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2009年11月11日
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カテゴリ:記事
1980年11月「特許大学」に捜査が入った。
これは大学の裏口入学の話ではありません。実はこの「特許大学」は学校ではなく株式会社なんです。

株式会社「特許大学」。当時は東京都千代田区内神田に本社を構えた、顧客にお好みの「博士号」を授与(販売)する会社です。販売価格は200万から500万で、1980年5月までに、なんと1050人が「博士号」を買っていたということです。そして売上は10数億を超えていたとのこと。

販売した「博士号」の種類ですが、工学、理学、商学、薬学、防衛学、華道学、指圧学、警察学など、なかには聴いた事が無い「博士号」まであります。合計300種類になるそうです。
しかし正確には特許大学が発行した特許博士という称号であり、商品の「登録商標」と同じです。それを希望者に使用させるという、売買契約ではなく使用許可のライセンス契約ですね。
そして笑えるのは、こんな物でも社内(学内)に「選考委員会」があり簡単な論文を提出させ審査するらしいです。まぁ論文を評価して「博士号」を授与する形式の方が、顧客の満足感も満たされますし、顧客の心理をついた典型的な詐欺商法です。

実際に本物の「博士号」だと信じていた人も大勢いたらしく、近隣に対して「博士号受領祝賀会」などを開いてしまった町工場の社長もいたそうです。(恥の上塗りです)

当時の創設者、松重社長(当時66歳)は語っています。
「法律に違反するどころか、商標だから使用権を保護されている。大学に裏口入学するのに1千万かかるのにくらべりゃ安いもの。それに大学が出す博士号だっていいかげんなものが多いし」

こんな感じで勝手な持論を展開していた社長ですが、警察も詐欺まがいの会社を放置できないと思ったのか動き出します。
会社側が本物の「博士号」を授与していると偽っていない為、詐欺罪は適用できないので、官名詐欺の軽犯罪法違反で1980年11月25日家宅捜査に踏み切りました。(どの部分が引っかかったのでしょうか?)

そしてこの会社、「博士号」だけではなく新爵位なども売り物にしていることがわかり、一番売れていたのは200万円の功爵(公爵)と博爵(伯爵)という「新華族」だったそうです。
ここまでくると冗談ですね。

それでは次回
(1980年6月2日、11月26日付朝日新聞参考)

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最終更新日  2009年11月11日 12時04分40秒
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