2024/02/08(木)18:46
F2aとF2a11という真空管
SIEMENSのF2aとF2a11という真空管を紹介します。
先日紹介したRS1003という真空管よりはプレート損失はずっと低いですが、堂々とした風格のある真空管です。
箱はこんな感じ。本物かは不明。
F2aとF2a11との違いはベース(ピン)です。
電気特性に関しては、ほぼ同じです。
規格に関しては、真空管(Electron tube) 規格表データベース「F2a」規格表と真空管(Electron tube) 規格表データベース「F2a11」規格表が参考になります。
etracerで三結特性を測定しましょう。
280V40mAと350V60mAで。
【F2a:1本目】
Ep=280V
Eh=6.3V, Ih=2.05A
Eg1=-13.3V
Ip+Ig2=39.83mA
Ig2=5.07mA
rp=1331Ω
gm=11640μS
μ=15.5V/V
Ep=350V
Eg1=-16.2V
Ip+Ig2=59.67mA
Ig2=7.40mA
rp=1137Ω
gm=14136μS
μ=16.1V/V
【F2a:2本目】
Eh=6.3V, Ih=2.03A
Ep=280V
Eg1=-11.8V
Ip+Ig2=39.20mA
Ig2=4.73mA
rp=1313Ω
gm=13141μS
μ=17.3V/V
Ep=350V
Eg1=-14.4V
Ip+Ig2=60.31mA
Ig2=7.11mA
rp=1119Ω
gm=15439μS
μ=17.3V/V
【F2a11:1本目】
Eh=6.3V, Ih=2.03A
Ep=280V
Eg1=-13.3V
Ip+Ig2=40.24mA
Ig2=5.31mA
rp=1375Ω
gm=11174μS
μ=15.4V/V
Ep=350V
Eg1=-16.2V
Ip+Ig2=59.88A
Ig2=7.64mA
rp=1180Ω
gm=13392μS
μ=15.8V/V
【F2a11:2本目】
Eh=6.3V, Ih=2.02A
Ep=280V
Eg1=-14.0V
Ip+Ig2=40.79mA
Ig2=5.01mA
rp=1372Ω
gm=10428μS
μ=14.3V/V
Ep=350V
Eg1=-17.1V
Ip+Ig2=59.87mA
Ig2=7.21mA
rp=1189Ω
gm=12124μS
μ=14.4V/V
なかなか高感度な球ですね。
三結でのrpが低いのも良いです。
ebayで買ったアダプタを使ってTU-8200R(魔改造品)に挿しました。
4Aクラスのスイッチング電源を左右chに用意しているので、2Aくらいのヒーターなら全然余裕で灯せます。
最近はF2aもあまり見かけなくなっていますね....。
やはりアジアの富裕層コレクターの倉庫行きなのでしょうか。