アタマのカラザ

家元・立川談志のストリーミングコンテンツなんかを見てましたら、最新号は、やっぱり「イラク邦人拘束事件を語る」でした。相変わらずの御大です。
http://kodansha.cplaza.ne.jp/danshi/kodan/backnumber/index.html

バックナンバーの「日本のウソを語る」でも言ってましたけど、「全ての行為は不快感から生まれる」。これは正しいですね。他人のために何かしてあげたいと思うのも、世の中を何とかいい方に変えたいと努力するのも、すべて煎じ詰めれば「そんなんじゃイヤだから」、自分が満足するためにやってるってこと。世界のためでも国のためでも親兄弟のためでも友人のためでもなんでもない。


「誰かの為に」してるんだから自分は「悪くない」。
「いいこと」をしている自分の邪魔をする奴は「悪い」。
うまくいかないのは「悪い」奴のせいだ。
首尾良く解決したのは自分が「正し」かったからだ。

ここらへんが進むと「正義を貫くために」手段を選ばずっていう極端な考えになってくんでしょうね。コワイコワイ。

正義の旗立ててなんかやるってのは、自分に逃げ道を作ってるのと同じじゃないんでしょうか。「○○の為に良かれと思ってやった」「○○の為に仕方のないことだったんです」ってのは、自分で責任とりたくないからでしょ？
しかしまあ、旗の下ってのは楽だし居心地いいですからね。モノ考えなくていいし。

そもそも、各自が好きでやってることにいいわるいって無いんですよ。各々の損得があるだけで。

今回の件も、どのような形で決着が付くにせよ、「おいしい」ネタに食らいついてきた後付け各位による損得の綱引きの影響大の結果なので、突端の事実のみをもって非難の対象としたり、何らかの根拠に派生させるべきではないと考えるのですが、いかがでしょう。

もしまともに考えてみたいと思うんだったら、イラクへ行ったことを「自己満足」だと非難するのもまた「自己満足」にすぎない、という事実を謙虚に認識することが第一に必要なんじゃないでしょうかね。まずはそこから始めないと、「正義」ＶＳ「正義」で、わけわかんなくなるじゃないですか。世間話レベルなら別にいいけど。っていうかだいたい世間話って突っ込んだ議論しないし、なんとなくその時の流れに沿うようなあたりで適当にまとめるもんじゃありませんか。ムキになって反対するようなもんでもないしね。っつうことで、自分的に世間話をするつもりはないので、「ほっときゃいい」とかいう非現実的な話は書きません。


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付けたし。

とにかく、「自己責任」云々のみで責めるのはまだ早いと思うんですよ。彼らが戻ってきてからの言動でどうにでも転ぶ部分が大きいですし。とかいってしまうと、あたかも日本の世論が「どっちの料理ショー」と同じようなもんだと言ってるかのようですが。実際株価が落ちただとか救出費用は税金だとかいろいろ「損」した事ってのはあるんですが、それより国民の多くがいろんな事を考えるきっかけになったってことは「得」だったんじゃないかな、と。どこがどう動くのかを見てるだけでも随分判断の材料になると思います。また、このこと一つをもって「派兵は正解だった」「派兵は間違いだった」という意見は論外だと思ってます。それこそ感情的な発言に過ぎないかと。


それから、こういうテーマに投稿すると途端にいろんなメディアからサーチが入ってきますね。世論調査ってことか。

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また付けたし。

建前しかない人間とか、本音しかない人間ってのはほぼ居ませんから、どっちかを取り出してどうこうってのもまたおかしな話ですし、「間違った考え」っていうのも、たまたま自分がそっち側にいないからそう思うだけっくらいに考えとかないと、絶対どっかで足をすくわれることになると思います。

それから、自分に「敵」が出来た時点で既に、「味方」にコントロールされうる頭になってるので注意が必要ですね。自分のことは自分で、は基本です。