ドキュメンタリー
長男にスマホを与えて1ヶ月半自制心が無い子にスマホを持たせるとどのように成績が下がっていくかというドキュメンタリーを観ている気分…先ほど取り上げた“スマホ脳過労” 子どもも学力低下!?知らず知らずのうちに脳を脅かすというスマホ。子どもの場合、より深刻な影響を示唆するデータがあります。 仙台市の中学生の数学の学力と、スマホの利用時間、その関係を調査した結果です。最も点数が高いのは、スマホを「全く使わない」、もしくは「1時間未満」という生徒たちなんです。スマホを使う時間が長ければ長いほど、平均点が下がっていく傾向が見られます。この点数が下がっているのは、勉強していないからではないかと思われるかもしれないのですが、この調査した生徒たちの勉強時間は、ほぼ同じだったんです。スマホなどでネットを長時間使う子どもたちの脳を調べると、黄色い部分が目立ちました。脳全体をつなぐ神経線維の集まり、「白質」の発達が遅れている部分だそうです。東北大学 川島隆太教授 「初めてこんなに広範な領域に悪影響が出るものに出会いました。子どもたちの記憶の能力自体にマイナスの影響が出ていると予測されます。極端な話ですけれども、法律によって18歳まではスマートフォンを1時間以上使ってはいけないと、強制的におさえてあげるほうが、未来にとっては幸せであろうと考えます。」この「スマホを1時間以上使ってはいけない」というのは、学会などで確立された見解ではないのですが、スマホのメーカーは今、先手を打って自発的に動き出しています。使い過ぎを防止する機能を搭載し始めたんです。例えばiPhoneでは「スクリーンタイム」、アンドロイドでは「Digital Wellbeing(デジタル・ウェルビーイング)」。いずれも特定のアプリの使用時間をあらかじめ制限する設定ができて、その時間を超えるとアプリが使用できなくなるというものなんです。武田:スマホを手放す時間を作れば、脳は元に戻るものなんでしょうか?枝川さん:脳の中には、起きた変化を保存する可塑(かそ)性という性質があります。1回悪いことが起きても、だんだん習慣を変えて、だんだんいいことを続けていくといいほうに変わっていく。お子さんですとその可塑性の性質は非常に高いといわれていますので、いち早くリカバリーするんじゃないかなと思います。《クローズアップ現代》