門外漢のねごとたわごとひとりごと

2008/04/24(木)20:59

上野の国立西洋美術館へ…

年に2回の定例の会議があって東京へ。 会議が予定通り早く終わったので、一路上野へと急ぐことにしました。 ティツィアーノの”ウルビーノのヴィーナス” という作品が今、国立西洋美術館で展覧中でこれを見に行くということなのです。 火曜日という事もあって、比較的来館者も少なくゆったりと鑑賞する事ができました。 この作品以外にもいろいろ展示されていましたが、当初より見るべき作品はこれ1点と決めていましたので、大半の時間はこの絵の前に居りました。 ヴィーナスの肌の色とかシーツの皺とかが美しく輝やいていましたけれど、肝心のヴィーナスの顔がわたし好みではないのが少し残念です。 後年にこのヴィーナスと同じポーズの絵が、他の画家によって何枚も描かれる事になるのは良く知られているところです。中でもマネの”オランピア”が代表的なものでしょう。 ところでこの絵を見ていて、私が一番気になる事はというか注目してしまったのは、画面奥の部屋の窓の下に”長持(ながもち)”みたいなものが置いてある。 家政婦さんか家庭教師と思しき人に見守られながら、その蓋を開けて中をなにやらごそごそと、大事な探し物をしているのか? 秘密の何かを仕舞い込もうとしているのか? よく解からないけど、女の子が膝まづいて頭を突っ込んでいる後姿がなんとも可愛らしくも印象的なのです。靴を履いた足の形も子供っぽくって愛らしい。子供ならではの真剣さが伝わってきます。 この頃の絵画には、常に寓意や約束事が読み込まれているようですので、やはりこれらの事もなにか重要な意味が込められているのでしょうね。

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