量産効果を阻害する要因が複数残されている。また水素ガスを供給するためのネットワークの整備にも、資本を新たに集約する追加の役割が求められており、その遅れがFCVの普及を妨げている。CO2を生み出さない水素エネルギーであっても、温室効果をもたないという訳ではない。水蒸気にも温室効果は備わっていて、気化熱として理解されている筈なのだが、誰もその事実に気付かない。地表の熱を上空へと持ち去るのが気化熱なのだが、地表の熱を奪って今度は上空を温めることとなっている。

 熱エネルギーは保存則に従ため、地表を冷やした後に上空を温めることになっている。これが水蒸気がもつ温室効果。そして寒気の南下に伴って凝固した個体の水が液化し、雨となって地表のどこかに大量に落下する。この液体の水が海洋に統合され、海面水位の上昇を結果として齎す。水素エネルギー社会の到来は、海洋面積を拡大するのみならず、耕作可能な陸地の面積を縮小させる。温暖化をこのまま止められずにいるのであれば、日本を含む陸地の多くが、緩慢に沈没するという事態を、覚悟しておく必要に迫られる。


 炭化水素を資源化する電力創出法は、既に行き詰っている状態にある。これを打開する方法を、文明は未だ見つけだすことができない。このためパリ協定では今世紀中という、ひどく永い猶予期間を設けざるを得なくなったのであり、その間に積み上がるであろう温室効果ガスの量を、最終的にゼロ%へと引き下げる、という遠大で極めて悠長な、達成目標を自らに課す事態となったのだった。地下資源を用いることを断念すれば、気候変動は間違いなく治まる。そのためには今までやったことのない、斬新かつ清廉な方法を、速やかに見つけだしておかなければならない。

 地下資源に依存するエネルギーモデルにしがみついている限り、生命環境の持続可能性は時の経過と共に狭まる。地球の温暖化現象の出現は、文明が到達したそのレベルを試すための試練、であるかのように文明に躊躇なく襲いかかるだろう。有効解を見出すための努力を避けて、扱いやすい安易な対策で逃れようとしてきた、文明の愚かさを地球がいま嗤っている、ということなのだ。

 惑星にとって70億人を突破した人口増殖は、自浄能力を既に遥かに超えているのであろう。そのメッセージとして止まらない温暖化、という宿題が文明に与えられているということなのだろう。これをチャンスと見るか、ピンチとみるかとの立場の違いによって、これからその具体的な方法を探り出す努力を重ねていかなければならない。たった一つしかない有効解は、その時姿を変えて文明の眼前に、唐突に卒然として立ち現れることだろう。











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最終更新日  2021/02/06 09:21:49 AM
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